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67.宿屋にて①
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ルシアンと共に従兄妹達の元へ戻ると、ダイアンが『良かった』と言いながら抱き着いてきた。
どうやらいきなり消えた俺を心配してくれていたらしい。
「アン姉さん。ダニー兄さんは?」
「大丈夫よ。さっきお医者さんが診てくれて、カイがしてくれた止血処理が上手くできてたのが良かったみたい」
どうやら命に別状はなく、助かったらしい。
呼吸も落ち着いているし、見たところ問題はなさそうだった。
「良かった…」
本当に良かった。
これでダニエルが死んでいたら悔やんでも悔やみきれなくなるところだった。
「ところでカイ。もしかしてそちらの彼は…?」
そこでやっとダイアンは俺の斜め後ろにいたルシアンに気づき、尋ねてくる。
少しは心に余裕ができたと思っていいんだろうか?
「あ、紹介するよ。俺の婚約者のルシアン。ルシィ、こっちは俺の従兄妹のダイアンだ」
「初めまして。カイザーリードの従兄妹、ダイアン=リンガーです。お噂はかねがね伺っておりますわ」
「ルシアン=ジェレアクトです。初めまして」
ニコッと人好きのする満面の笑みでダイアンに自己紹介するルシアンに、さっきまでの姿を知る俺はなんだかモゾッとした。
再会してから素のルシアンばかり見てきたから、猫かぶりの姿はなんだか違和感があるんだ。
あまりの違いに一瞬別人かと思った。
「どうしたの?カイ」
「え?!い、いや、その…ちょっと久しぶり過ぎて…」
慣れないだけだ。
不思議そうな顔をするダイアンにどう言おうかとあたふたしていたら、ルシアンに笑われてしまった。
「ル、ルシィ?!」
「いや…っ、可愛いなと思って…クッ…ふふっ」
笑い方まで変えるなんて実に器用だと思う。
俺にはできない芸当だ。
憮然とする俺とクスクス笑うルシアン。
そんな様子を見てダイアンはどこかホッとしたように肩の力を抜いた。
「よかった」
その言葉にそっと視線を向けると、ダイアンはどこか思い詰めたような顔でルシアンへと話を振る。
「その…ジェレアクト様。少し二人だけでお話したいのですが、お時間を頂けないでしょうか?」
いきなりの予想外の言葉に俺は目を丸くする。
いくらなんでもほぼ初対面でそれはない。
ルシアンは当然断るだろうと思ったのだけど────。
「カイ。ちょっと行ってくる」
「え?!」
「カイ。悪いけどダニエルに付いていてくれる?何かあったら怖いから」
そう言われてしまったら無理に同席したいとも言い難い。
「…………わかった」
何の話か分からないけど、わざわざ二人だけというからにはきっと俺には聞かせられない類の話なんだろう。
なんだかモヤモヤするけど仕方がない。
俺は渋々二人を送り出した。
***
【Side.ルシアン】
カイザーリードの従兄妹と対面した。
リンガー家は伯爵家でカイザーリードの母親の実家だ。
恐らく善意で道中の安全確保のためカイザーリードに付き添ってくれたのだろう。
なんだかんだでカイザーリードはユージィンのせいで箱入りだから心配だったのだと思う。
そしてそんな保護者然とした従兄妹からの話となると、内容はきっと予想通りのものだろう。
カイザーリードのこと以外考えられない。
「それでお話しとは?」
「ええ。その……」
物凄く言い難そうに言葉を選んでいる様子に、きっとカイザーリードに何があったのかを知っているんだろうと予想を立てる。
そして暫くして思い切ったように言われたのは、まさかの『捨てないでやってほしい』という言葉だった。
「あの子は貴方に凄く会いたがっていて、無理を押してここまで来たの。それだけ好きだったからよ。でも破落戸に攫われて…酷い目にあったって情報屋から聞いたわ」
カイザーリードは凄く傷ついてるのだとダイアンは涙目で俺へと訴えてくる。
「だから、ここで貴方に捨てられたらあの子、きっと耐えられずに死んじゃうかもしれないっ。だから、だから…っ、絶対に捨てないであげてほしいの!」
まあこんな話、とても本人の前で言えなかったという気持ちもわからなくはないし、事情を俺に話して何とか引き留めようと思ったんだろう。
なかなか従兄妹思いだと思う。
純粋なカイザーリードの従兄妹らしく、心根が綺麗なんだろう。
交渉としてはかなり下手くそだが、その分裏がなくて信用はできる。
とは言えこんな些事でいつまでもカイザーリードの側を離れているのも御免だ。
さっさと済ませてカイザーリードのところへ戻りたい。
「大丈夫です。俺は絶対にカイを捨てたりしませんから」
笑顔を振りまいておけば丸く収まるだろう。
「本当?本当に?」
「ええ。誰が何と言おうともう放す気はありません」
その言葉にダイアンはホッとしたように胸を撫で下ろす。
これでもう解放してくれるだろうか?
そう思ったが、ふとユージィンにどこまで話したのかが気になって知りたくなった。
「そう言えば義父上がこちらに向かっていると聞きました」
「え?!」
「その…心の準備をしておきたいので、どこまで事情を把握されているのか、教えていただいても?」
あくまでもしおらしく、不安げに見えるように振舞い、尋ねてみる。
「叔父様がこっちに?!」
「はい」
「大変!ダニエル…っ!ああ…そうだったわ。まだ意識が戻ってないんだったわ。どうしましょう?困ったわ」
困ったのはこっちの方だ。
いいから早くどこまで話したのか言えと言ってやりたい。
もしかしてダニエルしか知らないんだろうか?
それならそれで諦めるしかないが…。
「ルシアン様!最悪カイを連れて逃げてください!」
「……それはもちろん」
当然逃げる気満々だが、これでは埒が明かないし時間の無駄だ。
どこまで情報を伝えたのか知っているなら、早く言って欲しい。
「あの、落ち着いてください。もしかしてカイが攫われたことも義父上はご存じなのですか?」
手っ取り早くそう尋ねると、ダイアンは蒼白になりながらこう言った。
「叔父様には情報屋に行く前に手紙を送ったから、詳細まで伝わってはいないわ。でも攫われたかもしれないっていうのは手紙に書いていたから、それで心配して向かっているのだと…」
なるほど。それならまだやりよりはある。
「ダイアン嬢」
「え、あ…」
「一先ず落ち着いてください」
「…はい」
「義父上に情報が漏れていないのであれば対処は簡単です。カイが迷子になった先で偶然俺と遭遇して、翌朝無事に帰ってきたことにしましょう」
「え?!」
「俺達は婚約者同士です。久しぶりの逢瀬に盛り上がったとでも言えば済む話でしょう?」
ユージィンは激怒するだろうが、それが一番カイザーリードを傷つけずに済むし、話の辻褄が合う。
でも俺達が離れ離れになった事情をカイザーリードから聞いていたのか、ダイアンは戸惑うように視線を彷徨わせた。
「でもそれだとまた二人は引き離されるんじゃないでしょうか?」
「大丈夫です。カイザーリードが傷つくより、俺が一発殴られる方が遥かにマシだと思いませんか?」
どうせ今のステータス差なら殴られても痛くも痒くもない。
好きなだけ殴らせてやろうではないか。
それでまた引き離されたら今度こそ駆け落ちだ。
呼べばカイザーリードは俺の元に召喚されるのだし、前回と同じようなことには絶対にならない。
レンスニールは俺に爵位を与えると言ってくれていたから、もしそうなったらカイザーリードと一緒に屋敷に引き籠ってしまおう。
(あいつならいくらでも秘密裏に屋敷を用意できるだろうしな)
ある意味ベストの展開だ。
学園は飛び級でさっさと卒業してそうしてしまおうか?
レンスニールが仕事も用意してくれているし、収入だって商売の方が上手く言っているから何とでもなる。
実家と縁切りしてこちらに住んでも何ら生活に困ることもない。
煩わしいユージィンを出し抜いて新婚生活を満喫できるなんて最高ではないか。
「ルシアン様…そんなにカイのことを」
都合よくダイアンはこちらの言葉に酔ってくれているし、そうだそうしよう。
「ダイアン嬢。どうかカイのためにも、先程のお話、よろしくお願いします」
ダメ押しとばかりに懇願するように表情を作ってそう言うと、使命感に燃える瞳で見返され、力強く同意してもらうことができた。
「わかりました!お任せください」
「ありがとうございます」
話は終わった。
この従兄妹はきっとユージィンが何を言おうとこちらを援護してくれるはず。
さあ、ユージィン。早く来い。
お前の息子はもう二度とお前の元には返さんぞ?
