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★その他★ 番外編・企画など
ハロウィン 5
しおりを挟む「わぁ!!すごーい!!」
思わずそう歓声が漏れた。
テーブルのうえには凝りに凝った沢山の料理。
クラレンスがつくったスープに、チーズのオバケたちが飛び交うサラダ、カボチャのキッシュにグラタンに、カボチャ料理以外にもお皿のうえには野菜の皮でつくったミイラ男がのっていたり、目玉を象った飾りつけがされていたりと食卓は見事にハロウィン仕様だった。
部屋自体がハロウィンっぽい飾り付けがなされ、クラレンスのテンションはアゲアゲだ。
「んっ~~!!甘くておいしいっ」
ほくほくのカボチャを使った料理はお味も絶品。
甘めの料理だけじゃなく、持ち手部分が包帯のようにぐるぐる巻かれたピリ辛のチキンなども用意してくれてるので食事がすすむ。
見掛けも味も素晴らしい。
さすがはプロの料理人さんたちだ。
「こーんなにお菓子貰っちゃったっ」
自慢げにドーンと戦利品を見せるイリーネ。
両手で抱えられる程度の籠の中にはカラフルなお菓子がいっぱいだった。
まだ成人前のイリーネも騎士団などでお菓子を沢山GETしてきたらしい。
「「…………」」
無言で視線を見合わせるクラレンスとセバス。
そんな二人を見ながらコクリと頷いたメイドさんたちがすっと下がり、手に何かを持って戻ってきた。
そして無言で掲げるお菓子の山。
メイドさんたちの数は総勢五人。
「「「「…………」」」」
多すぎるお菓子の山に思わず誰もが無言になった。
そしてその後、「どんだけ貰ってんだよっ!!」「多っ!!」ヘンリーとイリーネの全力のツッコミが発動した。
「ずいぶん沢山貰ったな……」父らの声もちょっと引き気味だ。
「食べきれないのであとでみんなに配りますね」
使用人さんたちにも配ろう。
絶対一人じゃ食べきれないし、みんなで美味しく頂いた方がいいよね!
「エルは僕と同じ猫さんだったんですよー。白猫です。シルクは魔女さんだったから、僕とエルはシルクの使い魔ですね」
二人ともかわいかった!と自慢すれば、ガタリと音がした。
「そんな場面を見逃すなんてっ!!くっ!!見たかったっ!!!」
三人セットの図を想像したイリーネが崩れ落ちていた。
そんな妹を全力で引いた目で見るヘンリーと、彼ほどではないが微妙な表情のエドワード。
「……ああぁ」
そして椅子に座ったままながら、同じく無念そうに顔を覆う母。
メイドさんたちも同様の表情をしてる人がチラホラ。
中にはハンカチで涙を拭っている人も。……それほどか。
その後、食事も終わり復活したイリーネや母に「にゃー!って言ってみて!」とか「こう、ポーズ付きで「にゃー!」って」とか妙なリクエストを出されたクラレンスだった。
お菓子をあげるからとイタズラを要求されたり、変な鳴き声やポーズを要求されたり。
ハロウィンってこんな行事だったっけ??
「にゃー?」
頭を傾げるクラレンスだった。
まぁ、楽しければいいよね!
ハッピーハロウィン!!
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