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転生メイドは挫けない! 3

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(リリア視点)


 奮起した私は計画を練り始めた。
 尤も重要なこととしては、どうやってベアトリクス様と接触するか。

 そして考え付いた手段がメイド。

 ルクセンブルク公爵邸の戸を叩いた私は、そこで出会った超絶美形に思わず。

「誰コレっ?!」

 開口一番叫んだ。
 突如叫ばれたあっちも吃驚してたけど吃驚顔も美形とかすごい。

 何と、その超絶美形がこの屋敷の当主のカイザー様だった。
 当時御年18歳。

 確実にメインキャラだろう美青年にも拘らず全く見覚えがないキャラに大混乱しながら行われた面接。

「何か得意な仕事はありますか?」

「特にないです!」

「…では、何か苦手な仕事は?」

「家事全般が苦手です!」

 リフ様との口頭面談は何の支障もないまま進み、

「…………。志望理由を聞かせて頂けますか?」

 ナイスすぎるリフ様からのパスに私は絶好のアピールポイント!とばかりに立ち上がった。

「ベアトリクス様のメイドになりたいからです!!
寧ろ、それが私の使命かと。私はきっとベアトリクス様をお救いするためにこの世界に生まれてきたんだと思うんですっ!4年留年して同級生になる手も考えたんですけど、両親に大目玉喰らって諦めて。ここは逆に歳の差活かしてメイドになればずっとベアトリクス様の傍に居られるなって思って決めました!!!」

 拳を握って力説していたところに天使が二人現れた。

 幼いベアトリクス様とガーネスト様。

 ゲームでも見たことない天使姿に崩れ落ちた私を心配してくれたベアトリクス様マジ天使。
 更に天使は「面白いお姉さん」と私に懐いてくれて。

 そんなこんなで私は無事この屋敷のメイドとなりました。


 そうして遂に、乙女ゲームの舞台が始まります。
 現在、ベアトリクス様とダイア様はとてもいい感じです。

 一番怖いのは……ダイア様ルート。
 まだ二人は婚約していないけど、概ねあのストーリーの通りに話が進んでしまう可能性が一番高いのは確実。

 次に不安なのがガーネスト様ルート。
 ベアトリクス様が仲良しのお兄様をヒロインに取られてしまうのを良く思わない可能性があるし、お友達のカトリーナ様を応援してるでしょうから。
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