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正しき忠誠
忠誠を誓うべき主上
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営水が目を覚ましたのは、ナイツと淡咲から集落懐柔の早馬が到着した頃だった。
気を失った彼は軍基地の一室に寝かされており、寝台の前には涼周が一人で座っている。
淡咲から半強制的に着させられた露出巫女服ではなく、愛用の白い上着と、下着と太腿を露出させる為の開口を設けた黒の長ズボン姿だ。
「……ぅ、スイスイ起きた」
「営水です。……それより、これは一体何の真似ですか?」
「……真似? ……真似…………スイスイの真似!」
涼周は丸めたチリ紙を鼻に突っ込み、鼻血を出して気絶した営水の真似をした。
露出に恥じらいを見せ、大赤面とともにチラチラして危ない色香を放つ姿も良いが、やはり涼周には花を咲かす方が似合っていた。鼻にチリ紙を突っ込んで顔に花を咲かすのだ。
尋ねた内容を理解していないと分かるや否や、営水は涼周が危惧すべき事を説明する。
「縄も魔力の鎖もせずに、私を自由にしている事です。武器がなくとも私は戦えますし、貴方も護衛を連れていない。言い換えれば、貴方を人質にしてここから脱出できるのです」
「スイスイ……帰るの?」
涼周には名前を覚える気も、危機感を抱く気もないようだ。
ただ単に悲しみを帯びた声音と表情を、未だに敵である営水へ向けるだけ。
「帰るもなにも、私はナムール家に仕える将です。主上に忠誠を誓い、死力を尽くして戦うまで。そして主家を守る為ならば、卑怯と言われようが私は貴方を人質に取る事も辞さない覚悟。……そんな私を前にして、貴方は平気なのですか?」
「スイスイ、そんな事しない」
涼周は再び花を咲かせ、営水が自分を人質にしない事を断言した。
当然ながら、営水は何故かと聞き返す。会って間もない自分の行動を、深く考える事を苦手としている脳内お花畑少女が、何を根拠に断定できるのかと。
然し、深く考えられなくとも、涼周には確固たる根拠と自然に見抜く才能があり、戦略的思考を完全に無視した感情論を披露する。
「スイスイ、人質欲しい人の目じゃない。涼周の目、映る。それにぎじゅ言ってた。スイスイが光の盾だって言ってた。だから涼周に酷い事しない」
(……目に……映る? ぎじゅとは……元承土軍の聖守将・魏儒の事だろうが……私が、光の盾?)
分かる様でいて分からない答えだったが、涼周や涼周の仲間になったばかりの魏儒が営水の存在に好意を抱いている事は理解に及んだ。
こうなると、営水には純粋な興味が湧いた。
敵である自分の存在を涼周達が高く評価する訳は何故か、名将と名高い魏儒や自分と互角に渡り合える銹達が涼周に忠誠を誓った訳は何故なのか。
同僚や上司から評価されない自分を涼周達が評価する事が理解できず、軍閥を違えてでも忠誠を誓う魏儒や銹達の想いが如何なものかと、主に尽くす者として営水は気になった。
「……良ろしければ、貴方々の話を聞かせて下さい。それを元に降伏するか……果ては貴方へ忠誠を誓うかどうか、見極めるとします」
「…………忠誠、そんなに大事?」
自分を二の次とする程に、君臣の間柄を嫌う涼周は、皆が自分を第一とした忠誠を誓いたがる気持ちを逆に理解できなかった。
そういう面では、愚かな忠臣とまで評される営水の説得は涼周にとって不利と言える。
涼周が詰まらなさそうな表情を浮かべ、営水が淡々と語る事が何よりの証拠。
「古来より、民や臣下は国と王に忠誠を誓うもの。忠義がなくては国を維持できず、王も守るべき存在を守れません。国を治め、民を守る為には、臣民の忠誠は必ず――」
「違う。忠誠なくても、おとーさん全部守る。なくても、涼周みんなを守る」
