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【本編】
8.本採用
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期間限定の短期雇用のはずだったが、仕事ぶりを認めてもらえて領主様が復帰後すぐに挨拶させてもらえることになった。
「君がラスターか。今回はとても助かったよ。ありがとう」
「ラスター=ルクスです。領主様のお役に立てて光栄です」
この世界の正式な礼法は知らないけれど、取り敢えず前世の略式礼法で挨拶をしてみる。
平民だし何も知らなくて当たり前なんだし、特に疑われないだろうと思ってやったのだけど、どうやらこちらではこれでも十分礼節を弁えた行為だったらしく酷く驚かれてしまった。
「ラスター。君は王城にでも出仕したことがあるのかね?」
「いいえ。生粋のメルブレド街生まれで、ここウィルラン領を離れたことはありませんが?」
「……では親しい知り合いに貴族の者がいるとか?」
「いいえ?特には」
「そうか…」
何やら疑われてしまったけど、本当に今現在貴族に知り合いなんて一人もいない。
単なる前世のなせる業なんだが、これでスパイ容疑でもかけられようものならどうしようもない。
「まあいい。取り敢えず君の仕事ぶりを評価して正式に採用したいと思っているんだが、構わないだろうか?」
領主様は少し考えたようだが、最終的にそんな前向きな言葉を俺にくれた。
これは非常に有難い。
「よろしいんですか?!」
「ああ、もちろんだ。寧ろ君のような優秀な人材を雇わない方が勿体ないと言えるだろう。将来的に息子を支えてほしいし、できればこれからは貴族の礼法なども幅広く学んでいってほしい」
「ありがとうございます!ご領主様ご夫妻ならびにご子息様には誠心誠意お仕えさせていただきます」
これは願ってもない言葉と言える。
俺は内心大喜びしながら感謝を込めて礼をした。
それからの日々は毎日の仕事に加え図書室での学びの時間が加わった。
やはりと言うか何と言うか、前世とは礼儀作法が大きく違う。
似て非なるものもあるから、混同しないようしっかりと学ぶ必要があった。
それと領主様の意向で将来的にご子息の補佐を任せられるようだから、周辺諸国の言語も学ぶことに。
取り敢えず8か国語をマスターしておけば大抵の国で使えるようだし、頑張るとしようか。
ただ話すだけなら最低限で構わないだろうが、領主の立場を考えると交渉を任される可能性が高い。
完璧にマスターしなければきっと使えない奴と思われてしまうだろうし、しっかり学ばなければ。
とは言え発音も前世の獣人族やらエルフ族などのものに比べれば全く難しくはないし、文法だって非常にわかりやすい。
文体だってここで使われているものと酷似しているし、手紙の様式も大きくは変わらない様子。
(これなら一言語を一か月でマスターするとして、8か月もあれば余裕だな)
幸いここの図書室の蔵書は多岐に渡っているようだし、ものにより多少手間取ったとしても一年頑張れば全て完璧に話せるようになることだろう。
そんなこんなで充実した日々を送る俺だったが、屋敷で暮らし始めて一年経った頃、ふと思った。
そう言えば将来仕える予定のご子息に一度も会ったことがないな、と。
(どんな方なんだろう?)
素朴な疑問。
ご領主様に似た思慮深く責任感のある方なんだろうか?
それとも全く違った方なんだろうか?
