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招かれざる
招かれざる
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家賃の安い古家に引っ越して数日が経ったある日テレビを付けると知らない前髪の長い白装束を着た女性が出てきた。
「ヴゥー」と呻くその女性の声はあまりに可愛い声をしていた。
無視してチャンネルを変えようとするが変わらない、電源を切ろうとしても切れない。
「………」
「ヴゥー……!?ちょっまって!」変わらず女性は呻くので女性の手を取って引き出そうとした。
「いや、そのままだとテレビ見れないんで出て来てもらえます?」
「嫌です、嫌です!恐がってくれないと困るんです!」
その女性は前髪が長くて表情は見えないが多分慌てているのは口調で分かった。
「で、なんで脅かそうとしたの?」
「いや、此方にも事情がありましてね……ちょっと前髪を触らないでくださいっ!」
ちゃぶ台に向かい合わせに座り、事情を聞いている中、どうしても顔が気になって仕方がない。予想では多分可愛い
「いや、ちょっと話ずらいですし無理を承知でいいますが前髪切りません?」
「嫌ですよ!これは私達のアイデンティティなのですから!そんな事より何故私を怖がらないのですか!?もしかして夢だとでも思っているのですか?!」
この女性は慌てるとなんでも丁寧語にでもなるのかな?
「怖くない、だって只の白装束着た前髪が必要以上に長い可愛い女性じゃないか?」
「顔も見ないで幽霊の事を可愛いとかいわないでください!」
なんで怒られてるんだ?
「とにかく、髪を切りたくないなら結ぶなりしなさい!今、ヘヤゴム買ってくるから此処で待ってろ!事情はそれからだ」
「………は……はい………」
俺は事の出来事を近くのコンビニに向かう途中、頭で整理してみた。
(まず、あれはよく耳にするサダコってやつだよな……でも俺は呪いのビデオテープとか持ってないしな……)
コンビニの自動ドアが開き店内に入り、ヘヤゴム売り場を探す。
(そもそも、サダコって架空の存在だったはずだろ………なんでいるんだよ……)
ヘヤゴム売り場を見つけてヘヤゴムを手に取る。
(あれ?って事は俺は今から幽霊にヘヤゴムを買うのか?、なんだその奇妙な話は)
ヘヤゴムを決めてレジに向かう。
(まぁ悪い奴じゃなさそうだし、すぐに帰ってくれるだろう………幽霊だけど……)
レジでヘヤゴムの会計を終え、店員にありがとうございましたと商売用のお礼をされて外に出る。
(とにかく、このヘヤゴムを渡して事情を聞いて………事情によっては許してやろう)
そんな事を考えながらヘヤゴムが入ったコンビニ袋を手に持って家路につく。
コンビニ袋を持って家に入る。
「かえッ……」予想外の光景に息を殺す
(増えてる!?)そうもう一人増えているのだ、その女性も前髪が長いがよく見るとメガネを描けているのが分かる。
「お願いします許してください!お願いします!」さっきの女性がそうせがむ、やはり言動が可愛い
「ターゲットが怖がらなかったのが原因です貴方は今回で五回呪詛の失敗をしています。なのでそんなお荷物要らないと思い満場一致でわが社をクビになってもらいます」その女性の声はとてもクールな声だった。
「やめて!お願いします!この仕事失ったら行く宛が無いんです!お願いします会社の掃除でもなんでもしますから!」
「ダメですよっと!」クールな声の女性がハサミを取り出しかわいい声の女性の長い髪を切った。
(なっ!?)
「はぁ……」前髪の無くなった彼女の顔は泣き顔だった。まさか最初に見ることになる顔が泣き顔だとは……
「フッ…もう戻って来ないで下さいね、人間とやらにでもなって生きていなさっ…」
「おい!待てよ!」
「ん?」
テレビに向かって歩く女性の手首を掴みながらそう言う。
「なんですか?ターゲットじゃないですか?ちょっと、離してもらえませんか?」
「お前らにとって前髪がどんな意義を持つかは知らない、けど!目の前で女性が泣かされて黙って見過ごす訳にはいかないんだよぉぉぉ!」
バタン、俺は倒れた。何をされたかそれまでは分からなかった。
「今回はお荷物を捨てにきただけで仕事じゃないので呪詛はしません、運がよかったですね」澄まし顔でそう言いながらテレビへ向かう
「おい待てよ話は終わってねぇぞ!」
なんで俺はこんなに熱くなっているのだろうか?
