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夫婦は只今別居中!
22.※運命の時はやってきた⑤
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気づけば俺はシーファスに抱きすくめられていて、一瞬何が起こったのかわからず固まってしまう。
「え…と…?シーファス…様?」
戸惑いながらなんとか口を動かし、彼の名を呼ぶ俺。
そんな俺にシーファスがバッと身を離したかと思うと、強い眼差しで言い放った。
「どうして黙ってた?!」
向けられたのは怒りだ。
きっと気づいてしまったんだろう。
俺が騙し続けていたことに。
どちらにせよこれで諦めがつく。
離婚届はまたこの街から離れてから郵送で俺のサインを入れたものを送ればいい。
「黙ってて悪かった」
もう俺の役目もこれで終わり。
「シーファス。今までありがとう。もう二度とお前の前には現れないから」
トンッとその温かな胸を押しやって別れを告げる。
後はこのまま立ち去るだけ────。
そう思って扉に向かおうとしたのに、そのまま腕を引かれて捕まえられて、逃がさないとばかりに口づけられた。
「んっ…んんっ……?!」
「ハルッ!逃がさない!」
ギラつく目で見つめられ、否応なくそのままベッドへと連れ去られる。
バサバサと性急に服を脱ぎ捨て上へと伸し掛かられて、俺は戸惑いながら抵抗したがあっという間にドレスは脱がされてしまった。
「ハルッ!俺のラインハルトっ!」
「んぅっ…!やっ…!シーファスっ」
「ここにも、こっちにも俺の所有印があるのにっ…!俺と別れてどこに行く気だったんだ?!」
そう言いながら性急に身を繋がれて悲鳴のような嬌声をあげた。
すっかりシーファスのものに馴染んだ雄膣はそれでもシーファスのものを嬉々として受け入れてしまう。
「ハルッ…俺が、俺が悪いのか?一度も会わず、会った方がいいと言うお前の忠告を無視したからっ…!そうなのか?!」
「あっ、ひぁっ…!んっんっ…!」
「ハル……っ、俺を捨てないでくれっ!」
そんな悲痛な声を出しながら懇願するように俺を抱くシーファス。
どうして俺が捨てるってことになってるのかがさっぱりわからない。
今の流れで捨てられるとしたら、騙していた俺の方じゃないんだろうか?
「これからはちゃんとここに帰ってくるからっ!お前の側に一日中一緒に居るからっ!夜だって毎日抱いて満足させるから!だから…だから、どこにも行かないでくれ!」
そう言いながらシーファスは滅茶苦茶に俺を抱いた。
「あ…あああぁああっ!」
前立腺を何度も押し潰すように突きまくられカリで嬲られて、口が閉じれないほどの快感に染められていく。
静止の言葉は当然聞き入れてはもらえないし、あまりにも性急で強烈な刺激に意識が一瞬飛ぶ。
なのにシーファスのものを覚え込んでる俺の身体は、それでも美味しそうにそれを咥え込んでこれでもかと堪能するのだ。
何度も絶頂へと追いやられ、メスイキしまくる俺の身体。
シーファスはそんな俺を見つめながら容赦なく俺を追い詰めてきて、逃げ場は一切与えてくれなかった。
いつも絶倫だけど、今日は俺を気遣う余裕がないのか、休憩なしでひたすら抱かれ続けて、息も絶え絶えになる。
「ダメッ!ダメッ!」
「ハルッ!」
「ひぃあぁあっ!」
何度目かわからない熱い子種がドクドクと奥へと注がれ、同時に魔力も送り込まれてその気持ち良さに思考が溶けた。
全身が快感に包まれてビクビクと震えてしまう。
でもやっぱりまだ終わらないらしく、少し休んだら体位を変えてまた律動が始まった。
「あっ、コレ無理!無理ぃいいっ!」
「ハルの好きな体位だろう?ちゃんと満足させてやるっ」
「ア────ッ!」
正直言って途中から記憶があやふやだ。
だいぶレベルも上がったのに何回も気絶させられたんだけど?!
もしかしてあれでもいつもは手加減してくれてたってことなんだろうか?
Aランク冒険者を甘く見てた。
「ハル!俺を置いて死ぬなっ!」
気づけばそんなことを言われながら揺り起こされていてびっくりだ。
って言うかそこに転がってる瓶、エリクサーじゃないか?!
何でここに?
戦い以外での使用なんて初めて聞いたんだけど?!
そんなにヤバかったんだろうか?
気持ち良すぎて死にかけるってどんなだ?!
