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闇の貴公子参上!! 2
しおりを挟む「カイザー様遊んでー!!」
「弟っ?!似てないっ!キラキラしてるっ!」
「従者様っ?!」
きゃらきゃらと纏わりついてくる子供たちにガーネストたちはちょっと困惑気味だ。
別に俺は気にしないが、他の貴族相手に子供たちが罰されたりしては大変なので一応礼儀は守らせている。
相手の許可が出るまではお行儀良く。
なので許可が降りた途端、彼らが突撃してくるのはお約束。
「いけませんよ。公爵様たちは大事なお話しがあるんですから」
「「「えー!!!」」」
シスターの窘めに子供たちは大ブーイング。
「我儘言わないのっ!カイザー様たちは私たちが安心して暮らせるようにお話ししに来てくださったんだからっ」
腰に手を当てて年少組を叱りつける年長の少女はこの孤児院の古株だ。
しっかりものの少女が宥めてくれている間に俺達はシスターと奥の部屋へ。
通りすがりにわんぱくな少年の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
「遊ぶのはまた後で。シスターとお話ししてる間に今日読むご本や何をするかを相談しといてくれるかい?」
「うんっ」と大きく頷いた頭をもう一つおまけに撫でた。
「いつも有難う御座います。あの子たちは本当にカイザー様たちが大好きで、いつも次はいつ来るの?って聞いて来るんですよ」
「それは嬉しいな」
シスターが淹れてくれたお茶と手作りのクッキーを頂きながら孤児院の経営や困りごとについて話を聞く。
経営は決して楽ではないが、巣だった子供たちや周りの住民の援助もあり取り立てて大きな問題ごともないようで何よりだ。
基礎的な読み書きの導入や、地域への就職口の斡旋、地道に進めてきた政策も少しずつではあるが根付いて成果が出つつある。
小難しい話が終われば、子供たちの元へ。
「さぁ、ガーネストには子供たちの洗礼が待ってるよ」
「洗礼、ですか?」
________洗礼。
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