「フッ…さよなら役立たず」去り際にそう言い捨てた。そして、切られた前髪の残骸と前髪を切られた女性が残った。
「ヴゥー」と呻くその女性の声はあまりに可愛い声をしていた。
無視してチャンネルを変えようとするが変わらない、電源を切ろうとしても切れない。
「………」
「ヴゥー……!?ちょっまって!」変わらず女性は呻くので女性の手を取って引き出そうとした。
「いや、そのままだとテレビ見れないんで出て来てもらえます?」
「嫌です、嫌です!恐がってくれないと困るんです!」
その女性は前髪が長くて表情は見えないが多分慌てているのは口調で分かった。
「で、なんで脅かそうとしたの?」
「いや、此方にも事情がありましてね……ちょっと前髪を触らないでくださいっ!」
ちゃぶ台に向かい合わせに座り、事情を聞いている中、どうしても顔が気になって仕方がない。予想では多分可愛い
「いや、ちょっと話ずらいですし無理を承知でいいますが前髪切りません?」
「嫌ですよ!これは私達のアイデンティティなのですから!そんな事より何故私を怖がらないのですか!?もしかして夢だとでも思っているのですか?!」
この女性は慌てるとなんでも丁寧語にでもなるのかな?
「怖くない、だって只の白装束着た前髪が必要以上に長い可愛い女性じゃないか?」
「顔も見ないで幽霊の事を可愛いとかいわないでください!」
なんで怒られてるんだ?
「とにかく、髪を切りたくないなら結ぶなりしなさい!今、ヘヤゴム買ってくるから此処で待ってろ!事情はそれからだ」
「………は……はい………」
俺は事の出来事を近くのコンビニに向かう途中、頭で整理してみた。
(まず、あれはよく耳にするサダコってやつだよな……でも俺は呪いのビデオテープとか持ってないしな……)
コンビニの自動ドアが開き店内に入り、ヘヤゴム売り場を探す。
(そもそも、サダコって架空の存在だったはずだろ………なんでいるんだよ……)
ヘヤゴム売り場を見つけてヘヤゴムを手に取る。
(あれ?って事は俺は今から幽霊にヘヤゴムを買うのか?、なんだその奇妙な話は)
ヘヤゴムを決めてレジに向かう。
(まぁ悪い奴じゃなさそうだし、すぐに帰ってくれるだろう………幽霊だけど……)
レジでヘヤゴムの会計を終え、店員にありがとうございましたと商売用のお礼をされて外に出る。
(とにかく、このヘヤゴムを渡して事情を聞いて………事情によっては許してやろう)
そんな事を考えながらヘヤゴムが入ったコンビニ袋を手に持って家路につく。
コンビニ袋を持って家に入る。
「かえッ……」予想外の光景に息を殺す
(増えてる!?)そうもう一人増えているのだ、その女性も前髪が長いがよく見るとメガネを描けているのが分かる。
「お願いします許してください!お願いします!」さっきの女性がそうせがむ、やはり言動が可愛い
「ターゲットが怖がらなかったのが原因です貴方は今回で五回呪詛の失敗をしています。なのでそんなお荷物要らないと思い満場一致でわが社をクビになってもらいます」その女性の声はとてもクールな声だった。
「やめて!お願いします!この仕事失ったら行く宛が無いんです!お願いします会社の掃除でもなんでもしますから!」
「ダメですよっと!」クールな声の女性がハサミを取り出しかわいい声の女性の長い髪を切った。
(なっ!?)
「はぁ……」前髪の無くなった彼女の顔は泣き顔だった。まさか最初に見ることになる顔が泣き顔だとは……
「フッ…もう戻って来ないで下さいね、人間とやらにでもなって生きていなさっ…」
「おい!待てよ!」
「ん?」
テレビに向かって歩く女性の手首を掴みながらそう言う。
「なんですか?ターゲットじゃないですか?ちょっと、離してもらえませんか?」
「お前らにとって前髪がどんな意義を持つかは知らない、けど!目の前で女性が泣かされて黙って見過ごす訳にはいかないんだよぉぉぉ!」
バタン、俺は倒れた。何をされたかそれまでは分からなかった。
「今回はお荷物を捨てにきただけで仕事じゃないので呪詛はしません、運がよかったですね」澄まし顔でそう言いながらテレビへ向かう
「おい待てよ話は終わってねぇぞ!」
なんで俺はこんなに熱くなっているのだろうか?
「フッ…さよなら役立たず」去り際にそう言い捨てた。そして、切られた前髪の残骸と前髪を切られた女性が残った。
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