17 / 48
16.エヴァンジェリンの来訪
しおりを挟む
新婚旅行を終えシリウスと二人、また新居での生活が始まった。
使用人はいるけど、退屈だから何か新しいことに挑戦しようと思い立ち、料理を教えてもらって作ってみることに。
そしたらシリウスも目を輝かせて一緒にやりたいと言い出し、俺と一緒に教わることになった。
野菜の切り方から火を通す順番、調味料の説明から味つけまで教わっていざ実践!
「味つけ、これくらいかな?」
「どれどれ」
首をひねりながら味見をする俺の横へと食器洗いを終えたシリウスがやってきて、スプーンで味見。
「うん。美味い!」
「本当か?」
「ああ。ランスロットはいい嫁になるな」
「そうかな?まあ俺はシリウスの嫁だからシリウスの口に合えばそれでいいんだけど」
「ランスロット…」
気づけば腰を抱かれながらチュッと嬉しそうにキスされていた。
なんだかくすぐったいし、すごく新婚さんって感じだ。
こう言うのもいいな。
照れ臭いけど嬉しいかも。
そんな感じでイチャイチャしながらのんびり過ごしていると、ある日本邸から呼び出しがかかった。
***
【Side.エヴァンジェリン】
意気揚々と国境を越え、隣国にあるバーリッジ公爵家の立派な門をくぐる。
昔から交流があるから特に気後れすることはないけれど、流石宰相家。
どこもかしこも凄くお金が掛けられている。
もうすぐここで贅沢な暮らしができると考えると自然と頬だって緩んでしまう。
「まあ!エヴァンジェリン!久しぶりね」
先触れを出しておいたからか、公爵夫人が笑顔で出迎えてくれた。
相変わらず華やかで綺麗な方だ。
「お久しぶりです、おば様」
「さあさあ入ってちょうだい」
「はい。お言葉に甘えてお邪魔します」
そして日当たりのいいテラスでとっても美味しい紅茶を頂きながら、美味しいお菓子にも舌鼓を打つ。
久しぶりに満ち足りた気分になれた気がして、思わず笑み崩れてしまった。
(これよ、これこれ。やっぱり私にはこういう生活が良く似合うわ)
ある意味あんな風に聖女の仕事を多々押し付けてくる王子の妃なんかになるよりも、公爵家の嫁になってのんびり優雅に暮らす方が自分には合っている気がする。
だってここでなら聖なる力なんてなくったって、何も問題なんかないのだから。
そうして落ち着いてお茶を楽しんで一息ついたところで、公爵夫人が笑顔で話を振ってくれた。
「それで、エヴァンジェリン。今日はどうしたの?突然」
「おば様。それが……」
私はそこからまずはランスロットの家出の話からしてみることに。
「私が王子にプロポーズをされたことを聞いたランスロットが、何が気に入らなかったのか突然家を飛び出してしまったのです。落ち着いたら帰ってくるだろうと家族揃って待っていたのに、気づけばシリウス様を騙して結婚していたようで…」
「そうなの。それで?」
「はい。私達はその話を陛下から突然聞かされて、驚いて慌てふためきましたわ。何故教えてくれなかったのかと。勝手だとは思いませんか?家族にも話さず突然結婚だなんて」
「まあ。そうね。私の方から伝えればよかったわ。ごめんなさいね」
「いいえ!おば様は何も悪くありませんわ!悪いのは不義理を働いたランスロットですもの」
ここで肩を落としておけばまず悪い印象は持たれないはず。
悪いのはランスロットだとしっかり訴えておかないと。
「しかも慌てて迎えにきた両親にも会わず、そのまま新婚旅行に行ったとも聞きましたわ。自分勝手にも程があります」
「ごめんなさいね。それはシリウスが浮かれて連れて行ってしまったのよ」
「いいえ!シリウス様はランスロットに都合よく嘘を吹き込まれてそれを信じてしまっただけだと思いますわ。なのでシリウス様は怒らないであげてくださいませ」
「わかったわ」
にこやかに話を聞いてくださる公爵夫人に私の心は弾んでしまう。
