余命1年から始めた恋物語

米屋 四季

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8月編

72話 快晴と海

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 数日前の天気とは打って変わって、雲が一つもない青い空。
 横を通り過ぎた人達の明るい声がうるさい蝉の鳴き声を霞ませた。
 額に滲み出た汗が頰と鼻の間を伝わり落ちていくのを感じたが、僕は拭き取ることをせずにただ呆然と目の前に広がる海を眺めている。
 
「あつい……」
 
 あまりの暑さについそんな言葉が溢れでしまうぐらいに今日は暑かった。
 シートの上に座り日傘の陰にいて太陽の光を受けていないのにもかかわらず夏の猛暑は容赦なく僕に牙を剥く。
 今は午前中であり、昼になるまであと2時間もあるのに今の気温は35度を超えていた。
 朝に見たニュースでは最高気温は40度近くにもなると言っていたが……今でさえかなりキツイというのに憂鬱でしかない。

「夏だな……」

 隣に座っている晴矢が今にも死にそうな声で言った。

「あぁ……夏だ……」

 僕もそれに同調する。

「夏だっ! 海だっ! 水着だあっ!」

 今にも死にそうな僕達に反し、蝉以上に騒がしい声が後ろから聞こえた。
 僕と晴矢はうんざりとした顔をしながら後ろを振り返る。
 黒のブーメランパンツの水着、首にゴーグルをかけ、イルカ型の浮き輪を左手に、右の肩に大きなクーラーボックスを提げている見るからにテンションの高いはっちゃんがそこにいた。
 みんなで海に行こうと言った言い出しっぺなだけあって、水着しか持ってきていない僕と晴矢とは違って装備が充実している。

「とうとうこの季節がやってキタァ! 女の子達の半裸姿を生で合法的に見ることの出来るこの季節がなぁ!」

 おおっと、この異常な暑さのせいでとんでもない事を口走り出したぞコイツ。

「はっちゃん、黙れとは言わないけどせめて声のボリュームとトーンは最低限にしよっか」

「おいおいおいおいゆっちゃんよ、なんでそんなにテンションが低いんだ⁈ 目の前に広がる桃源郷! この夢の景色に奮い立たねぇってのは男として終わってんぜ⁈」

 今のはっちゃんはどうやら言葉を理解する事も難しいようで、先程よりも大きい声を出しながら僕の背中を数回叩いた。
 僕はもう一度同じ言葉を言おうとしたが、どうせ何を言っても無駄なのですぐに諦めて出そうになった言葉を飲み込む。
 テンションが上がり過ぎているためか、はたまた暑さのせいで脳がやられているのか、本人はとんでも発言をしている事に気付いていない様子であり、周りの僕達を見る冷ややかな目がとにかく痛い。

「お前……裸足だけど足の裏は大丈夫なのか……?」

 晴矢は引きつった顔をはっちゃんに向けて言った。
 太陽の陽をがんがんに受けた砂浜の砂は熱された鉄板の如く熱くなっており、どうせサンダルの中に砂が入って不快な思いをするなら元から裸足でいればいいじゃん、と先程僕も裸足で歩いてみたが数秒も保たなかった。
 周りの人達も何かしらのものは履いて足を守っている。

