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201.花嫁の打診⑦ Side.カリン&ロキ
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【Side.カリン】
ロキの機転で半年というお試し期間が設けられはしたものの、アンヌ嬢をロキの側妃に迎えることが決まり、宰相や大臣達はそれはもう歓喜していた。
行く先々でおめでとうございますと祝福の言葉を告げられ、早くお世継ぎをと頼まれた。
アンヌ嬢もどこか誇らしげに頑張りますと受け答えしていたから乗り気なのだろう。
俺としてはできれば夜の閨は最低限にしたいのだが、どうしたらいいのだろうか?
そう思っていたらロキも悩んだのか、俺に相談してきた。
面倒だからさっさと子作りして城から放り出した方がいいのか、少しくらい甘い汁を吸わせて満足させてやってから猶予期間のギリギリで閨に呼ぶ方がいいのかの二択らしい。酷い。
相変わらずロキはどうでもいい他人に対しては人でなしだ。
曰く『わかってて志願したんでしょう?』とのこと。
確かにそうかもしれないが、人間少しくらい期待はすると思う。
王から愛されることを。
まあ婚姻契約の書類を見ればそこに愛は存在しないことは明白ではあるのだが…。
ロキは思い切り愛し合う文言を削っていたし、俺にしか愛はないときっぱりと言い切っていた。
自分は抱く気はないとも。
実に明確な意思表示だ。
彼女はそれでいいとサインしたのだから、これはある種の契約結婚と言えるだろう。
だから俺もロキに『子作りはゆっくりでいいんじゃないか?』と返したのだが、俺はロキほどには割り切れないから、一応普段の交流はちゃんと持つことにした。
だって普段交流がないのに、いざ子作りの段階になってさあ上に乗っかれと言うなんて鬼畜もいいところだろう?
ロキはよくても俺には無理だと思った。
とは言え彼女との交流時間を得るためにロキとの時間を削ってしまうと確実に機嫌を損ねるから、ロキが勉強の時間中、休憩がてら俺は彼女と交流することに。
短いお茶の時間程度だが、これくらいなら問題はないはず。
彼女も嬉しそうにしているし、話もそれなりに弾むから俺にとってもいい仕事の息抜きに繋がって一石二鳥だ。
ただ親しくなればなるほど彼女の目の前でロキとイチャつくのが恥ずかしくなって、それとなく公私は分けようという気持ちが大きくなった。
けれどたまたま彼女とお茶をしているところに通りかかったロキが、不機嫌そうにこんなことを言ってきた。
「兄上。膝枕してください」
「え?!い、今はダメだ」
「いつだったらいいんです?」
「どうしてもと言うなら夕食を食べた後にしてやる」
「前はしてくれたのに…」
どこか拗ねたようにロキが不満げに声を上げる。
そんなロキに彼女は呆れるでもなくクスクスと笑ってそれを見遣り、こう言ってくれた。
「ロキ陛下。どうぞこちらへ。私の膝で良ければお貸ししますわ」
「…いらない」
「お仕事でお疲れでしょう?」
「兄上の膝がいい」
「ふふ。カリン陛下、どうぞ私のことはお気になさらずロキ陛下のお疲れを癒して差し上げてください」
「そ、そうか」
結局その時は彼女に促されてロキに膝枕をしてやれたし、変に気まずくなったりもせずに済んだ。
その後、適度に楽しい話題も振ってもらえたし、悪くはない時間を過ごせたように思う。
正直言って助かったと言っても過言ではない。
(良かった。結果的に彼女を受け入れて正解だったな)
癒し系という第一印象は間違ってはいなかった。
そう確信しながら仄かな満足感を感じていた俺。
そういうこともあって、俺は彼女とロキの橋渡し的なこともしたいなと思うようになった。