「それにしても…嘘を吹き込む、ね。エヴァンジェリン。貴方がそう言うからには何か心当たりでもあるのかしら?」
「もちろんありますわ!そもそも陛下に虚偽申告をしたのはランスロットなんです」
「……と言うと?」
「ランスロットは私から聖魔法を奪ったお陰で聖魔法が使えるのに、さも自分の力だと言うように言い張って、王家に虚偽申告をしたのですわ」
「つまり、ランスロットが聖魔法を使えると国に追加報告をしたことに対して、虚偽報告だと言っているの?」
「ええ。そうですわ。だってその力は元々私のものですもの。ですから私の聖魔法でしょう?ランスロットが虚偽報告しているのに、何故私達が罰せられないといけないのでしょう?ランスロットが勝手なことをするから事がややこしくなって、私達は爵位を二つも落とされる羽目になりましたし、私なんて王子との婚約まで白紙に戻されてしまったのです。あんまりだと思いませんか?」
「……よくわからない理屈だけれど、つまりランスロットが全部悪いと言いたいのね?」
「そうですわ!ランスロットのせいで我が家は降格処分になって、お父様はやけになってお酒ばかり呑むようになってしまいましたし、お母様は心が疲れてしまって実家に帰ってしまいました。お兄様も悪い人達に騙されて借金まみれ。ランスロットのせいで皆あっという間に不幸になってしまったんです。そんなランスロットを引き受けてしまった皆様が不幸になってはと思い、私、思い切ってここに来たんです」
涙ながらに訴えると、公爵夫人がそっとハンカチを差し出してくれる。
「泣かないで、エヴァンジェリン。色々あったのね」
「おば様…!」
わっ!と泣きつくと優しく頭を撫でて慰めてもらえた。
(計算通りよ!)
これで後はランスロットをここから追い出してもらって、私を代わりにここに住まわせてもらえば何も問題はない。
「グスッ…。それでおば様、ランスロットはその後旅行から帰ってきましたの?」
「ええ。とっても楽しんで帰ってきたようよ」
「では今はここに?」
「いいえ。ここには住んでいないわ。彼はシリウスと別邸に住んでいるのよ」
「え?」
どうやらランスロットは本邸に住まわせてはもらっていないらしい。
(ふふっ…。笑ってしまうわね)
大方男同士の結婚だったせいで公爵夫妻から認めてもらえなかったのだろう。
そのせいで別邸暮らしを余儀なくされたなんて、これが笑わずにいられるだろうか?
とは言え実際に笑ってしまってはいけない。ここは我慢だ。
「ねえ、おば様?私、名案が思い浮かんだんですの」
「まあ。何かしら?」
「ええ。これはおば様にも朗報だと思いますわ」
ランスロットがこんな扱いを受けているのなら必ず喜んでもらえるはず。
そう確信を持って私は艶美に微笑み、ここに来る前に考えていた案を堂々と言の葉に乗せた。
「シリウス様とランスロットを別れさせて、私を花嫁に迎えませんか?」
まだ二人の結婚式は行われてはいない。
書類一つでしか繋がっていない二人だ。
別れるなんてすぐだろう。
(そもそもシリウス様だって友情から一時的に結婚しただけでしょうし)
きっとランスロットの我儘に乗せられただけのはず。
そう思いながら公爵夫人の方を見遣ると、彼女はとても美々しく微笑みながら優雅に扇を広げその口を開いた。
「ごめんなさいね?それはお断りさせてもらうわ。私達にも選ぶ権利がありますもの」
「え?」
「やっぱり我が家に迎えるのなら、性格の良い可愛いお嫁さんじゃないと。性根の腐った果実は、お断りよ?」
使用人はいるけど、退屈だから何か新しいことに挑戦しようと思い立ち、料理を教えてもらって作ってみることに。
そしたらシリウスも目を輝かせて一緒にやりたいと言い出し、俺と一緒に教わることになった。
野菜の切り方から火を通す順番、調味料の説明から味つけまで教わっていざ実践!
