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19.目が覚めたら
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※やっとタイトル回収回です(^^)
****************
晩餐の席で急に気分が悪くなって体調を崩してしまった。
他の皆は何事もなかったようだったし、食中毒の可能性はないようだと思ったものの、まさか微量とは言え毒が盛られていたなんて思いもよらなかった。
兄から解放されて緊張の糸が切れたせいで体調を崩したとばかり思っていたのに…。
なんで毒が盛られたのかがわからなくて不安になって、柄にもなくアリストに甘えてしまった。
でもアリストの側が一番安心できると言うのは間違いなくて、ついつい添い寝してほしいとねだってしまったのだ。
アリストは優しいからきっと聞き入れてくれる。
そう思ったのもある。
アリストの温かい腕の中でそっと目を閉じる。
気持ちいい。
素直にそう思う。
この場所を堪能できるのは城に帰るまで。
それはわかっているけれど、今だけはとそっと素直に甘えてみる。
そうして俺はアリストの香りに包まれながら幸せな気持ちで眠りについた。
それからどれくらい眠った頃だろう?
不意に人の話し声で目が覚めた。
どうやら寝室の扉向こうで誰かが言い争っている様子。
耳を澄ませるとそれがアリストとソフィア嬢らしき人の声だとわかった。
一体何を言い争っているんだろう?
「だから、エディアスから聞いたのならわかるだろう?プロポーズも受けてもらえたことだし、城に帰って父に挨拶をしたらすぐに領地に移動してそこで仲睦まじく暮らす予定だ。生活が落ち着いたら二人きりで幸せな結婚式を挙げるつもりだし、ソフィア嬢の割り込む余地など一切ない!」
「酷いですわ!こんなにお慕いしておりますのに!」
「煩い!そんなことよりエディアスに毒を盛ったことに関して言い逃れできると思うな!」
その後バタバタと誰かがやってきて、喚くソフィア嬢をどこかへと連れて行く気配が感じられた。
けれど俺の心臓はずっとバクバクしっぱなしだった。
それはアリストの言葉に動揺したからだ。
先程の『エディアスから聞いたのならわかるだろう?』という言葉は恐らくアリストの結婚話のことだと思う。
だからそれはいい。
問題なのははっきりと口にした『領地で仲睦まじく暮らす予定』という言葉の方だった。
馬鹿な話だと思うが、それを聞いてやっと俺はアリストが『好きな相手と』結婚するのだと実感してしまったのだ。
これまでアリストが相手のことに関して俺に話すことなんて一度もなかったから、どこかで相手より俺を優先してくれているような気になっていた気がする。
でもそうじゃなかった。
アリストはちゃんと相手のことを想っていたんだ。
「う…っ」
そう思った途端心が痛くなって、ジワリと涙が込み上げてきてしまった。
マズい。本気で泣きそうだ。
(わかってたはずだろう?)
そうだ。本当はちゃんとわかっていた。
ただのセフレよりも結婚相手の方が大事だって。
だから…俺は泣かない。
泣いちゃダメなんだ。
ちゃんと祝福するんだ。
だってアリストは俺の…親友だから。
俺はグッと泣きそうになる気持ちを押さえながら、枕に突っ伏して無理やり眠りについた。
翌朝、俺は領主とソフィア嬢が捕まったと言う話をアリストから聞かされた。
「二人は共謀してエディに毒を盛っていたんだ。許されることじゃないから憲兵を呼んで牢に放り込んだ。城へも伝達済みだからそのうち城から人が来てちゃんと裁いてくれる。厳罰に処すよう書面にしっかり書いておいたから舞い戻ってくるなんて万に一つもないし、安心してくれ」
