239 / 397
第三部 オーブを求めて
第八十二話 真剣勝負
しおりを挟む
コンッ
ジャラジャラジャラ……。
セイメイによる鮮やかなブレイクショット。
テーブル中央に固められていた彩とりどりの球は、一つも穴に落ちることなく、綺麗に四方へ散らばっていく。
テーブルの中央から分けて、左に8球、右に7球。
まずはこの第一ラウンド、先行はカリーとなった。
現在の白球の位置は、他の球に邪魔されることなく、1番ボールを狙えるポジション。
カリーなら、まず間違いなく決めてくるだろう。
コンっ!
ガコっ!!
当然の様に一撃で1番ボールを穴に落とすカリー。
集中しているからなのか、成功させても一言も発することはなかった。
そして次は俺のターン。
カリーが打った白球は、丁度テーブルの真ん中あたりで止まっている。
俺が狙うべき2番ボールは、右奥の隅。
今まで何度となく、練習で落としてきたパターンだ。
失敗することはまずない。
コンっ!
ガッ! クルン……
「う、嘘だろ……。」
なんと俺は、初回のショットを外してしまう。
俺が打った球は綺麗に2番ボールに命中し、右奥の穴に吸い込まれていったのだが、緊張して力み過ぎていたのか、2番ボールは穴の上を通過するものの、落ちることなく、角をくるっと回って跳ね返ってしまった。
「おいおい……。この程度の球も決められないで、俺に勝つつもりだったのか?」
カリーは、俺の失敗を見て呆れている。
「ちょっと力んだだけだ。最初だから……。」
「そういうミス一つが、後で取り返しがきかなくなることを、俺は何度も教えてきたはずなんだけどな。最初だから失敗していいなんて勝負はないんだよ! 勝負舐めんじゃねぇぞ?」
俺は、その言葉に黙り込む。
カリーが言っていることは正論だ。
やはり俺の覚悟は、まだ弱いのかもしれない。
だけど、次こそは!
しかし、その後も俺の失敗は続く。
なんとか最初のミスを取り返そうとする内に、それが焦りとなってショットに現れてしまうのだった。
逆にカリーは冷静に一球一球を確実に決めていき、俺とのスコアを離していく。
コンっ!
ガコっ!
最後のボールがカリーによって沈められた。
第一ラウンドの結果は、俺が34点、カリーが86点。
カリーはそれに+でボーナスポイント30が入ることから、116点になる。
その差は3倍以上。
俺にとっては、かなり厳しい結果になってしまった。
だが、俺は凹んだりはしない。
確かに最初のミスで焦り過ぎてしまい、それを後半まで引きずってしまった。
しかし、ようやく終盤に来て、大分いつもの調子に戻ってきている。
まだだ、まだ間に合う!
そして、5分の休憩を経て、第二ラウンドが開始された。
今回の先行は俺から始まる。
しかし運が悪い事に、さっきと違い、セイメイのブレイクショットは全ての球を均等に散らす事が出来ていなかった。
今回俺が狙う1番ボールは、いくつかの球に遮られており、普通に飛ばしたんじゃ触れることすらできない。
故に、俺は使う。
ジャンプショットという難しいショットを……。
いけるか?
いや、決めるんだ。
焦る事はない。
いつも通りだ、いつも以上を出そうと思わないでいい。
一球一球、正確に打てばいい。
ゴン!
俺のキューがテーブルと球の両方に当たり、鈍い音が響く。
そして、宙を舞った白球は、遮る球を飛び越え、1番ボールに当たる。
カンっ! ゴロゴロゴロ。
なんとか無事に1番ボールに当てる事には成功した。
そして、そのまま左奥の穴に一直線。
ガラン!
