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【本編】
22.国際親善パーティー Side.ディオン&ラスター
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ラスターがヴィクターに呼ばれたと聞き、心配になって部屋を訪れたら何故かラスターが皇太子からもらった服を着ていて、思わず怒りの感情が噴き出してしまった。
それはそうだろう。
ツガイが他の男からの贈り物を着て怒らないはずがない。
思わず苦虫を噛み潰したような顔になったのも当然だ。
「ラスター…それは?」
多分ラスターが悪いわけじゃないとは思うし、一応聞いてみよう。
「さっきヴィクターさんが皇太子殿下からの贈り物だと言って渡してくれました。礼を欠かすわけにはいかないし当日はこれで行くようにと」
(あいつ…!)
ヴィクターは本当に余計なことばかりするなと腹立たしい気持ちでいっぱいになった。
黙っていたらわからなかったのに、どうして余計なことをするのか。
「…………着なくていい」
「ディオン様?」
「着なくていい」
そんな俺以外からの贈り物を、俺が渡した服よりも優先してほしくなかった。
ラスターには俺が贈った服を着て、笑顔で俺の隣に立っていて欲しかった。
だから着なくていいと言ったのだけど、ラスターは困り顔で言ってくる。
「すみません。でも皇太子殿下は俺が困るだろうからと用意してくれただけで他意はないと思いますよ?」
確かに皇太子に他意はないだろう。
言ってみれば平民への施し程度の意味合いが強いはず。
でもだからこそ無理に着る必要もないと思ったんだ。
こんなもの、予備扱いで十分だ。
それなのにラスターは皇太子からの贈り物を蔑ろにはできないと主張する。
「ディオン様。ここはパーティーに招待してくださった皇太子殿下のためにも折れてくださいませんか?」
真摯な眼差しでお願いしてくるラスター。
「どうか…広い心でお許しください」
一歩も引く気はないという意思を感じる。
ツガイの意見は尊重したい。
でもツガイに他の男からのプレゼントも着てほしくない。
物凄いジレンマだ。
そして俺は考えに考えて、結局自分の感情よりもツガイであるラスターの意思を尊重することにした。
「今回だけですよ?本来なら絶対に嫌なんですからね?」
「はい。ありがとうございます」
ラスターは俺がツガイだとは知らないから仕方がないけど、こんなことは本当に今回限りにしてもらいたい。
(陛下…あまり俺を嫉妬させないでください)
俺は表情には出さないまでも、切ない気持ちでギュッと拳を握りこんだ。
「ヴィクター。どういうつもりだ?」
当然やりきれない怒りの行き先はラスターにあの服を手渡した相手へと向かう。
「どういうつもり、とは?」
「皇太子殿下からの服をどうしてラスターに渡したのかと訊いている!」
俺は怒っているんだ。これ以上ないくらいに。
なのに言われた方のヴィクターは何故かそんな俺をジッと見て、『その怒りはどちらの意味ですか?』なんて聞いてきた。
「ラスターがディオン様から頂いた服よりも皇太子殿下から頂いた服を優先したことに対してですか?それとも…皇太子殿下からの贈り物をラスターが着たことに対してですか?」
「そんなもの、後者に決まっているだろう?!そもそも俺は皇太子殿下がラスターに服を贈ったこと自体が許せないんだから!」
陛下は俺のツガイだぞ?!と強い怒りを持って言い放ったのに、何故かヴィクターは驚いた顔になって『ちょっと意外でした』なんて言ってきた。
『意外も何もどう考えてもそこが一番怒る点だろう?!』と思ったものの、ここで俺は思い出した。
(そうだ。ここにはツガイの概念がないんだった…)
それならヴィクターの態度も納得がいく。
知らないのだから、最初から理解できるはずなどなかったのだ。
「くそっ…!」
「口が悪いですよ?ディオン様」
「煩い!お前に俺の気持ちがわかるはずがない!」
悔しい。
でも言っても仕方がない。
そう思って睨みつけると、何故かどこか安心したような顔で微笑んできた。
「そういうことなら安心しました」
「何がだ?」
「いいえ。こちらのことです」
よくわからないが反省だけはしてもらいたい。
「二度とこんなことはするな」
「はい。わかっております。申し訳ありませんでした」
きちんと頭を下げて謝罪するヴィクターに一瞥を送り、俺はさっさとその場から離脱する。
殴られなかっただけよかったと思ってもらいたいものだ。
けれど、ヴィクターが盛大に誤解していたなんて俺は全く気づいてはいなかった。
「結局、ディオン様は皇太子殿下の方がお好きだとわかって安心しました。これで全て、元通りですね」
そう呟いたヴィクターの言葉は、誰にも聞かれることなく不穏にその場に響いた。