その言葉に頷いたものの、昨日の件は夢じゃなかったんだと改めて実感して胸が痛んだ。
これが現実。
辛いけど我慢だ。
大丈夫。俺は耐えることに関しては慣れている。
辛いのは今だけだ。
そして予定通り城に向けて出立したのだけど────。
「そうだ。エディ。帰る途中の街で指輪を買いたいんだけど、ちょっとじっくり選んでもいいか?」
「……え?」
「マルセウスの街は宝飾品の加工に優れた職人が集まっていると有名だろう?だからちょうどいいなと思って」
にこやかに話すアリストに俺はぎこちなく返事を返す。
「……えっと、それってもしかして…結婚指輪…とか?」
「ああ。だからエディの意見も是非聞かせてほしい」
しかも嬉しそうな顔でそんなことまで言ってくる。
言葉だけじゃなくその幸せそうな笑顔が刃物のように心を切り刻んでくるからやめてほしい。
でも幸せいっぱいなアリストの気持ちに水を差す気はないから俺は短く『わかった』と返す。
まだ、大丈夫だ。
でも、相手がいるのに夜に俺を抱きながら『愛してる』と囁くのはどうかと思う。
最初はこんな気持ちの中抱かれる気になれなくて『やめておかないか?』って言ったんだけど、体調が悪いのかってやけに心配されるから断りにくくなった。
本当はきっぱり断るべきだったんだと思う。
抱かれたらアリストが好きだと改めて思い知って、自分が辛くなるだけだったのに…。
結局俺は狡いから、アリストに抱かれる刹那の悦びを捨てられなかったんだ。
アリストが好き過ぎて、誰にも渡したくなくて、縋るようにもっとと求めた。
城に着いたら終わる関係だから、それまではアリストを独り占めしたかった。
そんな薄汚れた気持ちを抱えたまま、愛してると言われながら抱かれることほど複雑なことはない。
そうして罪悪感を抱えたまま抱かれ続け、数日後マルセウスの街へと辿り着いたのだけど、街中の宝飾店を巡って真剣な目で指輪を選ぶアリストの姿を見て、俺はやっと目が覚めた。
(俺…ただの邪魔者だよな)
普通に考えて、セフレなんてただの浮気相手でしかないということに気づいてしまった。
城に着くまでなんてどうして思えたんだろう?
アリストはこんなに真剣に相手のことを想っているのに。
とっくにアリストは別の相手を選んでるのに。
俺は今、ちゃんと普段通り笑えてるだろうか?
「エディ!こっちとこっち。どっちが好みだ?」
満面の笑みで目の前に示された二つの指輪。
どちらもシンプルだけど上品なデザインの指輪だった。
「アリストの指に合うのはこっち…かな」
相手のことを何も知らないから俺はアリストに似合う指輪を選んだ。
「エディも好きか?」
「……ああ」
「そうか」
そう言って笑顔で俺が選んだ方の指輪を購入するアリスト。
胸が痛い。
なんで俺が他の女のために指輪を選ばないといけないんだろう?
その後も夕食の席で『エディアス。結婚式の服はどんなのがいいと思う?』なんて聞かれたから、思わず苦笑してしまった。
どうやらアリストの中ではすっかり俺に結婚式の話をしたつもりになっているようだ。
(俺は相手に関して何一つ聞いていないんだけどな…)
でもいいんだ。
改めて言われたらきっと耐えられそうになかったから。
当然だけど俺から積極的に訊く気もないし、できるだけ相手の事には触れずに済ませたかった。
「アリストは青銀色か白がやっぱり似合うと思う」
だから端的にそう答えたんだ。
でもその後アリストから紡がれた言葉は俺の心臓を鋭く突き刺した。
「そうか。じゃあそうする。エディの婚礼衣装は俺が吟味するから、楽しみにしててくれ」
(俺の…?)
自分が幸せになったら次は…俺?
アリストの幸せな結婚を見届けた後、失恋に沈む間もなくアリストに選んでもらった衣装ですぐ誰かと結婚しろとでも?
