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17.理解不能 Side.エヴァンジェリン
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私は公爵夫人に言われた言葉が理解できず、笑顔で固まった。
『やっぱり我が家に迎えるのなら、性格の良い可愛いお嫁さんじゃないと。性根の腐った果実は、お断りよ?』
これだけだったらランスロットみたいな可愛くもない性悪な嫁はいらないということになるはずだけど、その前に公爵夫人は言った。
『ごめんなさいね?それはお断りさせてもらうわ。私達にも選ぶ権利がありますもの』
(聞き間違い?嫁入りを断られたなんて嘘…よね?)
目の前には朗らかに微笑む公爵夫人が変わらず温かい眼差しで私を見ている。
その姿を見る限り、やっぱり断られたのは聞き間違いだと思えて、なんとか気持ちを立て直して言葉を紡ぐ。
「おば様。性根の腐った果実と言うのはランスロットのことですわよね?本当にあの子ったらおば様にまで嫌われるなんて、どんなことをやらかしたのかしら?身内として恥ずかしいですわ」
なのに返ってきた答えは思いもよらないものだった。
「あら。ランスロットは貴女と違ってとっても良い子よ?それにね、とっても優しいの。新婚旅行のお土産、何だったと思う?これから寒くなって風邪を引かないように選んだんですって言って、とっても素敵な襟巻を買ってきてくれたのよ?これがまた手触りが最高で、シリウスから聞いたのだけど、凄く真剣に手触りを比較しながら決めてくれたんですって。本当に良い子よね。シリウスが大好きになるのもよくわかるわ」
「…………」
ニコニコと微笑みながら、今公爵夫人は誰を褒めたのだろう?
一瞬本気でわからなかった。
褒められたのがランスロットだというのが理解できなかった。
いや。信じたくないという気持ちの方が大きかったのかもしれない。
(あの子が優しい、ですって?)
そんなのは嘘だ。
両親の口からも聞いたことはない。
単に一時的に公爵夫人達に媚びを売っているに違いない。
ランスロットは昔から何も親孝行らしいことをしたことがなかったし、家族にまともなプレゼントをくれたことすらなかったんだから。
思い出すのはその辺で摘んできたような貧相な花々。
私も母もバラが一番好きだと知っているくせに、そんな粗末なものをこの私に渡してくるなんて頭がおかしいんじゃないの?と思い、手を払いのけ床へと撒いて踏みつけてやったのだ。
『馬鹿にするのも大概になさい。こんなもの、よくこの私に持ってこれたものね。不愉快だわ』
聖なる力が顕現したと言い出す前のまだ小さかった頃、私が冷たく言った途端『だって…綺麗だと思ったんだもん。エヴァ…酷い』とふるふる身を震わせて泣いてたのを覚えている。
泣けば許されるとでも思っているのかと腹が立って、『男のくせにみっともなく泣いちゃって、馬鹿みたい』と更に文句を言ってやったっけ。
ちょっとくらいそれで懲りて学習すればいいものを、その後も兄や父に対して安物の文具を渡してきたり、母や私には小さなショボい石が入ったイヤリングやネックレスなんかを渡してきて、全部ゴミ箱行きになっていたわね。
まあ流石に皆は優しいから私とは違って本人の前では捨てなかったみたいだけど。
ゴミを貰っても許してあげられるなんて、本当に心の広い優しい家族だわ。
ランスロットももっと感謝して私達に尽くすべきでしょうに、聖なる力を聖輝石に込めさせ始めてからは何かを渡してくることもピタリとなくなってしまったのよね。
『どうせ俺が何を渡しても気に入らないんだろ?』
それがランスロットの言い分だったけど、望む物を渡してこない自分が悪いのにこちらのせいにするなんて本当に性格が悪いとしか言いようがない。
その後もすぐに口ごたえして反発して来るし、可愛げがないったらなかった。
(だから皆から嫌われるのよ)
そんな嫌われ者のランスロットが、ここでは好意的に受け入れられているなんてとても信じられない。
一家揃って騙されているんじゃないかと心配になってしまう。
「まだ小さい頃ね、家族にプレゼントしたいからアドバイスしてほしいって言ってきたことがあったのよ」
「そうなのですか?」
(あの子が?公爵夫人に?)
