【完結】逆召喚!~いつまでも黙って召喚されると思うなよ?~

オレンジペコ

文字の大きさ
60 / 77

59.恋に身を焦がして① Side.ジードリオ

しおりを挟む
ルルナスに扮してマリオン王子と過ごすこと数日。
俺はすっかりマリオン王子にハマってしまっていた。
一緒に居て楽しいし、恋人同士のように過ごす時間は幸せ一色。

「うぅ…俺もこんな恋人が欲しい」

心底愛おしそうに見つめられる幸せを知り、これまで全くなかった結婚願望が初めて生まれた。

「マリオン王子と結婚できたら、きっと毎日幸せだろうな…」

弟が羨ましい。
なのに何故素直に受け入れないのか、それが本気でわからない。
恋愛音痴にも程があるだろう。

このまま結婚してあげればいいのにと兄としては思うものの、それと同時に胸が痛いのが辛かった。
本当はわかっているんだ。
自分がマリオン王子に恋をしているのだということくらい。
でも結局のところマリオン王子は弟の婚約者で、自分より五つも年下の男なのだ。
そもそもマリオン王子にとって、俺なんか恋愛対象外でしかないことだろう。

「はぁ……」

俺は第二王子だ。
つまり兄のスペアでもある。
兄に何かあった場合俺には政略結婚が待っているため、迂闊に恋愛なんてできないし、それなら騎士として経験を積み国の為に働こうとこれまで過ごしてきた。

ちなみに婚約者は昔はいたけど今はいない。
彼女曰く、仕事ばかりで婚約者に週一でしか会いに来ない人は嫌とのことだった。
それを受けて、面倒だと思ったから『必要が生じたら結婚します』と父には伝えた。
その時は好きな相手もいなかったし、結婚相手は誰でも良かったんだ。

そんな中、兄が恋をした。
恋というよりまだそこまで花開いていない蕾と言った方があっているかもしれない。
その相手は妹ヴァーリアの友人であるリセル嬢だ。
彼女が18才を迎えたデビュタントのパーティーで見初めたと言っていい。

これまで兄も婚約者に散々悩まされてきていた。
いや。婚約者というか候補達だな。
蹴落とし合いが醜くて見ていられない程で、兄はすっかり女性不信に陥っていた。
そんな中、リセル嬢の優しさに触れた兄は彼女に恋をした。

詳しくは知らない。
でもそれから兄は動き始めた。
妹からリセル嬢の好みは何か等詳しく話を聞いたり、両親に根回しをしたりと俺の目から見てもウキウキとしているのが丸わかりだった兄。
そんな兄の様子に気づいていなかったのは研究室に籠りがちだったルルナスくらいのものだろう。
身分も人柄も申し分のない相手でもあったため、皆温かい目で『頑張ってください』と心の中で声援を送っていた。

なのに二人の仲がこれから始まるという時に問題が起こった。
召喚が行われる忌わしい悪日が過ぎたらリセル嬢を初デートに誘うんだと言っていた、まさにその日に肝心要のリセル嬢が異世界へと召喚されてしまったのだ。

兄の落ち込みようは半端なかった。
勿論妹も泣き暮らしていた。
俺はそんな二人の宥め役だ。
あのルルナスでさえ珍しく怒りを露わにしていたし、結果的に逆召喚魔法の開発により力が入ったと言っても過言ではないだろう。
リセル嬢が兄の想い人だということは知らなくても、ヴァーリアの大事な友人であるということはルルナスだって知っていたのだから。

「でも…ルルナスがあの異世界人に懐いたのは意外だったな」

魔素摂取障害を発症したせいでルルナスがあの異世界人を抱く羽目になったのは、ある種事故のようなものだった。
優しいルルナスなら命が掛かっている状況で断るなんてしないだろうし、義務で助けるのは明白。
年下の可愛い相手が好きだと聞いたこともあったから、完全に守備範囲外の相手。
気にするほどでもないだろうと。
それに加え、正直初恋相手のマリオン王子が来国するならそちらに目が向くと誰もが思っていた。
なのに……人の心はままならない。

