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3.カンボジア
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榊と順調にデートを重ねているとはいえ、榊からの肝心の言葉が聞けていない。
好意を示す言葉はたくさん言ってくれていても、決定打となる言葉は一切口から出さない。
どういうことだろうか。
――やっぱり私は違うのかな。
カンボジアに行く前夜に榊から電話があり、プライベートな話はそこそこにして明日のことを軽く打ち合わせてから切った時にそんな考えが過ぎったのだった。
デートを重ねているが、本当に手を繋ぐというイベントもなく、仲良しこよしでここまで来たのだ。
友人に相談したところ、「遊ばれてるだけじゃない?」と冷ややかに言われただけだった。
友人も異性に恵まれていないせいで、僻んでいるのだと悟った。
それ以降、もう相談をしていない。
考えてもしょうがない。
カンボジアの仕事だけを考えれば良い。
大きなため息をついてから、最終チェックをして布団に入った。
--------------------------------
いよいよカンボジア。
空港で関係者が集まるといっても一緒に同行するのは信田と通訳者ぐらいだったので、少人数だった。
固まって乗るのではなく一席空いているところにそれぞれ席を確保したので、榊とは離れてしまった。
幸い直行便だったので五時間くらいだ。
私は夜に眠れなかったのもあり、仮眠を取ろうと思った。
カンボジアにいる間は仕事モードに徹しよう、と決める。
その方が心が揺らがなくて済む。
目を瞑っていたら、いつの間にか寝てしまっていたようだ。
どれだけ寝ていたんだろう、と腕時計を見やると、二時間経過している。
「お疲れだったんですね」
隣にいる人に声をかけられ、ビックリして振り向くと、信田が座っていた。
「隣の人と交代してもらったんです」
と言ってにっこりと笑う。
「あれ……、榊さんとかは……?」
「あーあいつも寝てますよ。はは」
「そうなんですね」
「うんうん、ここだけの話ですけど、あいつも同じ事を考えていたようで、すぐさまにあなたのもとに行ってましたよ。あなたが寝ていたから遠慮したみたいですけど」
「そ、そうだったんですね」
榊や信田に寝顔を見られていたかと思うと急に恥ずかしくなり、体勢を整える。
「カンボジア、楽しみですか?」
「あー……心配の方が強いですね。うまくいくかなって」
プロジェクト達成だけが目的ではなく、カンボジアの商品を日本で売れるものをリサーチしてくる仕事も任せられたのだ。
有名なのがペッパーなのだが、それはもうすでに出回っているので、新しい調味料や輸入出来るものじゃないとダメだと言われた。
そのことを信田に言うと、「難しいですね」と首をかしげた。
「民芸品なんてそうそう売れるもんじゃないですしね」
「そうですね。一般のお客さんがそそられるものじゃないと……それこそ、買うことで何か強いメリットが無い限り爆売れというのは難しいですね」
「その為に市場に出掛けるというスケジュールも入っているんですね。なるほどです」
「すみません、お付き合い頂けると助かります」
「お安いご用です。研究以外のことも出来るので、気分転換にいいですね」
「すみません」
別の声が聞こえ、顔を上げた。
そこには榊が不機嫌そうに顔をしかめ、信田を見下ろしている。
「あら、起きた? おはよう、榊君」
「盛り上がっているところすみません、代わってもらえますか? 鷲尾さんと仕事のことで確認したいことがあるので」
「はいはーい」
棘のある言い方に信田は意に介さなかった。
「じゃ、また話しましょう、鷲尾さん」
「はい、ありがとうございました」
信田は榊が座っていた席に向かっていったようだ。
「大丈夫でしたか?」
「何がですか? 信田先生のことなら、本当になんでもないですよ?」