「よっしゃ!!」
思わず叫ぶ俺。
結構難しいショットではあったが、見事成功し、一番ボールは穴に落ちていった。
そして白球もテーブルに残っている。
ただ、強いて言うならば、白球の位置から2番ボールが狙いやすい位置にあることだけは不満であった。
ふと、カリーを見ると驚いた顔をしている。
実は、第一ラウンドが終わった時、カリーの表情は、なぜか暗かった。
もしかしたら、すんなり俺に勝ってしまい、船を降ろす事になるのをためらっていたのかもしれない。
だとしたら、それこそ、俺の事を舐め過ぎだ!
俺は、たとえ負けたとしても、一度約束したことを守らないなんてことは絶対にしない。
それに、そもそも負けるとも思っていないし、諦めたりもしない。
どんなに逆境であっても、必ずひっくり返して見せる!
みとけよ、カリー!
お前が指導してきた俺が、そんなにやわじゃないところを見せてやるぜ。
そして続く、カリーの第二ラウンド最初のショット。
普通に考えて、カリーがこれを外すわけがない。
その為、俺はカリーが入れた後の白球の位置の予測と、3番ボールの位置について考えている。
だが……
コンっ! カン! ガッ!
は、外しただと!?
どういうことだよ!
まさか、あの野郎……わざと……。
流石にこれは、あからさますぎる。
「おい! カリー! お前ふざけんなよ。俺の事舐めすぎだろ!」
「うるせぇ! クソっ! なんで……こんなイージーショットを外しちまったんだ、俺は……。」
カリーは本気でショックを受けていた。
その姿から、どうやらわざとではなかったらしい。
一瞬、俺に勝ちを譲るためにまざと負けようとしているのかと思ったが、そう言うわけではなさそうだ。
少しだけ安心した。
その後、俺は多少のミスはあるものの、第一ラウンドと違い、練習通りの力を発揮し、次々と球を決めていく。
逆にカリーは、最初のミスから少しミスが目立つようになり、第一ラウンドのようにはいかなかった。
結果……俺が8個でカリーが7個。
俺が68点+ボーナス30点で98点。
カリーは52点でボーナスなし。
第一ラウンドと第二ラウンドを合わせると、俺が132点でカリーが168点。
その差36点ビハインド。
今回の第二ラウンドで、俺はカリーに46点差をつけていることからも、逆転の可能性は大いにある。
「やるじゃねぇかよ、サクセス。」
「カリーに勝つために、必死になって練習したからな。」
「そうか……。だが次で最後だ。お前の覚悟を見せてみろ。」
「あぁ、言われなくてもそうするさ。俺の成長をお前に見せつけてやる。」
当初は、カリーに謝罪するために始めたビリヤード勝負。
だが今、俺の頭にそれはない。
ただ、カリーに勝つことだけに集中していた。
そして、カリーも本気で俺に勝ちに来ている。
だからこそ、俺は負けられない。
次で、勝負を決める!
ジャラジャラジャラ……。
セイメイによる鮮やかなブレイクショット。
テーブル中央に固められていた彩とりどりの球は、一つも穴に落ちることなく、綺麗に四方へ散らばっていく。
テーブルの中央から分けて、左に8球、右に7球。
まずはこの第一ラウンド、先行はカリーとなった。
現在の白球の位置は、他の球に邪魔されることなく、1番ボールを狙えるポジション。
カリーなら、まず間違いなく決めてくるだろう。
コンっ!
ガコっ!!
当然の様に一撃で1番ボールを穴に落とすカリー。
集中しているからなのか、成功させても一言も発することはなかった。
そして次は俺のターン。
カリーが打った白球は、丁度テーブルの真ん中あたりで止まっている。
俺が狙うべき2番ボールは、右奥の隅。
今まで何度となく、練習で落としてきたパターンだ。
失敗することはまずない。
コンっ!
