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第1章

32話 バスルームの中で※

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 湯船は大人ひとりがゆったり入れる程度で、洗い場も似たような広さだ。
 どうやらバスルームはひとりずつ使うのが前提らしい。

「ちょっと狭いね」

 なので、ふたりで一緒に入ると、少し狭い。

「別々に入る?」
「せっかくだから、一緒がいいな」
「俺もだよ」

 身を寄せ合い、べたつく肌を触れあわせながら、バスルームのドアを閉じる。
 レバーの上げ下げで、カランとシャワーを切り替えられ、別のつまみで温度調節もできるようだ。
 ためしにレバーを下げてカランから水を出すと、十数秒でお湯に変わった。
 適温だったので、レバーを上げてシャワーに切り替える。

「わぷっ……ちょっと……」

 シャワーヘッドがちょうどルーシーのほうを向いており、彼女の顔に湯がかかった。

「ごめんごめん」

 ケントは軽く謝りながらシャワーヘッドを手に取り、ルーシーの胸元にお湯をかけてやる。

「あ、きもちいい……」

 少し機嫌を損ねていた彼女だったが、胸元にお湯を受けてうっとりとした表情を浮かべた。

「ルーシーって、風呂には入ってるの?」

 普通に考えれば失礼な質問だが、この世界には浄化施設や浄化の魔術がある。
 もし日本に同じような技術があれば、風呂に入らない人は意外と多いのではないか、とケントは考えていた。
 実際問われたルーシーは、特に気にした様子をみせなかった。

「ときどき、町の銭湯にね。浄化施設ばかりじゃ味気ないもの」
「だよな。っていうか、銭湯あるんだ」
「あるわよ、そりゃ」
「どんな感じ?」
「シャワーがいくつか並んでて、おっきな湯船があって……そうね、一度いってみたほうが早いわね」
「だな」

 聞いた限りでは、日本の銭湯と大きな差はなさそうだ。

「シャワー、自分でやる?」
「んー、おねがい」
「じゃあ、髪流すから目を閉じて」
「ん」

 ケントはルーシーの頭から湯をかけてやった。
 彼女はシャワーを受けながら、髪や肌についた汚れを落とすように、表面を撫でていく。
 汗と土埃でかなり汚れているのか、足下を流れる水は土色に濁っていた。

「そろそろいいわ。ケントも浴びなよ。それとも、あたしがかけてあげようか?」
「いや、自分でやるよ」

 続けてケントは自身で湯を浴びる。
 やはり流れ落ちる水は、かなり濁っていた。

 身体や髪の表面についた汚れをさっと洗い流し、シャワーを止める。

「はい、これ」

 そのタイミングで、ルーシーが固形の石けんを渡してきた。
 彼女はすでに、手で泡立てている。

「お、ありがと」

 ケントが石けんを受け取ると、ルーシーは手についた泡で髪を洗い始めた。
 どうやら液体のボディソープやシャンプー、コンディショナーなどはなく、この石けんで全身を洗うようだ。

 手の中で何度か石けんをこすった感じだと、日本のものと大差はなかった。

 充分に泡だったところで石けんを置いたケントは、ルーシーの背後に回った。
 そして目を閉じ、髪を洗う彼女の背後から手を回し、胸に触れる。

「あんっ! ちょっと……!」

 そして驚くルーシーの胸に泡を撫でつける。

「あっ……だめよ……」

 手のひらを乳房に押し当て、ぬるぬるとこするように撫で回すと、ルーシーは身をよじって声をあげた。
 胸だけでなく、腹や腰にも泡を広げ、やさしく撫で続ける。

「んっ……これ、変な感じ……んんっ……!」

 そうやって肌の表面をぬるぬると撫でながら、ときおり乳首を指先でこすってやると、ルーシーはピクンと身体を震わせて喘いだ。
 そうやってしばらく上半身を撫で回したあと、股間へ手をのばした。

「やぁっ! そこは……!」

 秘部をこすってやると、泡とは質の異なるぬめりが感じ取れた。

「だめぇ……いま、目を開けられないの……だから………んんっ……!」

 彼女が身体を強ばらせると、指の腹にとろりと粘液が垂れる。
 膣内に残っていた精液が、漏れ出したのだろう。

「あっんんっ! お願い、ケント……泡、流してぇ……!」

 泡まみれの髪で目を閉じたまま懇願されたケントは、さすがにかわいそうになり、シャワーヘッドを手に取った。
 あまりしつこく続けて、泡が目に入ったら大変なので、シャワーで洗い流してやる。

