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第一部 アストラス編~王の落胤~
46.刺客の影
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【あ~あ…クレイ様ったらまたですか…。本当につくづく罪作りな方ですねぇ】
ロックウェルが仕事をしていると足元でヒュースがまたぼやく。
「何があった?」
【いえ…。天然でシリィ様を虜にしておしまいに…】
「……」
【まあシリィ様には申し訳なかったですが、そろそろ我々も遊びは終わらせますのでどうぞご安心ください】
さっさと仕事を済ませて帰るのでと言ってくるが、一体どういう意味だろう?
そうやって不思議そうにしていると、ヒュースがどこか面白そうにその言葉を紡いできた。
【ロックウェル様はクレイ様の眷属がどうして仕事が早いか…ご存知ですか?】
それは…単にクレイが優秀な者を選んで眷属にしているだけではないのだろうか?
だからそう口にしたのだが、ヒュースの口から語られたのは全く違う言葉だった。
【ロックウェル様の部下ならば、認められるのが嬉しくて優秀な者が頑張るのでしょうけれど…我々は全く違います】
「?」
【仕事が遅くなればなるほどクレイ様が次々トラブルに巻き込まれて我々自身が困るので、最速で仕事を片付けているのですよ】
だからこそ仕事が早く、フォローも完璧な優秀な眷属がクレイの元に集まるのだとヒュースは言う。
どうやら皆が皆主を放っておけなくて自主的に動いているらしい。
【クレイ様は仕事を早く終わらせるのがお好きなのでそんな我々を重宝してくださいますし、そこで需要と供給が成り立っているのです】
言われて初めてそうだったのかと納得がいった。
手がかかる主を持つと眷属も思うところがあるらしい。
【愛すべき主がトラブルにこれ以上巻き込まれるのは御免です。そんな訳で、本日の襲撃者の黒幕及びこの後の夜会で何やら企む不穏な輩も全て割り出し終えましたので、クレイ様の許可が下りればすぐにでも動きますので】
「…?!」
まだそれほど時間が経っていないにもかかわらずもう割り出してきたと言うのかと、正直驚きを隠せない。
【それと…ロイドの方が王妃側も調べてくれたのでハインツ王子に呪を掛けた者も判明したそうですよ。後はどう治めるのか次第です】
自分達に任されるともう面倒臭くて王や王妃をサクッと殺して元凶排除に向かってしまうので、あとは主の判断次第なのだと事もなげにヒュースは言ってきた。
【我々は主に心穏やかに過ごしていただければそれでいいので、他人も国のことも正直どうでもいいのです】
主を護り、命令を守り、主が必要とする者を助ける。ただそれだけ。
その辺りの考え方は人とは全く違うのだとロックウェルは思い知らされた。
【主が望むことこそ我々の喜び。ただそれだけでございます】
(なるほど…)
実にわかりやすい考え方だ。
【まあクレイ様は今回お仕事で来ていますから、恐らくライアード王子の敵だけを排除という形で動かれるでしょうけれど…】
「え?」
それだけの情報を得ていながら他には何も動かないのだろうか?
