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幕間
閑話 勇者二人、打っ飛ばす(※)
しおりを挟む「……何と言う事だ。……何と言う事だ。……何と言う事だっ!」
「しょ、将軍。こ、これは!」
「儂が聞きたいわ! これでは五頭に申し訳が立たん!」
蟒蛇が野営地で暴れ回る様子が遠めに見える場所で、将軍たちは只立ち尽くしていた。大蛇の姿は濛々と舞い上がった砂埃のために部分的にしか見えない。
いや、視認できるだけで人より遥かに巨大である事実が、否が応でも彼らの思考を麻痺させる。完全に想定外の案件なのだ。どれだけ戦に慣れていようが、どれだけ魔獣を狩っていようが、心の準備のないままに災害とも言うべきモノを目の前ににして、冷静で居られようか。
しかしそこは歴戦の雄。
短時間で己を取り戻す。
「早駆けの馬を用意させろ! 乗り手は2人。乗馬技術が確かで体重の軽い者を選べ。馬は4頭用意しろ。2頭駆けで行けば休む時間も最小限にできる。領都までの水と干し肉、馬を買い換えるための路銀を用意するのだ」
「「はっ!」」
将軍と共に奥の部屋に居た男たちの内の2人が、弾かれたように右手を左胸に当てて敬礼し、駆け出すのだった。
それを横目に将軍は歯を噛み締める。
五頭は"七つ首"の中で国崩しを任された頭だ。頭領と五頭以外は、人、物、金、情報を集めるための裏方という認識がある。その2人から操兵の長にと直々に選ばれ、集められた奴隷たちを漸く使い物になるまで仕上げる事ができた矢先に起きたのが、これだ。
苦節10年。
その努力が脆くも崩れ去ろうとしているのだ。手を拱いている訳にはゆかぬ。
謁見の際、頭領の顔は拝顔出来なかったが、ただならぬ雰囲気と掛けられた言葉を覚えている。その信頼を裏切る訳にはいかぬ。それなのに――。
目の前で起きている惨状を見た動揺と、己の中で湧き上がるやり場のない怒りが綯い交ぜになり、噛み締めた奥歯が激しく軋む。傍に控えている男たちは、その音に驚いて肩を振るわせるのだった――。
◆◇◆
アキラと鬼若は、ロの字に設営された野営の真ん中に在る平地に降り立っていた。
単に空中で移動する術がなかっただけなのだが、着地してすぐに逃げ出すには後味が悪いと感じた彼らは、どうにかしてあの蟒蛇を飛ばせないかと頭を捻ったのだ。主にアキラが、であるが……。
結論として導き出せたのは、【転移魔法陣】を地面に描くということだ。
試しに、アキラ自身が頭の中で【転移魔法陣】を思い浮かべてみたところ、足下を中心に現れる幾何学模様の魔法陣が出て来たのである。鬼若にも試してみてもらったところ、浮かんで来たと言うではないか。ならば、それを地面に描いて魔力を通せばと思い立ったのだ。
着地後、アキラがすぐに試したのは、いつも使う大きさの【転移魔法陣】を自分の足下以外の場所に転写できるかということ。両手を地面に突いて、意識を高めると成功する。
鬼若にも試してもらったところ、問題なく魔法陣が現れた。
次の問題は、それが転移するのかどうか、だ。
それぞれが近くに転がっていた枯れ枝を乗せて、魔法陣に魔力を流すと何処かに跳んでいくことは確認できた。つまり、発動はする。
ならば、と2人して同じ場所に【転移魔法陣】を描く。
描くと言っても、2人は魔力を地面に流すだけだ。頭の中で思い浮かべた転移陣を魔力が筆先のように動き、地面に描くのである。そして、サイズを大きくするために更に魔力を注ぐ。
問題は、何処に行きたいというイメージが固まっていない魔法陣を思い描いてしまった事に、彼らが気付いていなかった事だろう。先に跳ばした枯れ枝も然り。行先は不明である。
それを大々的に描いて蟒蛇を跳ばそうと言うのだ。
若さとは時に勇敢でもあり、愚鈍でもあるという事だろう。
こうして一見すると、1つの巨大な【転移魔法陣】が完成した。実際は2つが重なった危険極まりない魔法陣が砂の上で淡く光を発している。
「よっしゃ! 良い感じじゃね?」