「それは王と言えず、軍の大将でもありません。貴方も実際には多くの将兵から忠誠を得て、ここに居る。貴方が言っている事は王や大将以前に、国や軍という存在そのものを否定しているのです」
「涼周大将違う、にぃにの子。おとーさんも大将違う、みんなのおとーさん。みんな仲間、仲間だから忠誠いらない。みんながみんな、守り合うの」
「……民すらも、仲間であると?」
「ぅん、仲間」
然し涼周の考えは、営水の大前提を完全に打ち砕く程の奇想天外なものだった。
この乱世に於いて忠誠以外に軍を、国を、人を従えるものがある。いや、従えるといった表現すらも間違っているとばかりの発想。
「……では仮に、私が降伏を表明して貴方の仲間に加わるとしましょう。貴方は私の主という肩書きでありながら、私と同格の扱いとなります。それで……良いのですか?」
「ぅ? 駄目なの?」
疑問に疑問で返した事から、一軍の大将たる涼周に権力欲求が微塵もない事が知れた。
それが益々もって営水の興味を引き、彼の絶対君主・家臣忠誠思想に一石を投じたのだ。
(こんな幼子が新たな世を作ろうとしている……ですか。主上の様に威張る存在ではなく……自らも同じ場所に立って仲間の一人として戦い、彼等に寄り添って共に進む。……それに比べて私は…………私は……)
涼周の曇りなき眼を見据え続けると、それだけで営水は苦しくなる。
まるで自分が隠しに隠した、否、忠誠の為に押し殺してきた良心の呵責すら見抜かれている様だった。
(……私は、一体何をしてきた。主上こそが絶対の存在と母上に刻まれ、主上に従い続ける事しかできなかった。ひたすら主家存続を図るだけで、他者に寄り添った事もない……)
「スイスイ、忠誠尽くしても家潰れる」
「!?」
「家、スイスイの忠誠だけ。田俚、お金欲しいだけ。民や兵士、にぃにや淡咲、涼周の言葉でこっちに来る。……スイスイ、ただ一人」
本当に心の中を見抜いたとばかりの発言に、営水は目を見開いて驚いた。
驚き、そして断定された。自身がどんなにナムール家存続を図ったとしても、既に手遅れである事を。自分の欲求を第一とし、民や家臣に寄り添わなかった領主が、既に民や家臣の忠誠を失っている事に。
「でも、スイスイ一人違う。涼周が仲間なる。にぃにも銹達も淡咲も仲間!」
涼周の中では既に、営水は仲間になっていた。
仲間が苦慮しているならば励ますべきだと、手を差し出して営水を励ます。
その純真無垢にして強引なやり方が、ヴァレオーレ以外の人物を見ようとしなかった営水には、一際輝いて見えた。
(…………この御方であれば…………或いは……!)
己の根底にある人への恐怖が原因で、他人との接触を頑なに拒絶してきた営水が、一縷の望みを掛けて涼周の手を握ろうとする。
涼周はかつて、人間不信に陥った自分に合わせた対応をナイツがしてくれた事を思い出し、ゆっくりと伸びる営水の手を自ら握りに行く事はせず、彼に合わせてゆっくりと待つ。
「…………私は…………故あって接触恐怖症です。仮に貴方だけは触れられても、他の仲間に触れられない場合があります。……言い換えれば、私のせいで仲間内に不和が招かれる可能性があるという事。…………そんな私でも、本当に……良いのですか?」
「スイスイが握れないなら、涼周、真ん中に入る。スイスイが動けないなら、涼周が代わりに動く。でもみんな、そんな事でスイスイを嫌わない!」
いがみ合っていた楽瑜や飛蓮でさえ上手くいっている。彼等が和解した時の様に、涼周は間に入るつもりであった。
そして仮に仲介しなくとも、仲間となった営水を皆が嫌うことはないと、涼周は自慢げに即答した。
「…………ふふ、貴方という御方は……本当に――」
小さく可憐な涼周の手を、営水は震えの一つも見せずに握る。
握って、涼周を強く見据え、自分を評価してくれた幼子を新たな主上と仰ぎ、心の中で真なる絶対の忠誠を誓う。
「大将らしからぬ大将です!」
営水はこの時、魏儒や銹達、楽瑜といった承土軍の名将達、飛昭や飛蓮といった一勢力の頭領達が、こぞって涼周を主とする理由が分かったという。