うぅ…でも凄くヨかった。
でも…死にかけるのはな…。
でもな……。
(いいや。今度からちゃんとまた加減してもらおうっと)
そんなこんなでその後仕切り直して話し合い、お互いに離婚はナシの方向でと話はまとまった。
まあ、そもそもが何度も寝てるから白い結婚自体が成り立たないしな。
ちなみにシーファスは部屋に入って俺の女装姿を見た時から、薄々俺がラインハルトなんじゃないかって思ってたらしい。
でも確信は得られなかったから、恐る恐る名前の確認をしたら返ってきた名前は女性名。
もしかして兄妹かと疑いを持ったらしい。
でも声も俺と似てる、表情もだと思って、もしかしてと葛藤していたんだとか。
そして決定打が離婚届のサインの筆跡と名前。
うん。思いっきり本人ですね。
『誰が離婚なんかするかー!!』ってなってビリビリに離婚届を破り捨てたという次第。
まあそうだよな。
気づいたなら絶対拒否するよな?
一回離婚したら最後、もう同じ相手とは絶対結婚できないんだから。
「気づいてよかった。気づかなかったら俺は逃げたお前を探し出して一生部屋に閉じ込めてたかもしれない」
卓に肘を置き両手を組んで額に当て、しみじみとそんなこと言うシーファス。
え?マジですか?
危なかった。
もう少しで監禁されるところだった。
俺の冒険者生活が守られて良かったとホッと胸を撫で下ろす。
「そもそもなんで言ってくれなかったんだ?一言言ってくれたらもっと早く誤解は解けたのに」
「いや。騙してたのかって嫌われたら嫌だなって思って…」
「ハルッ!」
そんなことくらいで嫌うわけないだろって言われたけど、割と本気で思ってたからな。
「せめて一回ここで会って話し合えたらと思って何度も回りくどく促したんだけど、シーファスはこの手の話は聞きたくないって毎回全部スルーしてくるから」
「ぐっ…。悪かった!それは本気でお前が妻の事ばかり考えてるように感じて、それが嫌だったんだ!」
どうやらシーファス的には本命の俺に嫁の話ばかり持ち出されて嫌だったということらしい。
まあわからなくはない…けど、少しくらい聞く耳を持ってくれてたらまた違ったのにと思わなくはない。
でも俺は旦那だってわかった上でシーファスと寝てたけど、シーファスからすれば寝耳に水の話でしかなかったはず。
今更責めるのも可哀想だからここは割り切ろう。
「取り敢えず、これからもよろしく?」
そう言ったらシーファスはどこかホッとしたように俺の手を取り、『許してくれてありがとう』と言いながら微笑んだ。
こうして俺達のよくわからない別居婚は幕を閉じ、晴れて本当の夫婦生活が幕を開けることになる。
昼間は冒険者仲間、夜は夫婦として、これからも仲睦まじく暮らしていけたらいいな。
「え…と…?シーファス…様?」
戸惑いながらなんとか口を動かし、彼の名を呼ぶ俺。
そんな俺にシーファスがバッと身を離したかと思うと、強い眼差しで言い放った。
「どうして黙ってた?!」
向けられたのは怒りだ。
きっと気づいてしまったんだろう。
俺が騙し続けていたことに。
どちらにせよこれで諦めがつく。
離婚届はまたこの街から離れてから郵送で俺のサインを入れたものを送ればいい。
「黙ってて悪かった」
もう俺の役目もこれで終わり。
「シーファス。今までありがとう。もう二度とお前の前には現れないから」
トンッとその温かな胸を押しやって別れを告げる。
後はこのまま立ち去るだけ────。
そう思って扉に向かおうとしたのに、そのまま腕を引かれて捕まえられて、逃がさないとばかりに口づけられた。
「んっ…んんっ……?!」
「ハルッ!逃がさない!」
ギラつく目で見つめられ、否応なくそのままベッドへと連れ去られる。
バサバサと性急に服を脱ぎ捨て上へと伸し掛かられて、俺は戸惑いながら抵抗したがあっという間にドレスは脱がされてしまった。
「ハルッ!俺のラインハルトっ!」
「んぅっ…!やっ…!シーファスっ」
「ここにも、こっちにも俺の所有印があるのにっ…!俺と別れてどこに行く気だったんだ?!」
そう言いながら性急に身を繋がれて悲鳴のような嬌声をあげた。
すっかりシーファスのものに馴染んだ雄膣はそれでもシーファスのものを嬉々として受け入れてしまう。
「ハルッ…俺が、俺が悪いのか?一度も会わず、会った方がいいと言うお前の忠告を無視したからっ…!そうなのか?!」
「あっ、ひぁっ…!んっんっ…!」
「ハル……っ、俺を捨てないでくれっ!」
そんな悲痛な声を出しながら懇願するように俺を抱くシーファス。
どうして俺が捨てるってことになってるのかがさっぱりわからない。
今の流れで捨てられるとしたら、騙していた俺の方じゃないんだろうか?