「そうっすね。2人の魔力を合わせるって結構難しいと思ってたけど、意外に簡単だったっすね」
「あとは、あいつをここに呼び寄せるだけだが、それはこいつらに任せるか。どうせ魔力が高い獲物の方に向かって来るだろうから、時間は掛からねえと思うぞ?」
「え?」
「来いっ!【紅丸】! 【黒丸】!」
鬼若の呼びかけに応じて、赤毛の騎士蟻牛と黒毛の兵隊蟻牛が現れる。辺境伯爵領の領都にあるカヴァリーニャの迷宮で契約した2体だ。
黒毛の兵隊蟻牛は、6本足の黒毛牛から生え出た4本腕の蟻の上半身が短槍と円盾を上下別々に持っている。
赤毛の騎士蟻牛は、黒より体が一回りでかい上に、円錐形の傘が着いた騎乗槍と、その傘の曲線に合うような形に上部が加工された逆三角型の盾を2枚持っているという攻防一体が洗練された出立だ。
迷宮にいた彼らの仲間と違うのは、同じ色の兜と胸鎧を身に着けているという事だろう。顎の下で皮ベルトで外れないように固定されているのが見えた。兜の趣味は鬼若の趣味だろうか。
彼が敬愛する三男ではなく、世紀末の暗殺拳を生業とした長兄がいつも身に着けていたあの兜によく似ている、と件の漫画を知る異世界人は思う事だろう。
「おおっ!? カッコイイ! 何すか、その召喚獣! 前のと全然違うじゃないっすか!? 何て言うんすか!?」
ここにも彼の男心を理解できる者が居たようだ。
「こいつらは、ハクトさんたちと迷宮の最下層へ飛ばされた時に、協力して捕まえてもらってものにした2体だ。蟻牛って言う蟻と牛が合体と言うか融合したような種類なんだけどな。その亜種か、上位種か何かだろうって思ってるのさ。あん時は、残ったのは鬼姫だけだったし、丁度良く戦力が手に入ったって事だ」
「結構強くないですか? やばそうな雰囲気があるんですけど?」
褒められたことで得意気に説明を始める鬼若。
「分かるかよ!? こいつらと迷宮の最下層で狩りまくったからな。結構レベルも上がったはずだぜ? おっと。お前ら、あそこで暴れてる蟒蛇の気を引いてこい。ま、近くまで行けば勝手にお前らの方に向かって来るだろうから、ここまでの引っ張って来るんだ。解ったか?」
周りの事を忘れて悦に入るかと思われたがそうではないらしい。いや、動物的勘のなせる業か。未だに東側で暴れ回る蟒蛇を指差して指示を出すと、2体の召喚獣たちは小さく地響きを立てながら進んでいくのだった。
「若さん、因みにですが、あの召喚獣の足は……」
「ああ、心配すんな。俺よか早えよ」
腕組みをして2体を見送る鬼若は、自信をもって答えた。
「じゃあ、馬と比べたらどうっすか?」
「馬の方が早えんじゃね?」
「使えね――っ!」
分かっていた事ではあるが、矢張り馬の足に牛は勝てないらしい。
「喧しい! 俺らはこの魔法陣発動させなきゃならんだろうがよ! 普通のやつを囮に使ってもあいつは見向きもしないだろうぜ! だったら、旨そうな人参をぶら下げてやる必要があるだろうが」
「あいつが蜷局を巻いたら100mは簡単に跳び越えて来るっすよ!?」
「ん~ま、そこら辺はあいつらも考えるだろ。頭付いてるんだしよ」
「いやいやいやいや。ミノタウロスとかオーガとかならまだ脳味噌働くだろうって思いますけど、乗っかってるの蟻の頭ですよね!? 可笑し――」
そこまで感情のままに不満を口にするアキラだったが、後方で数頭の馬の嘶きが聞こえたのに気付き口を紡ぐのだった。
「貴殿たちは何者だ!? ここで何をしている?」
近づいて来たのはあの将軍たちであった。先頭に立つ、白髪で眉間から頬に掛けて刀傷のある老人が馬を降りて声を張る。
勿論、アキラと鬼若に面識はない。
「誰だ~おっさん?」「ちょっ、初対面の人に失礼っすよ!」
腕組みをしたまま顔だけ振り向かせて、質問に対し質問で返す鬼若。それをアキラが慌てて窘めるのだった。
「この陣営は我らの管轄にある。貴殿らの返答如何によっては、拘束させてもらう! 目的は何んだ!? あの2体の化け物は何だ!? 説明してもらおうか!」
「ちっ、面倒臭えな。ここはお前さんが金出して買ったって言いたいのかよ?」