「ええ。でも子供だし使えるお金も多くはないでしょう?だから普段使いしやすい物で、ランスロットにも買いやすい物をと色々アドバイスしてあげたのよ。見た目はシンプルでも品質重視にすれば問題はないもの。使えばわかる良さってあるでしょう?あの頃のランスロットは本当に可愛かったわ~。こちらで呼んだ商人の品物の中からシリウスと一緒に一生懸命選んでいてね『家族に喜んでもらいたいんだ』なんて笑っていたのよ?素敵な話だと思わない?」
「…………」
公爵夫人がニコニコと話してくるけれど、私の方はそれどころではなかった。
そんなまさかという考えがグルグル頭を回る。
「だからね?…………気に入ってもらえなかったみたいだってしょげてやってくるランスロットを見る度に、心を痛めたものよ?」
その言葉にバッと顔を上げると、先程までとは違うどこか冷ややかな眼差しと目が合った。
(これは……もしかして、怒ってる?)
心臓が嫌な音を立ててバクバクと鳴ってしまう。
「お、おば様?」
恐る恐る呼びかけると、先程の冷たい眼差しが嘘のようにまた温かな眼差しへと戻り、ほっと心を撫で下ろした。
どうやら気のせいだったらしい。
(そ、そうよ。おば様が怒るはずがないわ。だっていつだって穏やかに微笑んでいらっしゃる方ですもの)
「ねえ、エヴァンジェリン。貴女、どうしてシリウスの花嫁になれると思ったのかしら?昔からあの子とは別に親しくしてこなかったでしょう?」
「そ、それはランスロットが邪魔していたからですわ!私は仲良くしたかったのに、あの子が邪魔をしていたんです。さも自分が可哀想な子だと言わんばかりにアピールして私達を悪者にしていたんですわ!性格が悪いと思いませんか?」
なんとか動揺してしまった気持ちを立て直すべく、一生懸命言葉を紡ぐ。
「可哀想な子だとアピール?ランスロットが?」
「ええ、そうですわ。先程おば様も仰ったじゃありませんか!しょげてやってきていたと。そこで私達のことを酷いと言って愚痴をこぼしていたのでしょう?それがランスロットの常套手段なんです!」
兎に角ランスロットのイメージを正さないとと思い必死にそう口にするけれど、公爵夫人はそれを聞いて大きく溜息を吐いた。
「はぁ…。エヴァンジェリン。これ以上私を失望させないでちょうだい」
「…え?」
「ランスロットはシリウスには時折愚痴をこぼしていたけれど、私達には一言だって貴方達の所業を訴えたりしてこなかったわ。物が気に入ってもらえなかった時も、自分にセンスがなかったから気に入ってもらえなかったんだって言っていたくらいよ?あんなに良い子を私は他に知らないわ」
なのに公爵夫人の口から出るのはそんな言葉ばかり。
どうしてわかってもらえないのだろう?
「お、おば様っ…!」
「それにね?シリウスがランスロットを好きなのは昔からでしょう?何故自分が成り代われると思ったの?あり得ないわ」
「そんなことありませんわ!」
確かにシリウス様がランスロットと仲が良いのは昔からだ。
でもそれは恋愛的意味合いではなくあくまでも友情に過ぎない。
だったらランスロットと双子で女でもある魅力的な私にこそ恋愛の目を向けてしかるべきだろう。
別におかしな事は言っていないはず!
「何故そう思うの?」
「だって私の方がランスロットより可愛いですし、何と言ってもあの子とは違って女ですもの!子供だって産めますわ!シリウス様だって男を嫁に迎えるより、私の方が嬉しいはずです!」
ランスロットよりも自分の方がシリウス様に相応しいと懸命にアピールしてみるけれど、公爵夫人は哀れむように言ってきた。
「本当に貴女はシリウスの事を全く分かっていないのね。相手にされるはずがないじゃない」
「いいえ!シリウス様は絶対に私を選んでくれますわ!」
「はぁ…どうやら言っても無駄のようね。いいわ。それほど自信があると言うのなら、あの子の意見を聞きましょうか」
そう言って別邸にいるというシリウス様を呼んでくれたのだけど────。
『やっぱり我が家に迎えるのなら、性格の良い可愛いお嫁さんじゃないと。性根の腐った果実は、お断りよ?』
これだけだったらランスロットみたいな可愛くもない性悪な嫁はいらないということになるはずだけど、その前に公爵夫人は言った。
『ごめんなさいね?それはお断りさせてもらうわ。私達にも選ぶ権利がありますもの』
(聞き間違い?嫁入りを断られたなんて嘘…よね?)
