負け犬同盟

aina

文字の大きさ
上 下
26 / 41
始まり

過去と今と未来②

しおりを挟む
オークション会場




ステージでは鎖に繋がれた喜島が目を覚ます。ゆっくりと起き上がり辺りを見回す。そこにスポットライトが喜島を照らす。観客席には遥架、由愛、竜、柊、楓。そして小百合と優希が座って喜島を見ている







喜島「小百合っ!?優希!?どうして!?お前無事だったんだな!!」
小百合「・・・・・・」
喜島「優希、お前はどうして、一体これはなんの真似だ!?」
遥架「貴方がしようとしてた事ですよ」
喜島「何っ!?」
竜「小百合は俺らが1億で買いました。その1億は貴方のお金です」
喜島「貴様ら!!まさかっ!?」







柊が立ち上がりパソコンを持ちステージに上がる。パソコンの画面を喜島に見せる。画面には喜島の銀行口座の画面になっている。






柊「きっちりと使わせて頂きましたよ。1億」
喜島「っ!!よくも」
遥架「あー商品は喋らないでもらえますかー」
喜島「はあ!?一体何を」
由愛「今貴方がオークションに出品されてるんですよー」
柊「ここ見覚えありますよね?」






喜島は辺りを見渡し、段々と顔を青くさせる







喜島「・・・な、な、なんでここ・・・ここは警察に」
楓「よくご存知で!!俺ら警察にコネがありましてねーちょっと借りたんですよー」
喜島「・・・・・・」
柊「さて、貴方はいくらで買ってくれますかねー?貴方のお子さん達は」







喜島は小百合と優希を見る。小百合は今にも泣きそうな顔をしている。優希は喜島を睨み付けている







喜島「小百合、優希、俺は」
優希「姉ちゃんが売られる事知ってたのかよ」
喜島「・・・それは」
優希「知ってたのかよ!?」
喜島「・・・・・・知っていた。だが、その前に彼らに」
優希「ならこの人達が姉ちゃんを買わなかったらどうするつもりだったんだよ!!」
喜島「・・・・・・」
小百合「・・・・・・お父さん」
喜島「小百合!!信じてくれ、私は」
小百合「お父さん、今どんな気持ち?」
喜島「へ?」
小百合「今どんな気持ち?怖い?悲しい?辛い?」
喜島「・・・・・・」
小百合「私は怖かったよ!!沢山笑われた!!私なんて買う人なんかいないって!!凄く辛かったよ!!」






小百合はステージに上がり、喜島に近く







小百合「ねーお父さん」
喜島「さ、小百合」
小百合「私はいらない?」
喜島「そんな事ない!!」
小百合「っ・・・」
喜島「お前は、お前達は私の俺の大切な子供だ。それは今も昔もこれからも変わらない」
小百合「ならなんで!!!なんで・・・あんな・・・」
喜島「・・・小百合・・・」
優希「そんなに金が大事なのかよ」
喜島「っ!?違う!!」
優希「なら世間体かよ」
小百合「お父さん私は、私達はお金なんかいらないの」
喜島「・・・・・・」
小百合「昔みたいに何もない。あの頃みたいに私は戻りたい。ボロボロの服でも、ご飯がおかず一つでも、お風呂のお湯がぬるくても・・・」




静かに涙を流す小百合







優希「・・・姉ちゃん・・・」
喜島「小百合・・・」
小百合「今なら私がボロボロの服を直してあげる。ご飯だって節約して作れる様になったし、お風呂だって、ぬるくて平気。だからね、お父さん」







小百合「もう1回始めよう。あの頃に戻って、また1から始めよう」
喜島「・・・俺はお前達にもうあんな」
優希「今更だろ?これ以上下なんてあるのかよ!!」
喜島「優希・・・」
優希「父さん、俺はあんたを許せないよ。今だって殺したいって思ってる。だから、もしまたこんな事したり、俺達を裏切る事があったら、今度こそあんたを殺す」
喜島「・・・・・・」
優希「俺を人殺しにしたくないなら、ちゃんと償ってよ。母さんと姉ちゃんに」
喜島「・・・すまない・・・本当に・・・」








小百合は喜島を抱き締める。喜島は謝罪しながら小百合に抱き締められながら涙を流している







由愛「依頼完了」
    
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

【R18】もう一度セックスに溺れて

ちゅー
恋愛
-------------------------------------- 「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」 過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。 -------------------------------------- 結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。

あなたの子ですが、内緒で育てます

椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」  突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。  夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。  私は強くなることを決意する。 「この子は私が育てます!」  お腹にいる子供は王の子。  王の子だけが不思議な力を持つ。  私は育った子供を連れて王宮へ戻る。  ――そして、私を追い出したことを後悔してください。 ※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ ※他サイト様でも掲載しております。 ※hotランキング1位&エールありがとうございます!

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

【完結】「心に決めた人がいる」と旦那様は言った

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
「俺にはずっと心に決めた人がいる。俺が貴方を愛することはない。貴女はその人を迎え入れることさえ許してくれればそれで良いのです。」 そう言われて愛のない結婚をしたスーザン。 彼女にはかつて愛した人との思い出があった・・・ 産業革命後のイギリスをモデルにした架空の国が舞台です。貴族制度など独自の設定があります。 ---- 初めて書いた小説で初めての投稿で沢山の方に読んでいただき驚いています。 終わり方が納得できない!という方が多かったのでエピローグを追加します。 お読みいただきありがとうございます。

最近様子のおかしい夫と女の密会現場をおさえてやった

家紋武範
恋愛
 最近夫の行動が怪しく見える。ひょっとしたら浮気ではないかと、出掛ける後をつけてみると、そこには女がいた──。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

[恥辱]りみの強制おむつ生活

rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。 保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。

処理中です...