「な、そう言う話をしてるのではない!」
「そう言う話だよ、おっさん。あんたらもここを無断で好きに使ってた口だろ?」
「なっ!?」
「じゃあ、俺らがここで何しようと、おっさんらにとやかく言われる筋合いはねえと思うがな? ああ、因みに俺らは律令神殿の関係者だ」「ちょっ、何言ってるんすか!?」
「律令神殿だと!? 黒髪に黒い瞳……。勇者、か?」
「――――――――」「――――――――」
老将軍は何かに気が付いた様だったが、若人2人はこそこそと言い合ってそれに気付いていない。気付いていないが、その視線は、老人たちではなく餌に食い付いた蟒蛇に向けられていた。
声高らかに、興奮した蟒蛇が東側の囲いを越えて内側に出て来るのが見える。
それだけで、馬たちが恐慌状態に陥り始めるではないか。それだけ、大蛇が発している何かに敏感なのだろう。男たちも手綱を引き落ち着かせようとするのだが、焼け石に水だ。
黒毛の方がより蟒蛇に近い。
「【黒丸、送還!】」
黒毛の兵隊蟻牛へ蟒蛇が跳びかかった瞬間、その姿が消え、地面に突っ込んだ巨大な頭のせいで濛々と砂煙が舞い上がった。
「召喚士!?」
後ろで誰かの声がするが、今はそっちに応対してる暇はない。そう言い聞かせて、鬼若は前方に意識を集中させる。今度は、残った赤毛の方がこちらに向かって駆け出すではないか。
「お、おい、何をしてる、貴様! あの獣で大蛇を倒すのだ!」
「五月蠅え! 余計な茶々を入れんじゃねっ! 黙って見てろ!」「なっ!?」
老将軍の取り巻きの1人が声を上げるも、鬼若に一喝されて気色ばむ。
気持ちは分からぬでもない。対抗できる術を持つ者が目の前に居るのだ。縋りたくもなるだろう。だが、縋ろうとした瞬間に腕を払われたのである。
怒りに我を忘れそうになる男を老将軍が肩を押さえて制するのを見て、アキラは胸を撫で下ろすのだった。前だけでも相当に面倒なのに、後ろで喧嘩など御免こうむりたい。ましてや、止めるのは自分だろうと言う予感があるのだ。
「【紅丸、送還】!」
約20パッスス先で、赤毛の騎士蟻牛の姿が消え、地響きと振動が足の裏から伝わってくる。同時に風向きが今までと逆の東から西に変わり、砂煙が視界を遮ってしまうのだった。
「アキラ、用意は良いか? 連続で、風の玉だぞ?」
「OKです」
砂埃は舞うが、視界が完全に遮られたわけではない。
2人は直ぐに【転移魔法陣】の端に並んで片膝を突く。多少は目に砂が入って涙が滲むが、それだけだ。正面から目を逸らすわけにはいかない。
蟒蛇からこっちは丸見えだろうから。
誰かが口の中に溜まった唾を呑み込むのに喉を鳴らした瞬間だった。砂埃の中から巨大な顎を命一杯開いた奴が飛び出て来たのだ。
「「【転移】!! 【風の玉】!」」
狙いは、魔力が高いアキラと鬼若であることは間違いない。低空で跳んで来たという事は、滞空時間が短いという事だ。
2人は蟒蛇の顔が見えた瞬間に魔法陣を起動させ、お互いに向かって【風魔法】の第3階位にある【風の玉】を放つ。前もって決めていたことだ。いざ逃げようにも砂に足を取られれば、蟒蛇と一緒にどこかに跳ぶことになる。そうならないために、比較的ダメージの少ない魔法をぶつけあったのだ。
「ぐはっ! やったか!?」
「若さん、それフラグ!」
左右に吹き飛んだ2人が砂まみれになりながら転がり起き、姿を確認する。
災厄の姿は跡形もない。
アキラの心配は今回に限り杞憂に終わったという事だろう。砂煙が風に払われると、確かにその場から消え去っている事が現実だと実感できる。危機は去ったのだ。
「やった。やったぞ、おらああ――っ!!」
「うおおおおお――っ!!」
雲一つない青空にの下で、砂の上に大の字に倒れた若人2人の声が、突き出した両拳を越えて高らかに空へ吸い込まれて行った――。
――勇者二人、打っ飛ばす。
「で、貴殿らは何者なのだ?」
「「あ――」」
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