悪徳令嬢と捨てられない犬

犬咲

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情熱的で、少しばかり意地悪で。

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「まって、ねぇ、まって!」

 めくられかけた夜着のすそをしっかりと押さえながら叫ぶと、ジャックの表情が曇った。

「あっ、違うのよ、嫌ということではなくて! いえ、嫌といえば嫌なのだけれど……ああ、違うの! あなたに身をまかせるのが嫌なのではなくてね!」
「では、どうして?」
「明るすぎるわ!」

 天窓から差しこむ光が、さんさんと寝台をライトアップしている。
 これでは、何もかもが白日のもとに晒されてしまう。

「あの、あのね、私、自分でもわかっているのよ。その、だいぶ慎ましい……いえ、はっきり言って貧相な身体つきをしていることくらい!」
「ひんそう」
「うぅ、そうよ。ヒロインのマリアのように胸が豊かでもないし、くびれているわけでもないし、それに、最近は食欲がなくて、さらに痩せてしまって……とにかく、あなたに見せられるような身体はしていないの!」

 華奢といえば聞こえはいいが、寝るとほとんど胸がなくなってしまうような色気に欠けた身体を、こんな明るい場所でさらけだす勇気はない。

「……イライザ」

 ふ、と、やわらかく微笑んで、ジャックは私の手に手を重ねた。
 お嬢様でもイライザ様でもなく、呼び捨てで名を呼ばれるのは初めてだ。
 小さなころ、彼ともっと親密になりたくて、二人きりの時だけでも、そう呼んでほしいと頼んだが、どうしてもジャックは頷いてくれなかった。
 勘違いしては困りますから――と。
 そうね、ごめんなさい――と微笑みながら、つきはなされたような気がして、その夜は泣いてしまった。
 今思えば、当然だとは思う。
 誰かの耳に入って責められるのは使用人であるジャックで、彼が責められれば私も傷付いただろうから。

「……もう一度、呼んで」
「イライザ」

 きゅっと私の手を握り、ジャックは微笑んだ。

「マリアが誰かは知りませんが、私の恋物語のヒロインは、あなたです。あなたは、私にとって、世界で一番いとしくて美しい」

 耳をくすぐる甘い声、あたたかく大きな手の温もりに、とくんと胸が疼く。

「ジャック……!」
「ですから、よろしいですよね?」

 やわらかな笑みを崩さぬまま、ジャックは私の手をひとつにまとめ、ひょいと頭の上にもちあげた。
 当然ながら、つかんでいた夜着の裾ごと。

「ひゃあぁっ」

 視界をリネンに覆われ、すべてをさらけだしながら間の抜けた悲鳴を上げた私に、意地悪な追いうちがかかる。

「さて、イライザ。どうします。|でしますか? それとも、全部脱いでいただけますか?」
「ぅう、脱ぐ、脱ぎます……っ」

 人間チューリップのような格好で抱かれるよりはと夜着から手を離せば、するりと腕から抜けていった。

「よし、と。……隠さないでください」
「う……あまり、見ないでちょうだい」

 おずおずと胸から両手をどければ、その手をつかまれ、寝台に縫いとめられる。
 そうして、隠しようがなくなった裸身を漆黒の視線がなぞっていく。
 今までドレスに――昨夜は夜闇に――隠れて見えなかった部分をひとつひとつ、じっくりと脳裏に焼きつけようとするように。

「ぅうう、見ないでったらぁ」
「きれいです」
「っ、うそ」
「きれいですよ。私の世界で一番に」
「……そう、かしら」
「ええ」

 ちゅ、とジャックの唇が額にふれて、鼻先にふれて、唇に落ちる。

「……ん」

 やわらかく重なって、はなれて、なごりおしさに呟く。

「もういちど、して」

 まちのぞんだ口付けだったのに、昨夜は、わけがわからないうちに終わってしまった。

「あなたが望むのなら、何度でも」

 ふわりと目元をゆるませて、ジャックは私の頬を撫でるとリクエストに応えた。


 
 少しだけ乾いていた唇が、ふれあう内に互いの吐息に湿っていく。
 はぁ、と息を継いだ拍子に、ほころんだ私の唇をなぞる彼の舌は熱く、むずがゆいような甘い疼きをもたらした。
 ちゅくりと口内を探られ、見いつけたというように舌と舌がふれあえば、疼きは一層強まって、とくんと跳ねた心臓に、それから、ふれられてもいない脚の間にまで飛び火する。

