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42.制裁 Side.ルシアン
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学園に入ってからひと月が経った。
嫌がらせ自体は鳴りを潜め、そこかしこでヒソヒソと陰口を叩かれるくらいの可愛いものだ。
特に害はない。
問題があるとすれば教師達の方だろう。
いくら授業で成果を出そうと、全てマイナス評価とはどう言う了見だ?
腹が立つから、今度の演習授業で魔物を強化して嗾けてやろうかと思わず考えてしまったくらいだ。
まあいい。
今はそれよりもクラスの掌握が肝心だ。
ジワリジワリと良識ある者達の罪悪感を煽った甲斐もあり、猫を被りながら笑顔で挨拶を繰り返していたら気まずそうにしながらも微かに頭を下げてくる者も出てきた。
ひと月でこれなら半年後には全員俺の配下に置けるだろう。
そうほくそ笑んでいたのも束の間、帰りに寮へと向かう道すがら、何者かの襲撃にあった。
油断したタイミングでプロに襲わせる。
なかなかどうして、常套手段に出たものだ。
俺が予想していないとでも思ったんだろうか?
浅はかにも程がある。
全員剣を手に持っているが、魔力も高い。
どうやらそれなりの腕を持つ相手のようだ。
これは身を入れて戦わないとうっかり怪我をしてしまうかもしれない。
そう思い、空間魔法【収納】に入れていた剣を取り出した。
これは魔剣ではないがそこそこ腕の良い鍛冶師が作ったもので俺も気に入っている。
最初『魔法を纏わせられるように作ってほしい』と注文を出した時は『魔剣のご注文ですね。わかりました』と言われ、『違う。普通の剣でそれができる剣を作ってほしい』と言ったら『絶対に無理ですよ?!』と慄かれたものだ。
魔剣だと契約が必要になるし、カイザーリードがいるのに浮気になるだろうと思ったからかなり無理を言ったのだが、最終的にその鍛冶師は知恵を絞ってこの剣を作り出してくれた。
『やればできるじゃないか』と言ったらげっそりした顔で『勘弁してください。こんな依頼二度と御免です』と泣かれたが、『客のニーズに応えてこその職人だろう?』と言って金貨百枚を渡してやったら『毎度あり!また何時でもどうぞ!メンテナンスも受け付けておりますので!』と言われた。現金なものだ。
まあそれはこの際どうでもいい。
今この瞬間こそ、この剣の本領を発揮できるというものだ。
「かかってこい」
そう言って青い炎を剣へと纏わせて賊へと対峙してやると、『魔剣か?!』と慄きながらも戦闘態勢を取り、連携を取りながら襲い掛かってきた。
剣戟は全ていなし、魔法は同威力の魔法でできる限り相殺していく。
それらを潜り抜けて襲い掛かってくる魔法はシールドの魔法で防ぎ、一人また一人と敵を減らしてやった。
大体学生一人の闇討ちにプロを嗾け、10人規模で襲わせるなんてどこのどいつだ?
(俺じゃなかったらあっさり殺されていたぞ?)
そう思いながら地面に沈んだ最後の一人、恐らくリーダー格であろう相手を思い切り踏みつけてやる。
「誰に頼まれた?」
殺意を乗せ、低く問いかけると震えながら『こ、答えられねぇ』と言ってきた。
「さっさと吐いた方が身のためだぞ?」
「ほ、本当に答えられねぇんだ!魔法契約で、依頼主に関しては何も話せねぇことになってるっ…!」
「ほぉ?」
それならそれで方法はなくはない。
「この中に見覚えのある顔はあるか?」
「え…?」
「話す必要はない。目を止めるだけで十分だ。それに今俺は『依頼主を言え』と言ったわけじゃない。『見覚えのある顔はあるか?』と訊いたんだ。どうだ?」
その言葉に男が恐る恐る目の前に広げられた映像へと目を向ける。
これは【メモリー】という、記憶から人物を空間投影する魔法だ。
俺に恨みを抱いていそうな相手を厳選して映し出してみた。
「まずは生徒達」
それに対し男はフルリと横に首を振る。
どうやらこの中にはいなかった様子。
「次は教師達」
それらを見遣り、男は一人の男へと目を止めた。
「なるほど。こいつか」
男は答えなかったが、目はそうだと暗に語っていた。
「十分だ。これに免じて今回は見逃してやろう」
そう言って俺は男達を置き去りにその場を離れる。
(それにしてもまさか教師が暗殺者を嗾けてくるとはな)
先程の暗殺者が示した相手は初日に俺に突っかかってきた教師だった。
バケツを持った生徒ではなく俺に怒鳴ってきたあいつだ。
あの男はどうやらずっと根に持っていたらしい。
恥をかかされたとでも思ったのかもしれない。
「全く。プライドだけは一人前だな」
傍迷惑にもほどがある。
そんな男にはきっちり躾を施さねば。
そう思い俺は早速その日の夜にその教師の部屋へと向かった。
「なっ?!お前っ!どうしてここに?!」
慄きながら俺に怒鳴りつけてくる教師。
煩いな。
外に声が漏れないように結界を張っておこう。
何故部屋を知っていたのか?
そんなもの魔力を辿ればいくらでも辿り着けるだろうに。
「先生。ダメですよ?純真な生徒に暗殺者を差し向けるだなんて。危うく死んでしまうところだったじゃありませんか」
「お前のどこが純真だ?!そ、そもそも私が暗殺者を仕向けたなど、どこに証拠があるというんだ?!言い掛かりにも程があるぞ?!」
「そうですね。それは確かにそうかもしれませんね」
「ハハッ!ほら見ろ。わかったならさっさと出ていけ!不法侵入で訴えてやる!」
こちらに証拠がないとわかり、忽ち勢いづく教師ににこりと笑う。
「じゃあ疑わしきは罰せよということで、お仕置きさせていただきます」
「は?!疑わしきは罰せずの間違いだろう?!ちょっ、な、何をする気だ?!ぎゃああああっ?!」
「心配しなくてもちょっと動きを封じた上で大事なところに電撃をお見舞いして、後ろに物を突っ込んで写真を撮るだけですよ」
「ひぃっ?!や、やめろぉおおおっ!」
「大人しくしていたらここまでしなかったのに…。それとも、馬鹿は死なないとわからないか?」
前半は猫を被って、後半は素で殺気を放ってやったら失禁して自ら醜態を晒してきたからそのまま写真に収めてやった。
そして少々の仕置きをしてからきっちりと釘を刺す。
「これに懲りたら二度とふざけた真似はしないでくださいね?先生」
けれどそれに対する返事はない。
まあ半ば放心状態のようだし、さもありなん。
きっとこれに懲りて二度と闇討ちなんかしようとは思わないことだろう。
そう満足げに笑みを浮かべ、俺は悠々と自室へと帰ったのだった。
嫌がらせ自体は鳴りを潜め、そこかしこでヒソヒソと陰口を叩かれるくらいの可愛いものだ。
特に害はない。
問題があるとすれば教師達の方だろう。
いくら授業で成果を出そうと、全てマイナス評価とはどう言う了見だ?
腹が立つから、今度の演習授業で魔物を強化して嗾けてやろうかと思わず考えてしまったくらいだ。
まあいい。
今はそれよりもクラスの掌握が肝心だ。
ジワリジワリと良識ある者達の罪悪感を煽った甲斐もあり、猫を被りながら笑顔で挨拶を繰り返していたら気まずそうにしながらも微かに頭を下げてくる者も出てきた。
ひと月でこれなら半年後には全員俺の配下に置けるだろう。
そうほくそ笑んでいたのも束の間、帰りに寮へと向かう道すがら、何者かの襲撃にあった。
油断したタイミングでプロに襲わせる。
なかなかどうして、常套手段に出たものだ。
俺が予想していないとでも思ったんだろうか?
浅はかにも程がある。
全員剣を手に持っているが、魔力も高い。
どうやらそれなりの腕を持つ相手のようだ。
これは身を入れて戦わないとうっかり怪我をしてしまうかもしれない。
そう思い、空間魔法【収納】に入れていた剣を取り出した。
これは魔剣ではないがそこそこ腕の良い鍛冶師が作ったもので俺も気に入っている。
最初『魔法を纏わせられるように作ってほしい』と注文を出した時は『魔剣のご注文ですね。わかりました』と言われ、『違う。普通の剣でそれができる剣を作ってほしい』と言ったら『絶対に無理ですよ?!』と慄かれたものだ。
魔剣だと契約が必要になるし、カイザーリードがいるのに浮気になるだろうと思ったからかなり無理を言ったのだが、最終的にその鍛冶師は知恵を絞ってこの剣を作り出してくれた。
『やればできるじゃないか』と言ったらげっそりした顔で『勘弁してください。こんな依頼二度と御免です』と泣かれたが、『客のニーズに応えてこその職人だろう?』と言って金貨百枚を渡してやったら『毎度あり!また何時でもどうぞ!メンテナンスも受け付けておりますので!』と言われた。現金なものだ。
まあそれはこの際どうでもいい。
今この瞬間こそ、この剣の本領を発揮できるというものだ。
「かかってこい」
そう言って青い炎を剣へと纏わせて賊へと対峙してやると、『魔剣か?!』と慄きながらも戦闘態勢を取り、連携を取りながら襲い掛かってきた。
剣戟は全ていなし、魔法は同威力の魔法でできる限り相殺していく。
それらを潜り抜けて襲い掛かってくる魔法はシールドの魔法で防ぎ、一人また一人と敵を減らしてやった。
大体学生一人の闇討ちにプロを嗾け、10人規模で襲わせるなんてどこのどいつだ?
