76 / 100
第四章 パーティーを組もう
4-5 続・パーティーのお誘い
しおりを挟む
「じゃあ、俺はそろそろダンジョンに戻りますね」
非常に名残惜しいことではあるが、俺はダンジョンに戻ることにした。
俺には俺の、デルフィーヌさんにはデルフィーヌさんのペースがある。
今回はたまたまお手伝いさせていただくという幸運に恵まれたけど、ここでしつこくつきまとって嫌われたくないからな。
また機会があれば、一緒に依頼をこなすこともあるだろう。
「じゃあ、デルフィーヌさんもお元気で……!」
「あ……」
俺は断腸の思いで踵を返し、歩き出そうとしたのだが――。
「ショウスケくんさぁ、せっかくパーティー組んだんだから、ダンジョン探索も一緒にやったらいいんじゃない?」
というフェデーレさんの言葉に足を止めてしまう。
デルフィーヌさんと一緒に、ダンジョン探索……なんて甘美な……。
「私も、行きたいな……ダンジョン……」
「え?」
思わず振り返ると、眉をハの字に下げて俺を見るデルフィーヌさんと目が合った。
「えっと、あの……」
「でも、私……Fランクだから……」
エムゼタシンテ・ダンジョンは、パーティー内に3人以上のFランク冒険者、もしくはひとり以上のEランク冒険者が所属していないと、入場できない。
ソロでFランクのデルフィーヌさんがダンジョンへ入るには、あとふたりのFランク冒険者か、ひとりのEランク冒険者と組む必要があるわけなんだけど……。
「俺で、いいの……?」
デルフィーヌさんが、こくりと頷く。
まじかよ……。
彼女との甘美なときが、この先もまだ……。
「あ!?」
しかしそこで俺は大事なことを思い出した。
「ちょ、ちょっと、急に大声ださないでよ……」
「あー、すみません……。あの、ですねぇ……。とりあえず10階層まではソロで攻略するようカーリー教官に言われてるんで、それが終わってからでいいですか?」
俺が上げてしまった大声に驚き、胸を押さえて心を落ち着けようとしていたデルフィーヌさんは、ぱっと顔を上げて目を見開いたあと、にっこりと微笑んだ。
「うん、いい! ありがとう!!」
こ、この笑顔……ヤバすぎる。
なんか、胸がドキドキしてきた……。
「……ショウスケくん、10階層までソロって本気で言ってんの?」
デルフィーヌさんの笑顔を堪能しているところに、フェデーレさんの横槍が入る。
うん、あのままだと俺、萌え死んでたかも知れないので、これは助け船だと思うことにしよう。
「あー、はい。カーリー教官からの試験というかそんな感じで、10階層までソロで攻略できたらDランク昇格試験をやってくれると」
「なるほど……。つまりカーリーさんは君ならそれができると見たわけだ」
そういうと、フェデーレさんは一冊の本を取り出した。
表紙には『エムゼタシンテ・ダンジョン完全攻略ガイド』と書いてある。
まるでゲームの攻略本みたいだな。
「ふたりとも、これ見てみな」
ペラペラとページをめくっていたフェデーレさんに呼ばれ、俺とデルフィーヌさんは本を覗き込む。
そこには半人半牛のモンスターがいた。
「これがエムゼタシンテ・ダンジョン10階層のボス、ミノタウロス」
おおう、マジか。
めっちゃ強そうだな。
「ちなみにDランクね」
「じゃあEランクの俺では厳しいと?」
「さて、どうだろうね。ちなみにここでいうDランクっていうのは、Dランク冒険者4人構成のパーティーなら倒せるよ、って目安だから、ソロだとCランク相当だね」
「Cランク?」
それって大丈夫なんですか、教官?
「ショウスケくん、いま何階層?」
「えっと、5階層のボスを倒したんで、次は規制解除後にもう1回5階層からです」
「……2日で5階層まで行ったの? ソロで?」
「ええ、まぁ」
フェデーレさんが難しそうな表情で黙りこむ。
デルフィーヌさんは状況がよく把握できていないのか、俺とフェデーレさんの顔を交互に見ている。
「デルフィーヌちゃん、キミ足手まといだわ」
「え……!?」
デルフィーヌさんが泣きそうな顔をした。
よっぽどダンジョンに行きたかったんだろうなぁ。
っつかフェデーレっ! 余計なこと言うんじゃねぇ!!
彼女のことは俺が守る!!
……といいたいけど、俺だってそう強くないしなぁ。
俺のせいで彼女に何かあるかも、って思うと、どうしても及び腰になってしまう。
「デルフィーヌちゃん、武器は何が使えるの?」
「弓なら……結構得意」
お、さすがエルフだ。
でも弓はなぁ……、矢が消耗品だからなぁ。
「弓は……矢の調達が大変だねぇ」
「う……」
デルフィーヌさん、うつむいちゃった。
わかる、わかるよ……。
俺もできれば弓矢を使いたかったもん。
「魔術はどんな感じ?」
「えっと、生活魔術と回復魔術の冒険者基本パックとか、下級攻撃魔術パック……あ、あと《聖》属性の下級攻撃魔術は使える」
そう言って、彼女は顔を上げ、得意げな表情で俺を見た。
たしかに、彼女の《聖矢》《聖弾》はなかなかのもんだったよな。
「よし! じゃあデルフィーヌちゃん、そんなアナタに魔弓をオススメしよう!!」
そう言ってフェデーレさんは短弓を取り出した。
「これはね、下級攻撃魔術の《矢》系魔術を撃てる弓なんだよ」
おお、そんなものがあるのか!