目の前には朗らかに微笑む公爵夫人が変わらず温かい眼差しで私を見ている。
その姿を見る限り、やっぱり断られたのは聞き間違いだと思えて、なんとか気持ちを立て直して言葉を紡ぐ。
「おば様。性根の腐った果実と言うのはランスロットのことですわよね?本当にあの子ったらおば様にまで嫌われるなんて、どんなことをやらかしたのかしら?身内として恥ずかしいですわ」
なのに返ってきた答えは思いもよらないものだった。
「あら。ランスロットは貴女と違ってとっても良い子よ?それにね、とっても優しいの。新婚旅行のお土産、何だったと思う?これから寒くなって風邪を引かないように選んだんですって言って、とっても素敵な襟巻を買ってきてくれたのよ?これがまた手触りが最高で、シリウスから聞いたのだけど、凄く真剣に手触りを比較しながら決めてくれたんですって。本当に良い子よね。シリウスが大好きになるのもよくわかるわ」
「…………」
ニコニコと微笑みながら、今公爵夫人は誰を褒めたのだろう?
一瞬本気でわからなかった。
褒められたのがランスロットだというのが理解できなかった。
いや。信じたくないという気持ちの方が大きかったのかもしれない。
(あの子が優しい、ですって?)
そんなのは嘘だ。
両親の口からも聞いたことはない。
単に一時的に公爵夫人達に媚びを売っているに違いない。
ランスロットは昔から何も親孝行らしいことをしたことがなかったし、家族にまともなプレゼントをくれたことすらなかったんだから。
思い出すのはその辺で摘んできたような貧相な花々。
私も母もバラが一番好きだと知っているくせに、そんな粗末なものをこの私に渡してくるなんて頭がおかしいんじゃないの?と思い、手を払いのけ床へと撒いて踏みつけてやったのだ。
『馬鹿にするのも大概になさい。こんなもの、よくこの私に持ってこれたものね。不愉快だわ』
聖なる力が顕現したと言い出す前のまだ小さかった頃、私が冷たく言った途端『だって…綺麗だと思ったんだもん。エヴァ…酷い』とふるふる身を震わせて泣いてたのを覚えている。
泣けば許されるとでも思っているのかと腹が立って、『男のくせにみっともなく泣いちゃって、馬鹿みたい』と更に文句を言ってやったっけ。
ちょっとくらいそれで懲りて学習すればいいものを、その後も兄や父に対して安物の文具を渡してきたり、母や私には小さなショボい石が入ったイヤリングやネックレスなんかを渡してきて、全部ゴミ箱行きになっていたわね。
まあ流石に皆は優しいから私とは違って本人の前では捨てなかったみたいだけど。
ゴミを貰っても許してあげられるなんて、本当に心の広い優しい家族だわ。
ランスロットももっと感謝して私達に尽くすべきでしょうに、聖なる力を聖輝石に込めさせ始めてからは何かを渡してくることもピタリとなくなってしまったのよね。
『どうせ俺が何を渡しても気に入らないんだろ?』
それがランスロットの言い分だったけど、望む物を渡してこない自分が悪いのにこちらのせいにするなんて本当に性格が悪いとしか言いようがない。
その後もすぐに口ごたえして反発して来るし、可愛げがないったらなかった。
(だから皆から嫌われるのよ)
そんな嫌われ者のランスロットが、ここでは好意的に受け入れられているなんてとても信じられない。
一家揃って騙されているんじゃないかと心配になってしまう。
「まだ小さい頃ね、家族にプレゼントしたいからアドバイスしてほしいって言ってきたことがあったのよ」
「そうなのですか?」
(あの子が?公爵夫人に?)