これは…流石にあんまりだ。
マリッジハイにもほどがある。
「エディ?」
知らずポタポタと俺の目から涙が零れ落ちる。
「ふ…うぅ……」
「どうした、エディ?」
「なんでもない」
「何でもないってことはないだろう?」
アリストが困惑しながら俺に尋ねてくるけど、正直言ってもう限界だった。
「ゴメン。俺…思ったよりお前の事好き過ぎたみたいだ。ちょっとこれ以上傍に居るのは辛過ぎるから、暫くそっとしておいてほしい。落ち着いたら必ず連絡するから、俺のことは気にせず幸せになってくれ」
「…………え?」
「離れたところからでもお前の幸せを祈ってる」
俺は未練を断ち切るように立ち上がると、そのまま転移魔法でその場から姿を消した。
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晩餐の席で急に気分が悪くなって体調を崩してしまった。
他の皆は何事もなかったようだったし、食中毒の可能性はないようだと思ったものの、まさか微量とは言え毒が盛られていたなんて思いもよらなかった。
兄から解放されて緊張の糸が切れたせいで体調を崩したとばかり思っていたのに…。
なんで毒が盛られたのかがわからなくて不安になって、柄にもなくアリストに甘えてしまった。
でもアリストの側が一番安心できると言うのは間違いなくて、ついつい添い寝してほしいとねだってしまったのだ。
アリストは優しいからきっと聞き入れてくれる。
そう思ったのもある。
アリストの温かい腕の中でそっと目を閉じる。
気持ちいい。
素直にそう思う。
この場所を堪能できるのは城に帰るまで。
それはわかっているけれど、今だけはとそっと素直に甘えてみる。
そうして俺はアリストの香りに包まれながら幸せな気持ちで眠りについた。
それからどれくらい眠った頃だろう?
不意に人の話し声で目が覚めた。
どうやら寝室の扉向こうで誰かが言い争っている様子。
耳を澄ませるとそれがアリストとソフィア嬢らしき人の声だとわかった。
一体何を言い争っているんだろう?
「だから、エディアスから聞いたのならわかるだろう?プロポーズも受けてもらえたことだし、城に帰って父に挨拶をしたらすぐに領地に移動してそこで仲睦まじく暮らす予定だ。生活が落ち着いたら二人きりで幸せな結婚式を挙げるつもりだし、ソフィア嬢の割り込む余地など一切ない!」
「酷いですわ!こんなにお慕いしておりますのに!」
「煩い!そんなことよりエディアスに毒を盛ったことに関して言い逃れできると思うな!」
その後バタバタと誰かがやってきて、喚くソフィア嬢をどこかへと連れて行く気配が感じられた。
けれど俺の心臓はずっとバクバクしっぱなしだった。
それはアリストの言葉に動揺したからだ。
先程の『エディアスから聞いたのならわかるだろう?』という言葉は恐らくアリストの結婚話のことだと思う。
だからそれはいい。
問題なのははっきりと口にした『領地で仲睦まじく暮らす予定』という言葉の方だった。
馬鹿な話だと思うが、それを聞いてやっと俺はアリストが『好きな相手と』結婚するのだと実感してしまったのだ。
これまでアリストが相手のことに関して俺に話すことなんて一度もなかったから、どこかで相手より俺を優先してくれているような気になっていた気がする。
でもそうじゃなかった。
アリストはちゃんと相手のことを想っていたんだ。
「う…っ」
そう思った途端心が痛くなって、ジワリと涙が込み上げてきてしまった。
マズい。本気で泣きそうだ。
(わかってたはずだろう?)
そうだ。本当はちゃんとわかっていた。
ただのセフレよりも結婚相手の方が大事だって。
だから…俺は泣かない。
泣いちゃダメなんだ。
ちゃんと祝福するんだ。
だってアリストは俺の…親友だから。
俺はグッと泣きそうになる気持ちを押さえながら、枕に突っ伏して無理やり眠りについた。
翌朝、俺は領主とソフィア嬢が捕まったと言う話をアリストから聞かされた。
「二人は共謀してエディに毒を盛っていたんだ。許されることじゃないから憲兵を呼んで牢に放り込んだ。城へも伝達済みだからそのうち城から人が来てちゃんと裁いてくれる。厳罰に処すよう書面にしっかり書いておいたから舞い戻ってくるなんて万に一つもないし、安心してくれ」
その言葉に頷いたものの、昨日の件は夢じゃなかったんだと改めて実感して胸が痛んだ。