そう思って他の使用人達へそれとなく聞いてみると、なんと誰も見たことも会ったこともないという。
なんでも5才の時に王都に行ったっきり一度もこっちに戻ってきていないらしい。
「奥方様は何度か帰ってこられたんだが、やっぱりディオン様が心配なようで、数日でまた王都に戻ってしまって」
「そうそう。特にディオン様が年頃になってからは心配が加速したのか、奥方様も全く帰ってこなくなってしまったんだよ」
「旦那様が可哀想でねぇ」
なるほど。
王都の色に染まり過ぎて帰りたくなくなってしまったといった感じか。
思いがけずそういう子供っぽいところを知って、少しだけ親近感が湧いた。
「そもそも運命の相手とやらは見つかったのかねぇ」
「あれは王都にずっと居たい口実だろう?」
「いや~そうとも言い切れないんじゃないか?あっちの洗練された貴族達を知ったらそっちで相手を探したくなるってもんさ」
「ああ、なるほど。でもほら。ラスターは貴族に張り合えるくらい綺麗だし、ディオン様も気に入るんじゃないか?」
「確かにラスターならお貴族様にも負けてないな!男だけど」
そう言って皆がハハハと笑う。
「ラスターもそろそろ恋人の一人や二人、できたんじゃないか?」
そして徐ろに振られたのはそんな話題だった。
恋人────それは自分にとっては無縁の言葉だ。
「そうだよ。まだ若いし、ピンと来ないかもしれないけど、良い人探して結婚して家庭を築くのはいいもんだ。これって人を見つけたら絶対離しちゃダメだぞ?」
そんな言葉に俺は曖昧に微笑み、『考えておきます』とだけ口にした。
自分に一生縁のないものの最たるものが結婚だ。
俺には、愛する女性が現れたとしても決して結婚などできないし、子を為すこともできないという呪いが掛けられている。
だからこそ最初から結婚なんて諦めているし、ましてやその前提となる恋人を作る気もなかった。
(別にいいんだ…)
俺の愛は全部前世で会えなかったツガイへ捧げると誓ったから。
結婚できないなら、子も作れないなら、一生会えない相手に愛を捧げても一緒だろう?
前世とは違い今世でその存在を感じることはできないけど、心だけは捧げ続けよう。
恋なんてしない。
愛なんていらない。
ただ大切に想う気持ちだけが胸にある。
それだけで十分だ。
「まあなんにせよディオン様は早々帰ってこないと思うな」
「そうね。ご領主様がご隠居を決めでもしない限り、帰ってこないんじゃないかしら?」
「帰ってくる頃には嫁さんと子供がいたりしてな。ハハハッ!」
そんな風にご子息であるディオン様の話は終わった。
それを裏付けるかのように一向に帰ってこないディオン様。
ご領主様も悩み顔だ。
何でも王都の学園を卒業した後遊学に出て、やっと帰ってきたと思ったら皇太子殿下直属の近衛騎士になったんだとか。
「はぁ…。あいつは一体いつになったら帰ってくるんだ」
もうこのままずっと帰ってこないんじゃないかと領主様は思っている様子。
「まあまだ若いですし、色々やりたいのでは?」
「ラスター…。いっそ家の子になるか?お前が跡継ぎになってくれるなら私としても安心してこの領地を任せられるんだが」
「そんなに弱気にならないでください。ディオン様もその内きっと戻ってきてくださいます」
「はぁ…。そうだろうか?」
「ええ。もしご心配なら俺が一度様子を見に行ってきますよ。だから元気を出してください」
「ラスター…!そうだな。うん。よし。まだ近衛騎士になってすぐだし、今言ってもなしの飛礫だろう。一年ほど様子を見てから今後について考えるとしよう」
「はい。ではこちらの案件からご確認を────」
どうやらご領主様の気持ちも少しは晴れたようだと判断し、止まっていた仕事をスッと差し出し気持ちを切り替えさせる。