ガッ! クルン……
「う、嘘だろ……。」
なんと俺は、初回のショットを外してしまう。
俺が打った球は綺麗に2番ボールに命中し、右奥の穴に吸い込まれていったのだが、緊張して力み過ぎていたのか、2番ボールは穴の上を通過するものの、落ちることなく、角をくるっと回って跳ね返ってしまった。
「おいおい……。この程度の球も決められないで、俺に勝つつもりだったのか?」
カリーは、俺の失敗を見て呆れている。
「ちょっと力んだだけだ。最初だから……。」
「そういうミス一つが、後で取り返しがきかなくなることを、俺は何度も教えてきたはずなんだけどな。最初だから失敗していいなんて勝負はないんだよ! 勝負舐めんじゃねぇぞ?」
俺は、その言葉に黙り込む。
カリーが言っていることは正論だ。
やはり俺の覚悟は、まだ弱いのかもしれない。
だけど、次こそは!
しかし、その後も俺の失敗は続く。
なんとか最初のミスを取り返そうとする内に、それが焦りとなってショットに現れてしまうのだった。
逆にカリーは冷静に一球一球を確実に決めていき、俺とのスコアを離していく。
コンっ!
ガコっ!
最後のボールがカリーによって沈められた。
第一ラウンドの結果は、俺が34点、カリーが86点。
カリーはそれに+でボーナスポイント30が入ることから、116点になる。
その差は3倍以上。
俺にとっては、かなり厳しい結果になってしまった。
だが、俺は凹んだりはしない。
確かに最初のミスで焦り過ぎてしまい、それを後半まで引きずってしまった。
しかし、ようやく終盤に来て、大分いつもの調子に戻ってきている。
まだだ、まだ間に合う!
そして、5分の休憩を経て、第二ラウンドが開始された。
今回の先行は俺から始まる。
しかし運が悪い事に、さっきと違い、セイメイのブレイクショットは全ての球を均等に散らす事が出来ていなかった。
今回俺が狙う1番ボールは、いくつかの球に遮られており、普通に飛ばしたんじゃ触れることすらできない。
故に、俺は使う。
ジャンプショットという難しいショットを……。
いけるか?
いや、決めるんだ。
焦る事はない。
いつも通りだ、いつも以上を出そうと思わないでいい。
一球一球、正確に打てばいい。
ゴン!
俺のキューがテーブルと球の両方に当たり、鈍い音が響く。
そして、宙を舞った白球は、遮る球を飛び越え、1番ボールに当たる。
カンっ! ゴロゴロゴロ。
なんとか無事に1番ボールに当てる事には成功した。
そして、そのまま左奥の穴に一直線。
ガラン!
「よっしゃ!!」
思わず叫ぶ俺。
結構難しいショットではあったが、見事成功し、一番ボールは穴に落ちていった。
そして白球もテーブルに残っている。
ただ、強いて言うならば、白球の位置から2番ボールが狙いやすい位置にあることだけは不満であった。
ふと、カリーを見ると驚いた顔をしている。
実は、第一ラウンドが終わった時、カリーの表情は、なぜか暗かった。
もしかしたら、すんなり俺に勝ってしまい、船を降ろす事になるのをためらっていたのかもしれない。
だとしたら、それこそ、俺の事を舐め過ぎだ!
俺は、たとえ負けたとしても、一度約束したことを守らないなんてことは絶対にしない。
それに、そもそも負けるとも思っていないし、諦めたりもしない。
どんなに逆境であっても、必ずひっくり返して見せる!
みとけよ、カリー!
お前が指導してきた俺が、そんなにやわじゃないところを見せてやるぜ。
そして続く、カリーの第二ラウンド最初のショット。
普通に考えて、カリーがこれを外すわけがない。
その為、俺はカリーが入れた後の白球の位置の予測と、3番ボールの位置について考えている。
だが……
コンっ! カン! ガッ!
は、外しただと!?
どういうことだよ!
