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第Be章:幻の古代超科学文明都市アトランティスの都は何故滅びたのか
先生と生徒/1:偉人の中には意外とただ飯喰らい、今で言うニートが多い。チャールズ・ダーウィンとか
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「改めて、僕はカイ。前魔王を倒した勇者パーティで騎士をやっていた。僕が再び魔王を倒す時まで、よろしく頼むよ!」
「レーヌだ。王国騎士団の部隊長をやっていた。優秀な剣士と出会えてうれしいぞ」
「リンネでございますわ。お姉さまに無理を言って、旅のお供をさせていただいております。簡単な回復魔法であれば覚えがありますの。皆様の足を引っ張らないよう、誠心誠意努力させていただきます」
「よろしくお願いします。イルマです。成り行きでシスターをしていましたが、光魔法使いです」
「……リク。剣士だった」
自己紹介の中でも、リクはぽっきりと折れてしまったはがねの剣を抱きかかえて目に涙を浮かべていた。異世界にやってきてはじめて手にした武器であり、そこそこに愛着も生まれていたのだろう。元はホトケサマからの略奪品なのに。
「まぁそう悲しむな少年。剣ならまた買えば良い。君の類まれなる剣の腕に、その剣がついてこれなかったということだ。むしろ誇らしいことだぞ」
「ま、僕だからこそ折れたのだがね!」
「カイ! お前は!」
少し前なら食ってかかりそうなものだが、それすらも出来ない程度には現状がショックらしい。
「それで、そちらのお姉さまも魔法使いなのでしょう?」
「ん? 私? 私はただ飯ぐらいみたいなもんかなぁ。魔法って言っても回復魔法しか使えないし、その回復魔法もわりと難病を治せるけど即効性はなくて戦闘では役立たずだよ」
「え……? 本当に、そう、なのですか?」
「はい。シズクさんはただ飯ぐらいです」
「むぅ。僕の目が本当に節穴だったというのか? 明らかに、今ここに居る全員が束になっても勝てないだろうと感じたのだが……」
「優男、お前……」
わかってるじゃないか。そう、そいつは誰にも負けない。そいつを倒せるやつは世界にたった一人だけ。そういうレベルの規格外なんだ。なかなかに見どころがあるぞ、お前の目は。
と、普段のリクなら言っただろうし、少し前のリクなら反骨精神からやはりお前は節穴だとバカにする言葉を重ねただろう。だが、すっかり意気消沈している今は、ただわざとらしいため息をつくのみだった。
「なら、先程のはどういうこと? その……私の目まで節穴でなければ、その少女の魔法で全身を焼き尽くされたはずなのに無傷で、私に文字通りの意味で手を貸そうとしたように見えたのだが……」
「どういうことだい? マイハニー」
「あぁ、それね。イルマ、お願い」
「はい」
またしてもイルマが一瞬でシズクを焼き尽くす。二度目でこそあったが、今度は至近距離で目撃してしまうことになったレーヌは改めて唖然とし、当然カイとリンネも何が起きたのかわからないと言葉を失うのだが、シズクは即座に蘇生し、落ちていた腕を拾い上げてイルマに渡した。
「私、死んでもすぐに蘇生できるみたい」
「不死……」
そう呟いたリンネは改めて衝撃を受けている。この者は、自分と同じだ。そして、あの時に受けた説明曰く、転生時に授かれる能力の強さとは、生前に行った善行や業績の大きさに比例する。手前味噌になってしまうが、私はこれでも西洋の博物学の進歩に大きな貢献をしたはずだ。そんな私でも、不老不死、特に、不死の方が不可能だとされた。つまりこの者は、私よりも大きな成果を残している。なるほど、それが私がこの者が最も優れていると直感した理由というわけか。いやはや、世界は広い。ならばこの者を、私はこう呼ぶべきなのだろう。
「そうなんですのね……なら、これからよろしくお願い致しますわ、シズク先生」
「先生?」
「はい。シズクお姉さまは、私の先生にふさわしい存在なのでしょう?」
「うーん……」