「おお!随分収穫高が上がったな」
「はい。土壌改良が上手くいったようで、今年は豊作になる見込みです」
「有難い。ラスターが色々調べてくれたお陰だな」
「いいえ。ご領主様が俺を信じて即実行に移してくださったお陰です。ありがとうございます」
「ハハハッ!相変わらず謙虚だな」
明るく振舞ってはいるが、領主様の悩みは尽きない。
前世で竜王として上に立っていた自分だからこそわかることもある。
その両肩に乗せられた民の重みは如何ばかりか。
その重みを少しでも減らすべく俺も微力ながら尽力しよう。
本当ならご子息であるディオン様が協力してくれるのが一番なのだけど……。
「君がラスターか。今回はとても助かったよ。ありがとう」
「ラスター=ルクスです。領主様のお役に立てて光栄です」
この世界の正式な礼法は知らないけれど、取り敢えず前世の略式礼法で挨拶をしてみる。
平民だし何も知らなくて当たり前なんだし、特に疑われないだろうと思ってやったのだけど、どうやらこちらではこれでも十分礼節を弁えた行為だったらしく酷く驚かれてしまった。
「ラスター。君は王城にでも出仕したことがあるのかね?」
「いいえ。生粋のメルブレド街生まれで、ここウィルラン領を離れたことはありませんが?」
「……では親しい知り合いに貴族の者がいるとか?」
「いいえ?特には」
「そうか…」
何やら疑われてしまったけど、本当に今現在貴族に知り合いなんて一人もいない。
単なる前世のなせる業なんだが、これでスパイ容疑でもかけられようものならどうしようもない。
「まあいい。取り敢えず君の仕事ぶりを評価して正式に採用したいと思っているんだが、構わないだろうか?」
領主様は少し考えたようだが、最終的にそんな前向きな言葉を俺にくれた。
これは非常に有難い。
「よろしいんですか?!」
「ああ、もちろんだ。寧ろ君のような優秀な人材を雇わない方が勿体ないと言えるだろう。将来的に息子を支えてほしいし、できればこれからは貴族の礼法なども幅広く学んでいってほしい」
「ありがとうございます!ご領主様ご夫妻ならびにご子息様には誠心誠意お仕えさせていただきます」
これは願ってもない言葉と言える。
俺は内心大喜びしながら感謝を込めて礼をした。
それからの日々は毎日の仕事に加え図書室での学びの時間が加わった。
やはりと言うか何と言うか、前世とは礼儀作法が大きく違う。
似て非なるものもあるから、混同しないようしっかりと学ぶ必要があった。
それと領主様の意向で将来的にご子息の補佐を任せられるようだから、周辺諸国の言語も学ぶことに。
取り敢えず8か国語をマスターしておけば大抵の国で使えるようだし、頑張るとしようか。
ただ話すだけなら最低限で構わないだろうが、領主の立場を考えると交渉を任される可能性が高い。
完璧にマスターしなければきっと使えない奴と思われてしまうだろうし、しっかり学ばなければ。
とは言え発音も前世の獣人族やらエルフ族などのものに比べれば全く難しくはないし、文法だって非常にわかりやすい。
文体だってここで使われているものと酷似しているし、手紙の様式も大きくは変わらない様子。
(これなら一言語を一か月でマスターするとして、8か月もあれば余裕だな)
幸いここの図書室の蔵書は多岐に渡っているようだし、ものにより多少手間取ったとしても一年頑張れば全て完璧に話せるようになることだろう。
そんなこんなで充実した日々を送る俺だったが、屋敷で暮らし始めて一年経った頃、ふと思った。
そう言えば将来仕える予定のご子息に一度も会ったことがないな、と。
(どんな方なんだろう?)
素朴な疑問。
ご領主様に似た思慮深く責任感のある方なんだろうか?
それとも全く違った方なんだろうか?
