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第3章 異世界からの侵略者
33話 路地裏殺人事件
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【お知らせ】
2017年12月25日(クリスマス)と、2018年1月1日(元旦)に特別番外編を投稿しますっ!
もちろん金曜日には本編を投稿しますが、曜日に関係なくクリスマス、元旦に投稿するので是非ご覧ください。
たぶん投稿するのは夜になると思います。(20時以降を目安に)
以上お知らせでした。
───────────────────
とある日の真夜中。レグルスたちが住んでいる所から少し離れた都会の方で1人の細身の青年が、不良と思われる屈強な男たち5人に絡まれていた。
すると、不良の代表と思われる男が、
「てめぇ、有り金全部ここに置いてきな。」
「────。」
細身の青年は沈黙する。
すると代表の後にいた奴が、
「シカトしてんじゃねぇよ!!」
と激昴するが、青年は落ち着いた様子で、
「生憎今は金は持ってねェんだ。オレは必要な分の金しか持たねェからな。」
と説明する。
すると再び代表が、
「じゃあそのコンビニの袋はなんだ!」
「見ての通りさっきコンビニにミルクティーを買いに行ったんだ。言っただろ、オレは必要な分しか持たねェって。」
青年が呆れた様な表情で説明する。青年は1度ポケットに手を入れて、再びポケットから手を出した。その拍子にコンビニで買った時のお釣りが一緒に出てしまい、十円玉数枚が地面を転がった。
「おい!その金はなんだ!金を持ってるじゃねぇか!」
「確かにミルクティー買った時のお釣りはあるが、お前らの金の足しにはならねェと思ったんだが。」
「そんなこと聞いてねぇ!お前は俺たちに嘘をついたな!1銭も持ってねぇって言ったはずだ!」
青年がお釣りの50円程を持っていたことに「嘘をついた」という理由で激昴している。この男は青年がお金を持っていたということより、嘘をつかれたことが気にくわないらしい。
「オレは1銭もなんて言ってねェよ。」
「ごちゃごちゃうるせえ!!」
青年の反抗に対し、ついに男の怒りはMAXに達し、青年を殴ろうと青年に飛びかかる。
「がァァァ!!!!痛てぇぇ!!!!」
しかし、声をあげたのは殴りかかった不良の代表である男の方であった。一方の青年は傷一つなくポケットに手を入れて突っ立っている。
男が青年に殴りかかった時に青年は男の拳に対し左手を前に出した。男の拳が青年の左の掌に触れた瞬間、男の拳は風船が割れるかのように弾け飛んだ。
「てめぇ!代表に何しやがった!?」
「何をしたもなにも見ての通りオレは左手を前に出しただけ。触れてきたのはこいつだろ?」
冷静な口調で状況を説明する。
残された不良たちは怖じけながらも青年の前に立ちはだかる。
「こんな奴銃で撃ったら終いだ!!」
残された不良4人のうち2人は銃を構え、一斉に発砲する。が、
銃弾は青年の目の前に来た途端に地面に落ちる。
「おいおい、その銃そんなに飛距離ねェのかよォ。笑わせんな。」
青年は不吉な笑みを浮かべて、銃弾が転がっている地面を見て、
「いい武器をくれたなァ。そのまま返してやるぜェ!」
青年は銃弾を拾い、銃を撃ってきた奴らを目掛けて拾った銃弾をばらまいた。
青年によってばらまかれた銃弾はまるでライフルで撃たれた様な速度で男たちに襲いかかり、銃を持っていた男たちを蜂の巣にした。
「うっ、うわぁぁぁ!!!!」
残っていた2人の男のうち1人がこの光景を見て逃げ出した。
それを見た青年は気だるげな表情で地面を踏みつける。瞬間、コンクールの地面は辺り一面にヒビが入った。そして、7cm程の大きさに砕け散った地面の破片は宙に浮かび、その地面の破片を15個程青年が逃げ出した男の方に軽く蹴った。