「え? 全然熱くねぇけど?」

 とぼけた顔をしながらひょいっと上げたはっちゃんの足の裏は真っ赤だった。

「こいつ……興奮し過ぎて痛覚がぶっ飛んでやがる……」

「あぁ……かなり重症だな……。でもいくら痛みは感じないといっても足が火傷する可能性があるし、何でもいいから足を守れるものを取りに戻れよ」

「そうは言われても本当になんともないんだけどなぁ……あ、分かった。慣れだ、慣れ。はるちゃんも来てみろって」

 はっちゃんはそう言うと否や、手に持っている荷物を全て置き、1番近くにいる晴矢の腕を掴んだ。

「へっ?」

 突然の予想にもしていなかった出来事に晴矢にしては珍しく素っ頓狂な声を上げ、間抜けな顔をした彼はそのまま何の抵抗も出来ずにシートの外にへと強引に引っ張り出される。

「あぁあつっ⁈」

 晴矢は砂の上で足を交互にばたつかせながら滑稽なダンスを踊る。
 数分前に同じ痛みを味わった身としては助けてあげたいという気持ちもあるのだが……しかし、それはそれ。これはこれだ。
 巻き添いを食らいたくはないため僕はそーっと2人から距離をとり、2人から触れる事の出来ないシートの隅まで移動する。

「翔てめえっ、まじでふざけるなよっ⁈」

 我慢の限界がきたのか晴矢ははっちゃんに叩く、殴る、蹴るなどの攻撃を仕掛ける。
 しかし、足の裏どころか体全体の痛覚が麻痺しているのか、何をされてもはっちゃんはけろっとしていて晴矢を離さない。

「あはははは! はるちゃんは大袈裟だなぁ! いっぺんしっかりと地に足をつけてみろって。すぐに楽になれるから」

「人が暑がっている様を見て何笑ってやがるこのサイコパス野郎っ! おいっ陸! お前もぼーっと見ていないで早く助けろっ!」

 じたばたともがきながら晴矢は僕に助けを求めた。
 はっちゃんにいいようにされている晴矢はそこそこに珍しく、もっと放置しておきたいという気持ちもあるがそろそろ助けないと解放された時に自分の身が危なくなるという恐怖感もあるため僕は仕方なく彼のサンダルを取って投げてあげた。

「はぁ……はぁ……さあって、覚悟は出来てるんだろなぁ……」

 僕からサンダルを受け取った晴矢はそれを履き、息を切らしながらはっちゃんを睨む。
 いつもならここで怖気付き必死に謝るか逃亡するかのはっちゃんだが今日の彼はいつもとは違った。

「全く貧弱だねぇ~。お肌も心配になるくらい白いし、もっとお外で遊んだ方がいいんじゃねぇの?」
 
 晴矢から手を離し両手を広げ煽るようなポーズをとりながらニヤニヤとした笑顔を浮かべる。
 集合した時点で中々のテンションだったが、そのテンションは今も尚上がり続けていて留まる所を知らない。
 はっちゃんの挑発に乗って晴矢が彼に攻撃を仕掛け、はっちゃんもそれを迎え打とうとしたその時だった――

「お待たせしました」

 薊のその声に2人の動きはピタリと止まる。

「えっっっろっ……」

 はっちゃんは僕の後ろを凝視しながら呟くように言い、その彼の頭を晴矢は間髪入れずに叩く。

「え? 今なんて言いましたか?」

「なんでもないよ」

 幸いにも薊にはっちゃんの声は届いていなかったらしく、僕は誤魔化しながら後ろを振り返る。
 そこに広がっていたのは視界の暴力。
 シンプルな紫色のビキニを着た薊の姿が目の前にあった。
 制服姿や私服姿では分かりづらかった引き締まっているところは引き締まり、出るところはしっかりと出ている高校1年生とは思えない大人なボディがビキニになる事でより強調されており、また、ただでさえ大きい胸も三角の布から今にも溢れ出そうになっていて、いつもよりも更に大きいものに感じさせられた。
 薊は水泳部なので今回もスク水か競泳水着なのかと勝手に僕が決めつけていたのと、以前の林間学校で女子達のスク水姿を見ていた為これといって水着に特別な感情を抱いていなかったのだが……その気持ちの備えのなさがより一層彼女の水着姿の魅力を際立たせているのかもしれない。
 水着が変わるだけでこれ程までに見え方が違ってくるのか……まぁ、なんにせよこれは……。