「味つけ、これくらいかな?」
「どれどれ」
首をひねりながら味見をする俺の横へと食器洗いを終えたシリウスがやってきて、スプーンで味見。
「うん。美味い!」
「本当か?」
「ああ。ランスロットはいい嫁になるな」
「そうかな?まあ俺はシリウスの嫁だからシリウスの口に合えばそれでいいんだけど」
「ランスロット…」
気づけば腰を抱かれながらチュッと嬉しそうにキスされていた。
なんだかくすぐったいし、すごく新婚さんって感じだ。
こう言うのもいいな。
照れ臭いけど嬉しいかも。
そんな感じでイチャイチャしながらのんびり過ごしていると、ある日本邸から呼び出しがかかった。
***
【Side.エヴァンジェリン】
意気揚々と国境を越え、隣国にあるバーリッジ公爵家の立派な門をくぐる。
昔から交流があるから特に気後れすることはないけれど、流石宰相家。
どこもかしこも凄くお金が掛けられている。
もうすぐここで贅沢な暮らしができると考えると自然と頬だって緩んでしまう。
「まあ!エヴァンジェリン!久しぶりね」
先触れを出しておいたからか、公爵夫人が笑顔で出迎えてくれた。
相変わらず華やかで綺麗な方だ。
「お久しぶりです、おば様」
「さあさあ入ってちょうだい」
「はい。お言葉に甘えてお邪魔します」
そして日当たりのいいテラスでとっても美味しい紅茶を頂きながら、美味しいお菓子にも舌鼓を打つ。
久しぶりに満ち足りた気分になれた気がして、思わず笑み崩れてしまった。
(これよ、これこれ。やっぱり私にはこういう生活が良く似合うわ)
ある意味あんな風に聖女の仕事を多々押し付けてくる王子の妃なんかになるよりも、公爵家の嫁になってのんびり優雅に暮らす方が自分には合っている気がする。
だってここでなら聖なる力なんてなくったって、何も問題なんかないのだから。
そうして落ち着いてお茶を楽しんで一息ついたところで、公爵夫人が笑顔で話を振ってくれた。
「それで、エヴァンジェリン。今日はどうしたの?突然」
「おば様。それが……」
私はそこからまずはランスロットの家出の話からしてみることに。
「私が王子にプロポーズをされたことを聞いたランスロットが、何が気に入らなかったのか突然家を飛び出してしまったのです。落ち着いたら帰ってくるだろうと家族揃って待っていたのに、気づけばシリウス様を騙して結婚していたようで…」
「そうなの。それで?」
「はい。私達はその話を陛下から突然聞かされて、驚いて慌てふためきましたわ。何故教えてくれなかったのかと。勝手だとは思いませんか?家族にも話さず突然結婚だなんて」
「まあ。そうね。私の方から伝えればよかったわ。ごめんなさいね」
「いいえ!おば様は何も悪くありませんわ!悪いのは不義理を働いたランスロットですもの」
ここで肩を落としておけばまず悪い印象は持たれないはず。
悪いのはランスロットだとしっかり訴えておかないと。
「しかも慌てて迎えにきた両親にも会わず、そのまま新婚旅行に行ったとも聞きましたわ。自分勝手にも程があります」
「ごめんなさいね。それはシリウスが浮かれて連れて行ってしまったのよ」
「いいえ!シリウス様はランスロットに都合よく嘘を吹き込まれてそれを信じてしまっただけだと思いますわ。なのでシリウス様は怒らないであげてくださいませ」
「わかったわ」
にこやかに話を聞いてくださる公爵夫人に私の心は弾んでしまう。
「それにしても…嘘を吹き込む、ね。エヴァンジェリン。貴方がそう言うからには何か心当たりでもあるのかしら?」
「もちろんありますわ!そもそも陛下に虚偽申告をしたのはランスロットなんです」
「……と言うと?」
「ランスロットは私から聖魔法を奪ったお陰で聖魔法が使えるのに、さも自分の力だと言うように言い張って、王家に虚偽申告をしたのですわ」
「つまり、ランスロットが聖魔法を使えると国に追加報告をしたことに対して、虚偽報告だと言っているの?」
「ええ。そうですわ。だってその力は元々私のものですもの。ですから私の聖魔法でしょう?ランスロットが虚偽報告しているのに、何故私達が罰せられないといけないのでしょう?ランスロットが勝手なことをするから事がややこしくなって、私達は爵位を二つも落とされる羽目になりましたし、私なんて王子との婚約まで白紙に戻されてしまったのです。あんまりだと思いませんか?」
「……よくわからない理屈だけれど、つまりランスロットが全部悪いと言いたいのね?」
「そうですわ!ランスロットのせいで我が家は降格処分になって、お父様はやけになってお酒ばかり呑むようになってしまいましたし、お母様は心が疲れてしまって実家に帰ってしまいました。お兄様も悪い人達に騙されて借金まみれ。ランスロットのせいで皆あっという間に不幸になってしまったんです。そんなランスロットを引き受けてしまった皆様が不幸になってはと思い、私、思い切ってここに来たんです」
涙ながらに訴えると、公爵夫人がそっとハンカチを差し出してくれる。
「泣かないで、エヴァンジェリン。色々あったのね」
「おば様…!」
わっ!と泣きつくと優しく頭を撫でて慰めてもらえた。
(計算通りよ!)