***
【Side.ラスター】
人族として生まれてから初めてパーティーに参加する。
でも特に緊張らしい緊張はしていない。
前世では各国のパーティーへ何度も参加したことがあるし、今回の親善パーティーに参加する国に関しても情報収集は完璧だ。
少しでも領地のためにできることがあるなら是非交流を深めてみたい。
(まあそんな時間が具体的に取れない可能性の方が高いけど)
そもそも今の俺は身分が低いから近づけない可能性の方が高い。
恐らくお付きの人達と話せればまだいい方だろう。
少しでも有意義な情報交換ができればいいなと思いながら、俺はディオン様のエスコートで会場へと向かった。
煌びやかなシャンデリア。
賑やかにひしめく貴族達。
どこか懐かしい欲望の匂いを感じる空気にスッと気を引き締める。
彼らは概ねどこの国でもよそ者には排他的で、隙を見せればこれ幸いとそこから一気に崩そうとしてくるのだ。
それを笑顔でいなし、隙を見せず、利をチラつかせながら好条件に持ち込む。
それが外交であり、社交の神髄とも言えた。
とは言え国益を考えるのは国王や大臣の仕事で、他国の相手は主に外交官の仕事。
ここでは誰も一平民にそんなスキルは求めていないだろうし、気楽に領地の利になるよう動ければそれでいいだろう。
「ラスター。緊張はしてないか?」
「はい。ご心配頂きありがとうございます」
「何かあったらすぐに言ってほしい」
「頼りにしています」
にこやかにそう伝えるとディオン様はホッと安堵したように笑った。
それから然程経たずに皇族の方々や国賓の方々が入場するラッパの音が鳴り響く。
ずらずらとやってくる人々は皆自国の衣装に身を包んでいてとても誇らしげだ。
(わかるな。俺も竜国の騎士服に似た正装は大好きだったし)
竜人の身体に合わせて自在にサイズが変わる特殊な服で、魔法耐性、物理耐性にも優れた防具顔負けの素晴らしいものだった。
そんな衣装もあの憑依してきた悪魔が『こんなデザイン全然好みじゃない!全部燃やしてやるからもっと竜王に相応しいゴージャスでエレガントなデザインで作らせろ!』なんて言って跡形もなく燃やしてしまったんだ。
流石に竜王の炎魔法で本気を出せば魔法耐性があっても燃えるものは燃える。
お気に入りだったのにどうして自分の手で燃やさなければならなかったのか。
本当に最悪だった。
薄い水色の上品な正装がなんだかすごく懐かしくて、つい物思いに耽ってしまう。
そんな俺に隣から声が掛かった。
「ラスター?」
その声にハッと我に返って隣を見ると、思いがけず失ってしまった衣装の色と似た瞳と目が合った。
「あ……」
ジワリと胸に込み上げてくるのはなんの感情なのだろう?
ホッとしたような感情にも似ているけど…近しい感情を当てるのなら郷愁に似たものだったかもしれない。
「すみません。ちょっと思い出に浸っていました」
「…思い出」
「はい。懐かしい思い出です」
そんなことを言いながら、俺は差し出された乾杯のためのグラスをそっとディオン様から受け取った。
そこへ王の声が高々と響き渡る。
「我が国と各国の益々の繁栄を願って!乾杯!」
「「「「「乾杯!!」」」」」
それを受けて俺はそっと手元のワイングラスへと口をつけた。
今世では殆ど飲む機会のないお酒。
(割と辛口だな)
俺はフルーティーな方が好みだけど、もしかしたらこの国では辛口のお酒のお方が主流なのかもしれない。
産地によっても違うだろうし、今度ディオン様に聞いてみよう。
ディオン様はきっとその辺りに関しては俺よりもずっと詳しいはずだから。
────────────────
※ニュアンスが伝わらなくて首を傾げる方もいるかもしれないので、いるかどうかわかりませんが一応補足。
「ラスターがディオン様から頂いた服よりも皇太子殿下から頂いた服を優先したことに対してですか?それとも…皇太子殿下からの贈り物をラスターが着たことに対してですか?」
↑中盤にあったヴィクターのこのセリフを翻訳すると、
好きな相手(この場合ラスター)が他の男からの服を自分が贈った服より優先して嫉妬したんですか?それとも、好きな相手(この場合は皇太子)が用意した服を平民風情が着たのが気に入らなかったんですか?という意味だったんです。
ディオンは全く気づいていないですが、それを受けて『なんだ。結局皇太子殿下の方をお好きなんですね』とヴィクターは判断。
誤解が生まれたという次第です。
それはそうだろう。
ツガイが他の男からの贈り物を着て怒らないはずがない。
思わず苦虫を噛み潰したような顔になったのも当然だ。
「ラスター…それは?」
多分ラスターが悪いわけじゃないとは思うし、一応聞いてみよう。
「さっきヴィクターさんが皇太子殿下からの贈り物だと言って渡してくれました。礼を欠かすわけにはいかないし当日はこれで行くようにと」
(あいつ…!)