交流が増えれば仲良くやっていけると思ったからだ。
ただロキは難しい性格だからやり過ぎないようにだけは気を付けたいと思った。
拗れると厄介なのはきっと変わらないだろうから。
そうこうしているうちにレオナルド皇子の結婚式が近づき、ミラルカへ旅立つ日がやってきた。
当初俺は側妃に召し上げたのだからと彼女も連れて行く予定にしていたのだが、ロキが難色を示したためそちらは断念することに。
曰く、まだ猶予期間なのに他国の王族に紹介するのはおかしいとのこと。
レオナルド皇子とユーフェミア王女が主役の結婚式なのに、水を差したらどうするのかと言われてそれもそうかと諦めた。
「では行ってくる」
「楽しんできてくださいませ」
気を遣ってくれているのか、気にした様子をおくびにも出さず見送ってくれる彼女は本当に大人だ。
ロキももう少し大人になってくれたらいいのになと少しだけ思った。
***
【Side.ロキ】
アンヌ嬢が城に滞在するようになって2週間が過ぎた。
でもまだ夜の閨には一度も呼んではいない。
兄とも話したけれど、半年という期間も設けたことだし、ゆっくりでいいんじゃないかとのこと。
俺もそう思う。
お試し期間とは言え書類上はアンヌ嬢は既に側妃なのだし、好きに過ごしてくれればいい。
だから本人にも『気分が乗ったら夜に呼ぶから、後は買い物をするなり友人を呼んで茶会を開いたり出掛けるなり好きにしてくれ』と伝えておいた。
本人はドレスを新調したり友人を招いて茶会をしたりとそれなりに楽しそうだし別に構わないだろう。
兄とも仲良くしてくれているし、問題さえ起こさなければそれでいいと思う。
そして今日。俺達はミラルカの鉱山ホテルへとやってきた。
アンヌ嬢は当然城で留守番だ。
「兄上。いよいよリヒター達の結婚式ですね」
「そうだな。レオナルド皇子達の結婚式の前日に城に移動する予定だから、それまでゆっくり過ごそう」
「その方が助かります。変に早く行ってレオやシャイナーに捕まるのも面倒ですし」
そうなるくらいならのんびりいつものメンバーで過ごす方がずっと有意義だと思う。
今日は移動で疲れたから式は明日の予定。
すごく楽しみだと思いながらチェックインを済ませた。
その日の夜は煌めくシャンデリアの部屋をとっていたこともあり、シャンデリアの下でダンスをしながら服を脱がしていって、恥ずかしがる兄を沢山言葉で嬲りながら犯してあげた。
兄的に俺が正装なのに自分が全裸というシチュエーションは物凄く興奮したらしく、羞恥に悶えて必死に声を殺しながら抱かれていた。
うん。こういうのもアリだな。
やっぱりこのホテルは最高だ。
そして翌日。夕方まではゆっくりと兄と過ごし、ディナーを食べてからリヒターとカーライルの結婚式を行った。
実は城ではまだ一度も寝たことがなかったらしく、本番で失敗したくなかったから昨日の夜初めてリヒターと寝たんですよと言ってきたカークはちょっと可愛かった。
リヒターならぶっつけ本番でも優しくしてくれたと思うけどと言ったら、そこは主人の前で失敗したくなかった自分の気持ちを汲んでくれたのだとカークに告げられ、そういうものかと素直に頷いた。
「神の元で今一組の忠義溢れる者達が婚姻を望み誓いを立てます。どうか彼らの真摯な愛を見届け、彼らに永遠の祝福をお与えください」
その言葉が終わると共に揃って一礼し、ゆっくりと衣服を脱ぎ捨てていく二人。
カークがリヒターの前に跪き奉仕をし始めるのを見ながら先日二人からもらった忠義の言葉を思い出すと、本当に感無量の気持ちが込み上げてきてしまう。
大事な二人の結婚式に立ち会えて、俺らしくなく感激の涙が。
『大丈夫か?ロキ』と優しく俺に寄り添いながら聞いてくれた兄に、思わず『泣きそうです』と正直に答えてしまったくらいだから相当だ。