「ええ。でも子供だし使えるお金も多くはないでしょう?だから普段使いしやすい物で、ランスロットにも買いやすい物をと色々アドバイスしてあげたのよ。見た目はシンプルでも品質重視にすれば問題はないもの。使えばわかる良さってあるでしょう?あの頃のランスロットは本当に可愛かったわ~。こちらで呼んだ商人の品物の中からシリウスと一緒に一生懸命選んでいてね『家族に喜んでもらいたいんだ』なんて笑っていたのよ?素敵な話だと思わない?」
「…………」
公爵夫人がニコニコと話してくるけれど、私の方はそれどころではなかった。
そんなまさかという考えがグルグル頭を回る。
「だからね?…………気に入ってもらえなかったみたいだってしょげてやってくるランスロットを見る度に、心を痛めたものよ?」
その言葉にバッと顔を上げると、先程までとは違うどこか冷ややかな眼差しと目が合った。
(これは……もしかして、怒ってる?)
心臓が嫌な音を立ててバクバクと鳴ってしまう。
「お、おば様?」
恐る恐る呼びかけると、先程の冷たい眼差しが嘘のようにまた温かな眼差しへと戻り、ほっと心を撫で下ろした。
どうやら気のせいだったらしい。
(そ、そうよ。おば様が怒るはずがないわ。だっていつだって穏やかに微笑んでいらっしゃる方ですもの)
「ねえ、エヴァンジェリン。貴女、どうしてシリウスの花嫁になれると思ったのかしら?昔からあの子とは別に親しくしてこなかったでしょう?」
「そ、それはランスロットが邪魔していたからですわ!私は仲良くしたかったのに、あの子が邪魔をしていたんです。さも自分が可哀想な子だと言わんばかりにアピールして私達を悪者にしていたんですわ!性格が悪いと思いませんか?」
なんとか動揺してしまった気持ちを立て直すべく、一生懸命言葉を紡ぐ。
「可哀想な子だとアピール?ランスロットが?」
「ええ、そうですわ。先程おば様も仰ったじゃありませんか!しょげてやってきていたと。そこで私達のことを酷いと言って愚痴をこぼしていたのでしょう?それがランスロットの常套手段なんです!」
兎に角ランスロットのイメージを正さないとと思い必死にそう口にするけれど、公爵夫人はそれを聞いて大きく溜息を吐いた。
「はぁ…。エヴァンジェリン。これ以上私を失望させないでちょうだい」
「…え?」
「ランスロットはシリウスには時折愚痴をこぼしていたけれど、私達には一言だって貴方達の所業を訴えたりしてこなかったわ。物が気に入ってもらえなかった時も、自分にセンスがなかったから気に入ってもらえなかったんだって言っていたくらいよ?あんなに良い子を私は他に知らないわ」
なのに公爵夫人の口から出るのはそんな言葉ばかり。
どうしてわかってもらえないのだろう?
「お、おば様っ…!」
「それにね?シリウスがランスロットを好きなのは昔からでしょう?何故自分が成り代われると思ったの?あり得ないわ」
「そんなことありませんわ!」
確かにシリウス様がランスロットと仲が良いのは昔からだ。
でもそれは恋愛的意味合いではなくあくまでも友情に過ぎない。
だったらランスロットと双子で女でもある魅力的な私にこそ恋愛の目を向けてしかるべきだろう。
別におかしな事は言っていないはず!
「何故そう思うの?」
「だって私の方がランスロットより可愛いですし、何と言ってもあの子とは違って女ですもの!子供だって産めますわ!シリウス様だって男を嫁に迎えるより、私の方が嬉しいはずです!」
ランスロットよりも自分の方がシリウス様に相応しいと懸命にアピールしてみるけれど、公爵夫人は哀れむように言ってきた。
「本当に貴女はシリウスの事を全く分かっていないのね。相手にされるはずがないじゃない」
「いいえ!シリウス様は絶対に私を選んでくれますわ!」
「はぁ…どうやら言っても無駄のようね。いいわ。それほど自信があると言うのなら、あの子の意見を聞きましょうか」
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