「デルフィーヌちゃんは懐に余裕はなくても、魔力に余裕はありそうだもんね」
「ちょ、うるさい!」
デルフィーヌさんが顔真っ赤にして抗議する。
なんとも失礼なトカゲ野郎だぜ。
「ごめんごめん。あとこういうのもあるよ」
フェデーレさんが取り出したもうひとつの武器に、俺の目はくぎ付けになる。
「な……、これ!?」
「これは《弾》系魔術を撃てる魔筒ね」
「じゅ……じゅ……銃やないですかこれ!?」
非常に名残惜しいことではあるが、俺はダンジョンに戻ることにした。
俺には俺の、デルフィーヌさんにはデルフィーヌさんのペースがある。
今回はたまたまお手伝いさせていただくという幸運に恵まれたけど、ここでしつこくつきまとって嫌われたくないからな。
また機会があれば、一緒に依頼をこなすこともあるだろう。
「じゃあ、デルフィーヌさんもお元気で……!」
「あ……」
俺は断腸の思いで踵を返し、歩き出そうとしたのだが――。
「ショウスケくんさぁ、せっかくパーティー組んだんだから、ダンジョン探索も一緒にやったらいいんじゃない?」
というフェデーレさんの言葉に足を止めてしまう。
デルフィーヌさんと一緒に、ダンジョン探索……なんて甘美な……。
「私も、行きたいな……ダンジョン……」
「え?」
思わず振り返ると、眉をハの字に下げて俺を見るデルフィーヌさんと目が合った。
「えっと、あの……」
「でも、私……Fランクだから……」
エムゼタシンテ・ダンジョンは、パーティー内に3人以上のFランク冒険者、もしくはひとり以上のEランク冒険者が所属していないと、入場できない。
ソロでFランクのデルフィーヌさんがダンジョンへ入るには、あとふたりのFランク冒険者か、ひとりのEランク冒険者と組む必要があるわけなんだけど……。
「俺で、いいの……?」
デルフィーヌさんが、こくりと頷く。
まじかよ……。
彼女との甘美なときが、この先もまだ……。
「あ!?」
しかしそこで俺は大事なことを思い出した。
「ちょ、ちょっと、急に大声ださないでよ……」
「あー、すみません……。あの、ですねぇ……。とりあえず10階層まではソロで攻略するようカーリー教官に言われてるんで、それが終わってからでいいですか?」
俺が上げてしまった大声に驚き、胸を押さえて心を落ち着けようとしていたデルフィーヌさんは、ぱっと顔を上げて目を見開いたあと、にっこりと微笑んだ。
「うん、いい! ありがとう!!」
こ、この笑顔……ヤバすぎる。
なんか、胸がドキドキしてきた……。
「……ショウスケくん、10階層までソロって本気で言ってんの?」
デルフィーヌさんの笑顔を堪能しているところに、フェデーレさんの横槍が入る。
うん、あのままだと俺、萌え死んでたかも知れないので、これは助け船だと思うことにしよう。
「あー、はい。カーリー教官からの試験というかそんな感じで、10階層までソロで攻略できたらDランク昇格試験をやってくれると」
「なるほど……。つまりカーリーさんは君ならそれができると見たわけだ」
そういうと、フェデーレさんは一冊の本を取り出した。
表紙には『エムゼタシンテ・ダンジョン完全攻略ガイド』と書いてある。
まるでゲームの攻略本みたいだな。
「ふたりとも、これ見てみな」
ペラペラとページをめくっていたフェデーレさんに呼ばれ、俺とデルフィーヌさんは本を覗き込む。
そこには半人半牛のモンスターがいた。
「これがエムゼタシンテ・ダンジョン10階層のボス、ミノタウロス」
おおう、マジか。
めっちゃ強そうだな。
「ちなみにDランクね」
「じゃあEランクの俺では厳しいと?」
「さて、どうだろうね。ちなみにここでいうDランクっていうのは、Dランク冒険者4人構成のパーティーなら倒せるよ、って目安だから、ソロだとCランク相当だね」
「Cランク?」
それって大丈夫なんですか、教官?
「ショウスケくん、いま何階層?」
「えっと、5階層のボスを倒したんで、次は規制解除後にもう1回5階層からです」
「……2日で5階層まで行ったの? ソロで?」
「ええ、まぁ」
フェデーレさんが難しそうな表情で黙りこむ。
デルフィーヌさんは状況がよく把握できていないのか、俺とフェデーレさんの顔を交互に見ている。
「デルフィーヌちゃん、キミ足手まといだわ」
「え……!?」
デルフィーヌさんが泣きそうな顔をした。
よっぽどダンジョンに行きたかったんだろうなぁ。
っつかフェデーレっ! 余計なこと言うんじゃねぇ!!