これが現実。
辛いけど我慢だ。
大丈夫。俺は耐えることに関しては慣れている。
辛いのは今だけだ。
そして予定通り城に向けて出立したのだけど────。
「そうだ。エディ。帰る途中の街で指輪を買いたいんだけど、ちょっとじっくり選んでもいいか?」
「……え?」
「マルセウスの街は宝飾品の加工に優れた職人が集まっていると有名だろう?だからちょうどいいなと思って」
にこやかに話すアリストに俺はぎこちなく返事を返す。
「……えっと、それってもしかして…結婚指輪…とか?」
「ああ。だからエディの意見も是非聞かせてほしい」
しかも嬉しそうな顔でそんなことまで言ってくる。
言葉だけじゃなくその幸せそうな笑顔が刃物のように心を切り刻んでくるからやめてほしい。
でも幸せいっぱいなアリストの気持ちに水を差す気はないから俺は短く『わかった』と返す。
まだ、大丈夫だ。
でも、相手がいるのに夜に俺を抱きながら『愛してる』と囁くのはどうかと思う。
最初はこんな気持ちの中抱かれる気になれなくて『やめておかないか?』って言ったんだけど、体調が悪いのかってやけに心配されるから断りにくくなった。
本当はきっぱり断るべきだったんだと思う。
抱かれたらアリストが好きだと改めて思い知って、自分が辛くなるだけだったのに…。
結局俺は狡いから、アリストに抱かれる刹那の悦びを捨てられなかったんだ。
アリストが好き過ぎて、誰にも渡したくなくて、縋るようにもっとと求めた。
城に着いたら終わる関係だから、それまではアリストを独り占めしたかった。
そんな薄汚れた気持ちを抱えたまま、愛してると言われながら抱かれることほど複雑なことはない。
そうして罪悪感を抱えたまま抱かれ続け、数日後マルセウスの街へと辿り着いたのだけど、街中の宝飾店を巡って真剣な目で指輪を選ぶアリストの姿を見て、俺はやっと目が覚めた。
(俺…ただの邪魔者だよな)
普通に考えて、セフレなんてただの浮気相手でしかないということに気づいてしまった。
城に着くまでなんてどうして思えたんだろう?
アリストはこんなに真剣に相手のことを想っているのに。
とっくにアリストは別の相手を選んでるのに。
俺は今、ちゃんと普段通り笑えてるだろうか?
「エディ!こっちとこっち。どっちが好みだ?」
満面の笑みで目の前に示された二つの指輪。
どちらもシンプルだけど上品なデザインの指輪だった。
「アリストの指に合うのはこっち…かな」
相手のことを何も知らないから俺はアリストに似合う指輪を選んだ。
「エディも好きか?」
「……ああ」
「そうか」
そう言って笑顔で俺が選んだ方の指輪を購入するアリスト。
胸が痛い。
なんで俺が他の女のために指輪を選ばないといけないんだろう?
その後も夕食の席で『エディアス。結婚式の服はどんなのがいいと思う?』なんて聞かれたから、思わず苦笑してしまった。
どうやらアリストの中ではすっかり俺に結婚式の話をしたつもりになっているようだ。
(俺は相手に関して何一つ聞いていないんだけどな…)
でもいいんだ。
改めて言われたらきっと耐えられそうになかったから。
当然だけど俺から積極的に訊く気もないし、できるだけ相手の事には触れずに済ませたかった。
「アリストは青銀色か白がやっぱり似合うと思う」
だから端的にそう答えたんだ。
でもその後アリストから紡がれた言葉は俺の心臓を鋭く突き刺した。
「そうか。じゃあそうする。エディの婚礼衣装は俺が吟味するから、楽しみにしててくれ」
(俺の…?)
自分が幸せになったら次は…俺?
アリストの幸せな結婚を見届けた後、失恋に沈む間もなくアリストに選んでもらった衣装ですぐ誰かと結婚しろとでも?
これは…流石にあんまりだ。
マリッジハイにもほどがある。
「エディ?」
知らずポタポタと俺の目から涙が零れ落ちる。
「ふ…うぅ……」
「どうした、エディ?」
「なんでもない」
「何でもないってことはないだろう?」
アリストが困惑しながら俺に尋ねてくるけど、正直言ってもう限界だった。
「ゴメン。俺…思ったよりお前の事好き過ぎたみたいだ。ちょっとこれ以上傍に居るのは辛過ぎるから、暫くそっとしておいてほしい。落ち着いたら必ず連絡するから、俺のことは気にせず幸せになってくれ」
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