まさか、あの野郎……わざと……。
流石にこれは、あからさますぎる。
「おい! カリー! お前ふざけんなよ。俺の事舐めすぎだろ!」
「うるせぇ! クソっ! なんで……こんなイージーショットを外しちまったんだ、俺は……。」
カリーは本気でショックを受けていた。
その姿から、どうやらわざとではなかったらしい。
一瞬、俺に勝ちを譲るためにまざと負けようとしているのかと思ったが、そう言うわけではなさそうだ。
少しだけ安心した。
その後、俺は多少のミスはあるものの、第一ラウンドと違い、練習通りの力を発揮し、次々と球を決めていく。
逆にカリーは、最初のミスから少しミスが目立つようになり、第一ラウンドのようにはいかなかった。
結果……俺が8個でカリーが7個。
俺が68点+ボーナス30点で98点。
カリーは52点でボーナスなし。
第一ラウンドと第二ラウンドを合わせると、俺が132点でカリーが168点。
その差36点ビハインド。
今回の第二ラウンドで、俺はカリーに46点差をつけていることからも、逆転の可能性は大いにある。
「やるじゃねぇかよ、サクセス。」
「カリーに勝つために、必死になって練習したからな。」
「そうか……。だが次で最後だ。お前の覚悟を見せてみろ。」
「あぁ、言われなくてもそうするさ。俺の成長をお前に見せつけてやる。」
当初は、カリーに謝罪するために始めたビリヤード勝負。
だが今、俺の頭にそれはない。
ただ、カリーに勝つことだけに集中していた。
そして、カリーも本気で俺に勝ちに来ている。
だからこそ、俺は負けられない。
次で、勝負を決める!
0
お気に入りに追加
289
あなたにおすすめの小説
プロミネンス~~獣人だらけの世界にいるけどやっぱり炎が最強です~~
笹原うずら
ファンタジー
獣人ばかりの世界の主人公は、炎を使う人間の姿をした少年だった。
鳥人族の国、スカイルの孤児の施設で育てられた主人公、サン。彼は陽天流という剣術の師範であるハヤブサの獣人ファルに預けられ、剣術の修行に明け暮れていた。しかしある日、ライバルであるツバメの獣人スアロと手合わせをした際、獣の力を持たないサンは、敗北してしまう。
自信の才能のなさに落ち込みながらも、様々な人の励ましを経て、立ち直るサン。しかしそんなサンが施設に戻ったとき、獣人の獣の部位を売買するパーツ商人に、サンは施設の仲間を奪われてしまう。さらに、サンの事を待ち構えていたパーツ商人の一人、ハイエナのイエナに死にかけの重傷を負わされる。
傷だらけの身体を抱えながらも、みんなを守るために立ち上がり、母の形見のペンダントを握り締めるサン。するとその時、死んだはずの母がサンの前に現れ、彼の炎の力を呼び覚ますのだった。
炎の力で獣人だらけの世界を切り開く、痛快大長編異世界ファンタジーが、今ここに開幕する!!!
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
適正異世界
sazakiri
ファンタジー
ある日教室に突然現れた謎の男
「今から君たちには異世界に行ってもらう」
そんなこと急に言われても…
しかし良いこともあるらしい!
その世界で「あること」をすると……
「とりあいず帰る方法を探すか」
まぁそんな上手くいくとは思いませんけど
蒼星伝 ~マッチ売りの男の娘はチート改造され、片翼の天使と成り果て、地上に舞い降りる剣と化す~
ももちく
ファンタジー
|神代《かみよ》の時代から、創造主:Y.O.N.Nと悪魔の統括者であるハイヨル混沌は激しい戦いを繰り返してきた。
その両者の戦いの余波を受けて、惑星:ジ・アースは4つに分かたれてしまう。
それから、さらに途方もない年月が経つ。
復活を果たしたハイヨル混沌は今度こそ、創造主;Y.O.N.Nとの決着をつけるためにも、惑星:ジ・アースを完全に暗黒の世界へと変えようとする。
ハイヨル混沌の支配を跳ね返すためにも、創造主:Y.O.N.Nのパートナーとも呼べる天界の主である星皇が天使軍団を率い、ハイヨル混沌軍団との戦いを始める。
しかし、ハイヨル混沌軍団は地上界を闇の世界に堕とすだけでなく、星皇の妻の命を狙う。