彼等の気持ちが理解に及び、自分を必要としてくれる涼周に、営水は笑みを浮かべた。
気を失った彼は軍基地の一室に寝かされており、寝台の前には涼周が一人で座っている。
淡咲から半強制的に着させられた露出巫女服ではなく、愛用の白い上着と、下着と太腿を露出させる為の開口を設けた黒の長ズボン姿だ。
「……ぅ、スイスイ起きた」
「営水です。……それより、これは一体何の真似ですか?」
「……真似? ……真似…………スイスイの真似!」
涼周は丸めたチリ紙を鼻に突っ込み、鼻血を出して気絶した営水の真似をした。
露出に恥じらいを見せ、大赤面とともにチラチラして危ない色香を放つ姿も良いが、やはり涼周には花を咲かす方が似合っていた。鼻にチリ紙を突っ込んで顔に花を咲かすのだ。
尋ねた内容を理解していないと分かるや否や、営水は涼周が危惧すべき事を説明する。
「縄も魔力の鎖もせずに、私を自由にしている事です。武器がなくとも私は戦えますし、貴方も護衛を連れていない。言い換えれば、貴方を人質にしてここから脱出できるのです」
「スイスイ……帰るの?」
涼周には名前を覚える気も、危機感を抱く気もないようだ。
ただ単に悲しみを帯びた声音と表情を、未だに敵である営水へ向けるだけ。
「帰るもなにも、私はナムール家に仕える将です。主上に忠誠を誓い、死力を尽くして戦うまで。そして主家を守る為ならば、卑怯と言われようが私は貴方を人質に取る事も辞さない覚悟。……そんな私を前にして、貴方は平気なのですか?」
「スイスイ、そんな事しない」
涼周は再び花を咲かせ、営水が自分を人質にしない事を断言した。
当然ながら、営水は何故かと聞き返す。会って間もない自分の行動を、深く考える事を苦手としている脳内お花畑少女が、何を根拠に断定できるのかと。
然し、深く考えられなくとも、涼周には確固たる根拠と自然に見抜く才能があり、戦略的思考を完全に無視した感情論を披露する。
「スイスイ、人質欲しい人の目じゃない。涼周の目、映る。それにぎじゅ言ってた。スイスイが光の盾だって言ってた。だから涼周に酷い事しない」
(……目に……映る? ぎじゅとは……元承土軍の聖守将・魏儒の事だろうが……私が、光の盾?)
分かる様でいて分からない答えだったが、涼周や涼周の仲間になったばかりの魏儒が営水の存在に好意を抱いている事は理解に及んだ。
こうなると、営水には純粋な興味が湧いた。
敵である自分の存在を涼周達が高く評価する訳は何故か、名将と名高い魏儒や自分と互角に渡り合える銹達が涼周に忠誠を誓った訳は何故なのか。
同僚や上司から評価されない自分を涼周達が評価する事が理解できず、軍閥を違えてでも忠誠を誓う魏儒や銹達の想いが如何なものかと、主に尽くす者として営水は気になった。
「……良ろしければ、貴方々の話を聞かせて下さい。それを元に降伏するか……果ては貴方へ忠誠を誓うかどうか、見極めるとします」
「…………忠誠、そんなに大事?」
自分を二の次とする程に、君臣の間柄を嫌う涼周は、皆が自分を第一とした忠誠を誓いたがる気持ちを逆に理解できなかった。
そういう面では、愚かな忠臣とまで評される営水の説得は涼周にとって不利と言える。
涼周が詰まらなさそうな表情を浮かべ、営水が淡々と語る事が何よりの証拠。
「古来より、民や臣下は国と王に忠誠を誓うもの。忠義がなくては国を維持できず、王も守るべき存在を守れません。国を治め、民を守る為には、臣民の忠誠は必ず――」
「違う。忠誠なくても、おとーさん全部守る。なくても、涼周みんなを守る」
「それは王と言えず、軍の大将でもありません。貴方も実際には多くの将兵から忠誠を得て、ここに居る。貴方が言っている事は王や大将以前に、国や軍という存在そのものを否定しているのです」
「涼周大将違う、にぃにの子。おとーさんも大将違う、みんなのおとーさん。みんな仲間、仲間だから忠誠いらない。みんながみんな、守り合うの」