「ん、んっ、ふ……ぁっ」
 
 不意に胸へと走った刺激に、甘い声がこぼれる。
 横たわり流れてしまったささやかなふくらみを寄せてあつめるように、大きな手のひらでこねられる。
 薄く目をひらいてみれば、骨ばった指の間から、色付き、ぴんととがった頂きが覗いているさまが何ともいやらしく、ポッと頬が熱くなった。
 昨夜は乱暴にひねられたそこを、ふれるかふれないかの淡い力加減でなぞられると、むずがゆいような快感に、もぞりと腰が揺れた。

「ふふ、腰が揺れていますね。気持ちいいのですか?」
「っ、あ、ごめんなさい」
「……なぜ謝るのですか?」
「ぅ、その……ち、乳首で感じる淫乱で……っ」

 私の言葉に、ぴたりとジャックの動きがとまる。
 
「ジャック?」
「申し訳ありませんでした」
「えっ、な、何が?」
「昨夜、あなたにしたこと、言ったこと、何もかもです。淫乱だの何だのと……王子を、私ではない男を追いかけていたくせに、私の手で感じるあなたが可愛らしい反面、憎くてたまらなかったのです。どうしても、あなたを傷つけたくて、あなたの心に私を刻みつけたくてしかたがなかった……本当に、ひどいことをしました」
「……ジャック」

 悔やむように噛みしめた彼の唇を、そうっと指先でなぞり、微笑んだ。

「……謝らないで。あなたには、私を傷付ける権利があったもの」
「ですが、今までの仕打ちは、あなたの意思ではなかったのでしょう?」
「そう思ってくれるのは嬉しい。けれど、私の言葉が行動があなたを傷付けたのは事実だもの。六年分の悪行を、あれで許してくれるのなら寛大なくらいだわ」
「……イライザ」

 ふふ、と笑って、私はジャックの首に手を回した。

「でも、よかったわ」
「え?」
「その、私が淫乱でも、嫌いにはならないってことよね?」
「……そうですね」
「……よかった」

 ほっと息をついたとたん、食らいつくように唇を奪われた。

「んっ、ぅ、んんーっ」

 口内を蹂躙されながら、胸の先をくすぐられ、しごかれ、きゅんと引っぱられてはゆるめられて、重なる甘い刺激に翻弄される。
 下腹部にたまった疼きは誤魔化しがたいほど強まって。
 どうにかそれを散らそうと両の腿をすりあわせたところで、そっと膝をつかまれた。

「ぁっ」

 開かれた足の間に、しなやかな長身が割りこんでくる。
 昨夜と違い恐怖はなかった。
 脚の間に潜りこんだ長い指が奏でる音も、恥ずかしいのは変わらないが、彼が嫌うものではないと思えば受けいれられる。

「ん、ぅ、――ぁあっ」

 ぬるぬると割れ目をなぞりあげた指が、こりっとした場所にふれた瞬間、今までで一番強い痺れが走った。

「っ、なに……?」
「ああ、もしかして、ご自分でふれたことはないのですか? ここは、そうですね……女性だけにある快楽の芽ですよ。快楽への期待がふくらむと、こうして硬くなってくるんです。マロニエの新芽のようでしょう?」