ヴィクターは本当に余計なことばかりするなと腹立たしい気持ちでいっぱいになった。
黙っていたらわからなかったのに、どうして余計なことをするのか。
「…………着なくていい」
「ディオン様?」
「着なくていい」
そんな俺以外からの贈り物を、俺が渡した服よりも優先してほしくなかった。
ラスターには俺が贈った服を着て、笑顔で俺の隣に立っていて欲しかった。
だから着なくていいと言ったのだけど、ラスターは困り顔で言ってくる。
「すみません。でも皇太子殿下は俺が困るだろうからと用意してくれただけで他意はないと思いますよ?」
確かに皇太子に他意はないだろう。
言ってみれば平民への施し程度の意味合いが強いはず。
でもだからこそ無理に着る必要もないと思ったんだ。
こんなもの、予備扱いで十分だ。
それなのにラスターは皇太子からの贈り物を蔑ろにはできないと主張する。
「ディオン様。ここはパーティーに招待してくださった皇太子殿下のためにも折れてくださいませんか?」
真摯な眼差しでお願いしてくるラスター。
「どうか…広い心でお許しください」
一歩も引く気はないという意思を感じる。
ツガイの意見は尊重したい。
でもツガイに他の男からのプレゼントも着てほしくない。
物凄いジレンマだ。
そして俺は考えに考えて、結局自分の感情よりもツガイであるラスターの意思を尊重することにした。
「今回だけですよ?本来なら絶対に嫌なんですからね?」
「はい。ありがとうございます」
ラスターは俺がツガイだとは知らないから仕方がないけど、こんなことは本当に今回限りにしてもらいたい。
(陛下…あまり俺を嫉妬させないでください)
俺は表情には出さないまでも、切ない気持ちでギュッと拳を握りこんだ。
「ヴィクター。どういうつもりだ?」
当然やりきれない怒りの行き先はラスターにあの服を手渡した相手へと向かう。
「どういうつもり、とは?」
「皇太子殿下からの服をどうしてラスターに渡したのかと訊いている!」
俺は怒っているんだ。これ以上ないくらいに。
なのに言われた方のヴィクターは何故かそんな俺をジッと見て、『その怒りはどちらの意味ですか?』なんて聞いてきた。
「ラスターがディオン様から頂いた服よりも皇太子殿下から頂いた服を優先したことに対してですか?それとも…皇太子殿下からの贈り物をラスターが着たことに対してですか?」
「そんなもの、後者に決まっているだろう?!そもそも俺は皇太子殿下がラスターに服を贈ったこと自体が許せないんだから!」
陛下は俺のツガイだぞ?!と強い怒りを持って言い放ったのに、何故かヴィクターは驚いた顔になって『ちょっと意外でした』なんて言ってきた。
『意外も何もどう考えてもそこが一番怒る点だろう?!』と思ったものの、ここで俺は思い出した。
(そうだ。ここにはツガイの概念がないんだった…)
それならヴィクターの態度も納得がいく。
知らないのだから、最初から理解できるはずなどなかったのだ。
「くそっ…!」
「口が悪いですよ?ディオン様」
「煩い!お前に俺の気持ちがわかるはずがない!」
悔しい。
でも言っても仕方がない。
そう思って睨みつけると、何故かどこか安心したような顔で微笑んできた。
「そういうことなら安心しました」
「何がだ?」
「いいえ。こちらのことです」
よくわからないが反省だけはしてもらいたい。
「二度とこんなことはするな」
「はい。わかっております。申し訳ありませんでした」
きちんと頭を下げて謝罪するヴィクターに一瞥を送り、俺はさっさとその場から離脱する。
殴られなかっただけよかったと思ってもらいたいものだ。
けれど、ヴィクターが盛大に誤解していたなんて俺は全く気づいてはいなかった。
「結局、ディオン様は皇太子殿下の方がお好きだとわかって安心しました。これで全て、元通りですね」
そう呟いたヴィクターの言葉は、誰にも聞かれることなく不穏にその場に響いた。
***
【Side.ラスター】
人族として生まれてから初めてパーティーに参加する。
でも特に緊張らしい緊張はしていない。
前世では各国のパーティーへ何度も参加したことがあるし、今回の親善パーティーに参加する国に関しても情報収集は完璧だ。
