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誕生祭5※
しおりを挟む「いや、今日はもう疲れただろ?俺も疲れたし、ゆっくり休んだ方がいいんじゃないかな」
目をあわせると、なんかやばい気がする
すすすっともう一度クルルーシュカから距離を置く
花びらが肌に張り付いて、痛いくらい視線を感じてクルルーシュカの喉がごくりと動く
「たくさんしてもいいって、言った」
湯船を移動してきて再びクルルーシュカと向かい合う
髪をかきあげて逃げれないようにか、腕で囲い込まれる
「あー、やー、言ったけど…その番にもなれないの…に…」
クルルーシュカの危険な剣呑な視線に言葉を飲み込む
これは地雷だった
慌てて口を噤むも、抱き寄せられて唇を塞がれる
熱のこもった湿った舌を差し込まれ、ぬるりとした感触に逃げないようにか膝の上に乗せられた
「番になれないなら、一生閉じ込めるしかない。亜貴、もう私を傷つけないでくれ」
「……ごめん。ほんと、ごめん。違うんだ。嫌なわけでもないし、傷つけたいわけでもない。ただ、俺も気持ちが塞ぎ込んでるから…クルルーシュカと番でいたかったから」
ぎゅうとクルルーシュカに抱きしめられて、ほろりと涙が溢れた
ああ、俺はクルルーシュカと番でいたかったんだ。いつの間にか、絆されて好きになっていたから
「クルルーシュカ…」
再びクルルーシュカの唇に塞がれて、何度も夢中でキスをする
首や、顎、頬を舐められ、くすぐったくて身を捩れば大きな手が、優しく体を撫で回す
指で穿たれ、慣らされた後に熱くて太い巨大な陰茎を穿たれる
クルルーシュカが、俺の体に夢中になっているのが、なんだか嬉しかった
抱き合いながら、慰め合うように絡み合い、足の指をしゃぶられ、肩に脚を担がれて、何度も愛し合う
胸が潰れそうに苦しくなるのを見て見ぬふりをして、ただひたすら求め合った
クルルーシュカの、辛く苦しそうな顔が見ていられなかった
クルルーシュカが奪われるのを恐れるように、俺もクルルーシュカが奪われないか恐れていた
番になっても、この不安は消えないのだろうけれど、番になれない不安は尚更消えない
クルルーシュカの部屋に戻っても、クルルーシュカが収まらず性急にベッドに投げ出されて、覆い被さる
「はあ、はあ、亜貴、亜貴…私だけのものだ…奪うなら、亜貴だって殺してやる」
首を絞められながら腰を進められ、脚をばたつかせるも、押さえこまれて激しく腰を打ちつけられる
「ひぎっ…ぐ、ん!あっ、んぅっ…くる…ひ、んぁっ!」
涙目で顔を真っ赤にして見上げれば、首を絞めていた腕が緩む
ぎゅうと抱きしめられ、今度は宝物かのように粘着質にねっとりと突き上げられクルルーシュカの背中にしがみつく
「亜貴、頼むから、これ以上は私を刺激しないでくれ…」
熱に浮かされたようにクルルーシュカが呟く
泣きながら頷くと、再び激しい抽挿が始まったのだった。
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