【そこはクレイ様のお仕事に対する考え方ですので、他の情報をいらないと判断されればそれまでなのです】
けれど情報を渡すことも可能だとヒュースが暗に仄めかす。
【これから情報を得にクレイ様の元へ向かわれますか?】
「……!!すぐに行こう」
敵を全て把握できるのならそれに越したことはないし警護もしやすいと言うものだ。
加えて王妃側の問題とハインツの問題が上手く片付けられれば王宮側も落ち着くことだろう。
それさえできればまたクレイと気兼ねなく会うことができる。
「助かった」
【いえ…。全てはクレイ様のお為ですから】
そして部下に一声掛け、速やかにクレイの元へ向かったのだが、思いがけず途中でシリィに出会う。
「あ、ロックウェル様。お疲れ様です」
「…新しい魔法の試みとやらは終わったのか?」
「ええ。私にはよくわかりませんでしたが、黒曜石に魔力を入れるのに成功したようで、物凄く嬉しそうにしていましたよ」
「そうか」
それならば今言ってもすぐに話をすることができそうだ。
「後で夜会の警護について改めて打ち合わせを行う。周知しておいてくれ」
「かしこまりました」
そしてシリィと別れ、再度先程の部屋へと戻ったのだが────。
「つい二人で夢中になってしまったな」
「そうだな。それにしても本当にお前は底なしだな。正直惚れ直した」
「ロイド…すぐにそんなことを言うのはやめろ。でもまあ確かに楽しい時間だった。…またやってみたいな」
「…お前が望んでくれるなら、いつでも声を掛けてくれ。お前の為ならいくらでも時間を割いてやろう」
そんな言葉と共にロイドがクレイの顎に手を添えた姿を見て固まってしまった。
その姿はどう見ても浮気現場そのものだ。
「……!!」
そうして怒りに震えていると、ライアードが面白そうに声を掛けてくる。
「ロックウェル…ただのじゃれ合いだ。そう怒るな」
「ライアード王子…」
「黒曜石に魔力を込めるのに成功したと今さっき報告を受けたところだ。シリィもいたことだし、睦み合う時間などなかったことだろう」
だから勘違いしてやるなと言われるが、その親しげな二人の様子にイライラしてしまうのは仕方がない。
「クレイ!」
「ロックウェル!」
名を呼ぶとパッとこちらにやってくる姿は確かに何も後ろ暗いことなどなさそうに見えるが、内心許しがたい思いでいっぱいだった。
けれど今ここでそれで責め立てれば恐らくロイドの思う壺だろう。
それは楽しげにこちらを見てくる姿を見ても一目瞭然だ。
だから一先ず怒りを飲みこんで、当初の目的を持ち出した。
「クレイ。先程ヒュースから不穏な輩の調べがついたと聞いたが、今夜の夜会での警護の参考にさせてもらってもいいか?」
そう尋ねるとクレイはすぐに了承してくれる。
「ああ。別に構わない」
そしてテーブルへと促し、あっさりと情報を提供してくれた。
「ライアード王子の敵がまだ7名ほど残っていてそれが今夜襲撃してくる予定だが、それ以外にハインツ王子狙いの輩が5名、別件でルドルフ王子狙いが3名、別で王妃狙いが3名、また別件で貴族狙いが4名…」
次々出てくるそんな言葉にロックウェルは空いた口がふさがらない。
一体どれだけこの夜会で動く輩がいるのだろう?
「まあそんな感じだから、俺達はライアード王子を護るし、ロックウェル達は王族全体を護るように動けば問題ないんじゃないかと…。ロックウェル?」
「そ…それは詳細もわかるのか?」
「…?ああ」
わかるぞとクレイが言うので試しに尋ねてみる。
「ハインツ王子を狙っているのは?」
「王妃側に雇われた者だな。ロイドも調べてくれたんだが、どうも元魔道士長が主導で動いているらしい」
(元魔道士長?フェルネスか…?)
「ではルドルフ王子を狙っているのは?」
これは王側だろうか?
