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2章

突撃

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やってきました義弟の部屋の前に!
意気込んだものの謝る以外何を言ったらいいか
わかりません!
こういうときってさアフターケア大切って言うじゃん。両親にいじめられてたって言ってたからさ、それで下手してもっと傷抉ったらヤバいよね⁉︎
もう嫌われちゃて最後は断罪ルートだよね⁉︎ゲームでは兄以外の両親や使用人にいじめられてたしか説明されてなかったもん!情報まったくないよ⁉︎
もうここは腹を括りましょう‥
おそるおそるドアをノックする。
「誰ですか」
そんな小さな声が聞こえてきた。
「ルビーよ!
さっき目が覚めてさ、目の前で倒れちゃったから心配かけたかなって思って」
バサバサっと今本が落ちる音がしたよ⁉︎
もう嫌われちゃてる感じ⁉︎そんな私が来るの嫌だった⁉︎
「体調大丈夫ですか‥」
おそるおそる扉を開けて出てきて
私を心配してくれた。
まだ嫌われてはなさそう‥
後、なんて可愛いの‼︎
しかし、その顔にはすごいクマと泣いたような跡がある。
えっえっ⁉︎
どういうこと⁉︎
「どうしたのその顔‼︎
せっかくの可愛い顔が大変なことになってるじゃない!!」
おもいっきりアレクを引っ張ってベットに寝かせる。
実はここ全て私が家具や飾りなどを選んで配置したのでどこに何があるかは
誰よりも詳しい。
「ご、ごめんなさい‥ルビー様」
「義姉様でしょ、なんならお姉ちゃんって呼んで、それに何を謝るの」
「でも、、、」
「じゃあ呼び方は間をとって義姉さんね。
それに他の場所ではいいけど二人のときは敬語なしわかった?(圧)」
「‥わかった‥義姉さん」
「よろしい」
母に似た迫力のある容姿を活かして
そう呼ばせる。義姉さんの方が親しい感じがしていいし、敬語がない方がかたくるしくないでしょ。少し強引すぎるが‥
でも、仲良くなりたいもん!!
「で、どうして謝るの?」
「気分を悪くさせてしまったとおもったからです」
「です?」
「気分を悪くさせたと思ったから」
「‥なんでそうだと思うのよ」
「両親がそうだったから‥
僕の顔を見ると気分な悪くなるって」
はぁ!?
どんなクズな両親なの!
子供にそんなこと言うなんて
心ではブチギレだが
そしたらアレクがビックリしてしまう
ここは冷静に
スゥーハァーよし大丈夫、たぶん‥
「そんなの普通ではないわよ
私をそんなのと同類にしてはダメよ
私はせっかくできた可愛い義弟が心配なの!だからそんな些細なことで気分を悪くしないわ。なんなら心配で心配でウザいくらいあなたのそばに居続けるわ。」
「心配してくれるの?」
「当たり前じゃない
あなたは私の義弟なんだから
で、なんでそんな体調が悪そうなの?」
「‥えっと‥」
どうやら言いにくいらしい
「無理にとは言わないわ。
話したくなったときでいい。
でも必ず何かあったらいいなさい。
今日はあなたがねむるまでずっとここにいるから。」
「でも、義姉さんも倒れてから目を覚ましたばかりじゃ‥」
「それはそれ、これはこれよ。
それに私こう見えて結構丈夫よ。
それに三日も寝たから体力が有り余ってるの。私より体調がわるそうな義弟が心配することじゃないわ。
だから大人しく寝なさい。
わかった?(圧)」
「‥わかりました」
「なんで泣くのよ⁉︎」
アレクが大きな瞳からボロボロと涙をこぼしていた。美少年の泣き顔可愛い!
じゃなくてなんか私やらかしちゃった?
「こうやって心配されるのが嬉しくて
目が覚めたらお話きいてくれる?」
「当たり前じゃない。
私はあなたの義姉なのよ。
だから、今日はグッスリ眠りなさい。
私が手を握って歌を歌ってあげるから。
明日私のお気に入りの場所に連れて行ってあげる。そこでお話ししましょ。
その後屋敷の探検もね。」
「うん、ありがとう」
とても蕩けるような笑顔を向けられた
攻略対象の破壊力をしる‥
なんて可愛いの私の義弟!
その後すぐに眠りについた。
歌を歌ったらちょっと苦い顔をされた。(苦手だって自覚はあるもん!)
結果的に、一応嫌われなかったってことでいいんだよね?アレクはとても幸せそうな寝顔をしてた。この子の心の傷は大きい、
前世の私のように辛い人生を歩まなくていいようにしなくては、私は強くそう思った。
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