「それならいいんですけど。もうすぐカンボジアに着きますね。空港からまだ少し時間がかかりますけどね。奥の方なので」
私たちが向かうのは都心ではなく、だいぶ離れた村に向かうことになっている。
そこで必要な情報を集め、都心に移って商品開拓の仕事をする予定だ。
「シェムリアップで過ごすのが楽しみですね。アンコール・ワットがありますから」
私がそう言うと、「土曜日に行きますか? 僕も金曜日の夕方にそちらに向かいます」と榊が言った。
村での一週間は榊と過ごせるが、残り一週間のシェムリアップでは信田と行動することになっている。
榊は村での仕事が残っているからだ。
「え、でも仕事が……」
「土日は休みですよ。シェムリアップでホテルを取ってるんで、そこでもデートしましょう」
「結構離れているのに。無理しないでくださいよ」
「無理してませんよ。僕がそうしたいから」
こんなにもとろけるような言葉を口にしてくれているのに、肝心の愛の言葉がない。
もやっときてしまう私はワガママなのだろうか。
その時、シートベルト装着願いのアナウンスが流れ、ランプがついた。
「あ、そろそろですね」
---------------------------------------
カンボジアは熱帯モンスーン気候のせいで飛行機を出たところでむわっと湿気がこもった熱が私の肌に触れた。
日本の真夏と変わらないが、日本の場合はコンクリートの反射で余計に暑くなっている。
カンボジアの道は舗装されていない道が多く、砂埃がずっと立つがそこまで暑くはない。
私たちは空港から迎えに来た小型バスに乗り込み、村へ向かった。
電気も水道もままならない村だ。
不便を強いられる覚悟を決めなければいけない。
電気普及率は年々高まっているが、水道整備はまだまだ遅れている。
生理の期間と被らずに済んだのが幸いだった。
それでも念のため生理を遅らせる薬を処方してもらった。
「ストールとサングラス持って来て良かったですね。砂埃がひどいからどうしても肌や目に当たって痛いですから」
榊はメガネなので大丈夫なのだが、私は裸眼のためサングラスをかけている。
日本ほど反射がきつくないので大丈夫なのだが、砂埃が目に入らないようにするために掛けている。
小型バスのエアコンの効きが悪く、仕方なく窓を開けているせいだった。
舗装されていない砂利道は揺れが激しく、揺れる度に榊の腕と密着する。
どさくさ紛れて彼の腕に絡ませて、腕を組みたい。
すぐそこに手があるのに、繋ぐことが出来ない。
悶々しながら、二時間ほどバスに揺られていった。
村に到着すると、村人たちが出迎えてくれた。
「ソウスケーッッ!」
一人の若い女性がこちらに向かって駆けてくる。
駆けてくる度に豊満な乳房が上下に揺れている。ブラジャーをしていないのだろう。とても張りがあり、女性である私ですらドキリとした。
「ソウスケッ! アイタカッタ!」
片言だが、日本語で榊に向かって大きく腕を拡げた。
そして、榊に抱きついてぷるんとした唇で榊の唇に重ねようとした瞬間、榊が咄嗟に顔を逸らしたので頬にキスする形になった。
榊が違う言語で彼女に話し掛け、無理矢理剥ぎ取る形で離れた。
「アアン!」
どう見ても十代だろうと思われる彼女は、乳房を榊の胸に擦り付けている。
「おやおや、榊君の熱烈なファンがお構いなしにやっちゃってますねえ」
いつの間にか信田が私の横に並び、その光景を楽しんでいる。
「クメール語……でしたっけ」
「ですね。彼女はこう言ってます。ソウスケ、会いたかった、愛してる、と」
「へえ……」
「榊君が何を言っているのか気になりますか?」
「あ……、いえ」
「とか言っちゃって本当は気になるくせに。ええと、分かったから離してください。動けません、と」
「ほぉ」
「いつも彼女は榊君にラブコールを送ってますよ。日常茶飯事というか」
「へえ……」
相槌しか打てなかった。
あんなに魅力的な体つきに可愛らしいフェイスの女の子に毎日こうされているのか、と思うとモヤモヤが強まっていく。