どうやらいきなり消えた俺を心配してくれていたらしい。
「アン姉さん。ダニー兄さんは?」
「大丈夫よ。さっきお医者さんが診てくれて、カイがしてくれた止血処理が上手くできてたのが良かったみたい」
どうやら命に別状はなく、助かったらしい。
呼吸も落ち着いているし、見たところ問題はなさそうだった。
「良かった…」
本当に良かった。
これでダニエルが死んでいたら悔やんでも悔やみきれなくなるところだった。
「ところでカイ。もしかしてそちらの彼は…?」
そこでやっとダイアンは俺の斜め後ろにいたルシアンに気づき、尋ねてくる。
少しは心に余裕ができたと思っていいんだろうか?
「あ、紹介するよ。俺の婚約者のルシアン。ルシィ、こっちは俺の従兄妹のダイアンだ」
「初めまして。カイザーリードの従兄妹、ダイアン=リンガーです。お噂はかねがね伺っておりますわ」
「ルシアン=ジェレアクトです。初めまして」
ニコッと人好きのする満面の笑みでダイアンに自己紹介するルシアンに、さっきまでの姿を知る俺はなんだかモゾッとした。
再会してから素のルシアンばかり見てきたから、猫かぶりの姿はなんだか違和感があるんだ。
あまりの違いに一瞬別人かと思った。
「どうしたの?カイ」
「え?!い、いや、その…ちょっと久しぶり過ぎて…」
慣れないだけだ。
不思議そうな顔をするダイアンにどう言おうかとあたふたしていたら、ルシアンに笑われてしまった。
「ル、ルシィ?!」
「いや…っ、可愛いなと思って…クッ…ふふっ」
笑い方まで変えるなんて実に器用だと思う。
俺にはできない芸当だ。
憮然とする俺とクスクス笑うルシアン。
そんな様子を見てダイアンはどこかホッとしたように肩の力を抜いた。
「よかった」
その言葉にそっと視線を向けると、ダイアンはどこか思い詰めたような顔でルシアンへと話を振る。
「その…ジェレアクト様。少し二人だけでお話したいのですが、お時間を頂けないでしょうか?」
いきなりの予想外の言葉に俺は目を丸くする。
いくらなんでもほぼ初対面でそれはない。
ルシアンは当然断るだろうと思ったのだけど────。
「カイ。ちょっと行ってくる」
「え?!」
「カイ。悪いけどダニエルに付いていてくれる?何かあったら怖いから」
そう言われてしまったら無理に同席したいとも言い難い。
「…………わかった」
何の話か分からないけど、わざわざ二人だけというからにはきっと俺には聞かせられない類の話なんだろう。
なんだかモヤモヤするけど仕方がない。
俺は渋々二人を送り出した。
***
【Side.ルシアン】
カイザーリードの従兄妹と対面した。
リンガー家は伯爵家でカイザーリードの母親の実家だ。
恐らく善意で道中の安全確保のためカイザーリードに付き添ってくれたのだろう。
なんだかんだでカイザーリードはユージィンのせいで箱入りだから心配だったのだと思う。
そしてそんな保護者然とした従兄妹からの話となると、内容はきっと予想通りのものだろう。
カイザーリードのこと以外考えられない。
「それでお話しとは?」
「ええ。その……」
物凄く言い難そうに言葉を選んでいる様子に、きっとカイザーリードに何があったのかを知っているんだろうと予想を立てる。
そして暫くして思い切ったように言われたのは、まさかの『捨てないでやってほしい』という言葉だった。
「あの子は貴方に凄く会いたがっていて、無理を押してここまで来たの。それだけ好きだったからよ。でも破落戸に攫われて…酷い目にあったって情報屋から聞いたわ」
カイザーリードは凄く傷ついてるのだとダイアンは涙目で俺へと訴えてくる。
「だから、ここで貴方に捨てられたらあの子、きっと耐えられずに死んじゃうかもしれないっ。だから、だから…っ、絶対に捨てないであげてほしいの!」
まあこんな話、とても本人の前で言えなかったという気持ちもわからなくはないし、事情を俺に話して何とか引き留めようと思ったんだろう。
なかなか従兄妹思いだと思う。
純粋なカイザーリードの従兄妹らしく、心根が綺麗なんだろう。
交渉としてはかなり下手くそだが、その分裏がなくて信用はできる。
とは言えこんな些事でいつまでもカイザーリードの側を離れているのも御免だ。
さっさと済ませてカイザーリードのところへ戻りたい。
「大丈夫です。俺は絶対にカイを捨てたりしませんから」
笑顔を振りまいておけば丸く収まるだろう。
「本当?本当に?」
「ええ。誰が何と言おうともう放す気はありません」
その言葉にダイアンはホッとしたように胸を撫で下ろす。
これでもう解放してくれるだろうか?