 くりゅと指の腹で押されて、ひゃ、と間の抜けた声と共に腰を引けば、がしりと太ももをつかまれ引きもどされた。

「……大丈夫、最初は刺激が強いかもしれませんが、なれればとても気持ちよくなれますよ」

 言いながら、蜜口をなぞって、すくったぬめりをまぶされ、くにくにと捏ねられる。
 そのたびに刺さるような快感に、びくびくと腰が揺れてしまう。

「イライザ、達する、というのはわかりますか?」
「っ、あ、え、ええと、だ、男性が、精を吐くことよね?」
「まぁ、そうですが……女性にも絶頂はあるのですよ」
「そう、なの?」
「余計な知識だと思う男もいるでしょうから、知らなくても無理はありませんが……私は、あなたに知って欲しい。少しずつ、身体で覚えてください」

 ちゅ、と頬に口付けを落とされて、私は吐息まじりに頷いた。

「ぁ、っ、あなたが望むのなら、覚えるわ……っ」
「それは光栄。では、まずは、ここでの絶頂からですね」
「ぁあっ、あ、ま、まって!」

 ふ、と笑ったジャックが指の動きを速めた。
 かたくしこった快楽の芽を、指の腹で下からすくいあげるように、こりゅんこりゅんとなぞられるたび、下腹部の熱が増していく。
 強い刺激から逃げるように腰を揺らせば、つぷりとすべった指が蜜口へともぐりこんできて、嬌声と共に締めつけては彼の手を固定する助けとなった。

「ああ、両方一緒の方がよさそうですね」

 よくない、と言い返そうとして、彼の声にこもる熱に気がついた。ジャックも欲情しているのだ。私を抱きたいと。
 そう思ったとたん、また彼の指を締めつけて、くすりと笑われる。

「欲しいですか? 私も欲しいですよ。早く、あなたとつながりたい」

 だから、はやく達してくれ――というようにジャックは器用な指で私を促した。
 花芯をはじき、おしつぶすようにこすられながら、じゅぷじゅぷと水音高く蜜口を掻きまわされて、初めてには過ぎた快感に、じわりと涙があふれてくる。

「っ、や、ジャック、お願い、ギュッとして」
「ええ、いいですよ」

 近付く絶頂に怯えてねだれば、するりと腰に回った腕に抱えこまれる。
 私を安心させるように、逃げられないように、しっかりと。
 やがて、お腹のなかでふくれあがった熱が、ある瞬間、はじけた。 

「ふ、っ、――っ、~~っ、ぅぅうっ」

 全身がこわばり、白い光が目蓋の裏側で瞬く。
 息さえも忘れる快楽の洪水のなか、私は、ジャックの背に爪を立てるようにすがりつき、身を震わせていた。



「……んっ」

 ゆっくりとジャックの指が抜けて、とぷりと蜜口からあふれた熱い滴が尻へと伝い、敷き布を濡らす。
 さわらずとも、そこが大変なことになっているのがわかった。

 ――ああ、せっかくジャックが用意してくれたベッドなのに。

 恥ずかしいやら申し訳ないやらで、すぐに拭けば大丈夫かもしれないと、身を起こそうとして。

「きゃっ」

 肩をつかまれ、敷き布へと戻された。

「ジャック、あの、敷き布が濡れて――」
「後で換えますから」
「でも、すぐに洗わないと染みに――」
「どうせこれから、もっと濡れます」

 そういうとジャックは私の唇を唇でふさいだ。
 ぬるりと脚の間にすりつけられる硬い肉の感触に、それが何かと考え、思い当たって、ポッと頭の芯が熱をもつ。
 昨夜は、何が何だとわからないうちに貫かれ、痛みのうちに終わってしまった。
 今日は、しっかりと彼を覚えておきたい。
 目蓋をとじて、口付けに応えながら、私は、ゆっくりと押しいってくるものに意識を向けた。

 ――うぅ、太い。

 みちみちと身体の内側を押しひろげる質量に、息が荒くなる。

 ――ああ、でも、先が一番太いのね。

 平民であれば、親子や姉弟そろっての入浴などで男性器を目にする機会があったかもしれないが、イライザは貴族だ。男性の裸を見た記憶はない。
 前世らしき記憶は少女のもので、彼女――前の私というべきか――も男を知らなかった。