「嫉妬しますか?」
信田にそう尋ねられ、咄嗟に「いいえ」と否定してしまった。
女の子の名前はティーダというらしい。
村長の孫でもあり、榊があまり無下に出来ないのだと信田から聞かされた。
ティーダは隙あらば榊の唇を狙ってキスをしようとするので、たちが悪い。
榊の方も慣れたのか、ハグを許してもキスは許さないのか、俊敏に避けている。
村の宿泊する建物に案内され、荷解きをしているときにドアをノックされた。
「はい、どうぞ」
応答すると、榊が「失礼します」とばつが悪そうな顔をして入ってきた。
「すみません……ビックリしました?」
「可愛い人ですよね」
「はい、可愛い子ですよね。スキンシップがやや過剰ですが……」
「やっぱり若い女の子はいいわよね」
独り言を呟いたつもりが、しっかり榊に聞かれてしまった。
「いえ……、あくまでも村長さんのお孫さんとして接しているんですが。村との関係が悪くなるのも避けたいので……ってすごい言い訳がましいですよね」
「分かりますよ」
「あの、僕の部屋は隣なので……何かありましたら遠慮無く呼んでください」
「分かりました」
私が不機嫌なのが伝わったのか、榊は気まずそうにして出て行った。
自分がバカみたいだ。
二回りくらい違う若い娘を相手に自分が子供じみたことをしてしまっている。
情けない。
四十にもなろうとする女が、若い娘に嫉妬するなんて。
若さが弾けるような体つきに嫉妬してしまう。
私が男でも欲情してしまうほどの豊満な乳房に弾力のある肉体。
「はあっ……」
急に自信を失ってしまった自分が情けなく感じた。
それだけではない。
村全体の女性の年齢が若いのだ。
案内してもらっている間にも村人とすれ違って挨拶するが、どの女性も若かった。
それだけで頭がクラクラになりそうだった。
榊に熱っぽい言葉を言われて舞い上がっていた自分が恨めしい。
冷静になって周りを見れば、自分よりも若くて綺麗だったり、可愛かったりする女性がごまんといることに否応なしに気付かされる。
友達の言うとおり、弄ばれていたのかもしれない――というネガティブ思考に陥ってしまう。
好意を示す言葉はたくさん言ってくれていても、決定打となる言葉は一切口から出さない。
どういうことだろうか。
――やっぱり私は違うのかな。
カンボジアに行く前夜に榊から電話があり、プライベートな話はそこそこにして明日のことを軽く打ち合わせてから切った時にそんな考えが過ぎったのだった。
デートを重ねているが、本当に手を繋ぐというイベントもなく、仲良しこよしでここまで来たのだ。
友人に相談したところ、「遊ばれてるだけじゃない?」と冷ややかに言われただけだった。
友人も異性に恵まれていないせいで、僻んでいるのだと悟った。
それ以降、もう相談をしていない。
考えてもしょうがない。
カンボジアの仕事だけを考えれば良い。
大きなため息をついてから、最終チェックをして布団に入った。
--------------------------------
いよいよカンボジア。
空港で関係者が集まるといっても一緒に同行するのは信田と通訳者ぐらいだったので、少人数だった。
固まって乗るのではなく一席空いているところにそれぞれ席を確保したので、榊とは離れてしまった。
幸い直行便だったので五時間くらいだ。
私は夜に眠れなかったのもあり、仮眠を取ろうと思った。
カンボジアにいる間は仕事モードに徹しよう、と決める。
その方が心が揺らがなくて済む。
目を瞑っていたら、いつの間にか寝てしまっていたようだ。
どれだけ寝ていたんだろう、と腕時計を見やると、二時間経過している。
「お疲れだったんですね」
隣にいる人に声をかけられ、ビックリして振り向くと、信田が座っていた。
「隣の人と交代してもらったんです」
と言ってにっこりと笑う。
「あれ……、榊さんとかは……?」
「あーあいつも寝てますよ。はは」
「そうなんですね」