そう思ったが、ふとユージィンにどこまで話したのかが気になって知りたくなった。
「そう言えば義父上がこちらに向かっていると聞きました」
「え?!」
「その…心の準備をしておきたいので、どこまで事情を把握されているのか、教えていただいても?」
あくまでもしおらしく、不安げに見えるように振舞い、尋ねてみる。
「叔父様がこっちに?!」
「はい」
「大変!ダニエル…っ!ああ…そうだったわ。まだ意識が戻ってないんだったわ。どうしましょう?困ったわ」
困ったのはこっちの方だ。
いいから早くどこまで話したのか言えと言ってやりたい。
もしかしてダニエルしか知らないんだろうか?
それならそれで諦めるしかないが…。
「ルシアン様!最悪カイを連れて逃げてください!」
「……それはもちろん」
当然逃げる気満々だが、これでは埒が明かないし時間の無駄だ。
どこまで情報を伝えたのか知っているなら、早く言って欲しい。
「あの、落ち着いてください。もしかしてカイが攫われたことも義父上はご存じなのですか?」
手っ取り早くそう尋ねると、ダイアンは蒼白になりながらこう言った。
「叔父様には情報屋に行く前に手紙を送ったから、詳細まで伝わってはいないわ。でも攫われたかもしれないっていうのは手紙に書いていたから、それで心配して向かっているのだと…」
なるほど。それならまだやりよりはある。
「ダイアン嬢」
「え、あ…」
「一先ず落ち着いてください」
「…はい」
「義父上に情報が漏れていないのであれば対処は簡単です。カイが迷子になった先で偶然俺と遭遇して、翌朝無事に帰ってきたことにしましょう」
「え?!」
「俺達は婚約者同士です。久しぶりの逢瀬に盛り上がったとでも言えば済む話でしょう?」
ユージィンは激怒するだろうが、それが一番カイザーリードを傷つけずに済むし、話の辻褄が合う。
でも俺達が離れ離れになった事情をカイザーリードから聞いていたのか、ダイアンは戸惑うように視線を彷徨わせた。
「でもそれだとまた二人は引き離されるんじゃないでしょうか?」
「大丈夫です。カイザーリードが傷つくより、俺が一発殴られる方が遥かにマシだと思いませんか?」
どうせ今のステータス差なら殴られても痛くも痒くもない。
好きなだけ殴らせてやろうではないか。
それでまた引き離されたら今度こそ駆け落ちだ。
呼べばカイザーリードは俺の元に召喚されるのだし、前回と同じようなことには絶対にならない。
レンスニールは俺に爵位を与えると言ってくれていたから、もしそうなったらカイザーリードと一緒に屋敷に引き籠ってしまおう。
(あいつならいくらでも秘密裏に屋敷を用意できるだろうしな)
ある意味ベストの展開だ。
学園は飛び級でさっさと卒業してそうしてしまおうか?
レンスニールが仕事も用意してくれているし、収入だって商売の方が上手く言っているから何とでもなる。
実家と縁切りしてこちらに住んでも何ら生活に困ることもない。
煩わしいユージィンを出し抜いて新婚生活を満喫できるなんて最高ではないか。
「ルシアン様…そんなにカイのことを」
都合よくダイアンはこちらの言葉に酔ってくれているし、そうだそうしよう。
「ダイアン嬢。どうかカイのためにも、先程のお話、よろしくお願いします」
ダメ押しとばかりに懇願するように表情を作ってそう言うと、使命感に燃える瞳で見返され、力強く同意してもらうことができた。
「わかりました!お任せください」
「ありがとうございます」
話は終わった。
この従兄妹はきっとユージィンが何を言おうとこちらを援護してくれるはず。
さあ、ユージィン。早く来い。
お前の息子はもう二度とお前の元には返さんぞ?
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