これで後はランスロットをここから追い出してもらって、私を代わりにここに住まわせてもらえば何も問題はない。
「グスッ…。それでおば様、ランスロットはその後旅行から帰ってきましたの?」
「ええ。とっても楽しんで帰ってきたようよ」
「では今はここに?」
「いいえ。ここには住んでいないわ。彼はシリウスと別邸に住んでいるのよ」
「え?」
どうやらランスロットは本邸に住まわせてはもらっていないらしい。
(ふふっ…。笑ってしまうわね)
大方男同士の結婚だったせいで公爵夫妻から認めてもらえなかったのだろう。
そのせいで別邸暮らしを余儀なくされたなんて、これが笑わずにいられるだろうか?
とは言え実際に笑ってしまってはいけない。ここは我慢だ。
「ねえ、おば様?私、名案が思い浮かんだんですの」
「まあ。何かしら?」
「ええ。これはおば様にも朗報だと思いますわ」
ランスロットがこんな扱いを受けているのなら必ず喜んでもらえるはず。
そう確信を持って私は艶美に微笑み、ここに来る前に考えていた案を堂々と言の葉に乗せた。
「シリウス様とランスロットを別れさせて、私を花嫁に迎えませんか?」
まだ二人の結婚式は行われてはいない。
書類一つでしか繋がっていない二人だ。
別れるなんてすぐだろう。
(そもそもシリウス様だって友情から一時的に結婚しただけでしょうし)
きっとランスロットの我儘に乗せられただけのはず。
そう思いながら公爵夫人の方を見遣ると、彼女はとても美々しく微笑みながら優雅に扇を広げその口を開いた。
「ごめんなさいね?それはお断りさせてもらうわ。私達にも選ぶ権利がありますもの」
「え?」
「やっぱり我が家に迎えるのなら、性格の良い可愛いお嫁さんじゃないと。性根の腐った果実は、お断りよ?」
280
お気に入りに追加
5,328
あなたにおすすめの小説

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
僕の策略は婚約者に通じるか
藍
BL
侯爵令息✕伯爵令息。大好きな婚約者が「我慢、無駄、仮面」と話しているところを聞いてしまった。ああそれなら僕はいなくならねば。婚約は解消してもらって彼を自由にしてあげないと。すべてを忘れて逃げようと画策する話。
フリードリヒ・リーネント✕ユストゥス・バルテン
※他サイト投稿済です
※攻視点があります

シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。

婚約破棄された悪役令息は従者に溺愛される
田中
BL
BLゲームの悪役令息であるリアン・ヒスコックに転生してしまった俺は、婚約者である第二王子から断罪されるのを待っていた!
なぜなら断罪が領地で療養という軽い処置だから。
婚約破棄をされたリアンは従者のテオと共に領地の屋敷で暮らすことになるが何気ないリアンの一言で、テオがリアンにぐいぐい迫ってきてーー?!
従者×悪役令息

幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる