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19.まあ大変 Side.公爵夫人
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【Side.バーリッジ公爵夫人】
エヴァンジェリンがやってくるという話を耳にしてまず思ったのは、これはチャンスだということだった。
旅行から帰ってきたシリウスから『なんとかアルバーニ家を入国禁止にできないか』と相談されていたからだ。
確かにこのまま何度も突撃されるのは面倒だし、我が家とは先々代からの付き合いだからこれまではできる範囲で親しくしてきたけれど、今代のアルバーニ家は当主はじめランスロット以外の者達は皆性格が腐っているから距離を置きたいというのが本音だった。
入国禁止にできるのならそれに越したことはない。
そして考えたのが『ちょっとだけ挑発してみましょう』というものだった。
手厚くもてなしつつ笑顔でエヴァンジェリンを煽れば、案外あっさり自分で自分の首を絞める行為をするのではないかと思って試してみることにしたのだ。
用意したのは、昔から自分を可愛がってくれている兄王から結婚祝いに贈ってもらったティーセット。
とても上品なピンクの薔薇が描かれたお気に入りの物で、兄が遊びに来てくれた際にはいつもそれを使ってもてなしている。
これを今回利用して、カップの一つでも割ってもらって、次に兄が来てくれた際に残念そうにしながらエヴァンジェリンに割られたと訴え、ショックを受けたからこれからはアルバーニ家と距離を置きたい、なんとか国境を通さないようにできないかと平和的に訴えてみる作戦を立てたのだ。
けれどエヴァンジェリンは予想を上回るやらかしをしてくるからたまらない。
本当にどうしようもない娘だ。
(頭が痛いわ)
シリウスの嫁に成り代わりたいと言い出し、あろうことかランスロット大好きなシリウスの目の前でランスロットを攻撃しにかかるなんて…。
あれではシリウスへの印象を更に悪くするだけだろうに。
しかも怒りに任せて魔法を発動させるから、その余波でこちらまで危うく怪我をするところだった。
どこまで短絡的なのだろう?
お陰でお気に入りの家具やソファーが台無しだ。
しかもカップ一つを犠牲にするつもりだったティーセットは一式全部が台無しになってしまった。
(最悪だわ。ちょっと入国禁止に持ち込もうと思っただけだったのだけど…これじゃあそれだけでは済みそうにないわね)
溜め息の一つも吐きたくなる。
請求額は一体どれだけのものになることやら。
幸いティーセットだけはランスロットの好意で元通り修復されて良かったものの、さてどうしたものか。
彼らとの縁切りは当然として、取り敢えず夫が帰ったら今後について相談しよう。
そう思っていたのに────。
「エレオノーラ!久し振りに顔を見たくなったから宰相に無理を言ってついてきてしまった。元気だったか?」
間の悪い事に、兄がニコニコと菓子を持参でやってきてしまう。
「お兄様。お久し振りですわ。本日はどうぞゆっくりと晩餐を食べて行ってくださいませ」
「誘いは嬉しいが、実はあまり長居はできないんだ。仕事がまだまだ山積みでな」
しかもそう言って勝手知ったる足取りで旦那様と共に応接室へと歩を進め、止める間もなくガチャリと中へ踏み込んでしまう。
そして当然だが、二人揃って大きく目を見開いてしまった。
「なんだこの惨状は?!」
困ったわ。
どう説明しましょう?
そこから今日あった出来事を洗いざらい話させられ、その結果、二人共激しく怒り出してしまった。
どうやら入国禁止と請求書の送付だけでは終わりそうにない。
「俺の甥っ子とその嫁だけじゃなく、お前にまで攻撃してタダで済ませるはずがないだろう?!見ろこのソファーの無惨な姿を!水壁でシリウスが咄嗟に防がなかったら絶対にお前は大怪我をしていたはずだ!殺人未遂もいいところだぞ?!」
「あれほど昔から良くしてきた我が家に対してこの仕打ち。タダでは済まさん!恩を仇で返すとはまさにこの事だ!エレオノーラ!この件は私に任せろ!あの家族にはいい加減頭に来た!示談になんてせず、国を通して徹底的に抗議してやる!」
まあ大変。
これじゃあとてもエヴァンジェリン一人で責任を取れそうにないわね。
縁切りと弁済だけでは済まなくて、アルバーニ家は爵位もなくなってしまいそうだわ。
下手をすれば一家揃って国外追放かしら?
ご愁傷様。
でもしょうがないわよね?
自業自得ですもの。
頑張って強く生きて行ってほしいわ。
***
【Side.アルバーニ侯爵(子爵)】
虚偽申告による罰則として侯爵家から子爵家へと格が下がり、家族はバラバラになってしまった。
あんなにも仲の良い家族だったのにと悲しくなる。
遣る瀬無い思いを抱え次第に酒の量が増え、それ以上は体に障ると言う妻にさえ八つ当たりしてしまった。
そんな事が続いたせいで『実家に帰らせていただきます』と悲しげな顔で告げ出て行った愛しの妻の背中が忘れられない。
長男もめっきり家に居つかなくなってしまうし、エヴァンジェリンもこのままでは嫁ぎ先さえ見つけてやれないかもしれない。
(それもこれもランスロットが勝手なことをしたからだ…!)
それさえなければエヴァンジェリンは王子妃として幸せになれたし、侯爵家のままでいられて家族揃って幸せに笑っていられたのに。
「やっぱりランスロットは家族の一員ではなかったな」
結論を言うとそれに尽きる。
今更後悔しても仕方がないが、あんな性悪はもっと早く身の程をわからせてやるべきだった。
そんな事を考えながら二日酔いで痛む頭を抱えていると、城からの使者が来たと執事が言ってきた。
一体何の用だろう?
罰は十分に受けたはずだしと不思議に思いながら書状を受け取り中身を確認する。
すると『至急エヴァンジェリンと共に城に来るように』と書かれてあった。
(これはもしや…!)
王子がエヴァンジェリンとの婚約破棄を取り消してくれる気になったのではと希望が湧いてくる。
そもそもの話、王子はエヴァンジェリンが聖女だからプロポーズをしたわけではない。
エヴァンジェリンを愛しているからプロポーズをしてくれたのだ。
そう簡単に見捨てられるはずがない。
(王子は時間をかけてでも王を説得してくれたのかもしれない…!)
爵位は下がってしまったが、王子妃に迎えてもらえるのなら例え側室でも構わなかった。
嫁の行き手がないよりはずっといい。
そう思いながら急いで支度をし、エヴァンジェリンの名を呼びながら部屋へと向かう。
「エヴァ!エヴァンジェリン!いるか?!エヴァンジェリン!」
ドンドンッと勢いよくドアを叩くと、そっとその扉を開けエヴァンジェリンが顔を出した。
けれどその顔色は何故か悪い。
風邪でも引いたんだろうか?
「お呼びですか?お父様」
「ああ、エヴァ。実は先程すぐに城に来るようにと陛下からの書状が届いたのだ。これはきっとあれだ!王子が王を説得してやっぱりお前を王子妃に迎えたいという話に違いない!すぐに支度をするんだ!わかったな?!」
「お父様…」
「ハハッ!いいぞいいぞ!我が家にもツキが回ってきた!」
先に下で待っているからなと弾む足取りで玄関へと足を向けると、執事が顔色悪く一通の手紙を差し出してきた。
「旦那様。昨日も申し上げましたが、バーリッジ公爵家当主からお手紙が届いております。なんでも先日エヴァンジェリン様が来た際のものだとかで、中身は請求書とのことです」
そう言えば昨日酒を呑んでいる時に何やら持ってきていたなと思い出す。
酔いも回っていたし『明日にしろ!』と言い放ち受け取らなかったから、請求書とは思わなかった。
「エヴァンジェリン宛の請求書か。なんだ?うっかり公爵夫人のドレスでも汚してしまったのか?」
それともうっかりカップの一つでも割ってしまったのか。
まあそのうちのどちらかだろう。
大した物でもないはず。
「まあいい。後でエヴァンジェリンの部屋の机の上にでも置いておいてやれ。小遣いで対応しきれなかったらまた言ってくるだろう」
「で、ですがこれはお嬢様ではなく旦那様に直接お渡しするようにと強く言われたのです。適当にせず必ずしっかりと中身を確認するようにと念押しされました」
だから酒に酔っている状態では安易に渡せなかったのだと執事は暗に言ってきた。
失礼な奴だ。
「ふん。そこまで言うのなら後で見よう。取り敢えず執務机の上にでも置いておけ。そんな事よりこれから城に行くんだ。馬車の準備を急げ」
「かしこまりました」
そしてエヴァンジェリンが下りて来るのを今か今かと待った。