「んもう……なにするのよ」

 髪や顔についた泡が落ちたところで、ルーシーは振り返って唇を尖らせる。
 顔や髪がしっとりと濡れた彼女は、いつもと違った魅力に溢れいていた。

「気持ちよかっただろ?」
「それは、まぁ……」

 そこは否定できないのか、ルーシーは恥ずかしげに俯いた。

「ねぇ、ルーシー」

 シャワーヘッドをフックにかけたところで、ケントが囁く。

「なに……?」
「したい」

 そう言われ、彼女は軽く目を見開いた。

「いますぐ?」
「いますぐ」
「でも、お風呂……」

 ルーシーはちらりと湯船に目を向けた。
 そこはまだ、空のままだった。
 ケントは蛇口を湯船のほうに向け、底に栓をすると、カランから湯を出した。

「お湯、溜まるまで時間かかるし」

 結構な勢いで湯は出ているが、それでも溜まるのには十数分かかりそうだ。

「そう、だけど……」
「それともルーシーは、したくない?」
「……そんなこと、ない」

 彼女はそう言うと、恥ずかしげにケントを見る。

「でも、こんなせまいとこで、どうすればいい?」
「じゃあ……そこに、手をついて」
「ここ?」

 ケントに指示されたルーシーが、湯船のふちに手を置く。

「そしたら脚、あげようか」

 ケントはルーシーの背後に立ったまま彼女の太ももに手をかけ、片方の脚を上げるよう促した。

「うぅ……こんな格好……」

 湯船のふちに手をつき、少し上体をかがめたまま片脚を上げるという姿勢に、ルーシーは羞恥を覚えた。
 それでも抵抗することなく、彼女は促されるまま大きく股を開く。

「あっ……」

 その拍子に膣口が開いたのか、半透明な粘液が彼女の内ももを伝い落ちた。

「じゃあ、いくよ?」

 ケントは右手で彼女の脚を抱え上げたまま、左手でイチモツをつまみ、位置を調整して先端を秘部に当てる。

「ん……」

 そこはしっとりと濡れていたが、ケントはよりなじませるよう、亀頭で秘部をこする。

「んぅ……ふぅ……ケント……はやく……」

 その行為に焦れたルーシーが、身をよじってケントのほうへ顔を向け、懇願する。

 溢れ出した愛液が亀頭に垂れ落ち、準備は整っていると判断したケントは、無言で頷き、腰を押し上げた。

「んぁあっ!」

 ずぶりと肉棒を押し込まれた彼女は、身体をこわばらせた。
 まだ膣内に残った精液のおかげで、内側はすべりがよくなっている。

 ケントはそのまま、腰を動かし始めた。

「あっあっあっあっ!」

 片脚を抱えつつ、うしろから膣内をこすりあげると、彼女はすぐに甲高い声をあげた。
 先ほどのセックスで得た快感が、まだ治まっていないようだった。

 身体をよじっているせいか、絡みつく粘膜の感触がこれまでにないものとなっている。

「あああっ! やだっ……へんなとこ、こすれちゃうっ!!」

 ルーシーのほうもこれまでと異なる場所を刺激され、快感に喘いでいた。
 膣内をかき回されたせいで、中から溢れた精液が濡れた彼女の内ももを、とろとろと伝い落ちていく。

「ルーシー……鏡、見てごらん」
「んっんっ……鏡……?」

 ケントに言われて視線を彷徨わせたルーシーは、洗い場の正面に設置された少し大きな鏡を目にした。
 浴場には小さな椅子があり、それに座って髪や身体を洗うとき、よく見える位置に、鏡は設置されていた。

「ああっ、いやぁ……!」

 それをルーシーの位置から見下ろすと、ちょうど接合部が映るのだった。
 大きく開かれた股間、湯と体液に濡れた恥毛、その影にある膣口には、ケントの肉棒が何度も出入りしている。

「あたし……こんなふうに、おま×こ……じゅぼじゅぼされてるんだ……」

 ぐちゅぐちゅと音を立て、彼を受け入れる接合部が、はっきりと映し出されていた。
 その淫猥な光景に、ルーシーはなんともいえぬ快感を得ているようだった。

 ケントに犯される自分の姿を客観的に見たせいか、ルーシーは身体を震わせ、膣をきゅうきゅうと締め上げた。

「あっあっあっあっ! ケントぉ! もっとぉ……もっとおま×こ、じゅぼじゅぼしてぇ……!」

 そうやってしばらく抽挿を続けているうちに、ケントにも限界が訪れる。

「ルーシー……!」
「ケント……あたしも、イクからぁ……」
「くっ……」
「いっしょにぃ……!!」

 ギュッと締まった膣腔をこじ開けるように貫き、最奥部を押し上げなら、ケントはせり上がってきた快楽を解放した。

 ――どぷんっ! どぼぼっ……びゅるぅっ!! びゅぐっびゅぐっ……!!

 彼女の太ももと腰を抱えながら、股間を押し当てて射精した。

「あはぁ……せーえきいっぱいで、あふれちゃうぅ……」

 ルーシーは荒れ狂うイチモツの脈動を膣内に受けながら、うっとりとした視線を鏡に向けていた。
 挿入された肉棒がドクドクと脈打ち、接合部からじわじわと白い粘液が溢れ出す様子が、映し出されていた。


 行為を終えたふたりは、あらためて石けんで全身を洗い流した。
 そのころには湯もたまっていた。

「俺が先に入るよ」
「いいの?」
「大丈夫だよ、ルーシーは軽いから」
「ふふっ、ありがと」

 湯船はケントが肩まで浸かった状態で、脚を伸ばせる程度には広かった。
 その上に、ルーシーがもたれかかるようにして入った。

「重くない?」
「ぜんぜん」

 浮力のおかげで、もたれかかる彼女の体重はむしろここちよかった。

「お風呂、気持ちいいね」
「ああ、そうだな」

 ふたりはその夜、まったりとした時間を過ごすのだった。
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