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教育者として存在否定 5

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「じゃ、難しい話は後で殿方たちに任せるとして」

 空気を切り替えるようにそう言ったアイリーンが腕を組んで身を乗り出す。

 …アイリーンさん、その体勢は谷間がヤバいです。

「久しぶりに会ったけれど、本当に綺麗になったわね。ベアトリクスちゃん」

「確かに。随分と大人っぽくなったな」

 ティハルト、クリーンヒットです。

 恋する相手の大人バージョンそのものの顔でその言動は卑怯なり。
 目元を和らげてフッと笑う姿にベアトリクスは見事にほっぺが林檎ちゃんだ。

 うぬっぅ、ウチの子をたぶらかすなど赦すまじ!

「…そ、そんなこと……ないです。私なんてまだ…全然子供っぽくて……」

 わたわたと、そして段々と俯きがちになるベアトリクスの視線の先には。

 たわわな、たわわなお胸様。

 うん。
 アレは規格外だからノーカンでいいと思う。

 眼の前のお人は基準にしたらアカンやつだと思います。良い子は真似しちゃダメだぞ!なお姉様だからね、良い子なベアトリクスの見本にはならないよ。

 存在を主張する二つの山からそっと視線を逸らす男二人。
 そして当の本人はというと。

「あら、可愛い」

 頬に手を当てて嫣然えんぜんと呟いた。
 そして徐に腰を上げるとベアトリクスの両手を握りしめて蠱惑的な紫紺の瞳で微笑みかける。

「お姉さんとオハナシ、しましょう?」

 もはや如何いかがわしいお誘いにしか聞こえないとは是如何コレいかに。

「ちょっ」

「別にいいじゃない。どうせ貴方たちは小難しい話も、ダイア様たちの話を聞く必要もあるのでしょう?」

 大事な妹を魔の手から守るべく制止を掛けようとするも、口を開いた途端間髪入れずに叩き潰された…。つ、強い…。


「ねっ?女同士でお話ししましょ」



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