「ああ、それは二男のサイナスだな」
「は?」
予想外の名が飛び出して驚いた。
「まああわよくばという感じで動いているだけのようだから、すぐに命を取られるような類じゃない。と言うより弱みを探している感じ…だな」
「…では王妃狙い…は?」
「王妃を狙っているのは王と言うよりも王派の輩で、英雄レノバインの血を絶やそうとする王妃を許せない連中のようだった」
これも厄介な輩だから気をつけろとクレイが言う。
こうして話を聞くだけでどれだけあちこちに火種があるのかと頭が痛くなった。
問題を解決するどころか、かえって複雑に糸が絡まっているのを再確認したに過ぎないではないか。
「そんな感じだから油断せず警護してくれ」
「わかった」
そうしてやり取りをしているところにまたドアをノックする音が聞こえてくる。
「入れ」
ライアードの言葉に国から連れてきたであろう他の従者の一人が顔を出した。
「ライアード様。こちら、ご用意させていただきましたのでご確認をお願いいたします」
そこにあったのは男女の正装だった。
「ルドルフ殿がロイドとクレイも是非夜会にと言っていたのですぐに用意させた。試しに着てみろ」
「いや。…このままで」
クレイがそう答えるが、ライアードが自分に恥をかかせる気かと申し伝えると、暫し考え、そう言えば仕事だったと納得がいったのか着替えに行った。
ふわりと軽やかに裾が翻る黒いドレスに着替えて現れたクレイは正直本当に綺麗で仕方がなかった。
肩には薄絹のショールを掛けてブローチで止めてはいるが、髪もまとめあげ、化粧直しもしたその姿はどこからどう見ても男には見えない。
「これでいいか?」
「ああ。良く似合っている」
これにはライアードも満足気だ。
「今日の夜会が楽しみだな」
そんな言葉にロックウェルは気が気でなかった。
これではルドルフが言っていた通り、誰に目を止められるか分かったものではない。
(本当に…飛んでいってしまわないように部屋に閉じ込めてやれればいいのに…)
誰の目にも触れさせず、自分の部屋に閉じ込めてひたすら愛でたい。そう思った。
けれどそれができないことは重々承知している。
それならば言うことは一つだ。
「クレイ。くれぐれも仕事優先で、余所見はするな」
「…?当然だ」
余所見などするはずがないだろうと言い切ったクレイに一抹の不安を覚えながらも、まあ傍にロイドが付いているのなら他の虫は寄せ付けないだろうなとも思った。
(兎に角、護衛に集中しなくては…)
クレイの事は心配だが、今は仕事を優先しなければ────。
「では…警護の采配を詰めて参りますので私はこの辺で」
「ああ。では後程。よろしく頼む」
そうしてライアードに礼を執ると、ロックウェルは静かに部屋を辞した。
ロックウェルが仕事をしていると足元でヒュースがまたぼやく。
「何があった?」
【いえ…。天然でシリィ様を虜にしておしまいに…】
「……」
【まあシリィ様には申し訳なかったですが、そろそろ我々も遊びは終わらせますのでどうぞご安心ください】
さっさと仕事を済ませて帰るのでと言ってくるが、一体どういう意味だろう?
そうやって不思議そうにしていると、ヒュースがどこか面白そうにその言葉を紡いできた。
【ロックウェル様はクレイ様の眷属がどうして仕事が早いか…ご存知ですか?】
それは…単にクレイが優秀な者を選んで眷属にしているだけではないのだろうか?
だからそう口にしたのだが、ヒュースの口から語られたのは全く違う言葉だった。
【ロックウェル様の部下ならば、認められるのが嬉しくて優秀な者が頑張るのでしょうけれど…我々は全く違います】
「?」
【仕事が遅くなればなるほどクレイ様が次々トラブルに巻き込まれて我々自身が困るので、最速で仕事を片付けているのですよ】
だからこそ仕事が早く、フォローも完璧な優秀な眷属がクレイの元に集まるのだとヒュースは言う。
どうやら皆が皆主を放っておけなくて自主的に動いているらしい。
【クレイ様は仕事を早く終わらせるのがお好きなのでそんな我々を重宝してくださいますし、そこで需要と供給が成り立っているのです】
言われて初めてそうだったのかと納得がいった。
手がかかる主を持つと眷属も思うところがあるらしい。
【愛すべき主がトラブルにこれ以上巻き込まれるのは御免です。そんな訳で、本日の襲撃者の黒幕及びこの後の夜会で何やら企む不穏な輩も全て割り出し終えましたので、クレイ様の許可が下りればすぐにでも動きますので】
「…?!」
まだそれほど時間が経っていないにもかかわらずもう割り出してきたと言うのかと、正直驚きを隠せない。
【それと…ロイドの方が王妃側も調べてくれたのでハインツ王子に呪を掛けた者も判明したそうですよ。後はどう治めるのか次第です】
自分達に任されるともう面倒臭くて王や王妃をサクッと殺して元凶排除に向かってしまうので、あとは主の判断次第なのだと事もなげにヒュースは言ってきた。
【我々は主に心穏やかに過ごしていただければそれでいいので、他人も国のことも正直どうでもいいのです】
主を護り、命令を守り、主が必要とする者を助ける。ただそれだけ。
その辺りの考え方は人とは全く違うのだとロックウェルは思い知らされた。
【主が望むことこそ我々の喜び。ただそれだけでございます】
(なるほど…)
実にわかりやすい考え方だ。
【まあクレイ様は今回お仕事で来ていますから、恐らくライアード王子の敵だけを排除という形で動かれるでしょうけれど…】
「え?」
それだけの情報を得ていながら他には何も動かないのだろうか?
