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№1はアイリーンさんに決定です 2
しおりを挟む「俺も一度、接触してみたいのだがな」
腕を組んだティハルトは難しい顔だ。
「流石に城に呼ぶわけにもいかないですしね」
苦笑いをするダイアは本当にティハルトそっくりで、ベアトリクスの先程までの反応も頷ける。
「君が今彼女たちと接触したら周囲の反応を煽るだけだしね」
だからこれまでだって控えてたわけだし。
パーティーや茶会で自然に接触できる時を待つしかないか……と、いってもそれはそれで周囲の眼が邪魔なんだけど。
「そうだな。最終手段としては俺がお前の家に出向く」
断定形だし。
別にいいけどさ…。ベアトリクスは彼女たちと仲が良いし、公に会うより彼女たちをウチに招いてティハルトがお忍びで訪れるのが一番穏便ちゃ穏便だろうけど。
友達の家に遊びに来て陛下とご対面とかどんなドッキリなの?
同情すると共に、まずは家主に了解取ろうぜ?と思う俺が居た。
「ですがその訪問も危険ですよね。同じように彼女たちを友人として招いて接触しようと考える貴族たちが居るでしょうし」
そうなの。ガーネストの言う通り正にそれ。
学園外の人間が手っ取り早く彼女たちと接触する絶好のチャンス。
「護衛は居るんだろうがな」
「それがどの程度腕が立つか、だよね」
はぁー。
頭が痛い……。
憂鬱な雰囲気の俺達とは対照的に、ルンルンな雰囲気で帰ってきた女性陣。
ルンルンなのは主にアイリーンだけど。
「あら暗い顔。折角の美形が台無しよ?」
「君は随分とご機嫌だね」
席に着いた彼女たちにメイドを呼ぶまでもなく、部屋に控えていた従者が音もなく華やかなポットを差し出した。鮮やかな花弁と紅い実は恐らくローズヒップティー。
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