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第四章 パーティーを組もう
4-2 お化け屋敷に行こう
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俺は子供のころ、夏休みの大半を田舎のばあちゃんちで過ごしていた。
夜は仏間に布団敷いてばあちゃんと寝てた。
幼稚園児くらいだったと思うが、ある夜、ふと目が覚めて布団に入ったまま部屋の中をぼーっと見てた。
視界の中に衣装ケースがあった。
上からフタをするタイプのやつ。
で、なんとなくその衣装ケースを見てると、ゆっくりとフタが持ち上がった。
開いたフタとケースの隙間から、誰かがこっちを見てるらしく、その誰かと目が合った。
そいつはしばらく俺を見たあと、また衣装ケースの中に沈んでいき、ゆっくりとフタは閉まった。
その時はなぜだかしらんが「ばあちゃんがあそこに入って俺を見てたんだな」って思って、そのまま寝た。
翌朝、衣装ケースを見て思う。
いやいや、こんな小さい衣装ケースにばあちゃん入れんだろ、と。
何よりばあちゃんは俺の隣でずっと寝てたし。
じゃあ前の晩、俺と目が合ったあいつは何者だったんだ?
**********
小学校に入ってすぐくらいだったかな。
俺は地元のイベントで、キャンプに参加した。
引率者はいるものの、基本的に子供だけで行動するイベントだったと思う。
何やったかはあんま覚えてないけど、初対面の上級生3~4人と同じ班になったのは覚えてる。
夜はテントで、子供だけで寝る。
上級生に怖い話をされてひとしきり脅かされたあと、消灯して就寝。
夜中に目が覚めた。
テントの外に何かの影が見えた。
人影っぽいんだけど、なんというかシルエットが明らかに人じゃない。
どう表現すればいいのかわからないんだが、その時思ったのは「お化けだ!」ってこと。
で、急いで上級生を起こしたんだが「見回りだろ?」ってことで片付けられた。
そう言われればそんな気がしたので、気にせず寝ることにした。
それからなぜかその先何年も、この夜のことを時々思い出した。
そしてふと思ったんだ。
なんで真っ暗闇のなか、テントの外にいる人の影がテントの中から見えるのか、ってね。
そう、よくよく思い出したら、影がはっきり見えるくらい明るかったんだ、その一面だけ。
懐中電灯やカンテラの明かりじゃない、もっと異質な明るさだった。
あれは一体なんだったんだろう?
**********
こういった経験が原因かどうかは分からないが、俺は極度の怖がりだった。
――正直に言おう。
俺は中学生になってからも、しばらくはひとりでトイレに行けなかったので、妹についてきてもらってたんだよね。
ところが高校生くらいになると恐怖心を好奇心が上回って、いままで怖がりだったぶんが逆に振りきれたのか、心霊スポット巡りなんかをするようになった。
上記の体験以来、これといって不思議体験がなかったことに、ある日突然不満を覚えたってのもあるかな。
大学へ進学してからはオカルト系サークルに入って、さらに広範囲の心霊スポットを巡るようになったんだが、ついぞ不思議体験をすることはなかった。
オカルト系サークルには女子もいて、心霊スポット巡りの時は、アレだ、腕にしがみつかれて「キャー!」なんてこともよくあった。
大学生になる頃には暗闇だろうが廃墟だろうが、怖いものはなかったので、普段はともかくそういう場所ではそこそこ頼りにされてた。
腕に当たる女子のおムネの感覚なんかは、いまでもはっきり思い出せるな。
で、いま、俺の腕に、女子がしがみついている……!
しかも、その女子とは……なんと、あの、デルフィーヌさんなのだ!!
こんな幸運があってもいいのだろうか?
腕に当たるおムネの感触はちょっと寂しいけど、そんなことはどうだっていいのさ!
それに、女の子ってのは基本的にどこもかしこも柔らかいんだ。
ちょっと弾力が少ないからって、それがどうしたってんだ!
「いま、なんかガサガサって……!」
デルフィーヌさんが、ぎゅっとしがみついてくる。
俺の身につけた防具やらなんやらで、ぷにぷにした感触も体温もほとんど感じられないけど、存在が近いってだけで、ドキドキするよ。
あ、息があったかいかも。
「えっと、ネズミかなんかじゃないですかね?」
「そ、そうね。ネズミか何かよね」
いろいろあって俺はいま、デルフィーヌさんと廃墟調査に来ているのだった。
**********
伝説のSS級冒険者エリック・エイタスの邸宅内調査。
デルフィーヌさんが受けようとしていた依頼がそれだった。
遺族から不動産屋へ依頼があり、それが冒険者ギルドに回ってきていた。
通常、空き家の調査といえばGランク依頼で、報酬も50~100G程度。
大きめの邸宅となると稀にFランクで報酬も200Gを超えることもあるのだが、なぜかこの依頼はEランクで、報酬は1,000Gとかなり高額。
デルフィーヌさんはその高額な報酬につられてこの依頼を受けようとしていたようだ。
で、どうにもその依頼に嫌なものを感じたフェデーレさんが説得していたところに、幸か不幸か俺が居合わせたってわけ。
いや、俺的には『幸』しかないんだけどね!
そんなわけで俺はほいほいと首を突っ込み、フェデーレさんに言われるがままパーティー申請を行った。
まさか早くもパーティーを組むとは……しかも相手はデルフィーヌさん!
彼女のほうはいろいろ戸惑ってる様子だったけど、フェデーレさんの詐術じみた話術にハマったのか、俺とパーティーを組み、一緒に依頼を受けることを了承してくれた。
フェデーレさん、ナイス!
依頼を受けたあと、アンデッド系の魔物がいるかもしれないってことで2,000Gで《聖纏剣》を覚えた。
最初は1,000Gで《魔纏剣》を覚えるつもりだったけど、問題ない。
まぁエムゼタシンテ・ダンジョンにもアンデッドがよく出る階層があるみたいだからさ、無駄じゃないよね、きっと。
貴重なローン枠が圧迫されることになったけど、気にしない気にしない。
『あなただけに負担を強いるのは申し訳ないわ……』
といいながら、デルフィーヌさんは《聖矢》《聖弾》《聖球》を覚えてくれた。
やっぱいい人だなぁ……。
**********
「きゃああああっ!」
物音がしたり、《灯火》でできた影が揺らぐたびに、怖がりのエルフさんは俺にしがみついてきた。
うーん、役得役得。
とはいえ、ちょっと怖がりすぎじゃね? と思わなくもない。
そもそも幽霊やら妖怪やらのなにが怖いって、いるかいないかわからないところだと思うんだ。
見たことのない人が大多数で、どちらかというと“いないに違いない”と思われているものが“もしかするといるんじゃないか?”と思えてしまう所に恐怖が生まれるんじゃないかと。
でもさ、この世界にはいるんだよ。
強い未練を残した死者の魂が魔物と化した『ゴースト』
邪法や強すぎる負の感情が原因で生霊となるも、なんらかの理由で肉体に戻れず、悪霊化してまった『レイス』
死者の体を、何らかの魂が乗っ取り、起き上がった『ゾンビ』
その他諸々、ホラーやスプラッタに出てくる色んな物が、魔物として現れるんだよね、この世界って。
つまり、元の世界と違って、“いるとわかっている”ものが“いる”ってことで、その恐怖はオカルト的なものじゃなく、たとえば“山に行ったら熊が出るかも”っていう恐怖に近い……はずなんだけどなぁ。
「ヒィ……!」
「どうしました? ゴーストでもいましたか?」
「ゴースト! どこよ! どこにいるのよ!!」
そうやってところかまわず《聖矢》ぶっ放すのは、ちょっとやめてほしいかも?
壁とか家具に当たるたびに、傷ついて埃が舞うんだよね……。
「あの、なにがそんなに怖いんですか? アンデッドなんてただの魔物だとおもうんだけど……」
「べ、別に怖くないわよ! 警戒してるのよ、警戒! 私の依頼なのにあなたに怪我でもされたら困るでしょ?」
さっすがデルフィーヌさん! やっぱいい人だー! ……っと、さすがにそう脳天気なことは言えないか。
へっぴり腰で腕にしがみつかれたまま言われても、さすがに説得力はないかなぁ……。
それにしてもデルフィーヌさん、胸甲とかつけてないよね?
「な、なによ。なんでこっち見んのよ?」
「いえ、別に……」
胸甲はおろか、鎖帷子すら着てないんだよね。
布数枚隔てて胸が当たってるはずなんだけどなぁ。
「……あなた、さっきから失礼なこと考えてない?」
「あっ、いや、その……ああっ! ゴースト!!」
「ヒィ!」
俺の視線の先に半透明の、かろうじて人型を保っていた浮遊物のおかげで、彼女の気が逸れる。
そのゴーストは、デルフィーヌさんの放った《聖矢》を食らって消滅した。
俺の邪な心と共に、安らかに成仏してくれたまえ……。
しかし改めて思うけど、最下級の攻撃魔術一撃で倒せる魔物のいったい何が怖いんだろうね。
あれかな。
元の世界でも犬ってだけでやたら怖がる人がいたけど、それに近いのかな。
チワワみたいな小さいのでもダメ、みたいな。
いまのところここではゴーストとしか遭遇していない。
ゴーストなんてほぼ無害だよ?
実態がないから直接攻撃出来るわけじゃなく、触れられると精神異常をきたす、と言われているが、せいぜいちょっと気分が悪くなるくらいだ。
レイスともなると、元が魔術士だったり、生霊を出すレベルの負の感情を持ってるから、魔術で攻撃してきたり、呪いで深刻な精神異常をもたらしたりするけど。
それだって《聖弾》や《聖球》で仕留められそうだし、一応《聖纏剣》使える俺もいるわけだし。
……なんて理屈も恐怖症レベルで怖がってる人には、あんまり意味ないか。
「うう……もうやだぁ……」
涙目のデルフィーヌさん、かわいい……。
彼女は切れ長ツリ目の強気系美人顔なので、このギャップはなかなかアリだな。
いや、なかなかどころか、アリアリの大アリ、オオアリクイだ。
うぉーん!
……いかん、いつの間にかゴーストによる精神攻撃を受けていたか。
屋敷に入って1時間程度。
価値のありそうなめぼしい物を適当に《収納》しつつ、いまのところ依頼は一応順調に遂行されている。
夜は仏間に布団敷いてばあちゃんと寝てた。
幼稚園児くらいだったと思うが、ある夜、ふと目が覚めて布団に入ったまま部屋の中をぼーっと見てた。
視界の中に衣装ケースがあった。
上からフタをするタイプのやつ。
で、なんとなくその衣装ケースを見てると、ゆっくりとフタが持ち上がった。
開いたフタとケースの隙間から、誰かがこっちを見てるらしく、その誰かと目が合った。
そいつはしばらく俺を見たあと、また衣装ケースの中に沈んでいき、ゆっくりとフタは閉まった。
その時はなぜだかしらんが「ばあちゃんがあそこに入って俺を見てたんだな」って思って、そのまま寝た。
翌朝、衣装ケースを見て思う。
いやいや、こんな小さい衣装ケースにばあちゃん入れんだろ、と。
何よりばあちゃんは俺の隣でずっと寝てたし。
じゃあ前の晩、俺と目が合ったあいつは何者だったんだ?
**********
小学校に入ってすぐくらいだったかな。
俺は地元のイベントで、キャンプに参加した。
引率者はいるものの、基本的に子供だけで行動するイベントだったと思う。
何やったかはあんま覚えてないけど、初対面の上級生3~4人と同じ班になったのは覚えてる。
夜はテントで、子供だけで寝る。
上級生に怖い話をされてひとしきり脅かされたあと、消灯して就寝。
夜中に目が覚めた。
テントの外に何かの影が見えた。
人影っぽいんだけど、なんというかシルエットが明らかに人じゃない。
どう表現すればいいのかわからないんだが、その時思ったのは「お化けだ!」ってこと。
で、急いで上級生を起こしたんだが「見回りだろ?」ってことで片付けられた。
そう言われればそんな気がしたので、気にせず寝ることにした。
それからなぜかその先何年も、この夜のことを時々思い出した。
そしてふと思ったんだ。
なんで真っ暗闇のなか、テントの外にいる人の影がテントの中から見えるのか、ってね。
そう、よくよく思い出したら、影がはっきり見えるくらい明るかったんだ、その一面だけ。
懐中電灯やカンテラの明かりじゃない、もっと異質な明るさだった。
あれは一体なんだったんだろう?
**********
こういった経験が原因かどうかは分からないが、俺は極度の怖がりだった。
――正直に言おう。
俺は中学生になってからも、しばらくはひとりでトイレに行けなかったので、妹についてきてもらってたんだよね。
ところが高校生くらいになると恐怖心を好奇心が上回って、いままで怖がりだったぶんが逆に振りきれたのか、心霊スポット巡りなんかをするようになった。
上記の体験以来、これといって不思議体験がなかったことに、ある日突然不満を覚えたってのもあるかな。
大学へ進学してからはオカルト系サークルに入って、さらに広範囲の心霊スポットを巡るようになったんだが、ついぞ不思議体験をすることはなかった。
オカルト系サークルには女子もいて、心霊スポット巡りの時は、アレだ、腕にしがみつかれて「キャー!」なんてこともよくあった。
大学生になる頃には暗闇だろうが廃墟だろうが、怖いものはなかったので、普段はともかくそういう場所ではそこそこ頼りにされてた。
腕に当たる女子のおムネの感覚なんかは、いまでもはっきり思い出せるな。
で、いま、俺の腕に、女子がしがみついている……!
しかも、その女子とは……なんと、あの、デルフィーヌさんなのだ!!
こんな幸運があってもいいのだろうか?
腕に当たるおムネの感触はちょっと寂しいけど、そんなことはどうだっていいのさ!
それに、女の子ってのは基本的にどこもかしこも柔らかいんだ。
ちょっと弾力が少ないからって、それがどうしたってんだ!
「いま、なんかガサガサって……!」
デルフィーヌさんが、ぎゅっとしがみついてくる。
俺の身につけた防具やらなんやらで、ぷにぷにした感触も体温もほとんど感じられないけど、存在が近いってだけで、ドキドキするよ。
あ、息があったかいかも。
「えっと、ネズミかなんかじゃないですかね?」
「そ、そうね。ネズミか何かよね」
いろいろあって俺はいま、デルフィーヌさんと廃墟調査に来ているのだった。
**********
伝説のSS級冒険者エリック・エイタスの邸宅内調査。
デルフィーヌさんが受けようとしていた依頼がそれだった。
遺族から不動産屋へ依頼があり、それが冒険者ギルドに回ってきていた。
通常、空き家の調査といえばGランク依頼で、報酬も50~100G程度。
大きめの邸宅となると稀にFランクで報酬も200Gを超えることもあるのだが、なぜかこの依頼はEランクで、報酬は1,000Gとかなり高額。
デルフィーヌさんはその高額な報酬につられてこの依頼を受けようとしていたようだ。
で、どうにもその依頼に嫌なものを感じたフェデーレさんが説得していたところに、幸か不幸か俺が居合わせたってわけ。
いや、俺的には『幸』しかないんだけどね!
そんなわけで俺はほいほいと首を突っ込み、フェデーレさんに言われるがままパーティー申請を行った。
まさか早くもパーティーを組むとは……しかも相手はデルフィーヌさん!
彼女のほうはいろいろ戸惑ってる様子だったけど、フェデーレさんの詐術じみた話術にハマったのか、俺とパーティーを組み、一緒に依頼を受けることを了承してくれた。
フェデーレさん、ナイス!
依頼を受けたあと、アンデッド系の魔物がいるかもしれないってことで2,000Gで《聖纏剣》を覚えた。
最初は1,000Gで《魔纏剣》を覚えるつもりだったけど、問題ない。
まぁエムゼタシンテ・ダンジョンにもアンデッドがよく出る階層があるみたいだからさ、無駄じゃないよね、きっと。
貴重なローン枠が圧迫されることになったけど、気にしない気にしない。
『あなただけに負担を強いるのは申し訳ないわ……』
といいながら、デルフィーヌさんは《聖矢》《聖弾》《聖球》を覚えてくれた。
やっぱいい人だなぁ……。
**********
「きゃああああっ!」
物音がしたり、《灯火》でできた影が揺らぐたびに、怖がりのエルフさんは俺にしがみついてきた。
うーん、役得役得。
とはいえ、ちょっと怖がりすぎじゃね? と思わなくもない。
そもそも幽霊やら妖怪やらのなにが怖いって、いるかいないかわからないところだと思うんだ。
見たことのない人が大多数で、どちらかというと“いないに違いない”と思われているものが“もしかするといるんじゃないか?”と思えてしまう所に恐怖が生まれるんじゃないかと。
でもさ、この世界にはいるんだよ。
強い未練を残した死者の魂が魔物と化した『ゴースト』
邪法や強すぎる負の感情が原因で生霊となるも、なんらかの理由で肉体に戻れず、悪霊化してまった『レイス』
死者の体を、何らかの魂が乗っ取り、起き上がった『ゾンビ』
その他諸々、ホラーやスプラッタに出てくる色んな物が、魔物として現れるんだよね、この世界って。
つまり、元の世界と違って、“いるとわかっている”ものが“いる”ってことで、その恐怖はオカルト的なものじゃなく、たとえば“山に行ったら熊が出るかも”っていう恐怖に近い……はずなんだけどなぁ。
「ヒィ……!」
「どうしました? ゴーストでもいましたか?」
「ゴースト! どこよ! どこにいるのよ!!」
そうやってところかまわず《聖矢》ぶっ放すのは、ちょっとやめてほしいかも?
壁とか家具に当たるたびに、傷ついて埃が舞うんだよね……。
「あの、なにがそんなに怖いんですか? アンデッドなんてただの魔物だとおもうんだけど……」
「べ、別に怖くないわよ! 警戒してるのよ、警戒! 私の依頼なのにあなたに怪我でもされたら困るでしょ?」
さっすがデルフィーヌさん! やっぱいい人だー! ……っと、さすがにそう脳天気なことは言えないか。
へっぴり腰で腕にしがみつかれたまま言われても、さすがに説得力はないかなぁ……。
それにしてもデルフィーヌさん、胸甲とかつけてないよね?
「な、なによ。なんでこっち見んのよ?」
「いえ、別に……」
胸甲はおろか、鎖帷子すら着てないんだよね。
布数枚隔てて胸が当たってるはずなんだけどなぁ。
「……あなた、さっきから失礼なこと考えてない?」
「あっ、いや、その……ああっ! ゴースト!!」
「ヒィ!」
俺の視線の先に半透明の、かろうじて人型を保っていた浮遊物のおかげで、彼女の気が逸れる。
そのゴーストは、デルフィーヌさんの放った《聖矢》を食らって消滅した。
俺の邪な心と共に、安らかに成仏してくれたまえ……。
しかし改めて思うけど、最下級の攻撃魔術一撃で倒せる魔物のいったい何が怖いんだろうね。
あれかな。
元の世界でも犬ってだけでやたら怖がる人がいたけど、それに近いのかな。
チワワみたいな小さいのでもダメ、みたいな。
いまのところここではゴーストとしか遭遇していない。
ゴーストなんてほぼ無害だよ?
実態がないから直接攻撃出来るわけじゃなく、触れられると精神異常をきたす、と言われているが、せいぜいちょっと気分が悪くなるくらいだ。
レイスともなると、元が魔術士だったり、生霊を出すレベルの負の感情を持ってるから、魔術で攻撃してきたり、呪いで深刻な精神異常をもたらしたりするけど。
それだって《聖弾》や《聖球》で仕留められそうだし、一応《聖纏剣》使える俺もいるわけだし。
……なんて理屈も恐怖症レベルで怖がってる人には、あんまり意味ないか。
「うう……もうやだぁ……」
涙目のデルフィーヌさん、かわいい……。
彼女は切れ長ツリ目の強気系美人顔なので、このギャップはなかなかアリだな。
いや、なかなかどころか、アリアリの大アリ、オオアリクイだ。
うぉーん!
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新作始めました!
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