【そこはクレイ様のお仕事に対する考え方ですので、他の情報をいらないと判断されればそれまでなのです】
けれど情報を渡すことも可能だとヒュースが暗に仄めかす。
【これから情報を得にクレイ様の元へ向かわれますか?】
「……!!すぐに行こう」
敵を全て把握できるのならそれに越したことはないし警護もしやすいと言うものだ。
加えて王妃側の問題とハインツの問題が上手く片付けられれば王宮側も落ち着くことだろう。
それさえできればまたクレイと気兼ねなく会うことができる。
「助かった」
【いえ…。全てはクレイ様のお為ですから】
そして部下に一声掛け、速やかにクレイの元へ向かったのだが、思いがけず途中でシリィに出会う。
「あ、ロックウェル様。お疲れ様です」
「…新しい魔法の試みとやらは終わったのか?」
「ええ。私にはよくわかりませんでしたが、黒曜石に魔力を入れるのに成功したようで、物凄く嬉しそうにしていましたよ」
「そうか」
それならば今言ってもすぐに話をすることができそうだ。
「後で夜会の警護について改めて打ち合わせを行う。周知しておいてくれ」
「かしこまりました」
そしてシリィと別れ、再度先程の部屋へと戻ったのだが────。
「つい二人で夢中になってしまったな」
「そうだな。それにしても本当にお前は底なしだな。正直惚れ直した」
「ロイド…すぐにそんなことを言うのはやめろ。でもまあ確かに楽しい時間だった。…またやってみたいな」
「…お前が望んでくれるなら、いつでも声を掛けてくれ。お前の為ならいくらでも時間を割いてやろう」
そんな言葉と共にロイドがクレイの顎に手を添えた姿を見て固まってしまった。
その姿はどう見ても浮気現場そのものだ。
「……!!」
そうして怒りに震えていると、ライアードが面白そうに声を掛けてくる。
「ロックウェル…ただのじゃれ合いだ。そう怒るな」
「ライアード王子…」
「黒曜石に魔力を込めるのに成功したと今さっき報告を受けたところだ。シリィもいたことだし、睦み合う時間などなかったことだろう」
だから勘違いしてやるなと言われるが、その親しげな二人の様子にイライラしてしまうのは仕方がない。
「クレイ!」
「ロックウェル!」
名を呼ぶとパッとこちらにやってくる姿は確かに何も後ろ暗いことなどなさそうに見えるが、内心許しがたい思いでいっぱいだった。
けれど今ここでそれで責め立てれば恐らくロイドの思う壺だろう。
それは楽しげにこちらを見てくる姿を見ても一目瞭然だ。
だから一先ず怒りを飲みこんで、当初の目的を持ち出した。
「クレイ。先程ヒュースから不穏な輩の調べがついたと聞いたが、今夜の夜会での警護の参考にさせてもらってもいいか?」
そう尋ねるとクレイはすぐに了承してくれる。
「ああ。別に構わない」
そしてテーブルへと促し、あっさりと情報を提供してくれた。
「ライアード王子の敵がまだ7名ほど残っていてそれが今夜襲撃してくる予定だが、それ以外にハインツ王子狙いの輩が5名、別件でルドルフ王子狙いが3名、別で王妃狙いが3名、また別件で貴族狙いが4名…」
次々出てくるそんな言葉にロックウェルは空いた口がふさがらない。
一体どれだけこの夜会で動く輩がいるのだろう?