少しでも領地のためにできることがあるなら是非交流を深めてみたい。
(まあそんな時間が具体的に取れない可能性の方が高いけど)
そもそも今の俺は身分が低いから近づけない可能性の方が高い。
恐らくお付きの人達と話せればまだいい方だろう。
少しでも有意義な情報交換ができればいいなと思いながら、俺はディオン様のエスコートで会場へと向かった。
煌びやかなシャンデリア。
賑やかにひしめく貴族達。
どこか懐かしい欲望の匂いを感じる空気にスッと気を引き締める。
彼らは概ねどこの国でもよそ者には排他的で、隙を見せればこれ幸いとそこから一気に崩そうとしてくるのだ。
それを笑顔でいなし、隙を見せず、利をチラつかせながら好条件に持ち込む。
それが外交であり、社交の神髄とも言えた。
とは言え国益を考えるのは国王や大臣の仕事で、他国の相手は主に外交官の仕事。
ここでは誰も一平民にそんなスキルは求めていないだろうし、気楽に領地の利になるよう動ければそれでいいだろう。
「ラスター。緊張はしてないか?」
「はい。ご心配頂きありがとうございます」
「何かあったらすぐに言ってほしい」
「頼りにしています」
にこやかにそう伝えるとディオン様はホッと安堵したように笑った。
それから然程経たずに皇族の方々や国賓の方々が入場するラッパの音が鳴り響く。
ずらずらとやってくる人々は皆自国の衣装に身を包んでいてとても誇らしげだ。
(わかるな。俺も竜国の騎士服に似た正装は大好きだったし)
竜人の身体に合わせて自在にサイズが変わる特殊な服で、魔法耐性、物理耐性にも優れた防具顔負けの素晴らしいものだった。
そんな衣装もあの憑依してきた悪魔が『こんなデザイン全然好みじゃない!全部燃やしてやるからもっと竜王に相応しいゴージャスでエレガントなデザインで作らせろ!』なんて言って跡形もなく燃やしてしまったんだ。
流石に竜王の炎魔法で本気を出せば魔法耐性があっても燃えるものは燃える。
お気に入りだったのにどうして自分の手で燃やさなければならなかったのか。
本当に最悪だった。
薄い水色の上品な正装がなんだかすごく懐かしくて、つい物思いに耽ってしまう。
そんな俺に隣から声が掛かった。
「ラスター?」
その声にハッと我に返って隣を見ると、思いがけず失ってしまった衣装の色と似た瞳と目が合った。
「あ……」
ジワリと胸に込み上げてくるのはなんの感情なのだろう?
ホッとしたような感情にも似ているけど…近しい感情を当てるのなら郷愁に似たものだったかもしれない。
「すみません。ちょっと思い出に浸っていました」
「…思い出」
「はい。懐かしい思い出です」
そんなことを言いながら、俺は差し出された乾杯のためのグラスをそっとディオン様から受け取った。
そこへ王の声が高々と響き渡る。
「我が国と各国の益々の繁栄を願って!乾杯!」
「「「「「乾杯!!」」」」」
それを受けて俺はそっと手元のワイングラスへと口をつけた。
今世では殆ど飲む機会のないお酒。
(割と辛口だな)
俺はフルーティーな方が好みだけど、もしかしたらこの国では辛口のお酒のお方が主流なのかもしれない。
産地によっても違うだろうし、今度ディオン様に聞いてみよう。
ディオン様はきっとその辺りに関しては俺よりもずっと詳しいはずだから。
────────────────
※ニュアンスが伝わらなくて首を傾げる方もいるかもしれないので、いるかどうかわかりませんが一応補足。
「ラスターがディオン様から頂いた服よりも皇太子殿下から頂いた服を優先したことに対してですか?それとも…皇太子殿下からの贈り物をラスターが着たことに対してですか?」
↑中盤にあったヴィクターのこのセリフを翻訳すると、
好きな相手(この場合ラスター)が他の男からの服を自分が贈った服より優先して嫉妬したんですか?それとも、好きな相手(この場合は皇太子)が用意した服を平民風情が着たのが気に入らなかったんですか?という意味だったんです。
ディオンは全く気づいていないですが、それを受けて『なんだ。結局皇太子殿下の方をお好きなんですね』とヴィクターは判断。
誤解が生まれたという次第です。
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