【完結】竜王は生まれ変わって恋をする

竜王は寿命が近づくと狂うと言われていた。
でも────これは違うのではないか?

ある日突然何者かに身体を乗っ取られ、好き放題された挙句、とうとう親友にまで手にかけてしまった。
早く俺を殺して…。
そう願う俺にやっと死はやってきた。

女神は言う。
この世界には数百年に一度異世界からの魂が紛れ込んできて、誰かの身体を乗っ取ってしまうのです、と。
『憑依病』と神の世界では言われている現象なんだとか。
そして憑依病にかかった者は望まぬ行動をさせられた挙句死ぬしかない。
しかも呪われている?!

親友のツガイをも手に掛けた事で、盛大に恨まれて親友に呪われてしまった。

愛する女性が現れたとしても決して結婚などできないし、子を為すこともできないという呪い────。

憑依病の犠牲者の魂は神の救済を受け記憶を持ったまま転生させてもらえるらしいが、その呪いがあると言うのなら、転生はできても幸せになんてなれないだろう。
そんな俺を哀れんだ女神は俺に女神の祝福を与えてくれた。

「貴方は幸せになるべきだと思いますよ?どうか次の生では幸せを掴み取ってくださいね」

そして生まれ変わった世界は元いた世界とは違い、魔法のない、人族だけが住む世界だった。

これは前世で出会えなかった、ツガイと俺の出会いと恋の物語。



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