65 / 113
第三章
19 ダークブレス
しおりを挟む
「くらいやがれ!!!」
不意を突いた渾身の一撃がドラゴンの右足に命中する!
しかし、その攻撃は大きな衝撃音がその場に轟かせたものの、骨を砕くどころか傷一つついた様子はない。
むしろ攻撃を放ったフェイルの方が強く弾き飛ばされてしまった。
「まじかよ……頑丈すぎだろ!? やれるか? いや、やる必要はない。注意が俺に向けばそれでいい。」
フェイルは想像以上に自分の攻撃が通らなかった事に驚愕するものの、それに絶望することなく自分の役目を果たすと決める。
正直、今の状態で自分がこの化け物を単独で倒せるとは思っていない。
できる事があるとすれば、そいつに自分を敵と認識させて少しづつこの場から遠ざけることだけだ。
だが問題は、逃がそうとしていたカリー達がダークマドウ達と相対している事。
フェイルは、もし自分が二人いるならば……と一瞬どうしようもない考えが頭をよぎるが、直ぐに頭を横に振る。
「あいつらは俺を信じた。……なら、俺も信じるしかないだろぉぉ!!」
今度は空高く飛び上がり、エンシェントドラゴンゾンビの頭部目掛けて攻撃を仕掛けるのだが、流石にさっきの一撃でフェイルを敵と認識したのか、目の前に迫るフェイル目掛けてその大きな口を開いた。
「まじかよ!? やばっ!!」
まだ油断している隙があるならば後一撃くらいはいけると判断したフェイルだったが、直ぐにそれが誤りだと気付く。
空中に飛んでしまったフェイルは逃げ場を失ったため、その場で攻撃をキャンセルして盾を前に構えた。
ーーその瞬間、化け物の口から、禍々しい暗黒の炎が放たれる!!
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
咄嗟に体を半身にして盾を前に突き出すフェイル。
なんとかそれで迫りくるブレスを反らそうとしたが失敗した。
巨体から放たれるブレスは、威力、範囲共にが規格外すぎて完全に反らす事はできない。
そして、その衝撃からフェイルは遠くまで吹き飛ばされてしまった。
不意を突いた渾身の一撃がドラゴンの右足に命中する!
しかし、その攻撃は大きな衝撃音がその場に轟かせたものの、骨を砕くどころか傷一つついた様子はない。
むしろ攻撃を放ったフェイルの方が強く弾き飛ばされてしまった。
「まじかよ……頑丈すぎだろ!? やれるか? いや、やる必要はない。注意が俺に向けばそれでいい。」
フェイルは想像以上に自分の攻撃が通らなかった事に驚愕するものの、それに絶望することなく自分の役目を果たすと決める。
正直、今の状態で自分がこの化け物を単独で倒せるとは思っていない。
できる事があるとすれば、そいつに自分を敵と認識させて少しづつこの場から遠ざけることだけだ。
だが問題は、逃がそうとしていたカリー達がダークマドウ達と相対している事。
フェイルは、もし自分が二人いるならば……と一瞬どうしようもない考えが頭をよぎるが、直ぐに頭を横に振る。
「あいつらは俺を信じた。……なら、俺も信じるしかないだろぉぉ!!」
今度は空高く飛び上がり、エンシェントドラゴンゾンビの頭部目掛けて攻撃を仕掛けるのだが、流石にさっきの一撃でフェイルを敵と認識したのか、目の前に迫るフェイル目掛けてその大きな口を開いた。
「まじかよ!? やばっ!!」
まだ油断している隙があるならば後一撃くらいはいけると判断したフェイルだったが、直ぐにそれが誤りだと気付く。
空中に飛んでしまったフェイルは逃げ場を失ったため、その場で攻撃をキャンセルして盾を前に構えた。
ーーその瞬間、化け物の口から、禍々しい暗黒の炎が放たれる!!
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
咄嗟に体を半身にして盾を前に突き出すフェイル。
なんとかそれで迫りくるブレスを反らそうとしたが失敗した。
巨体から放たれるブレスは、威力、範囲共にが規格外すぎて完全に反らす事はできない。
そして、その衝撃からフェイルは遠くまで吹き飛ばされてしまった。
0
お気に入りに追加
67
あなたにおすすめの小説
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる