ライギョマン

松ノ木下

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進化

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 「あっカーン!あかんでー!グレイト・ワン何モタモタしとんねん!」

 ー NOB モニター室 ー

 ガチャ。

 ?

「なっ、なっ、なっ、中神さん!」

「所長お疲れさまです。」

「い、いや~ちょうどえーところに来て下さいました……」

「あれがグレイト・ワンの成獣ですか?」

「そ、そうです。今、最終テストの最中ですねん!」

「その割りには、随分とボロボロですね?」

「こ、これから最後のビーステロイドを投与して、完成しますねん。」

「そうですか。では、私はここで見物させてもらいますよ。」

「で、でわ私は最終段階の準備にとり掛かりますんで、失礼します。」

 ガチャン。

 カツカツカツカツ…

 くっそー、ほんまにあのガキャー!今に見とれ!いつか目にもの見せたる!

 カツカツカツカツ…

 ガチャン。

「おい!お前ら!」

「あっ、所長!」

「例のものよこせ!」

「え?まだ治験段階ですが?」

「えーから、よこせゆーとんねん!」

「し、しかし…」

「はよせーや!」

「は、はい…」

 ピピピ
 カチャ。
 シュゴー。

「これです。」

「よっしゃ、わしが直接グレイト・ワンに投与してきちゃる!」

「き、危険ですよ!」

「お前らに任せといて、このザマやないかい!」

 ………。

「待っとれよ!グレイト・ワン!お前をもっと強ーしたる!」

 カツカツカツカツ。

 ガチャン。

 カツカツカツカツ…… 



 - 天竜湖湖畔 -

 ハァハァハァハァ…

「分かっていたけど、つ、強いねこいつ…」

 ハァハァハァハァ…

「ですね…」

 ハァハァハァハァ…

「帰りにピンサロ行く体力なくなっちゃたよ…」

 3人掛かりの決死の連続攻撃でもトドメを刺せない。何なんだこいつは?

「ん?なんか、こいつ小さくなってない?」

「まさか?綾野さんの気のせいじゃないですか?」

「いや、確かに小さくなってるよ!ホラ!」

 ホントだ!回りの木々と比べて明らかに小さくなってきている!

「退化だ!」

「え?仲松さん、退化?」

「そうに違いない。こいつは進化に次ぐ進化で急速にここまで強大になった。それが、僕らの攻撃で体力を削がれることによって、徐々に元に戻っているんじゃないかな?」

「なるほど!じゃあと少しかもしれなせんね?」

「なんかピンサロに行けそうな気がしてきた!(笑)」

 しかし、3人の余力を考えればじり貧な事に変わりない。どうすれば、いいんだ? 


「グレイト・ワンよ~~~~~!!!!」

 ?????

「そ、村長?」

「おー、上田くん!頑張っとんのー!おかげで、わしの可愛いグレイト・ワンがボロボロや!」

「え?村長?まさか?」

「せや!わしがNOBの所長や!グレイト・ワン!最後のビーステロイドや!」

「いかん!上田くん!そいつの銃を取り上げろ!」

「もう遅いわ!アホー!!!」

 バキューーーん!

 グサっ!

 ギィヤァァァァァァーーー!!!

「はっ、はっはっ!これでグレイト・ワンは更に覚醒する!お前らに勝ち目はあらへんで!わっはっはっー!!!」

「まっ、間に合わなかった…」

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!

 ギィヤァァァァァァーーー!!!

 グレイト・ワンが巨大化して更に醜悪な姿に変わっていく。まるでこの世のものとは思えない。

「「「ゴクっ……」」」

「これはまずいね?」

「ですね?」

「あわわわわわわっ……」


 「はっ、はっはっ!これがグレイト・ワンの真の姿だ!これでお前らにもう勝ち目はなーーーい!わっはっはっー!。」

  今まで相手にしてきたグレイト・ワンが子供に思える。

「はっ、はっはっ!さー!わしの可愛いグレイト・ワンよ!あいつらを叩きのめせ!」

 ギィヤァァァァァァーーーー

 グシャ!

 !!!!

「ぐ、グレイト、わ、ワ…ン…わ、わしは餌ちゃ、ちゃう…で…」

 グシャグシャ!
 バキっバキっ!

 ゴクン。

 ……………

「しょ、所長が食われた…」

「なんなの?この凶暴性は…」

 あまりの恐怖で僕は声が出せない。

「上田くん!危ない!!」

 シャッ!

 ドッゴッーーーン!

「ぐぅわぁぁぁ!!!」

「大丈夫か!上田くん?」

「だ、大丈夫です!それより綾野さんは??」

「う、くっ、み、右腕が折れたかも…」

 よ、避けたはずなのに…
 カスっただけで腕の骨が折れた?
怪魚マンスーツを着ているのに…

「いったん下がるんだ!」




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