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しおりを挟む三宜と出会って、清順の人生には三宜だけしかいなかった
三宜の周りだけ色付き、感情も三宜だけのものだ
退屈な清順の世界に、三宜が現れて清順を恋に落としたのだ
清順は三宜にいろんな感情を抱く
引き裂かれそうに辛い気持ちにもなるし、浮かれて幸せで堪らない気持ちにもなる
三宜の手首を見たとき、清順は死んでしまいたい気持ちでいっぱいになった
三宜に拒否されたのだ
苦痛を伴う胸の痛みに、清順はその日初めて泣いたかもしれない
泣きながら、笑っていたのだ
三宜にも罰を与えねば
三宜が悪いのだ。自分をこんなにも狂わせて夢中にさせておいて
こんなに簡単に自分を捨てるのだ
やわらかに清順に笑いかけ、優しくしておいて
あんなにも愛おしい顔を見せておいて
腐った皇帝に泣き縋っている皇太后を呼び出し、三宜が皇帝に嫁入りするように命じる
そして最後の課題で、あの死に損ないの小女を三宜の手で失うように仕向けたのだ
花を蒔かれ、皇帝に嫁ぐ絶望に顔を白くした三宜を、清順は狂おしいまでに求めていた
悲しみで辛そうな三宜を自分がした行いとはいえ可哀想で抱きしめたくなった
三宜が自分だけを求めてくれればよい
自分だけを好きな三宜を夢想しながら、皇帝の後宮で初夜を待つ三宜を迎えに清順は後宮へ向かった
そこに、清順の花嫁が待っているのである
。
。
。
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