完結⭐︎キツネの嫁入り

66

文字の大きさ
上 下
44 / 46

44※

しおりを挟む


喉がからからに熱い

砂漠の中で一滴の水を求めるかのように目の前の滑った舌を舐め取り、夢中で絡める

頭の中は霞がかかったかのように、靄がかかり思考を結ばない

ただ、目の前の何かを渇望する

身体が触れられるたび、熱を帯び気持ちよさに飛び上がりそうなくらいびくびくと身体を震わせる

清順の舌も指も触れる全てが気持ちいい

「ん、んぅ…もっと、もっと…清順、清順…ずっと、ずっと好きだった…大好き…」

清順の頬を撫でながら泣きながら三宜が言う

三宜は皇帝に今夜抱かれると思っていた

死ぬほど嫌だけれど、死ぬ気で我慢しようと思っていたのだ

それなのに、こんなに幸せでいいのだろうか

恋焦がれた清順の腕に抱かれ、あまつさえ優しく扱われながら触れられる

ラットを起こしそうなのを我慢しながら触れてくる清順は禁欲的で、美貌を額に汗を流す姿にぞくぞくする

「煽らないで…優しくしたいのに…」

指先に力がこもったのを皮切りに、清順は三宜の首筋に顔を埋め深く吸い込む

「……清順様、はやく、早く欲しいです…」

何が欲しいのかわからないまま口にする三宜の腰を優しく清順は掴み引き上げる

三宜の下半身に擦り付けられる巨大なブツに三宜はどきどきした

清順は三宜の耳を舐めながら、執拗に胸に手を這わせ、三宜が身を震わせた乳首を撫でながら摘む

やわやわと揉まれながら、前を触られると声が漏れた

ここからどうなるんだろう?

あれを入れると聞いているけれど、あんなに大きなモノ、本当に入るんだろうか

確かにオメガの本能か三宜の意に反して、そこは濡れそぼり、簡単に入ってしまいそうだけれど

清順は三宜の脚を持ち上げると、ぴちゃぴちゃと音を立てて舐めて指を入れ、何時間も弄られた

その間に、あまりの快楽に喘ぎが悲鳴になるころ、何度も三宜がやめてくれと懇願を始めたときに、清順が指を抜き、のしかかってきた

「三宜、いれてもいい?」

甘えるような清順の声に喜びを感じる

しかし、同時に言い知れない恐怖も感じた

なぜこんなにも不安になるのだろう

「入れたら、噛むよ。三宜、三宜をちょうだい」

清順の言葉に頷く

目の色を変えて、本性を現した清順は、微笑みながら腰を進め、圧迫感のあるそれを一気に突き入れてきたのだった

「ひぃ、ひぃ、だめ、なか、だめ!」

逃げようとする三宜を何度も引き戻し、首に噛みつきながら、腰を揺する

乳首に吸い付き、舐めながら、笑いながら清順はパンパンと腰を叩きつけ、ぐちゅぐちゅと何度も捏ねながら腰を回す

「なか、気持ちいい?すごい…気持ちいい…わかる?三宜…中、喜んでるよ」

悲鳴のように泣き叫ぶ三宜は泣き疲れて、もう清順のなすがままになっていた

番契約の快楽は凄まじく、何度も組み敷かれ、頭を押さえつけられ、過ぎた快楽を何度も与えられる

番契約までしてしまい、皇帝の輿入れの、この先の運命は極刑しかないだろう

でも、それでも三宜は清順が欲しかった
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

毒/同級生×同級生/オメガバース(α×β)

ハタセ
BL
βに強い執着を向けるαと、そんなαから「俺はお前の運命にはなれない」と言って逃げようとするβのオメガバースのお話です。

夫から「用済み」と言われ追い出されましたけれども

神々廻
恋愛
2人でいつも通り朝食をとっていたら、「お前はもう用済みだ。門の前に最低限の荷物をまとめさせた。朝食をとったら出ていけ」 と言われてしまいました。夫とは恋愛結婚だと思っていたのですが違ったようです。 大人しく出ていきますが、後悔しないで下さいね。 文字数が少ないのでサクッと読めます。お気に入り登録、コメントください!

心からの愛してる

マツユキ
BL
転入生が来た事により一人になってしまった結良。仕事に追われる日々が続く中、ついに体力の限界で倒れてしまう。過労がたたり数日入院している間にリコールされてしまい、あろうことか仕事をしていなかったのは結良だと噂で学園中に広まってしまっていた。 全寮制男子校 嫌われから固定で溺愛目指して頑張ります ※話の内容は全てフィクションになります。現実世界ではありえない設定等ありますのでご了承ください

【完結】夫は私に精霊の泉に身を投げろと言った

冬馬亮
恋愛
クロイセフ王国の王ジョーセフは、妻である正妃アリアドネに「精霊の泉に身を投げろ」と言った。 「そこまで頑なに無実を主張するのなら、精霊王の裁きに身を委ね、己の無実を証明してみせよ」と。 ※精霊の泉での罪の判定方法は、魔女狩りで行われていた水審『水に沈めて生きていたら魔女として処刑、死んだら普通の人間とみなす』という逸話をモチーフにしています。

完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました

美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

婚約者の側室に嫌がらせされたので逃げてみました。

アトラス
恋愛
公爵令嬢のリリア・カーテノイドは婚約者である王太子殿下が側室を持ったことを知らされる。側室となったガーネット子爵令嬢は殿下の寵愛を盾にリリアに度重なる嫌がらせをしていた。 いやになったリリアは王城からの逃亡を決意する。 だがその途端に、王太子殿下の態度が豹変して・・・ 「いつわたしが婚約破棄すると言った?」 私に飽きたんじゃなかったんですか!? …………………………… たくさんの方々に読んで頂き、大変嬉しく思っています。お気に入り、しおりありがとうございます。とても励みになっています。今後ともどうぞよろしくお願いします!

変なαとΩに両脇を包囲されたβが、色々奪われながら頑張る話

ベポ田
BL
ヒトの性別が、雄と雌、さらにα、β、Ωの三種類のバース性に分類される世界。総人口の僅か5%しか存在しないαとΩは、フェロモンの分泌器官・受容体の発達度合いで、さらにI型、II型、Ⅲ型に分類される。 βである主人公・九条博人の通う私立帝高校高校は、αやΩ、さらにI型、II型が多く所属する伝統ある名門校だった。 そんな魔境のなかで、変なI型αとII型Ωに理不尽に執着されては、色々な物を奪われ、手に入れながら頑張る不憫なβの話。 イベントにて頒布予定の合同誌サンプルです。 3部構成のうち、1部まで公開予定です。 イラストは、漫画・イラスト担当のいぽいぽさんが描いたものです。 最新はTwitterに掲載しています。

処理中です...