「えっっっ痛っ⁈」

 言葉を発している最中に僕の後頭部を突然何かが襲った。
 頭をさすりながら目の前に落ちてきた物を見ると、それは晴矢のサンダルだった。
 僕は晴矢の方を向く。
 彼は呆れた顔をしながら「お前も馬鹿か?」と言う目で僕を見ていた。
 自分が何を口走ろうとしていたのかに気付き「すまない」と「止めてくれてありがとう」と晴矢にアイコンタクトを送る。

「あの……もしかして私の水着どこかおかしいでしょうか?」

 僕たちのやりとりを見て不安を感じたのか、薊は少し暗い表情で言った。

「いや、全然大丈夫! 凄く似合っていて上手く言葉に出来なかっただけで!」

「そうそう。あっちゃんの普段は大人しい雰囲気とは一風変わった大人っぽさが出て凄くいいと思うぜ。あと、いつも掛けている眼鏡を外しているのと結んでいる髪を下ろしているのも普段とのギャップを更に引き出してる」

 焦ってありきたりな言葉しか出なかった僕とは違ってはっちゃんはまるで予習でもしてたかのようにポイントを押さえた言葉をスラスラと紡いでいく。
 薊はそんな僕たちの言葉を聞き、「良かった」と微笑みながら胸を撫で下ろした。

「お前すげえなぁ……よくもまぁあんなにベラベラと言葉が出るもんだ」

 晴矢は苦笑しながらも感心した様子ではっちゃんに言った。
 確かにこの前行ったとあるハンバーガー店でシトラス入りのコーラを飲んだ時に「俺はシトラスってのがなんなのかは分からないけどこれにシトラスが入っている事は分かるよ」という語彙力のかけらもない感想を言った奴とは思えないほどの言葉だった。

「そりゃあこの日の為に海に行くと決まった日から今日までの間、ネットで色々な水着を眺めていたからな。それにみんなとはもう数ヶ月の付き合いだ。性格や趣味趣向でどんな水着を着てくるかは数パターンは予測済み。さっきは実物のあまりの迫力に少し語彙力が欠落しちまったが、今日の俺はいつものメンバーの誰がどんな水着を着てこようが全てにおいて対応出来る!」

「うっわ……本当に予習してたのかよ……」

「もっとマシな事にその頭を活かそうとは思わないのか……」

 胸を張りながら自慢げな顔をしているはっちゃんを僕と晴矢は冷ややかな眼差しを向ける。
 そんな僕たちの視線に対し、はっちゃんは鼻を鳴らしながら「スゲェだろう」とまたしても気にしていない様子だった。

「そういやぁ他の人達はどうした」
 
 晴矢は一度辺りを見回してから薊の方を向いて言った。

「ちょっと水着を着るのに手間取っていて、手伝おうと思ったのですが先に行って欲しいと言われたので私だけお先に」

 薊はみんなの手伝いが出来なかったのを気にしているのか少し申し訳なさそうに言った。
 薊が来てから数分が経とうとしているが他の誰かが来る気配は全くなく、女性の水着事情など男の僕にはさっぱりだが、彼女は水泳部なだけあってスクール水着とビキニでは形は全然違えど着替えるのは慣れているのかもしれない。

「あれ?」

 薊を見ていて、ふと僕はある事に気付き声を出した。

「どうした?」 

「いや……薊って水泳部だよな。だったらスク水の形で日焼けすると思うんだけど、全体的に同じくらいに焼けた色をしているなぁって思ってさ……」

 薊は今ビキニを着ている。
 夏は水泳部の時期あってか7月の頃と比べて彼女の体は健康的な小麦色の肌にへと焼けているのだが、それが全体的に広がっていたのだ。
 普通なら普段スク水で隠れているお腹や背中部分とは差があるものだと思うのだが……。

「あう……えっと、その……日焼けの差がすごい恥ずかったけん、みんなで海に行くと決まった日からこの水着を着て家の庭で一生懸命焼いたんやけど……更衣室で着替えよった時に誰にも指摘されんかって安心しとったのに、まさか男のユキに指摘されるとは……」
 