エヴァンジェリンがやってくるという話を耳にしてまず思ったのは、これはチャンスだということだった。
旅行から帰ってきたシリウスから『なんとかアルバーニ家を入国禁止にできないか』と相談されていたからだ。
確かにこのまま何度も突撃されるのは面倒だし、我が家とは先々代からの付き合いだからこれまではできる範囲で親しくしてきたけれど、今代のアルバーニ家は当主はじめランスロット以外の者達は皆性格が腐っているから距離を置きたいというのが本音だった。
入国禁止にできるのならそれに越したことはない。
そして考えたのが『ちょっとだけ挑発してみましょう』というものだった。
手厚くもてなしつつ笑顔でエヴァンジェリンを煽れば、案外あっさり自分で自分の首を絞める行為をするのではないかと思って試してみることにしたのだ。
用意したのは、昔から自分を可愛がってくれている兄王から結婚祝いに贈ってもらったティーセット。
とても上品なピンクの薔薇が描かれたお気に入りの物で、兄が遊びに来てくれた際にはいつもそれを使ってもてなしている。
これを今回利用して、カップの一つでも割ってもらって、次に兄が来てくれた際に残念そうにしながらエヴァンジェリンに割られたと訴え、ショックを受けたからこれからはアルバーニ家と距離を置きたい、なんとか国境を通さないようにできないかと平和的に訴えてみる作戦を立てたのだ。
けれどエヴァンジェリンは予想を上回るやらかしをしてくるからたまらない。
本当にどうしようもない娘だ。
(頭が痛いわ)
シリウスの嫁に成り代わりたいと言い出し、あろうことかランスロット大好きなシリウスの目の前でランスロットを攻撃しにかかるなんて…。
あれではシリウスへの印象を更に悪くするだけだろうに。
しかも怒りに任せて魔法を発動させるから、その余波でこちらまで危うく怪我をするところだった。
どこまで短絡的なのだろう?
お陰でお気に入りの家具やソファーが台無しだ。
しかもカップ一つを犠牲にするつもりだったティーセットは一式全部が台無しになってしまった。
(最悪だわ。ちょっと入国禁止に持ち込もうと思っただけだったのだけど…これじゃあそれだけでは済みそうにないわね)
溜め息の一つも吐きたくなる。
請求額は一体どれだけのものになることやら。
幸いティーセットだけはランスロットの好意で元通り修復されて良かったものの、さてどうしたものか。
彼らとの縁切りは当然として、取り敢えず夫が帰ったら今後について相談しよう。
そう思っていたのに────。
「エレオノーラ!久し振りに顔を見たくなったから宰相に無理を言ってついてきてしまった。元気だったか?」
間の悪い事に、兄がニコニコと菓子を持参でやってきてしまう。
「お兄様。お久し振りですわ。本日はどうぞゆっくりと晩餐を食べて行ってくださいませ」
「誘いは嬉しいが、実はあまり長居はできないんだ。仕事がまだまだ山積みでな」
しかもそう言って勝手知ったる足取りで旦那様と共に応接室へと歩を進め、止める間もなくガチャリと中へ踏み込んでしまう。
そして当然だが、二人揃って大きく目を見開いてしまった。
「なんだこの惨状は?!」
困ったわ。
どう説明しましょう?
そこから今日あった出来事を洗いざらい話させられ、その結果、二人共激しく怒り出してしまった。
どうやら入国禁止と請求書の送付だけでは終わりそうにない。
「俺の甥っ子とその嫁だけじゃなく、お前にまで攻撃してタダで済ませるはずがないだろう?!見ろこのソファーの無惨な姿を!水壁でシリウスが咄嗟に防がなかったら絶対にお前は大怪我をしていたはずだ!殺人未遂もいいところだぞ?!」
「あれほど昔から良くしてきた我が家に対してこの仕打ち。タダでは済まさん!恩を仇で返すとはまさにこの事だ!エレオノーラ!この件は私に任せろ!あの家族にはいい加減頭に来た!示談になんてせず、国を通して徹底的に抗議してやる!」
まあ大変。
これじゃあとてもエヴァンジェリン一人で責任を取れそうにないわね。
縁切りと弁済だけでは済まなくて、アルバーニ家は爵位もなくなってしまいそうだわ。
下手をすれば一家揃って国外追放かしら?