「まあそんな感じだから、俺達はライアード王子を護るし、ロックウェル達は王族全体を護るように動けば問題ないんじゃないかと…。ロックウェル?」
「そ…それは詳細もわかるのか?」
「…?ああ」
わかるぞとクレイが言うので試しに尋ねてみる。
「ハインツ王子を狙っているのは?」
「王妃側に雇われた者だな。ロイドも調べてくれたんだが、どうも元魔道士長が主導で動いているらしい」
(元魔道士長?フェルネスか…?)
「ではルドルフ王子を狙っているのは?」
これは王側だろうか?
「ああ、それは二男のサイナスだな」
「は?」
予想外の名が飛び出して驚いた。
「まああわよくばという感じで動いているだけのようだから、すぐに命を取られるような類じゃない。と言うより弱みを探している感じ…だな」
「…では王妃狙い…は?」
「王妃を狙っているのは王と言うよりも王派の輩で、英雄レノバインの血を絶やそうとする王妃を許せない連中のようだった」
これも厄介な輩だから気をつけろとクレイが言う。
こうして話を聞くだけでどれだけあちこちに火種があるのかと頭が痛くなった。
問題を解決するどころか、かえって複雑に糸が絡まっているのを再確認したに過ぎないではないか。
「そんな感じだから油断せず警護してくれ」
「わかった」
そうしてやり取りをしているところにまたドアをノックする音が聞こえてくる。
「入れ」
ライアードの言葉に国から連れてきたであろう他の従者の一人が顔を出した。
「ライアード様。こちら、ご用意させていただきましたのでご確認をお願いいたします」
そこにあったのは男女の正装だった。
「ルドルフ殿がロイドとクレイも是非夜会にと言っていたのですぐに用意させた。試しに着てみろ」
「いや。…このままで」
クレイがそう答えるが、ライアードが自分に恥をかかせる気かと申し伝えると、暫し考え、そう言えば仕事だったと納得がいったのか着替えに行った。
ふわりと軽やかに裾が翻る黒いドレスに着替えて現れたクレイは正直本当に綺麗で仕方がなかった。
肩には薄絹のショールを掛けてブローチで止めてはいるが、髪もまとめあげ、化粧直しもしたその姿はどこからどう見ても男には見えない。
「これでいいか?」
「ああ。良く似合っている」
これにはライアードも満足気だ。
「今日の夜会が楽しみだな」
そんな言葉にロックウェルは気が気でなかった。
これではルドルフが言っていた通り、誰に目を止められるか分かったものではない。
(本当に…飛んでいってしまわないように部屋に閉じ込めてやれればいいのに…)
誰の目にも触れさせず、自分の部屋に閉じ込めてひたすら愛でたい。そう思った。
けれどそれができないことは重々承知している。
それならば言うことは一つだ。
「クレイ。くれぐれも仕事優先で、余所見はするな」
「…?当然だ」
余所見などするはずがないだろうと言い切ったクレイに一抹の不安を覚えながらも、まあ傍にロイドが付いているのなら他の虫は寄せ付けないだろうなとも思った。
(兎に角、護衛に集中しなくては…)
クレイの事は心配だが、今は仕事を優先しなければ────。
「では…警護の采配を詰めて参りますので私はこの辺で」
「ああ。では後程。よろしく頼む」
そうしてライアードに礼を執ると、ロックウェルは静かに部屋を辞した。
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