どうにも釈然としない様子に悩むシズクだが、そこでふと気付く。
「あ、そうだ。みんな、お腹すいてない? タダ飯、どうかな」
そこからのリンネら3人の盛り上がりは、今日一番の物になるのだった。
「レーヌだ。王国騎士団の部隊長をやっていた。優秀な剣士と出会えてうれしいぞ」
「リンネでございますわ。お姉さまに無理を言って、旅のお供をさせていただいております。簡単な回復魔法であれば覚えがありますの。皆様の足を引っ張らないよう、誠心誠意努力させていただきます」
「よろしくお願いします。イルマです。成り行きでシスターをしていましたが、光魔法使いです」
「……リク。剣士だった」
自己紹介の中でも、リクはぽっきりと折れてしまったはがねの剣を抱きかかえて目に涙を浮かべていた。異世界にやってきてはじめて手にした武器であり、そこそこに愛着も生まれていたのだろう。元はホトケサマからの略奪品なのに。
「まぁそう悲しむな少年。剣ならまた買えば良い。君の類まれなる剣の腕に、その剣がついてこれなかったということだ。むしろ誇らしいことだぞ」
「ま、僕だからこそ折れたのだがね!」
「カイ! お前は!」
少し前なら食ってかかりそうなものだが、それすらも出来ない程度には現状がショックらしい。
「それで、そちらのお姉さまも魔法使いなのでしょう?」
「ん? 私? 私はただ飯ぐらいみたいなもんかなぁ。魔法って言っても回復魔法しか使えないし、その回復魔法もわりと難病を治せるけど即効性はなくて戦闘では役立たずだよ」
「え……? 本当に、そう、なのですか?」
「はい。シズクさんはただ飯ぐらいです」
「むぅ。僕の目が本当に節穴だったというのか? 明らかに、今ここに居る全員が束になっても勝てないだろうと感じたのだが……」
「優男、お前……」
わかってるじゃないか。そう、そいつは誰にも負けない。そいつを倒せるやつは世界にたった一人だけ。そういうレベルの規格外なんだ。なかなかに見どころがあるぞ、お前の目は。
と、普段のリクなら言っただろうし、少し前のリクなら反骨精神からやはりお前は節穴だとバカにする言葉を重ねただろう。だが、すっかり意気消沈している今は、ただわざとらしいため息をつくのみだった。
「なら、先程のはどういうこと? その……私の目まで節穴でなければ、その少女の魔法で全身を焼き尽くされたはずなのに無傷で、私に文字通りの意味で手を貸そうとしたように見えたのだが……」
「どういうことだい? マイハニー」
「あぁ、それね。イルマ、お願い」
「はい」
またしてもイルマが一瞬でシズクを焼き尽くす。二度目でこそあったが、今度は至近距離で目撃してしまうことになったレーヌは改めて唖然とし、当然カイとリンネも何が起きたのかわからないと言葉を失うのだが、シズクは即座に蘇生し、落ちていた腕を拾い上げてイルマに渡した。
「私、死んでもすぐに蘇生できるみたい」
「不死……」
そう呟いたリンネは改めて衝撃を受けている。この者は、自分と同じだ。そして、あの時に受けた説明曰く、転生時に授かれる能力の強さとは、生前に行った善行や業績の大きさに比例する。手前味噌になってしまうが、私はこれでも西洋の博物学の進歩に大きな貢献をしたはずだ。そんな私でも、不老不死、特に、不死の方が不可能だとされた。つまりこの者は、私よりも大きな成果を残している。なるほど、それが私がこの者が最も優れていると直感した理由というわけか。いやはや、世界は広い。ならばこの者を、私はこう呼ぶべきなのだろう。
「そうなんですのね……なら、これからよろしくお願い致しますわ、シズク先生」
「先生?」
「はい。シズクお姉さまは、私の先生にふさわしい存在なのでしょう?」
「うーん……」
どうにも釈然としない様子に悩むシズクだが、そこでふと気付く。
「あ、そうだ。みんな、お腹すいてない? タダ飯、どうかな」
そこからのリンネら3人の盛り上がりは、今日一番の物になるのだった。
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