(俺じゃなかったらあっさり殺されていたぞ?)
そう思いながら地面に沈んだ最後の一人、恐らくリーダー格であろう相手を思い切り踏みつけてやる。
「誰に頼まれた?」
殺意を乗せ、低く問いかけると震えながら『こ、答えられねぇ』と言ってきた。
「さっさと吐いた方が身のためだぞ?」
「ほ、本当に答えられねぇんだ!魔法契約で、依頼主に関しては何も話せねぇことになってるっ…!」
「ほぉ?」
それならそれで方法はなくはない。
「この中に見覚えのある顔はあるか?」
「え…?」
「話す必要はない。目を止めるだけで十分だ。それに今俺は『依頼主を言え』と言ったわけじゃない。『見覚えのある顔はあるか?』と訊いたんだ。どうだ?」
その言葉に男が恐る恐る目の前に広げられた映像へと目を向ける。
これは【メモリー】という、記憶から人物を空間投影する魔法だ。
俺に恨みを抱いていそうな相手を厳選して映し出してみた。
「まずは生徒達」
それに対し男はフルリと横に首を振る。
どうやらこの中にはいなかった様子。
「次は教師達」
それらを見遣り、男は一人の男へと目を止めた。
「なるほど。こいつか」
男は答えなかったが、目はそうだと暗に語っていた。
「十分だ。これに免じて今回は見逃してやろう」
そう言って俺は男達を置き去りにその場を離れる。
(それにしてもまさか教師が暗殺者を嗾けてくるとはな)
先程の暗殺者が示した相手は初日に俺に突っかかってきた教師だった。
バケツを持った生徒ではなく俺に怒鳴ってきたあいつだ。
あの男はどうやらずっと根に持っていたらしい。
恥をかかされたとでも思ったのかもしれない。
「全く。プライドだけは一人前だな」
傍迷惑にもほどがある。
そんな男にはきっちり躾を施さねば。
そう思い俺は早速その日の夜にその教師の部屋へと向かった。
「なっ?!お前っ!どうしてここに?!」
慄きながら俺に怒鳴りつけてくる教師。
煩いな。
外に声が漏れないように結界を張っておこう。
何故部屋を知っていたのか?
そんなもの魔力を辿ればいくらでも辿り着けるだろうに。
「先生。ダメですよ?純真な生徒に暗殺者を差し向けるだなんて。危うく死んでしまうところだったじゃありませんか」
「お前のどこが純真だ?!そ、そもそも私が暗殺者を仕向けたなど、どこに証拠があるというんだ?!言い掛かりにも程があるぞ?!」
「そうですね。それは確かにそうかもしれませんね」
「ハハッ!ほら見ろ。わかったならさっさと出ていけ!不法侵入で訴えてやる!」
こちらに証拠がないとわかり、忽ち勢いづく教師ににこりと笑う。
「じゃあ疑わしきは罰せよということで、お仕置きさせていただきます」
「は?!疑わしきは罰せずの間違いだろう?!ちょっ、な、何をする気だ?!ぎゃああああっ?!」
「心配しなくてもちょっと動きを封じた上で大事なところに電撃をお見舞いして、後ろに物を突っ込んで写真を撮るだけですよ」
「ひぃっ?!や、やめろぉおおおっ!」
「大人しくしていたらここまでしなかったのに…。それとも、馬鹿は死なないとわからないか?」
前半は猫を被って、後半は素で殺気を放ってやったら失禁して自ら醜態を晒してきたからそのまま写真に収めてやった。
そして少々の仕置きをしてからきっちりと釘を刺す。
「これに懲りたら二度とふざけた真似はしないでくださいね?先生」
けれどそれに対する返事はない。
まあ半ば放心状態のようだし、さもありなん。
きっとこれに懲りて二度と闇討ちなんかしようとは思わないことだろう。
そう満足げに笑みを浮かべ、俺は悠々と自室へと帰ったのだった。
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