彼女のことは俺が守る!!
……といいたいけど、俺だってそう強くないしなぁ。
俺のせいで彼女に何かあるかも、って思うと、どうしても及び腰になってしまう。
「デルフィーヌちゃん、武器は何が使えるの?」
「弓なら……結構得意」
お、さすがエルフだ。
でも弓はなぁ……、矢が消耗品だからなぁ。
「弓は……矢の調達が大変だねぇ」
「う……」
デルフィーヌさん、うつむいちゃった。
わかる、わかるよ……。
俺もできれば弓矢を使いたかったもん。
「魔術はどんな感じ?」
「えっと、生活魔術と回復魔術の冒険者基本パックとか、下級攻撃魔術パック……あ、あと《聖》属性の下級攻撃魔術は使える」
そう言って、彼女は顔を上げ、得意げな表情で俺を見た。
たしかに、彼女の《聖矢》《聖弾》はなかなかのもんだったよな。
「よし! じゃあデルフィーヌちゃん、そんなアナタに魔弓をオススメしよう!!」
そう言ってフェデーレさんは短弓を取り出した。
「これはね、下級攻撃魔術の《矢》系魔術を撃てる弓なんだよ」
おお、そんなものがあるのか!
「デルフィーヌちゃんは懐に余裕はなくても、魔力に余裕はありそうだもんね」
「ちょ、うるさい!」
デルフィーヌさんが顔真っ赤にして抗議する。
なんとも失礼なトカゲ野郎だぜ。
「ごめんごめん。あとこういうのもあるよ」
フェデーレさんが取り出したもうひとつの武器に、俺の目はくぎ付けになる。
「な……、これ!?」
「これは《弾》系魔術を撃てる魔筒ね」
「じゅ……じゅ……銃やないですかこれ!?」
0
新作始めました!
【ハズレ職】【追放】【覚醒】【賢者】【無双】【ダンジョン攻略】に【成り上がり】【ざまぁ】そして【ハーレム】!
【男の欲望】【全部入り】の【本格】【エロティック】【ハイファンタジー】!!
ハズレ赤魔道士は賢者タイムに無双する
よろしくお願いします!!
【ハズレ職】【追放】【覚醒】【賢者】【無双】【ダンジョン攻略】に【成り上がり】【ざまぁ】そして【ハーレム】!
【男の欲望】【全部入り】の【本格】【エロティック】【ハイファンタジー】!!
ハズレ赤魔道士は賢者タイムに無双する
よろしくお願いします!!
お気に入りに追加
306
あなたにおすすめの小説
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)

いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!
果 一
ファンタジー
二人の勇者を主人公に、ブルガス王国のアリクレース公国の大戦を描いた超大作ノベルゲーム『国家大戦・クライシス』。ブラック企業に勤務する久我哲也は、日々の疲労が溜まっている中、そのゲームをやり込んだことにより過労死してしまう。
次に目が覚めたとき、彼はゲーム世界のカイム=ローウェンという名の少年に生まれ変わっていた。ところが、彼が生まれ変わったのは、勇者でもラスボスでもなく、本編に名前すら登場しない悪役サイドのモブキャラだった!
しかも、本編で配下達はラスボスに利用されたあげく、見限られて殺されるという運命で……?
「ちくしょう! 死んでたまるか!」
カイムは、殺されないために努力することを決める。
そんな努力の甲斐あってか、カイムは規格外の魔力と実力を手にすることとなり、さらには原作知識で次々と殺される運命だった者達を助け出して、一大勢力の頭へと駆け上る!
これは、死ぬ運命だった悪役モブが、最凶へと成り上がる物語だ。
本作は小説家になろう、カクヨムでも公開しています
他サイトでのタイトルは、『いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!~チート魔法で無双してたら、一大勢力を築き上げてしまったんだが~』となります
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。
異世界に行く方法をためしてみた結果
古明地蒼空
ファンタジー
動画配信をしている高校2年生の古明地蒼空。
いじめにあって生きることが嫌になり、タヒぬことを決意。
しかし、たまたまネットで見かけた「異世界に行く方法」に興味を持ち
どうせ最後だから...と試してみることに。
その後蒼空は異世界に行くことに成功して…!?

追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました
遥 かずら
ファンタジー
冒険者ギルドに所属しているエンジは剣と魔法の才能が無く、文字を書くことだけが取り柄であった。落ちこぼれスキル【転写】を使いギルド帳の筆記作業で生計を立てていた。そんなある日、立ち寄った勇者パーティーの貴重な古代書を間違って書き写してしまい、盗人扱いされ、勇者によってギルドから追放されてしまう。
追放されたエンジは、【転写】スキルが、物やスキル、ステータスや魔法に至るまで何でも【コピー】できるほどに極められていることに気が付く。
やがて彼は【コピー】マスターと呼ばれ、世界最強の冒険者となっていくのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる