【完結】元主人が決めた婚約者は、まさかの猫かぶり野郎でした。

オレンジペコ

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25.※淫紋 Side.ルシアン

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カイザーリードに深く口づけ思考をそちらへと向けさせながらそっとその腹に置いた手で淫紋を施す魔法を発動させる。
この淫紋は前世でバルトロメオ国の王族に伝わっていた初夜用の特殊な魔法だ。
花嫁と恙なく事に及べるよう作られたもので、媚薬のような強制的に発情を促すようなものとは違い、感度を上げつつリラックスさせ、恐怖感や痛みを鈍らせる仕様になっている。
薬ではなく魔法ゆえに副作用的なものもなく、何よりも事後の負担が極軽度で済むから使い勝手がいい。

「あ…ん……」
「カイ。これで緊張もほぐれて気持ち良くなれるぞ?」

(さて、カイザーリードが欲しがるまでじっくり味わうとするか)

そして俺はカイザーリードが自ら求めるようにそこから快感を引き出しにかかった。
無理強いをしてもまた寝込みを襲おうとした時のように弾かれる可能性があったし、念には念を。
カイザーリードと確実に繋がるためにも、一切手を抜く気はない。

「ひ…あっ……」
「カイ。お前が欲しいというまで沢山虐めてやろう」

淫紋の影響が大きく出る中、さて、一体どれくらい持つだろうな?
そう思いながら俺は何度も何度もカイザーリードを追い詰めてやった。

「あ…っ、いやぁっ…!も、出なっ、出ないよぉ…っ」
「まだ足りないだろう?好きなだけ乱れていいぞ?カイ」
「あぁんっ!奥、熱いぃっ!」
「ここか?」

何度もイかされているのに欲しいモノが貰えなくて身悶えることしかできないカイザーリード。
でもまだ答えは教えてやらない。
焦らしに焦らしてから与えた方がより悦びも増すというものだ。
だから知らぬ振りで指を深く沈めて虐めてやる。

「ちがっ…!あ…ルシ、ルシィ…、たす、助けてぇ…っ」

グスグスと泣きながら俺に助けを求める姿に愛おしさが増していく。

「どうしてほしい?」
「奥、奥が疼いて、身体、熱いぃ…っ」

(あと一歩といったところか)

そう考えつつ前立腺を捏ねて更に煽ってやったら限界とばかりに身を震わせ軽く中イキし始めた。

「やぁあっ!気持ちいぃっ!」

(そろそろ頃合いだな)

見るからにカイザーリードは限界だ。
そろそろ虐めるのはやめにして身を繋げよう。

「カイ。奥まで満たされたいか?」
「ん…」
「この、お前が望む深いところまで触れても…許してくれるか?」

ちゃんと許可を取っておかないと弾かれるかもしれないし、これは大事だ。

「あ…ルシィ。お願い、奥、いっぱい擦ってぇ…!」
「任せろ」

あっさりと許可が貰えたことに歓喜し、俺は自身をそっと後孔へと宛がうと、蕩け切ったカイザーリードの中へと一気に挿入した。

「ひあぁあああっ!」

初めての感覚にカイザーリードが身を反らしながら嬌声を上げる。
けれど飢え切った身体には相当気持ちが良かったらしく、すぐさまよがり始めた。

「アッアッ!イイッ!気持ちいいっ!」
「俺もだ。カイ。最高だ」

やっとこの身を手に入れた。
それが何よりも嬉しくて腰が止まらなくなる。

「あっ、好きっ、好きっ!ルシィッ!」

その時だった。
カイザーリードと俺の間に経験のある感覚が広がったのは。

『主従契約』

────それは前世ではバルトブレイクと行ったもの。

それが今、俺とカイザーリードの間で起こり、双方の魔力が溶けあってシンクロし始めた。

そしてそれが終わると同時にカイザーリードが嬌声を上げながらビクビクと身を震わせ達してしまうが、俺にも変化が起こる。
身体が熱くなり、明らかな変化が起こり始めたのだ。

「これは……」
「ふ…あ……っ」
「凄い、凄いぞカイザーリード!ステータスがどんどん上がっていく!」

自分達の間に確かな繋がりができたと喜びが広がっていく。
これでカイザーリードは俺から絶対に離れられなくなったと言っていいだろう。
けれど────。

『好感度 75%。シンクロ率 75%。ステータス上昇率 75%』

(ステータス上昇率はバルトブレイクと同じくらいか)

魔剣としての性能はやはりかなり良い。
けれど予め話を聞いていただけに正直言って物足りないと思ってしまう。

(好感度でユージィンに負けた…!)

これから上げていけば済む話だとしてもユージィンとどうしても比べてしまう自分を止められなかった。

(まあいい)

今は念願のカイザーリードとのセックスの真っ最中なのだ。
そちらを優先してしかるべきだろう。
取り敢えずステータスも上昇したことだし、今これだけは自信を持って言える。

「これなら三日三晩でも抱き続けられるぞ!」

カイザーリードと好きなだけ愛し合える。
最高だな。

「カイ。お前の愛情は確かに受け取った。これでもっともっとお前を悦ばせてやれる」
「ちょ、まっ…!」

戸惑いながらも俺を下の口で食い締めて離さない可愛い俺のカイザーリード。
そんなカイザーリードを沢山沢山可愛がろう。
そうすればもっと好感度だって上がることだろう。

「カイ。いっぱい愛してやるからな」

そうして俺は続きとばかりにカイザーリードを愛し始めた。
突けば突くほど気持ちいいとばかりに身をくねらせ感じていく姿に、俺の心が満たされていく。

「ルシィ…っ、もっと!」

そう言いながら俺に縋るように抱き着き自ら口づけてくる姿にグッときた。

「カイッ!ここに…っ、出してもいいか?」

愛しいカイザーリードと繋がった証に中に出したい。
そう思って許可を求めると、それさえあっさりと許してもらえて胸が締め付けられる。

「んっ、い、から、出してっ…!」

俺の子種が欲しいと言われ、腰の動きが自然と早くなった。

「あっ、イイッ!ルシィっ!」
「くっ…!」

そしてドプッと中へと勢いよく注ぐと、ほぼ同時にカイザーリードも達し、暫く放心状態となる。
けれどここからが予想外だった。
やがて動いたと思ったらそっと腹へと手をやり、ふにゃりと幸せそうに笑ったかと思うと『あったかい』と口にしたのだ。

「ルシィ…俺、これ好き…」
「~~~~っ!それならもっといっぱい注いでやるっ」
「ふぇっ?!」

ヤバい、マズい、尊い。
俺の婚約者が可愛すぎて手に負えない。
俺の子種が好きだなんて、なんて興奮するようなことを言い出すんだ。

「お前が望むならプラグでも用意して、こぼれないようにしてやってもいいぞ?」

思わず動揺してド変態なことを口走ってしまったじゃないか。
なのにカイザーリードは天然なのか何なのか、俺の発言を斜め上に受け取った。

「ル、ルシィ。垂れるのヤダ。そのプラグ?っていうの、欲しい…」
「…そ、そうか。それならすぐに用意するよう言っておいてやる」

(嘘だろう?!)

まさかこんな展開になるなんて思いもしなかった。

「明日はルシィと祭りを見て回りたいし、垂れない方がいいかと思ったけど、もしかしてダメだったか?」
「…………天然すぎて可愛いが過ぎる。カイ。そういうことは俺以外には絶対に言うな。わかったな?」
「…?わかった」

無知は罪とはよく言ったものだ。
明日は大変だろうが、俺が精一杯フォローを入れてやろう。

「それじゃあカイ。もう一度愛し合おうか」

そうして俺は可愛いカイザーリードを再度味わい始めた。


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