「……民すらも、仲間であると?」
「ぅん、仲間」
然し涼周の考えは、営水の大前提を完全に打ち砕く程の奇想天外なものだった。
この乱世に於いて忠誠以外に軍を、国を、人を従えるものがある。いや、従えるといった表現すらも間違っているとばかりの発想。
「……では仮に、私が降伏を表明して貴方の仲間に加わるとしましょう。貴方は私の主という肩書きでありながら、私と同格の扱いとなります。それで……良いのですか?」
「ぅ? 駄目なの?」
疑問に疑問で返した事から、一軍の大将たる涼周に権力欲求が微塵もない事が知れた。
それが益々もって営水の興味を引き、彼の絶対君主・家臣忠誠思想に一石を投じたのだ。
(こんな幼子が新たな世を作ろうとしている……ですか。主上の様に威張る存在ではなく……自らも同じ場所に立って仲間の一人として戦い、彼等に寄り添って共に進む。……それに比べて私は…………私は……)
涼周の曇りなき眼を見据え続けると、それだけで営水は苦しくなる。
まるで自分が隠しに隠した、否、忠誠の為に押し殺してきた良心の呵責すら見抜かれている様だった。
(……私は、一体何をしてきた。主上こそが絶対の存在と母上に刻まれ、主上に従い続ける事しかできなかった。ひたすら主家存続を図るだけで、他者に寄り添った事もない……)
「スイスイ、忠誠尽くしても家潰れる」
「!?」
「家、スイスイの忠誠だけ。田俚、お金欲しいだけ。民や兵士、にぃにや淡咲、涼周の言葉でこっちに来る。……スイスイ、ただ一人」
本当に心の中を見抜いたとばかりの発言に、営水は目を見開いて驚いた。
驚き、そして断定された。自身がどんなにナムール家存続を図ったとしても、既に手遅れである事を。自分の欲求を第一とし、民や家臣に寄り添わなかった領主が、既に民や家臣の忠誠を失っている事に。
「でも、スイスイ一人違う。涼周が仲間なる。にぃにも銹達も淡咲も仲間!」
涼周の中では既に、営水は仲間になっていた。
仲間が苦慮しているならば励ますべきだと、手を差し出して営水を励ます。
その純真無垢にして強引なやり方が、ヴァレオーレ以外の人物を見ようとしなかった営水には、一際輝いて見えた。
(…………この御方であれば…………或いは……!)
己の根底にある人への恐怖が原因で、他人との接触を頑なに拒絶してきた営水が、一縷の望みを掛けて涼周の手を握ろうとする。
涼周はかつて、人間不信に陥った自分に合わせた対応をナイツがしてくれた事を思い出し、ゆっくりと伸びる営水の手を自ら握りに行く事はせず、彼に合わせてゆっくりと待つ。
「…………私は…………故あって接触恐怖症です。仮に貴方だけは触れられても、他の仲間に触れられない場合があります。……言い換えれば、私のせいで仲間内に不和が招かれる可能性があるという事。…………そんな私でも、本当に……良いのですか?」
「スイスイが握れないなら、涼周、真ん中に入る。スイスイが動けないなら、涼周が代わりに動く。でもみんな、そんな事でスイスイを嫌わない!」
いがみ合っていた楽瑜や飛蓮でさえ上手くいっている。彼等が和解した時の様に、涼周は間に入るつもりであった。
そして仮に仲介しなくとも、仲間となった営水を皆が嫌うことはないと、涼周は自慢げに即答した。
「…………ふふ、貴方という御方は……本当に――」
小さく可憐な涼周の手を、営水は震えの一つも見せずに握る。
握って、涼周を強く見据え、自分を評価してくれた幼子を新たな主上と仰ぎ、心の中で真なる絶対の忠誠を誓う。
「大将らしからぬ大将です!」
営水はこの時、魏儒や銹達、楽瑜といった承土軍の名将達、飛昭や飛蓮といった一勢力の頭領達が、こぞって涼周を主とする理由が分かったという。
彼等の気持ちが理解に及び、自分を必要としてくれる涼周に、営水は笑みを浮かべた。
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