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帝国での悲劇が起きるまで
知識は不十分なほど後悔することがある
しおりを挟む謁見の間をあとにしたレイジ達は、勇者の人数に合わせた部屋に案内された。
ん?勇者の人数だから14人?俺の分もあるよね⁈
しばらくして1人ずつ各々の部屋に案内されて、遂には零蒔のみになってしまった。
(あれ?やっぱりそうですよね。俺は牢獄に行けばいいんですね)だってイレギュラーが発生するとは思うわけないじゃん?そりゃぁ部屋が用意が用意されてないのも分かるよ。
「すみません、レイジ様。私たちは勇者の人数分しか用意できなかったんです。ですのでレイジ様のお部屋がご用意することができなくてすみません。
それで、今空いている部屋がありませんので私の部屋を一緒に使ってもらいます。
あ、一応コハル様には許可を得ていますので安心してください。」
「あぁ、春が許可出しちゃったんですね?もうだめだ、これ。あいつ本当にハーレム容認なのかよ。
仕方ないですから。皇女様が悪いわけではありませんから気にせずに。」
「では、案内しますね!」
「はい、牢獄にですね。はぁ~あ?えっ?あれさっきなんて?」
「え?コハル様に許可を得ていると言いましたが」
「その一個前」
「私の部屋に案内すると」
「ファッ⁈何で⁈」
やばい。今のは周りにホモガキって言われる。俺はそういうの見たことないからホモではないな。そういう問題でも無いか。
「何でって申されましても、それしか道がないからです!」
まぁ牢獄よりは、マシだしいっかぁ。
「ダメですか?」
「あー、もういいや、それで!」
もうそんな顔で見ないで皇女様。
べ、別に皇女様の上目遣いの涙目という最強コンボに負けたわけじゃないんだからねッ!
ー閑話休題ー
案内された場所には、謁見の間のように威圧感はなく、木製の黒を基調とした扉があった。
その扉を皇女様が開けると、そのさきにみえたのは、高級ホテルのスイーツのような煌びやかなシャンデリアや家具などがあるが、フツーの女の子の部屋を、高級にしたような部屋だった。
何故俺が女の子の部屋を知ってるかって?
小春と同居していて、その家が小春風に仕上がっているからである。小春が一般だとして俺は思っていた。
「てか、もっと皇女様っぽい部屋かと思ったけど、案外女の子らしいなぁ」
「もう、何なんですか?それじゃあ私が、権力を盾にする悪女じゃあないですかぁ!」
皇女っぽい部屋がなぜ悪女なのかは突っ込まないでおこう。
「え?皇女様はビッチじゃないのか?」
「そんな尻軽ではありません!!!それと私のことは、フィーと呼んでください!!!」
ビッチが通じる世界があったとは?!と俺は驚いているた。てよりも、フィーって呼べってそれ愛称だよね!そうだよね⁈
「いや、いくら何でも愛称で呼ぶのは早くないか?」
「呼んでください!」
頰をリスのように膨らませているフィーが睨みつけていた。
(ヤダァ!何この生物、めっさ可愛いぃ!)