その計画を妨害するためにも星皇は自分の妾(男の娘)を妻の下へと派遣する。
幾星霜もの間、続いた創造主:Y.O.N.Nとハイヨル混沌との戦いに終止符を打つキーマンとなる星皇の妻と妾(男の娘)は互いの手を取り合う。
時にはぶつかり合い、地獄と化していく地上界で懸命に戦い、やがて、その命の炎を燃やし尽くす……。
彼女達の命の輝きを見た地上界の住人たちは、彼女たちの戦いの軌跡と生き様を『蒼星伝』として語り継ぐことになる。
新日本書紀《異世界転移後の日本と、通訳担当自衛官が往く》
橘末
ファンタジー
20XX年、日本は唐突に異世界転移してしまった。
嘗て、神武天皇を疎んだが故に、日本と邪馬台国を入れ換えた神々は、自らの信仰を守る為に勇者召喚技術を応用して、国土転移陣を完成させたのだ。
出雲大社の三男万屋三彦は、子供の頃に神々の住まう立ち入り禁止区画へ忍び込み、罰として仲間達を存在ごと、消されてしまった過去を持つ。
万屋自身は宮司の血筋故に、神々の寵愛を受けてただ一人帰ったが、その時の一部失われた記憶は、自衛官となった今も時折彼を苦しめていた。
そして、演習中の硫黄島沖で、アメリカ艦隊と武力衝突してしまった異世界の人間を、海から救助している作業の最中、自らの持つ翻訳能力に気付く。
その後、特例で通訳担当自衛官という特殊な立場を与えられた万屋は、言語学者が辞書を完成させるまで、各地を転戦する事になるのだった。
この作品はフィクションです。(以下略)
文章を読み易く修正中です。
改稿中に時系列の問題に気付きました為、その辺りも修正中です。
現在、徐々に修正しています。
本当に申し訳ありません。
不定期更新中ですが、エタる事だけは絶対にありませんので、ご安心下さい。
引きこもり転生エルフ、仕方なく旅に出る
Greis
ファンタジー
旧題:引きこもり転生エルフ、強制的に旅に出される
・2021/10/29 第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞 こちらの賞をアルファポリス様から頂く事が出来ました。
実家暮らし、25歳のぽっちゃり会社員の俺は、日ごろの不摂生がたたり、読書中に死亡。転生先は、剣と魔法の世界の一種族、エルフだ。一分一秒も無駄にできない前世に比べると、だいぶのんびりしている今世の生活の方が、自分に合っていた。次第に、兄や姉、友人などが、見分のために外に出ていくのを見送る俺を、心配しだす両親や師匠たち。そしてついに、(強制的に)旅に出ることになりました。
※のんびり進むので、戦闘に関しては、話数が進んでからになりますので、ご注意ください。
魔法公証人~ルロイ・フェヘールの事件簿~
紫仙
ファンタジー
真実を司りし神ウェルスの名のもとに、
魔法公証人が秘められし真実を問う。
舞台は多くのダンジョンを近郊に擁する古都レッジョ。
多くの冒険者を惹きつけるレッジョでは今日も、
冒険者やダンジョンにまつわるトラブルで騒がしい。
魔法公証人ルロイ・フェヘールは、
そんなレッジョで真実を司る神ウェルスの御名の元、
証書と魔法により真実を見極める力「プロバティオ」をもって、
トラブルを抱えた依頼人たちを助けてゆく。
異世界公証人ファンタジー。
基本章ごとの短編集なので、
各章のごとに独立したお話として読めます。
カクヨムにて一度公開した作品ですが、
要所を手直し推敲して再アップしたものを連載しています。
最終話までは既に書いてあるので、
小説の完結は確約できます。
義妹が大事だと優先するので私も義兄を優先する事にしました
さこの
恋愛
婚約者のラウロ様は義妹を優先する。
私との約束なんかなかったかのように…
それをやんわり注意すると、君は家族を大事にしないのか?冷たい女だな。と言われました。
そうですか…あなたの目にはそのように映るのですね…
分かりました。それでは私も義兄を優先する事にしますね!大事な家族なので!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる