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第三章 ダンジョンへ行こう
3-15 戦闘付与魔術
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明日出発するにしても、まだ日も高いし寝るには早いな。
ってことで、疑問をひとつ解消するため、魔術士ギルドに来た。
「ハリエットさん、ちょっとこの剣見てもらっていいですか?」
そう言って俺は抜身の剣を見てもらう。
ヘクターさんのことは伝えようかどうか迷ったけど、わざわざ伝えて、ハリエットさんの気を煩わせる必要もないと思い、話題にはのせなかった。
もしかしたら、ギルド経由で情報を得ているかもしれないしね。
「あらぁ、私はそんなに武器には詳しくないわよ? さっきまで武器屋のフランツさんがいたのだけど……」
そう言ってハリエットさんは短くため息をついた。
フランツさんがきたとなると、ヘクターさんのことは伝えたのかな。
申し訳ないけど、その話題は避けるとして、気になることを聞いておこう。
「いえ、こいつに魔術紋ってのが施されてるらしくて、それがどういうものなのか見てもらおうかと」
「そういうことね」
実はあのあと、訓練場に戻って教官に聞こうと思ったんだが、帰っちゃってたんだよね。
で、魔術といえばこの人! ってことでハリエットさんを訪ねたってわけ。
「へええ、すごいわ。基本四属性と《聖》属性それぞれの戦闘付与魔術紋三種が施されてるわねぇ」
基本四属性ってのは《氷》《炎》《雷》《無》だな。
《聖》属性ってのは、回復魔術で使われる複合属性のひとつだったか。
さて、あとは戦闘付与魔術ってのがなんのか、だな。
「えっと、おじーちゃん……は、もう帰ったわね。じゃあ私が簡単に説明するわね」
戦闘付与魔術三種ってのが《纏》《斬飛》《突飛》のこと。
《纏》ってのは武器に魔術を纏わせて、威力を上げたり追加効果をもたせたりする魔術。
《斬飛》は斬撃を飛ばす魔術で、《突飛》は刺突を飛ばす魔術。
「たとえば剣で無属性の戦闘付与魔術だと《魔纏剣》《魔斬飛剣》《魔突飛剣》となるの」
《纏剣》の場合《魔纏剣》は単純に威力を上げる効果があるのだが、他属性の、たとえば《炎纏剣》とかだと、威力自体はそれほど変わらず、炎の追加効果だけが付与される。
「まぁ普通に斬るより斬ったそばから傷口を焼いたり凍らせたりしたら、たとえ斬れ味が変わらなくても、ダメージは大きくなるのだけどね」
武器に対して付与魔術を使う場合、必ず武器側にも対応する魔術紋が施されている必要がある。
「魔術紋がない武器に対して付与魔術を使っても、まったく効果はないってことですね?」
「そういうこと。さらに武器の形状で魔術も変わるの」
《纏》の場合、槍だと《纏槍》、槌だと《纏槌》という別の魔術になり、槍に《纏剣》をかけてもこれまた効果はない。
さらに、《斬飛》《突飛》とも攻撃を飛ばすという共通点はあるが、例えば《斬飛剣》をかけた状態で刺突を繰り出しても反応しない。
これが例えば〈無魔法〉で魔力を纏わせるとか、攻撃動作にあわせて魔力を飛ばすとかだと、そのあたりの制約がなくなるわけだ。
そのぶんMPコストはバカ高くなるけど。
「逆に言えば、武器の形状や動作を細かく指定することで、効率をよくしているってわけ」
あと、《魔纏剣》で武器に魔力を纏わせたら斬れ味とか関係なくね? と思われがちだが、どういう原理か威力は元の武器の性能に依存するらしい。
大体三割増しになるうえ、刃自体が対象に触れないので、メンテナンスが楽になる。
ただし、この戦闘付与魔術、どれも一撃で効果は切れる。
他にも盾や鎧を強化したり耐属性効果をもたせる《纏盾》《纏鎧》ってのもあるらしい。
「じゃあ、俺が戦闘付与魔術を覚えたら、《魔纏剣》なんかが使えるってことですかね?」
「そうねぇ。普通の剣士さんは、パーティーメンバーの魔術士さんに覚えてもらうけどねぇ」
だよなぁ。
でも俺ってばソロだし。
剣のメンテナンスこと考えたら、《魔纏剣》くらい覚えといたほうがいいか?
《斬飛剣》《突飛剣》あたりは下級攻撃魔術があるから、すぐにはいらないかな。
「ちなみになんですが、《魔纏剣》っておいくらで……?」
「1.000Gね」
カード残高は500G程度で、現金も100G程度未満。
「ローンは……」
「いまは特別に3,000G組んでる状態なのよねぇ。魔石納品で魔術士ランクがEに上がればあと2,000Gの枠が増えるんだけど、いまはちょっと……」
「ぐ……。では魔石採取がんばります」
「ごめんなさいねぇ。ちなみにショウスケちゃんは魔石10kgでEランク魔術士になれるから」
「……がんばります」
魔石10kgがどれほどのものかわからんが、できるだけ早めに納品しよう。
なんかいつまでたっても借金がなくならないんだけど、大丈夫か、 俺……?
ってことで、疑問をひとつ解消するため、魔術士ギルドに来た。
「ハリエットさん、ちょっとこの剣見てもらっていいですか?」
そう言って俺は抜身の剣を見てもらう。
ヘクターさんのことは伝えようかどうか迷ったけど、わざわざ伝えて、ハリエットさんの気を煩わせる必要もないと思い、話題にはのせなかった。
もしかしたら、ギルド経由で情報を得ているかもしれないしね。
「あらぁ、私はそんなに武器には詳しくないわよ? さっきまで武器屋のフランツさんがいたのだけど……」
そう言ってハリエットさんは短くため息をついた。
フランツさんがきたとなると、ヘクターさんのことは伝えたのかな。
申し訳ないけど、その話題は避けるとして、気になることを聞いておこう。
「いえ、こいつに魔術紋ってのが施されてるらしくて、それがどういうものなのか見てもらおうかと」
「そういうことね」
実はあのあと、訓練場に戻って教官に聞こうと思ったんだが、帰っちゃってたんだよね。
で、魔術といえばこの人! ってことでハリエットさんを訪ねたってわけ。
「へええ、すごいわ。基本四属性と《聖》属性それぞれの戦闘付与魔術紋三種が施されてるわねぇ」
基本四属性ってのは《氷》《炎》《雷》《無》だな。
《聖》属性ってのは、回復魔術で使われる複合属性のひとつだったか。
さて、あとは戦闘付与魔術ってのがなんのか、だな。
「えっと、おじーちゃん……は、もう帰ったわね。じゃあ私が簡単に説明するわね」
戦闘付与魔術三種ってのが《纏》《斬飛》《突飛》のこと。
《纏》ってのは武器に魔術を纏わせて、威力を上げたり追加効果をもたせたりする魔術。
《斬飛》は斬撃を飛ばす魔術で、《突飛》は刺突を飛ばす魔術。
「たとえば剣で無属性の戦闘付与魔術だと《魔纏剣》《魔斬飛剣》《魔突飛剣》となるの」
《纏剣》の場合《魔纏剣》は単純に威力を上げる効果があるのだが、他属性の、たとえば《炎纏剣》とかだと、威力自体はそれほど変わらず、炎の追加効果だけが付与される。
「まぁ普通に斬るより斬ったそばから傷口を焼いたり凍らせたりしたら、たとえ斬れ味が変わらなくても、ダメージは大きくなるのだけどね」
武器に対して付与魔術を使う場合、必ず武器側にも対応する魔術紋が施されている必要がある。
「魔術紋がない武器に対して付与魔術を使っても、まったく効果はないってことですね?」
「そういうこと。さらに武器の形状で魔術も変わるの」
《纏》の場合、槍だと《纏槍》、槌だと《纏槌》という別の魔術になり、槍に《纏剣》をかけてもこれまた効果はない。
さらに、《斬飛》《突飛》とも攻撃を飛ばすという共通点はあるが、例えば《斬飛剣》をかけた状態で刺突を繰り出しても反応しない。
これが例えば〈無魔法〉で魔力を纏わせるとか、攻撃動作にあわせて魔力を飛ばすとかだと、そのあたりの制約がなくなるわけだ。
そのぶんMPコストはバカ高くなるけど。
「逆に言えば、武器の形状や動作を細かく指定することで、効率をよくしているってわけ」
あと、《魔纏剣》で武器に魔力を纏わせたら斬れ味とか関係なくね? と思われがちだが、どういう原理か威力は元の武器の性能に依存するらしい。
大体三割増しになるうえ、刃自体が対象に触れないので、メンテナンスが楽になる。
ただし、この戦闘付与魔術、どれも一撃で効果は切れる。
他にも盾や鎧を強化したり耐属性効果をもたせる《纏盾》《纏鎧》ってのもあるらしい。
「じゃあ、俺が戦闘付与魔術を覚えたら、《魔纏剣》なんかが使えるってことですかね?」
「そうねぇ。普通の剣士さんは、パーティーメンバーの魔術士さんに覚えてもらうけどねぇ」
だよなぁ。
でも俺ってばソロだし。
剣のメンテナンスこと考えたら、《魔纏剣》くらい覚えといたほうがいいか?
《斬飛剣》《突飛剣》あたりは下級攻撃魔術があるから、すぐにはいらないかな。
「ちなみになんですが、《魔纏剣》っておいくらで……?」
「1.000Gね」
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「ローンは……」
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新作始めました!
【ハズレ職】【追放】【覚醒】【賢者】【無双】【ダンジョン攻略】に【成り上がり】【ざまぁ】そして【ハーレム】!
【男の欲望】【全部入り】の【本格】【エロティック】【ハイファンタジー】!!
ハズレ赤魔道士は賢者タイムに無双する
よろしくお願いします!!
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