「なんでだよ」

心底そうツッコミたい。
あんなに何でもできて甘やかしてくれるマリオン王子を前にしてそちらを選ばないなんてあり得ないだろう。
勿論条件だけが全てじゃないし、好みだってあるとは思う。
それでも自分は思うのだ。
自分だったらマリオン王子一択なのにと。

そんな中、今日も俺はマリオン王子のことについてせっせとノートに書き留めていく。
今日の鍛錬はもう終わったし、今からの時間は基本的にマリオン王子にいつ呼び出されてもすぐに駆け付けられるよう書類仕事が主だ。
合間にこうしてノートを纏めたりする時間は十分にある。
ルルナスが帰ってきたら俺が成りすましておいたことを話し、このノートの中身をしっかり読み込んでもらって違和感のないよう振舞って欲しい。
そしてもちろんそれだけではなく、マリオン王子のことをこれでもうちょっと知って、彼自身を見てやってほしい。

好みもそうだが、普段どう過ごしているのかとか、どんな本に興味を持っているのかとか、逆に苦手なのに頑張っていることだってあるし、過去の失敗談なんかも照れ臭そうに話してくれたからそんなこともちゃんと書き留めている。
完璧に見えてそうではない可愛いところもあるんだと、ルルナスにはしっかり伝えておきたい。
平気そうに見えて全然平気じゃない。そんな弱いところもわかってやってほしい。
好きな人のために精一杯背伸びしているだけで、傷つきやすくて未成熟な、多感な年頃なのだということを忘れてはならない。

そう思いながらペンを走らせていると、同じ部屋にいた同僚達が話しかけてきた。

「ジードリオ殿下。また書いてるんですか?」
「ああ」
「マリオン王子の好みは全部ノートにまとめてるんでしょう?マメですよね」
「いいだろう別に。マリオン王子は俺と好きな物の好みは似てるけど、全部が全部ってわけじゃないし、忘れないように書き留めてルルナスに伝えてやりたいんだ」
「弟思いですね」

弟思い────確かにその通りではある。
でもこれは……どちらかというと弟のためというよりもマリオン王子のためという気持ちの方が強いような気がしてならない。
俺は彼に幸せになってもらいたいのだ。

「違うぞ?これはマリオン王子に幸せになってもらいたいからやってるんだ」
「え?」
「あんなに一途にルルナスを想ってくれてるのに、いつまでも一方通行なんて可哀想だ。ルルナスが帰ってきたらちゃんと向き合うよう叱ってやらないと」

末っ子気質で愛されるのを当然と思っている節があるルルナスには言っても伝わらないかもしれないが、ちゃんと向き合ってやって欲しいと思う。
受け流すのではなく、流されるのでもなく、自分の意思で選んでやって欲しい。
そう思うのに、それと同時に利己的な考えも頭を過るからいただけない。
マリオン王子には好きな相手である弟と幸せになってほしい。でも自分の手でマリオン王子を幸せにしてやりたいというこの矛盾した気持ちを、俺は砂を噛むような気持ちで押し込める。
考えても仕方のないことを考えるのは空しいだけだ。

「珍しいですね。いつもは弟命って感じなのに」
「これに関しては俺はマリオン王子の味方だ」

恋しい相手を想って味方をするくらいは普通だろう?
そんな気持ちが透けて見えたのか、その同僚は労わるように言葉を紡いだ。

「マリオン王子に絆されましたか?」
「そんなんじゃない」
「でも随分肩入れしてますよね?」
「…本当に違う。ただ…」
「ただ?」
「俺だったら絶対大事にするのにって…」

だからポロリと本音が転がり落ちたのだと思う。
どうせここに居る面々は気心の知れた相手ばかりだ。
少しくらい本音を曝け出そうと何も問題はない。

「それって…」
「5つも下の男にって?俺だってビックリだ。でも…はぁ…嫌になる。なんで俺、よりにもよって弟の婚約者にハマるかなぁ…」

案の定、普通の失恋話のように受け取ってもらえ、普通に励ましの言葉を貰えた。
変に深刻に受け止めることなくこうして接してもらえるのは非常に助かる。

「そんなに落ち込まないでくださいよ。そうだ!今日は皆で飲みに行きましょうよ!久し振りにパァーッと!どうです?」
「ん~…でもなぁ」
「気分転換になりますって!ね?」