「これからはちゃんとここに帰ってくるからっ!お前の側に一日中一緒に居るからっ!夜だって毎日抱いて満足させるから!だから…だから、どこにも行かないでくれ!」
そう言いながらシーファスは滅茶苦茶に俺を抱いた。
「あ…あああぁああっ!」
前立腺を何度も押し潰すように突きまくられカリで嬲られて、口が閉じれないほどの快感に染められていく。
静止の言葉は当然聞き入れてはもらえないし、あまりにも性急で強烈な刺激に意識が一瞬飛ぶ。
なのにシーファスのものを覚え込んでる俺の身体は、それでも美味しそうにそれを咥え込んでこれでもかと堪能するのだ。
何度も絶頂へと追いやられ、メスイキしまくる俺の身体。
シーファスはそんな俺を見つめながら容赦なく俺を追い詰めてきて、逃げ場は一切与えてくれなかった。
いつも絶倫だけど、今日は俺を気遣う余裕がないのか、休憩なしでひたすら抱かれ続けて、息も絶え絶えになる。
「ダメッ!ダメッ!」
「ハルッ!」
「ひぃあぁあっ!」
何度目かわからない熱い子種がドクドクと奥へと注がれ、同時に魔力も送り込まれてその気持ち良さに思考が溶けた。
全身が快感に包まれてビクビクと震えてしまう。
でもやっぱりまだ終わらないらしく、少し休んだら体位を変えてまた律動が始まった。
「あっ、コレ無理!無理ぃいいっ!」
「ハルの好きな体位だろう?ちゃんと満足させてやるっ」
「ア────ッ!」
正直言って途中から記憶があやふやだ。
だいぶレベルも上がったのに何回も気絶させられたんだけど?!
もしかしてあれでもいつもは手加減してくれてたってことなんだろうか?
Aランク冒険者を甘く見てた。
「ハル!俺を置いて死ぬなっ!」
気づけばそんなことを言われながら揺り起こされていてびっくりだ。
って言うかそこに転がってる瓶、エリクサーじゃないか?!
何でここに?
戦い以外での使用なんて初めて聞いたんだけど?!
そんなにヤバかったんだろうか?
気持ち良すぎて死にかけるってどんなだ?!
うぅ…でも凄くヨかった。
でも…死にかけるのはな…。
でもな……。
(いいや。今度からちゃんとまた加減してもらおうっと)
そんなこんなでその後仕切り直して話し合い、お互いに離婚はナシの方向でと話はまとまった。
まあ、そもそもが何度も寝てるから白い結婚自体が成り立たないしな。
ちなみにシーファスは部屋に入って俺の女装姿を見た時から、薄々俺がラインハルトなんじゃないかって思ってたらしい。
でも確信は得られなかったから、恐る恐る名前の確認をしたら返ってきた名前は女性名。
もしかして兄妹かと疑いを持ったらしい。
でも声も俺と似てる、表情もだと思って、もしかしてと葛藤していたんだとか。
そして決定打が離婚届のサインの筆跡と名前。
うん。思いっきり本人ですね。
『誰が離婚なんかするかー!!』ってなってビリビリに離婚届を破り捨てたという次第。
まあそうだよな。
気づいたなら絶対拒否するよな?
一回離婚したら最後、もう同じ相手とは絶対結婚できないんだから。
「気づいてよかった。気づかなかったら俺は逃げたお前を探し出して一生部屋に閉じ込めてたかもしれない」
卓に肘を置き両手を組んで額に当て、しみじみとそんなこと言うシーファス。
え?マジですか?
危なかった。
もう少しで監禁されるところだった。
俺の冒険者生活が守られて良かったとホッと胸を撫で下ろす。
「そもそもなんで言ってくれなかったんだ?一言言ってくれたらもっと早く誤解は解けたのに」
「いや。騙してたのかって嫌われたら嫌だなって思って…」
「ハルッ!」
そんなことくらいで嫌うわけないだろって言われたけど、割と本気で思ってたからな。
「せめて一回ここで会って話し合えたらと思って何度も回りくどく促したんだけど、シーファスはこの手の話は聞きたくないって毎回全部スルーしてくるから」
「ぐっ…。悪かった!それは本気でお前が妻の事ばかり考えてるように感じて、それが嫌だったんだ!」
どうやらシーファス的には本命の俺に嫁の話ばかり持ち出されて嫌だったということらしい。
まあわからなくはない…けど、少しくらい聞く耳を持ってくれてたらまた違ったのにと思わなくはない。
でも俺は旦那だってわかった上でシーファスと寝てたけど、シーファスからすれば寝耳に水の話でしかなかったはず。
今更責めるのも可哀想だからここは割り切ろう。
「取り敢えず、これからもよろしく?」
そう言ったらシーファスはどこかホッとしたように俺の手を取り、『許してくれてありがとう』と言いながら微笑んだ。
こうして俺達のよくわからない別居婚は幕を閉じ、晴れて本当の夫婦生活が幕を開けることになる。
昼間は冒険者仲間、夜は夫婦として、これからも仲睦まじく暮らしていけたらいいな。
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