二人のまぐわいはそれはそれは優しいもので、リヒターらしい思いやりに溢れたものだった。
ちゃんとカークも気持ちよさそうだし、見ていて安心感もある。
幸せな二人が見れて俺は凄く嬉しかった。
そして無事に二人の婚礼は終わったのだけど…。
「ちょっと待て!!」
問題はその夜に起こった。
「お前達は初夜だろう?!」
「もう婚儀の場で済ませましたし」
「そうですよ。問題ありません」
兄に対し二人が笑顔でこう言ったのだ。
「ロキ陛下。今日は俺達の間で寝ていただけませんか?陛下からの結婚祝いは添い寝がいいです」
まあお祝いだし、別に構わないけどと答えたら兄が当然のようにダメだと言い、どうしてもと言うなら自分も混ぜろと猛反発してきた。
でも二人は躊躇うことなく笑顔で断りを入れてくる。
なんでも兄が二人の結婚を俺に告げた際のドッキリに対する二人なりの仕返しなんだとか。
「あれは酷すぎましたので」
「そうですよ!ロキ様を大事に思っている俺達のことをなんだと思ってるんですかね?それでロキ様を傷つけるなんて許せません!」
そう言われてしまうと俺も何も言えないので、ここは兄に我慢してもらうことに。
確かにあれは結構ショックだったから。
でも酷い酷いと泣くので可哀想に思って、たっぷり焦らしに焦らしてからセドリック王子からもらった貞操帯を取り付けて『明日の朝ちゃんと続きはしてあげますからね?』と言ってから部屋を出た。
いわゆる放置プレイだ。
カークからは『流石ロキ様。ドSの鑑』と言われたけど、兄が悦んでくれれば俺はそれでいい。
翌朝『もう二度としないからぁ…!』と泣いて詫びる兄を可愛がって、沢山イチャついてからミラルカの城へと移動した。
最近側妃の前では恥ずかしいと言って俺とあまりイチャイチャしてくれなかった兄だけど、またいっぱい甘えてくれるようになったし、俺としては嬉しい限りだ。
この旅行中にいっぱいイチャつきたいと思う。
****************
※ロキはアンヌと仲が良いカリンにちょっと不満もあるんですが、カリンの気持ち(交流もなしに交われない)もちゃんとわかっているので、そこについてとやかく言う気はないといった感じです。
ロキの機転で半年というお試し期間が設けられはしたものの、アンヌ嬢をロキの側妃に迎えることが決まり、宰相や大臣達はそれはもう歓喜していた。
行く先々でおめでとうございますと祝福の言葉を告げられ、早くお世継ぎをと頼まれた。
アンヌ嬢もどこか誇らしげに頑張りますと受け答えしていたから乗り気なのだろう。
俺としてはできれば夜の閨は最低限にしたいのだが、どうしたらいいのだろうか?
そう思っていたらロキも悩んだのか、俺に相談してきた。
面倒だからさっさと子作りして城から放り出した方がいいのか、少しくらい甘い汁を吸わせて満足させてやってから猶予期間のギリギリで閨に呼ぶ方がいいのかの二択らしい。酷い。
相変わらずロキはどうでもいい他人に対しては人でなしだ。
曰く『わかってて志願したんでしょう?』とのこと。
確かにそうかもしれないが、人間少しくらい期待はすると思う。
王から愛されることを。
まあ婚姻契約の書類を見ればそこに愛は存在しないことは明白ではあるのだが…。
ロキは思い切り愛し合う文言を削っていたし、俺にしか愛はないときっぱりと言い切っていた。
自分は抱く気はないとも。
実に明確な意思表示だ。
彼女はそれでいいとサインしたのだから、これはある種の契約結婚と言えるだろう。
だから俺もロキに『子作りはゆっくりでいいんじゃないか?』と返したのだが、俺はロキほどには割り切れないから、一応普段の交流はちゃんと持つことにした。
だって普段交流がないのに、いざ子作りの段階になってさあ上に乗っかれと言うなんて鬼畜もいいところだろう?