ご愁傷様。
でもしょうがないわよね?
自業自得ですもの。
頑張って強く生きて行ってほしいわ。
***
【Side.アルバーニ侯爵(子爵)】
虚偽申告による罰則として侯爵家から子爵家へと格が下がり、家族はバラバラになってしまった。
あんなにも仲の良い家族だったのにと悲しくなる。
遣る瀬無い思いを抱え次第に酒の量が増え、それ以上は体に障ると言う妻にさえ八つ当たりしてしまった。
そんな事が続いたせいで『実家に帰らせていただきます』と悲しげな顔で告げ出て行った愛しの妻の背中が忘れられない。
長男もめっきり家に居つかなくなってしまうし、エヴァンジェリンもこのままでは嫁ぎ先さえ見つけてやれないかもしれない。
(それもこれもランスロットが勝手なことをしたからだ…!)
それさえなければエヴァンジェリンは王子妃として幸せになれたし、侯爵家のままでいられて家族揃って幸せに笑っていられたのに。
「やっぱりランスロットは家族の一員ではなかったな」
結論を言うとそれに尽きる。
今更後悔しても仕方がないが、あんな性悪はもっと早く身の程をわからせてやるべきだった。
そんな事を考えながら二日酔いで痛む頭を抱えていると、城からの使者が来たと執事が言ってきた。
一体何の用だろう?
罰は十分に受けたはずだしと不思議に思いながら書状を受け取り中身を確認する。
すると『至急エヴァンジェリンと共に城に来るように』と書かれてあった。
(これはもしや…!)
王子がエヴァンジェリンとの婚約破棄を取り消してくれる気になったのではと希望が湧いてくる。
そもそもの話、王子はエヴァンジェリンが聖女だからプロポーズをしたわけではない。
エヴァンジェリンを愛しているからプロポーズをしてくれたのだ。
そう簡単に見捨てられるはずがない。
(王子は時間をかけてでも王を説得してくれたのかもしれない…!)
爵位は下がってしまったが、王子妃に迎えてもらえるのなら例え側室でも構わなかった。
嫁の行き手がないよりはずっといい。
そう思いながら急いで支度をし、エヴァンジェリンの名を呼びながら部屋へと向かう。
「エヴァ!エヴァンジェリン!いるか?!エヴァンジェリン!」
ドンドンッと勢いよくドアを叩くと、そっとその扉を開けエヴァンジェリンが顔を出した。
けれどその顔色は何故か悪い。
風邪でも引いたんだろうか?
「お呼びですか?お父様」
「ああ、エヴァ。実は先程すぐに城に来るようにと陛下からの書状が届いたのだ。これはきっとあれだ!王子が王を説得してやっぱりお前を王子妃に迎えたいという話に違いない!すぐに支度をするんだ!わかったな?!」
「お父様…」
「ハハッ!いいぞいいぞ!我が家にもツキが回ってきた!」
先に下で待っているからなと弾む足取りで玄関へと足を向けると、執事が顔色悪く一通の手紙を差し出してきた。
「旦那様。昨日も申し上げましたが、バーリッジ公爵家当主からお手紙が届いております。なんでも先日エヴァンジェリン様が来た際のものだとかで、中身は請求書とのことです」
そう言えば昨日酒を呑んでいる時に何やら持ってきていたなと思い出す。
酔いも回っていたし『明日にしろ!』と言い放ち受け取らなかったから、請求書とは思わなかった。
「エヴァンジェリン宛の請求書か。なんだ?うっかり公爵夫人のドレスでも汚してしまったのか?」
それともうっかりカップの一つでも割ってしまったのか。
まあそのうちのどちらかだろう。
大した物でもないはず。
「まあいい。後でエヴァンジェリンの部屋の机の上にでも置いておいてやれ。小遣いで対応しきれなかったらまた言ってくるだろう」
「で、ですがこれはお嬢様ではなく旦那様に直接お渡しするようにと強く言われたのです。適当にせず必ずしっかりと中身を確認するようにと念押しされました」
だから酒に酔っている状態では安易に渡せなかったのだと執事は暗に言ってきた。
失礼な奴だ。
「ふん。そこまで言うのなら後で見よう。取り敢えず執務机の上にでも置いておけ。そんな事よりこれから城に行くんだ。馬車の準備を急げ」
「かしこまりました」
そしてエヴァンジェリンが下りて来るのを今か今かと待った。
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