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再び、『亡国のレガリアと王国の秘宝』の話をしよう 3
しおりを挟む何より、ヒロインの一人であるリリー嬢は転生者だ。
ジストの攻略方法を知っている彼女ならバッドエンドの危険性はほぼない。
そんなジストの出現キーワードは、
恐らく攻略対象者の一人、アレクサンドラと思われる。
野外で行われていた模擬戦。
飛び入り参加ありのそれの最中、突如頭上に黒い影が落ちる。それがジストだ。
突如現れた黒竜に生徒たちは大混乱に陥る。
結局この時、ジストは咆哮による威嚇をしたあと周囲を見渡しそのまま何の危害も加えることなくその場を立ち去るのだが。
隠しキャラのジストルートが開かれるポイントは二つ。
一つは毅然と黒竜に立ち向かうこと。
震える足で、必死に両手を広げて友人を庇いながら立ちふさがる。
怯えながらも健気に誰も傷つけないよう懇願する。
ヒロインによってパターンはあったが、必要なのは逃げずに真正面から黒竜と対峙することだ。
そして自衛からジストを攻撃しようとする周囲を止めること。
これらの行動によってジストの記憶へと残る。
彼の記憶へと残らなければ次の再会へと繋がらないため、印象へ残ること。
もう一つは、アレクサンドラを模擬戦へと参加させること。
これは何よりも重要だ。
でないとそもそもジストは現れない(多分)。
ストーリーが進む最中、何故あの時突然学園へと現れたのか。そう問いかけるヒロインに対してジストはこう答えていた。
「強い魔力の気配を感じたからな」
魔族は魔力の残滓を感じ取れるらしい。
それはどうやら漫画やゲームでよくある相手本来が持つ魔力や気を感じとるものではなく、実際使われた魔術に対する魔力らしい。
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