「うんうん、ここだけの話ですけど、あいつも同じ事を考えていたようで、すぐさまにあなたのもとに行ってましたよ。あなたが寝ていたから遠慮したみたいですけど」
「そ、そうだったんですね」
榊や信田に寝顔を見られていたかと思うと急に恥ずかしくなり、体勢を整える。
「カンボジア、楽しみですか?」
「あー……心配の方が強いですね。うまくいくかなって」
プロジェクト達成だけが目的ではなく、カンボジアの商品を日本で売れるものをリサーチしてくる仕事も任せられたのだ。
有名なのがペッパーなのだが、それはもうすでに出回っているので、新しい調味料や輸入出来るものじゃないとダメだと言われた。
そのことを信田に言うと、「難しいですね」と首をかしげた。
「民芸品なんてそうそう売れるもんじゃないですしね」
「そうですね。一般のお客さんがそそられるものじゃないと……それこそ、買うことで何か強いメリットが無い限り爆売れというのは難しいですね」
「その為に市場に出掛けるというスケジュールも入っているんですね。なるほどです」
「すみません、お付き合い頂けると助かります」
「お安いご用です。研究以外のことも出来るので、気分転換にいいですね」
「すみません」
別の声が聞こえ、顔を上げた。
そこには榊が不機嫌そうに顔をしかめ、信田を見下ろしている。
「あら、起きた? おはよう、榊君」
「盛り上がっているところすみません、代わってもらえますか? 鷲尾さんと仕事のことで確認したいことがあるので」
「はいはーい」
棘のある言い方に信田は意に介さなかった。
「じゃ、また話しましょう、鷲尾さん」
「はい、ありがとうございました」
信田は榊が座っていた席に向かっていったようだ。
「大丈夫でしたか?」
「何がですか? 信田先生のことなら、本当になんでもないですよ?」
「それならいいんですけど。もうすぐカンボジアに着きますね。空港からまだ少し時間がかかりますけどね。奥の方なので」
私たちが向かうのは都心ではなく、だいぶ離れた村に向かうことになっている。
そこで必要な情報を集め、都心に移って商品開拓の仕事をする予定だ。
「シェムリアップで過ごすのが楽しみですね。アンコール・ワットがありますから」
私がそう言うと、「土曜日に行きますか? 僕も金曜日の夕方にそちらに向かいます」と榊が言った。
村での一週間は榊と過ごせるが、残り一週間のシェムリアップでは信田と行動することになっている。
榊は村での仕事が残っているからだ。
「え、でも仕事が……」
「土日は休みですよ。シェムリアップでホテルを取ってるんで、そこでもデートしましょう」
「結構離れているのに。無理しないでくださいよ」
「無理してませんよ。僕がそうしたいから」
こんなにもとろけるような言葉を口にしてくれているのに、肝心の愛の言葉がない。
もやっときてしまう私はワガママなのだろうか。
その時、シートベルト装着願いのアナウンスが流れ、ランプがついた。
「あ、そろそろですね」
---------------------------------------
カンボジアは熱帯モンスーン気候のせいで飛行機を出たところでむわっと湿気がこもった熱が私の肌に触れた。
日本の真夏と変わらないが、日本の場合はコンクリートの反射で余計に暑くなっている。
カンボジアの道は舗装されていない道が多く、砂埃がずっと立つがそこまで暑くはない。
私たちは空港から迎えに来た小型バスに乗り込み、村へ向かった。
電気も水道もままならない村だ。
不便を強いられる覚悟を決めなければいけない。
電気普及率は年々高まっているが、水道整備はまだまだ遅れている。
生理の期間と被らずに済んだのが幸いだった。
それでも念のため生理を遅らせる薬を処方してもらった。
「ストールとサングラス持って来て良かったですね。砂埃がひどいからどうしても肌や目に当たって痛いですから」
榊はメガネなので大丈夫なのだが、私は裸眼のためサングラスをかけている。