 ――なんというか……キノコみたい。

 傘が開く前のキノコ。
 頭のなかでジャックの股間からキノコが生えている図が広がって、そんなわけないと消そうとするも、つい、ふふ、と笑いがこぼれてしまった。

「イライザ?」
「あ、ごめんなさい。変な想像をしてしまって」
「変な想像? それはぜひ聞きたいですね」
「ダメ、ダメよ。いえないわ」
「それは残念」

 ふふ、と笑いかえして、ジャックは私の腰をつかみ、グッと腰を打ちつけた。
 ぐちゅんと蜜が飛びちって、奥へと響く衝撃に、つま先が跳ねる。

「~~っ」
「っ、は」

 ジャックの熱い吐息が頬をくすぐる。

「イライザ、力を抜いてください。ほら、ゆっくり息をして……」

 やさしく促す声に必死で従い、はぁふぅと吐いては吸って、こわばる身体がゆるんだところで、ジャックが腰を引いた。

「っ、あ……あ」

 ずずず、と柔い肉をこすられる感覚は何とも言えないものだった。
 痛みはもうほとんどない。
 ただ、妙な疼き――先ほど彼の指で達したときに似た何か――があった。

「ぅ、ぅう、ふ……ぅ」

 半ばで引き返してきたものに、ずぷんと奥を叩かれて、ゆっくり抜けて、もう一度。
 その繰りかえしのうちに、妙な疼きは確かな快感へと変わっていって。
 気付けば、私は彼に揺らされながら、あられもない声を響かせていた。

「あっ、ああっ、やっ、ぁあっ」
「いや? いやなのですか、イライザ? いやならば、やめましょうか? 今日は、あなたの嫌がることはしたくありませんから……っ」

 汗ばんだ声が耳をなぶる。

「ぅ、ううっ、いや、じゃなっ」
「それは、よかった……!」
「ひゃぅっ」

 ひときわ強く突きあげられて、一瞬、頭が白く染まる。
 きゅうう、と彼を締めつけながら、ふぁう、と間の抜けた声をこぼすと、ふう、と深く息を吐いたジャックが、嬉し気に目を細めた。

「ああ、さすが、私のお嬢様は覚えがいい。こちらでもイケるようになったのですね」
「いけ、る?」
「きちんと男を咥えこみながら絶頂できるようになったってことですよ」

 くく、と少しばかりあくどい笑みをこぼして、ジャックはしっかりと私の腰をつかみなおすと、ぬるりと半ばまで自身を引きぬいた。

「一度覚えれば、後は何度でもイケるようになりますから。たくさんたくさん、ので感じて、喘いで、イッてくださいね」
「え、あ、まっ――」

 制止の声をかけるより早く、激しい律動が始まった。

「ジャック、ね、あの……っ」
「イライザ、六年分です。次からは、きちんともっとやさしくしますから、今日は、どうぞ俺の想いをめいっぱい受けとめてください」
「ぅ、っ」

 そういわれては、やめて、とは言えなかった。
 そのうち、言葉は意味をなさない喘ぎへと変わって。
 後は、ジャックの望むがままに感じて、喘いで、達するだけだった。



 一度のみならず、二度も三度も精を注がれ、最後のほうは、ひんひんとすすりなきながら、それでも、快楽に染まった頭の片隅で思っていた。

 これがすんだら、もう少し、素のままのジャックが見てみたいと。
 ではなく、の彼を。

 素の彼は、私の想像以上に情熱的で、少しばかり意地悪で。
 知れば知るほど心奪われる。
 もっと彼を知りたい。
 この六年間は叶わなかった。自分の言葉で彼と接する事すらできなかった。

 ――ああ、でも。

 この先は、いくらでも知る機会も時間もある。

 ひいひいと情けなく泣き喘ぎながら、私は生きのびた喜びに、これからの未来の希望に――それから彼の情熱に――満たされていた。
 
 
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