蹴られた地面の破片たちも先ほどの銃弾同様、ライフルで撃たれたかのような速度で男に襲いかかり、男をただの肉片へと変えてしまった。
「あんまりオレもこういうことをしたくはねェんだがよォ。てめェらみてェなつまんねェ奴らがオレに喧嘩売ってくるんだよォ。もちろん勝つつもりで挑んできてるんだと思ってよォ、正々堂々オレも真面目に戦ってるんだよな。でも、喧嘩する度に誰かが死んじまう。こんな胸クソ悪ィ喧嘩はさすがのオレも嫌いだ。」
冷静で、しかしどこか狂気を感じる様な口調でそう言葉をこぼす。残された1人の男に言い聞かせるかのように。
1人残された男は、震え縮こまり失禁してしまっている。それほどまでにこのなんでもない路地裏はれっきとした殺人現場へと変貌していた。
「こんな年にもなって小便漏らすなんてみっともねェなァおい。さっきはシカトこいて悪かったな。」
青年は子犬の様に怯えている男の元へ歩み寄り、男の前でしゃがんでそう言った。
青年は考えるような素振りを取り、
「そォだ!」
「イヒッィ!!!?」
「うるっせェ!まだ何も言ってねェだろうかが!」
青年は顎に当てていた手を下ろして立ち上がり、男を見下ろして
「お前を殺す意味もないし、お前帰っていいよ。」
「あっ、ありがとうございます!!」
帰宅の許可の声を聞いた瞬間、男は即座に立ち上がりその場から離れていった。が、
「ンなわけねェだろォ」
青年は地面を踏みつけ、地面にヒビを入れる。地面のヒビは男の方に向かっていって、遂には男を宙に放り投げた。
そこに青年がものすごい速度で駆け寄り拳を構えて、
「オレに喧嘩売ってきたこと後悔させてやる!まぁお前だけは殺さねェから感謝しなァ。」
と言って男をぶん殴る。
殴られた男は大きく吹き飛ばされ、路地裏から道路を越えて反対車線側の建物の壁にぶつかって、そのまま倒れ込んだ。
「まぁ、あんなけ強く頭にダメージを負ったら記憶の一つや二つぐらい消えると思うがな。」
とだけ残してその場を去っていった。
2017年12月25日(クリスマス)と、2018年1月1日(元旦)に特別番外編を投稿しますっ!
もちろん金曜日には本編を投稿しますが、曜日に関係なくクリスマス、元旦に投稿するので是非ご覧ください。
たぶん投稿するのは夜になると思います。(20時以降を目安に)
以上お知らせでした。
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とある日の真夜中。レグルスたちが住んでいる所から少し離れた都会の方で1人の細身の青年が、不良と思われる屈強な男たち5人に絡まれていた。
すると、不良の代表と思われる男が、
「てめぇ、有り金全部ここに置いてきな。」
「────。」
細身の青年は沈黙する。
すると代表の後にいた奴が、
「シカトしてんじゃねぇよ!!」
と激昴するが、青年は落ち着いた様子で、
「生憎今は金は持ってねェんだ。オレは必要な分の金しか持たねェからな。」
と説明する。
すると再び代表が、
「じゃあそのコンビニの袋はなんだ!」
「見ての通りさっきコンビニにミルクティーを買いに行ったんだ。言っただろ、オレは必要な分しか持たねェって。」
青年が呆れた様な表情で説明する。青年は1度ポケットに手を入れて、再びポケットから手を出した。その拍子にコンビニで買った時のお釣りが一緒に出てしまい、十円玉数枚が地面を転がった。
「おい!その金はなんだ!金を持ってるじゃねぇか!」
「確かにミルクティー買った時のお釣りはあるが、お前らの金の足しにはならねェと思ったんだが。」
「そんなこと聞いてねぇ!お前は俺たちに嘘をついたな!1銭も持ってねぇって言ったはずだ!」
青年がお釣りの50円程を持っていたことに「嘘をついた」という理由で激昴している。この男は青年がお金を持っていたということより、嘘をつかれたことが気にくわないらしい。
