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優羽奈

優羽奈⑱

裕太の祖母の家


美代が畳の部屋にある仏壇に手を合わせている。そこには裕太の祖父の写真と奏太の幼い頃の写真が一緒に並んでいる。奏太が静かに現れる。美代には奏太が見えない。美代を壁に寄り掛かり見ている奏太


奏太｢久しぶり、会いに来なくてごめんな｣
美代｢・・・今日ね、裕太が奏太の事を聞いて来たのよ。ビックリしちゃった。あの子昔の事夢で見ているみたい・・・｣
奏太｢嫌な夢ばかりだろうけどな｣
美代｢ごめんね。あの子にまだ貴方の事言えてないの｣
奏太｢・・・忘れられてたのはな、流石にビックリした。でも久しぶりに会った時から覚悟はしてたよ｣
美代｢いつか、貴方の事を教えないといけないのは分かってるのよ。でもね、また貴方を失う辛さをあの子にさせるのが怖いの・・・。私も・・・｣
奏太｢・・・｣


静かに涙を流す美代。ゆっくりと美代に近く奏太




美代｢ごめんね、弱い母親で、ごめんね、貴方の死をまだ受け入れたくないの・・・｣
奏太｢・・・｣
美代｢奏太、会いたい｣
奏太｢俺も｣