 薊は顔を赤くしながらそう言いきったあと、更に恥ずかしくなったのか耳まで赤くさせて顔を手で隠しながら僕達から背を向けた。
 そんな様子の薊を見て、僕は今更ながらにとんでもない事を言ってしまったのではないかと気付き、今までの汗とは違った汗が顔にへと滲み出る。

「陸……気付いたことをなんでも口に出せばいいと思ったら大間違いだぞ」

「俺みたいなのが下心丸出しで言うのもあれだけど、ゆっちゃんみたいになんの下心がないってのもタチが悪いよなぁ」

 晴矢は子どもを叱りつける親の様な顔で、はっちゃんは苦笑いを僕にへと向けて言った。
 やらかした自覚があるため僕は2人の言葉に何も言い返せない。

「この空気……まーた陸さんは何かいらない事でも言ったんですか?」

 いつからそこにいたのか、気付けば僕の隣には橘がいた。
 彼女はいつもとは違うお団子ヘアーをしており、白色の下地に赤の水玉が無数に浮かんでいるワンピース型の水着を着ていた。
 いかにも小さい子どもが着てそうな水着だ。
 橘の低い身長と貧相な体があってか薊の色気さのようなものは微塵も感じず、橘の事を知らない大半の人はきっと彼女の事を小学生だと勘違いするだろう。

「なんだかお前を見てたら安心するよ」

「え? なんですかこの人? 失礼が形を成した何かですか? いや、ほんっとうに学習能力なさすぎるでしょ⁈ もう陸さんは今日1日中は黙っていた方が絶対にいいと思いますよ⁈」

「たっちゃんの言う通りだぜゆっちゃん! 背伸びをせずに身の丈にあった水着を選んで自分らしさを強調しているこの素敵なレディになんて事を言いやがる!」

「これが正解です」

 遠回しに子どもぽいって言ってるだけじゃねぇか!
 僕はそう叫びそうになったのをグッと堪える。
 これ以上何かを言ってぼろを出すのも嫌だし、橘も何故かはっちゃんの言葉にご満悦そうだったからだ。
 きっと橘は素敵なレディの部分で全てを判断したのではないだろうか。いや、絶対にそうだ。

「みんなーお待たせー」

 遠くから聞こえる瑞稀さんの声。
 その声がした方を向くと手を振りながらこちらに走り寄ってくる瑞稀さんの姿が。
 彼女の水着は真っ白なビキニであり上下どちらともにフリルが付いている。

「ゆっちゃん」

 はっちゃんは突然僕の横に来ると、そっと耳打ちをするように話しかけてきた。

「なんだ?」

「紐水着にも本物と偽物の2種類があるんだ。本物は本当に紐で水着を括っていて、偽物は履くタイプに紐を通すところがあって……言うなれば飾りだな」

「へぇ……」

「みずっちゃんのあれは……本物だ……!」

「なんでそんな事が分かる?」

「分かるさ。さっきも言ったが俺は今日という日が楽しみ過ぎて毎日数時間もネットで水着を眺め続けていたんだからな」

「毎日数時間も?」

「今はその話はいい。とにかくだ。何かの拍子に紐が解けてポロリの可能性があるからちゃんとゆっちゃんが守ってやれよ」

 はっちゃんは言いたい事を言い切ったのか、それを言うとすぐに僕から距離をとった。

「ごめんなさい。水着を着るのに思った以上に時間がかかっちゃって」

 瑞稀さんは僕らのところまで来るとはにかみ、人差し指で頰を掻きながらそう言った。

「全然大丈夫だよ」

 僕はそう言ったあと「なぁ」とみんなの方を見回し、みんなは頷きそれに同意の意思を見せる。
 現にまだ日光と楓は来ていないし、特にこれといってやる事は決めていないので多少の時間がかかろうとも別に問題はないのだ。
 僕が瑞稀さんの方を再び振り返ると、彼女は僕の顔をジッーと見つめていた。