「わぁった、わかったから近いって!フィー近いって!」
「きゃぁ~!なんて幸福感最高です!この気持ちを\#$*♪€…」
なんか、自らの世界にトリップしてるよこの子。
春はこういうのを望んでいるのか?全くわからん。
ー閑話休題ー
フィー(の意識)が戻ってきた後、この世界のことをいくつか聞いた。
1つ、ラビアには、4つの大陸があり無法地帯以外は世界のほとんどの種族が生活しているが、魔物や魔獣の全てが住んでいる訳でもない。
人間族が支配する《シリム》
獣人族が支配する《ビーセル》
魔族が支配する 《ニマス》
無法地帯 《カンニマ》の4つがある。
《シリム》
テルミニア帝国、シッカ王国、バルキア帝国、アルマト女帝国、その他小国
《ビーセル》
ライセン獣王国、獣族の少数民族
《ニマス》
魔界領と呼ばれる大陸で、それぞれ7人の魔将を従える4人の魔王と ニマス で頂点に立つ大魔王がいる。国という名前がなく、それぞれ魔王が統治している領名がある。
《カンニマ》
無法地帯。ラビアには、ダンジョンという名の迷宮がごまんとあるが、《カンニマ》自体が迷宮といっても過言ではないと言われている。
そのせいか、《カンニマ》に現れる魔物が全て他の3大陸と比べ進化していて名前の前に【神化】と書かれているのが当たり前の大陸であり、その亜種も存在しているという。
そして、到底人間が住めるような環境ではないと言われている。大地は引き裂かれ毎日のように鉄をも溶かす雨を降らし、悲鳴のような強風が吹き荒れる無法地帯。
大陸全体を巨大な海水の渦や激しい海流に囲まれているため上陸するのも困難とされる。
確認されている大陸は全て周りを海に囲まれているが、《カンニマ》以外は巨大な陸橋で繋がっているため交流は難しくはない。
それに聞いた話を纏めると、《カンニマ》を囲うように三大陸が存在しているため計四大陸のみで世界が構成されていると考えているみたいだけど、それはありえないな。それならこの世界の端がそれぞれの大陸ということになる。
もしそうなら各大陸の端からそれぞれの大陸が見えるはずなのにそれが見えない。これが疑問に思う。
世界の端から世界の端までの距離がどのくらいかは知らないが誰も大陸の外に出てことがないという。試して見る価値は十分にある。
まぁ、俺の勘違いかもしれないけど…。
通貨
通貨単位 エリス(ほとんど単位で呼ばれることはない)
1番低いのが鉄貨。鉄貨1枚当たり1円と言ったところ。
鉄貨10枚で銅貨1枚(10円)
銅貨10枚で銀貨1枚(100円)
銀貨100枚で金貨1枚(一万円)
金貨100枚で白金貨1枚(百万円)
白金貨100枚で黒金貨1枚(一億円)
金貨や白金貨を簡単に使えるのは貴族や商人ばかりで、一般の平民は金貨1枚さえあれば生活に困らないほど金銭価値の差がある。黒金貨に関しては世界会議の場でしか見ることのない代物。
基本的に屋台などの相場は銀貨数枚と銅貨数枚程度あれば、一日の生活は充分に事足りるほど。
(地球で林檎を買うと150円するものがラビアでは銅貨3枚程で買えるという安さ)
魔物の強さについては
神化・亜種
神化
帝級・亜種
帝級
鬼級
S級・亜種
S級
A級・亜種
A級
B級
C級
D級
魔法の種類は、
基本属性が火、水、土、風、雷、無
特殊属性は光、闇、神聖、闇黒
火、水、土、風、雷は、名前の通りのことをする属性。
無属性というのは、ユニーク魔法を持つものにつき、滅多に現れない。
光は、光力を主に操る空間に作用くる魔法
闇は、闇を主に操る空間に作用する魔法
……うん。名前の通りだな。
神聖は、治癒や負の感情を浄化する魔法。魔族に害する魔法か。
闇黒は、恐怖や絶望などの負の感情の量によって与える力が変わる魔法。これは人を魔族側に引き入れる悪魔の所業らしい。無論、人間でもこの属性を持つこともあるが、それについては非難されるほど差別は受けない。この属性の大きな強さは『洗脳』出来るということ。情報収集の組織もしくはスパイを作る時に重宝される。
魔法とスキルのちがいは、
魔法:自分の魔力か周りの空気中に流れる魔素があれば、マナをかき集め操り魔力に変換してそれを放出すること
スキル:完全に自身の魔力のみで発動する。魔法と違ってLvというものがあり、Lvを上げるにつれて強さが変わる。
因みに、魔法の威力を上げるには才能や魔力の質などの他にスキルで「魔力操作」を会得しLvを上げれば上げるほど威力が増す。
大雑把な説明でこんな感じだ。
そんなこんなで、夕飯の支度ができましたとメイドが俺らに伝えにきた。
やっと飯だぁーーーーーーー!!!
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