そう思って他の使用人達へそれとなく聞いてみると、なんと誰も見たことも会ったこともないという。
なんでも5才の時に王都に行ったっきり一度もこっちに戻ってきていないらしい。
「奥方様は何度か帰ってこられたんだが、やっぱりディオン様が心配なようで、数日でまた王都に戻ってしまって」
「そうそう。特にディオン様が年頃になってからは心配が加速したのか、奥方様も全く帰ってこなくなってしまったんだよ」
「旦那様が可哀想でねぇ」
なるほど。
王都の色に染まり過ぎて帰りたくなくなってしまったといった感じか。
思いがけずそういう子供っぽいところを知って、少しだけ親近感が湧いた。
「そもそも運命の相手とやらは見つかったのかねぇ」
「あれは王都にずっと居たい口実だろう?」
「いや~そうとも言い切れないんじゃないか?あっちの洗練された貴族達を知ったらそっちで相手を探したくなるってもんさ」
「ああ、なるほど。でもほら。ラスターは貴族に張り合えるくらい綺麗だし、ディオン様も気に入るんじゃないか?」
「確かにラスターならお貴族様にも負けてないな!男だけど」
そう言って皆がハハハと笑う。
「ラスターもそろそろ恋人の一人や二人、できたんじゃないか?」
そして徐ろに振られたのはそんな話題だった。
恋人────それは自分にとっては無縁の言葉だ。
「そうだよ。まだ若いし、ピンと来ないかもしれないけど、良い人探して結婚して家庭を築くのはいいもんだ。これって人を見つけたら絶対離しちゃダメだぞ?」
そんな言葉に俺は曖昧に微笑み、『考えておきます』とだけ口にした。
自分に一生縁のないものの最たるものが結婚だ。
俺には、愛する女性が現れたとしても決して結婚などできないし、子を為すこともできないという呪いが掛けられている。
だからこそ最初から結婚なんて諦めているし、ましてやその前提となる恋人を作る気もなかった。
(別にいいんだ…)
俺の愛は全部前世で会えなかったツガイへ捧げると誓ったから。
結婚できないなら、子も作れないなら、一生会えない相手に愛を捧げても一緒だろう?
前世とは違い今世でその存在を感じることはできないけど、心だけは捧げ続けよう。
恋なんてしない。
愛なんていらない。
ただ大切に想う気持ちだけが胸にある。
それだけで十分だ。
「まあなんにせよディオン様は早々帰ってこないと思うな」
「そうね。ご領主様がご隠居を決めでもしない限り、帰ってこないんじゃないかしら?」
「帰ってくる頃には嫁さんと子供がいたりしてな。ハハハッ!」
そんな風にご子息であるディオン様の話は終わった。
それを裏付けるかのように一向に帰ってこないディオン様。
ご領主様も悩み顔だ。
何でも王都の学園を卒業した後遊学に出て、やっと帰ってきたと思ったら皇太子殿下直属の近衛騎士になったんだとか。
「はぁ…。あいつは一体いつになったら帰ってくるんだ」
もうこのままずっと帰ってこないんじゃないかと領主様は思っている様子。
「まあまだ若いですし、色々やりたいのでは?」
「ラスター…。いっそ家の子になるか?お前が跡継ぎになってくれるなら私としても安心してこの領地を任せられるんだが」
「そんなに弱気にならないでください。ディオン様もその内きっと戻ってきてくださいます」
「はぁ…。そうだろうか?」
「ええ。もしご心配なら俺が一度様子を見に行ってきますよ。だから元気を出してください」
「ラスター…!そうだな。うん。よし。まだ近衛騎士になってすぐだし、今言ってもなしの飛礫だろう。一年ほど様子を見てから今後について考えるとしよう」
「はい。ではこちらの案件からご確認を────」
どうやらご領主様の気持ちも少しは晴れたようだと判断し、止まっていた仕事をスッと差し出し気持ちを切り替えさせる。
「おお!随分収穫高が上がったな」
「はい。土壌改良が上手くいったようで、今年は豊作になる見込みです」
「有難い。ラスターが色々調べてくれたお陰だな」
「いいえ。ご領主様が俺を信じて即実行に移してくださったお陰です。ありがとうございます」
「ハハハッ!相変わらず謙虚だな」
明るく振舞ってはいるが、領主様の悩みは尽きない。
前世で竜王として上に立っていた自分だからこそわかることもある。
その両肩に乗せられた民の重みは如何ばかりか。
その重みを少しでも減らすべく俺も微力ながら尽力しよう。
本当ならご子息であるディオン様が協力してくれるのが一番なのだけど……。
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