「オレは1銭もなんて言ってねェよ。」
「ごちゃごちゃうるせえ!!」
青年の反抗に対し、ついに男の怒りはMAXに達し、青年を殴ろうと青年に飛びかかる。
「がァァァ!!!!痛てぇぇ!!!!」
しかし、声をあげたのは殴りかかった不良の代表である男の方であった。一方の青年は傷一つなくポケットに手を入れて突っ立っている。
男が青年に殴りかかった時に青年は男の拳に対し左手を前に出した。男の拳が青年の左の掌に触れた瞬間、男の拳は風船が割れるかのように弾け飛んだ。
「てめぇ!代表に何しやがった!?」
「何をしたもなにも見ての通りオレは左手を前に出しただけ。触れてきたのはこいつだろ?」
冷静な口調で状況を説明する。
残された不良たちは怖じけながらも青年の前に立ちはだかる。
「こんな奴銃で撃ったら終いだ!!」
残された不良4人のうち2人は銃を構え、一斉に発砲する。が、
銃弾は青年の目の前に来た途端に地面に落ちる。
「おいおい、その銃そんなに飛距離ねェのかよォ。笑わせんな。」
青年は不吉な笑みを浮かべて、銃弾が転がっている地面を見て、
「いい武器をくれたなァ。そのまま返してやるぜェ!」
青年は銃弾を拾い、銃を撃ってきた奴らを目掛けて拾った銃弾をばらまいた。
青年によってばらまかれた銃弾はまるでライフルで撃たれた様な速度で男たちに襲いかかり、銃を持っていた男たちを蜂の巣にした。
「うっ、うわぁぁぁ!!!!」
残っていた2人の男のうち1人がこの光景を見て逃げ出した。
それを見た青年は気だるげな表情で地面を踏みつける。瞬間、コンクールの地面は辺り一面にヒビが入った。そして、7cm程の大きさに砕け散った地面の破片は宙に浮かび、その地面の破片を15個程青年が逃げ出した男の方に軽く蹴った。
蹴られた地面の破片たちも先ほどの銃弾同様、ライフルで撃たれたかのような速度で男に襲いかかり、男をただの肉片へと変えてしまった。
「あんまりオレもこういうことをしたくはねェんだがよォ。てめェらみてェなつまんねェ奴らがオレに喧嘩売ってくるんだよォ。もちろん勝つつもりで挑んできてるんだと思ってよォ、正々堂々オレも真面目に戦ってるんだよな。でも、喧嘩する度に誰かが死んじまう。こんな胸クソ悪ィ喧嘩はさすがのオレも嫌いだ。」
冷静で、しかしどこか狂気を感じる様な口調でそう言葉をこぼす。残された1人の男に言い聞かせるかのように。
1人残された男は、震え縮こまり失禁してしまっている。それほどまでにこのなんでもない路地裏はれっきとした殺人現場へと変貌していた。
「こんな年にもなって小便漏らすなんてみっともねェなァおい。さっきはシカトこいて悪かったな。」
青年は子犬の様に怯えている男の元へ歩み寄り、男の前でしゃがんでそう言った。
青年は考えるような素振りを取り、
「そォだ!」
「イヒッィ!!!?」
「うるっせェ!まだ何も言ってねェだろうかが!」
青年は顎に当てていた手を下ろして立ち上がり、男を見下ろして
「お前を殺す意味もないし、お前帰っていいよ。」
「あっ、ありがとうございます!!」
帰宅の許可の声を聞いた瞬間、男は即座に立ち上がりその場から離れていった。が、
「ンなわけねェだろォ」
青年は地面を踏みつけ、地面にヒビを入れる。地面のヒビは男の方に向かっていって、遂には男を宙に放り投げた。
そこに青年がものすごい速度で駆け寄り拳を構えて、
「オレに喧嘩売ってきたこと後悔させてやる!まぁお前だけは殺さねェから感謝しなァ。」
と言って男をぶん殴る。
殴られた男は大きく吹き飛ばされ、路地裏から道路を越えて反対車線側の建物の壁にぶつかって、そのまま倒れ込んだ。
「まぁ、あんなけ強く頭にダメージを負ったら記憶の一つや二つぐらい消えると思うがな。」
とだけ残してその場を去っていった。
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