解放されたと思いきや美麗な義兄に番にされた件について

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「あれ?鉄、お前正月も帰らんの?」

寮の談話室で日向ぼっこしてゴロゴロしていたら、隣の部屋の安西が話しかけてきた

イケメンの部類の安西だが、性はベータで無類の女好きでエロスの権化だ

「帰らぬ。寮でゲームする。安西もクリスマスに寮にいるなんてらしくないじゃん?」

「ばーか、クリスマスはあえて1人で過ごすんだよ」

安西におんぶしてもらって部屋まで連れて行ってもらう

筋トレになるらしい。それ以上鍛えてどうするんだか?

「安西ー、安西!安西よ、おれライフピーチがほしいんだが」

首に巻きついてゲームの紹介ボーナスを強請る

安西は友達が多いのだ

「やだよ、お前一回やりだしたら際限ないじゃん。うお、お前の部屋の前にお色気イケメンアルファが居るんだが」

安西の言葉に、顔を上げると義兄が部屋の前に立っていた

「……………へ?水帆にぃちゃん?」

ずりずりと安西から降りて駆け寄ると、少し痩せた義兄が立っていた

顔を覗きこむと、不安そうな初めて見る表情に驚く

何かあったのだろうか?

「上がってもいいか?」

義兄の言葉に頷き、安西に手を振る
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