飲みに行ったら少しは気分転換になるだろうか?
まあ話をじっくり聞いてもらえるだけで少しは落ち着くこともあるかもしれないし、悪くはない提案ではある。

「そうだな。じゃあ…呼び出しがなかったら────」

そこで突然コンコンとドアをノックする音が響いたので会話を終えた。

「はい」
「すみません。マリオンです。こちらにジードリオ王子がいらっしゃると聞いたのですが、ご在室でしょうか?」
「え?!」

その声に俺は飛び上がるかと思った。
まさか先程まで話していた相手がここへとやってくるなんて思ってもみなかったのだから。

(き、聞かれてないよな?!)

もし聞かれていたら大変なことになると思い、慌ててドアへと向かったら椅子に躓いて近くの書類を崩し、床へと撒き散らしてしまった。
そんな動揺激しい俺をフォローをするかのように同僚達が急いでそれらを拾ってくれて、こちらは気にするなと目で言ってくれる。
有難い。

「ジードリオ王子。お久しぶりです」

そしてドアを開けたところには本当にマリオン王子の姿があったものの、いつもと変わらぬ笑みを浮かべていたことから話は聞かれていなかったようだとホッと安堵の息を吐いた。
とは言え、一体何の用だろう?
正直言って第二王子としての俺はマリオン王子とはほとんど接点がない。
晩餐の際に顔を合わせたくらいのものだし、わざわざここまで来た理由がさっぱり分からない。

「リ、いや、マリオン王子!どうしてここへ?」

だから思わず動揺激しくそう尋ねたのだ。
すると返ってきたのはまさかの返答。

「今日は貴方と話したくて」
「え?!」
「少しお時間を頂いても?」

どうしよう?嬉しい。
柔らかく笑うその表情に、苦しいほど胸がドキドキしてしまう。
けれど間違ってはいけない。
今の俺はルルナスではなくジードリオだ。
彼がルルナスの兄にわざわざ会いに来る理由を考えれば答えは一つだろう。

「……わかった。何か相談だな?」

それ以外に理由などない。
だから俺は慎重に気持ちを落ち着かせて、きちんと兄らしく振舞うことにした。

「じゃあ場所を移してゆっくり話そうか」

そう伝え、部屋の中にいた皆にちょっと出てくると言ってからマリオン王子を連れて場所を移動する。
俺はいつも通りの自分としてちゃんと自然に振舞えているだろうか?

(取り敢えず、間違っていつもみたいに『リオ』と呼んでしまわないようにだけ気をつけないとな)

そんなことを考えながら小さく息を吐いた。



しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

売れ残りオメガの従僕なる日々

灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才) ※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!  ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。  無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。

転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした

リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。  仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!  原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!  だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。 「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」  死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?  原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に! 見どころ ・転生 ・主従  ・推しである原作悪役に溺愛される ・前世の経験と知識を活かす ・政治的な駆け引きとバトル要素(少し) ・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程) ・黒猫もふもふ 番外編では。 ・もふもふ獣人化 ・切ない裏側 ・少年時代 などなど 最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

妹を救うためにヒロインを口説いたら、王子に求愛されました。

藤原遊
BL
乙女ゲームの悪役令息に転生したアラン。 妹リリィが「悪役令嬢として断罪される」未来を変えるため、 彼は決意する――ヒロインを先に口説けば、妹は破滅しない、と。 だがその“奇行”を見ていた王太子シリウスが、 なぜかアラン本人に興味を持ち始める。 「君は、なぜそこまで必死なんだ?」 「妹のためです!」 ……噛み合わないはずの会話が、少しずつ心を動かしていく。 妹は完璧令嬢、でも内心は隠れ腐女子。 ヒロインは巻き込まれて腐女子覚醒。 そして王子と悪役令息は、誰も知らない“仮面の恋”へ――。 断罪回避から始まる勘違い転生BL×宮廷ラブストーリー。 誰も不幸にならない、偽りと真実のハッピーエンド。

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。 ----------------------------------------- 0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

処理中です...