日本ほど反射がきつくないので大丈夫なのだが、砂埃が目に入らないようにするために掛けている。
小型バスのエアコンの効きが悪く、仕方なく窓を開けているせいだった。
舗装されていない砂利道は揺れが激しく、揺れる度に榊の腕と密着する。
どさくさ紛れて彼の腕に絡ませて、腕を組みたい。
すぐそこに手があるのに、繋ぐことが出来ない。
悶々しながら、二時間ほどバスに揺られていった。
村に到着すると、村人たちが出迎えてくれた。
「ソウスケーッッ!」
一人の若い女性がこちらに向かって駆けてくる。
駆けてくる度に豊満な乳房が上下に揺れている。ブラジャーをしていないのだろう。とても張りがあり、女性である私ですらドキリとした。
「ソウスケッ! アイタカッタ!」
片言だが、日本語で榊に向かって大きく腕を拡げた。
そして、榊に抱きついてぷるんとした唇で榊の唇に重ねようとした瞬間、榊が咄嗟に顔を逸らしたので頬にキスする形になった。
榊が違う言語で彼女に話し掛け、無理矢理剥ぎ取る形で離れた。
「アアン!」
どう見ても十代だろうと思われる彼女は、乳房を榊の胸に擦り付けている。
「おやおや、榊君の熱烈なファンがお構いなしにやっちゃってますねえ」
いつの間にか信田が私の横に並び、その光景を楽しんでいる。
「クメール語……でしたっけ」
「ですね。彼女はこう言ってます。ソウスケ、会いたかった、愛してる、と」
「へえ……」
「榊君が何を言っているのか気になりますか?」
「あ……、いえ」
「とか言っちゃって本当は気になるくせに。ええと、分かったから離してください。動けません、と」
「ほぉ」
「いつも彼女は榊君にラブコールを送ってますよ。日常茶飯事というか」
「へえ……」
相槌しか打てなかった。
あんなに魅力的な体つきに可愛らしいフェイスの女の子に毎日こうされているのか、と思うとモヤモヤが強まっていく。
「嫉妬しますか?」
信田にそう尋ねられ、咄嗟に「いいえ」と否定してしまった。
女の子の名前はティーダというらしい。
村長の孫でもあり、榊があまり無下に出来ないのだと信田から聞かされた。
ティーダは隙あらば榊の唇を狙ってキスをしようとするので、たちが悪い。
榊の方も慣れたのか、ハグを許してもキスは許さないのか、俊敏に避けている。
村の宿泊する建物に案内され、荷解きをしているときにドアをノックされた。
「はい、どうぞ」
応答すると、榊が「失礼します」とばつが悪そうな顔をして入ってきた。
「すみません……ビックリしました?」
「可愛い人ですよね」
「はい、可愛い子ですよね。スキンシップがやや過剰ですが……」
「やっぱり若い女の子はいいわよね」
独り言を呟いたつもりが、しっかり榊に聞かれてしまった。
「いえ……、あくまでも村長さんのお孫さんとして接しているんですが。村との関係が悪くなるのも避けたいので……ってすごい言い訳がましいですよね」
「分かりますよ」
「あの、僕の部屋は隣なので……何かありましたら遠慮無く呼んでください」
「分かりました」
私が不機嫌なのが伝わったのか、榊は気まずそうにして出て行った。
自分がバカみたいだ。
二回りくらい違う若い娘を相手に自分が子供じみたことをしてしまっている。
情けない。
四十にもなろうとする女が、若い娘に嫉妬するなんて。
若さが弾けるような体つきに嫉妬してしまう。
私が男でも欲情してしまうほどの豊満な乳房に弾力のある肉体。
「はあっ……」
急に自信を失ってしまった自分が情けなく感じた。
それだけではない。
村全体の女性の年齢が若いのだ。
案内してもらっている間にも村人とすれ違って挨拶するが、どの女性も若かった。
それだけで頭がクラクラになりそうだった。
榊に熱っぽい言葉を言われて舞い上がっていた自分が恨めしい。
冷静になって周りを見れば、自分よりも若くて綺麗だったり、可愛かったりする女性がごまんといることに否応なしに気付かされる。
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