「えっと……僕の顔になんかついてる?」

「ううん、そうじゃないの。あの……りっくん……その……どうかな?」

「どうかなって?」

「この……水着……」

 瑞稀さんはそう言うと頰を少し赤くして僕から顔を逸らした。
 僕は咄嗟に凄く可愛い、と言ってしまいそうになったがなんとかそれを止める。
 せっかく好きな人の水着姿を褒めるというのにそんなありふれた言葉では物足りないと思ったからだ。
 僕もはっちゃんが先ほど橘にやった様に遠回しな言葉を使って可愛いと伝えたいため、乏しい脳内から必死になってそれに値する言葉を探す。
 好きな人の水着姿ならなんでも嬉しいと思っていたが……その中でも今の瑞稀さんが着ている水着はどストライクだった。
 しかし、それをそのまま伝えれば気持ち悪がられるのは目に見えている。
 何か他に上手い言葉は…………そうだ、はっちゃんがさっき言っていたじゃないか。
 瑞稀さんの紐水着は本物だと。
 だからそれを言えば……ってそれじゃあただの変態じゃないか!
 なんだよ偽物と本物って!
 普通そんな事知らないだろ!

 考えれば考えるほどだんだんと頭は混乱していき、僕は周りに助けを求めるために後ろを振り返った。
 晴矢はなんでもいいから早く言えよと目配せをし、はっちゃんに至っては今日一の笑顔をこちらに向けて微動だにしない。
 頼り所がなくなり、これ以上瑞稀さんを待たせる訳にはいかないので僕は再び彼女の方を振り向きすぐに言葉を発した。

「とても綺麗で……凄く可愛いと思う」

 結局僕の口から出たのはありふれた言葉。
 申し訳無さが湧き上がり、僕は瑞稀さんから目線を逸らして下を向く。

「なんだか……ごめん。こんなありふれた言葉しか言えなくて……」

「ううん。そんな事ないよ。すっごく嬉しいよ」

 瑞稀さんの言葉に僕は顔を上げる。
 そこには屈託のない笑顔を僕にへと見せる瑞稀さんがいた。
 いきなり背中に伝わる強い衝撃。
 驚いて後ろを振り返るとそこには穏やかな笑顔を向ける晴矢とはっちゃん。

「な、なんだよ」

「それでいいんだよ。それで」

「あぁ、はるちゃんの言う通りだ。俺が今から用意していた着飾った言葉をみずっちゃんに言ったとしてもゆっちゃんが言った飾りっ気のない言葉には敵わねぇさ」

 2人はそう言うと顔を見合わせて晴れやかに笑う。
 僕はそんな2人になんだか照れ臭くなってそっぽを向いた。

「あれ? そういえば紅葉ちゃんと楓ちゃんは? 牡丹ちゃんと一緒に更衣室から出て行った筈だけど……」

「2人とも手洗い場の方に行くと言っていましたが……それにしても遅いですね……」

 瑞稀さんと橘の言葉に和やかな雰囲気は一変、男3人は同じ事を思ったのかさっきの笑顔が嘘の様に真剣な表情にへとすぐに変わる。

「なんだか嫌な予感がする……」

「あぁ、そうだな。俺と陸で一緒に見に行ってくるか」

「いや! 俺とゆっちゃんが行く!」

 はっちゃんは張り詰めた表情を見せながら力強く言った。
 彼のその表情から伝わる意思は固く、譲る気はなさそうだった。
 僕は晴矢の方を見る。
 いつもこういった時に最終的な決断をするのは晴矢だ。
 
「うーん……まぁ、陸も一緒だし問題はないか」

 どこか不安そうな顔をしながらも晴矢は僕達にGOサインを出した。
 僕とはっちゃんは互いに顔を見合わせ一度頷き、急いで公衆トイレの方にへと向かった。
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