ロキはよくても俺には無理だと思った。
とは言え彼女との交流時間を得るためにロキとの時間を削ってしまうと確実に機嫌を損ねるから、ロキが勉強の時間中、休憩がてら俺は彼女と交流することに。
短いお茶の時間程度だが、これくらいなら問題はないはず。
彼女も嬉しそうにしているし、話もそれなりに弾むから俺にとってもいい仕事の息抜きに繋がって一石二鳥だ。
ただ親しくなればなるほど彼女の目の前でロキとイチャつくのが恥ずかしくなって、それとなく公私は分けようという気持ちが大きくなった。
けれどたまたま彼女とお茶をしているところに通りかかったロキが、不機嫌そうにこんなことを言ってきた。
「兄上。膝枕してください」
「え?!い、今はダメだ」
「いつだったらいいんです?」
「どうしてもと言うなら夕食を食べた後にしてやる」
「前はしてくれたのに…」
どこか拗ねたようにロキが不満げに声を上げる。
そんなロキに彼女は呆れるでもなくクスクスと笑ってそれを見遣り、こう言ってくれた。
「ロキ陛下。どうぞこちらへ。私の膝で良ければお貸ししますわ」
「…いらない」
「お仕事でお疲れでしょう?」
「兄上の膝がいい」
「ふふ。カリン陛下、どうぞ私のことはお気になさらずロキ陛下のお疲れを癒して差し上げてください」
「そ、そうか」
結局その時は彼女に促されてロキに膝枕をしてやれたし、変に気まずくなったりもせずに済んだ。
その後、適度に楽しい話題も振ってもらえたし、悪くはない時間を過ごせたように思う。
正直言って助かったと言っても過言ではない。
(良かった。結果的に彼女を受け入れて正解だったな)
癒し系という第一印象は間違ってはいなかった。
そう確信しながら仄かな満足感を感じていた俺。
そういうこともあって、俺は彼女とロキの橋渡し的なこともしたいなと思うようになった。
交流が増えれば仲良くやっていけると思ったからだ。
ただロキは難しい性格だからやり過ぎないようにだけは気を付けたいと思った。
拗れると厄介なのはきっと変わらないだろうから。
そうこうしているうちにレオナルド皇子の結婚式が近づき、ミラルカへ旅立つ日がやってきた。
当初俺は側妃に召し上げたのだからと彼女も連れて行く予定にしていたのだが、ロキが難色を示したためそちらは断念することに。
曰く、まだ猶予期間なのに他国の王族に紹介するのはおかしいとのこと。
レオナルド皇子とユーフェミア王女が主役の結婚式なのに、水を差したらどうするのかと言われてそれもそうかと諦めた。
「では行ってくる」
「楽しんできてくださいませ」
気を遣ってくれているのか、気にした様子をおくびにも出さず見送ってくれる彼女は本当に大人だ。
ロキももう少し大人になってくれたらいいのになと少しだけ思った。
***
【Side.ロキ】
アンヌ嬢が城に滞在するようになって2週間が過ぎた。
でもまだ夜の閨には一度も呼んではいない。
兄とも話したけれど、半年という期間も設けたことだし、ゆっくりでいいんじゃないかとのこと。
俺もそう思う。
お試し期間とは言え書類上はアンヌ嬢は既に側妃なのだし、好きに過ごしてくれればいい。
だから本人にも『気分が乗ったら夜に呼ぶから、後は買い物をするなり友人を呼んで茶会を開いたり出掛けるなり好きにしてくれ』と伝えておいた。
本人はドレスを新調したり友人を招いて茶会をしたりとそれなりに楽しそうだし別に構わないだろう。
兄とも仲良くしてくれているし、問題さえ起こさなければそれでいいと思う。
そして今日。俺達はミラルカの鉱山ホテルへとやってきた。
アンヌ嬢は当然城で留守番だ。
「兄上。いよいよリヒター達の結婚式ですね」
「そうだな。レオナルド皇子達の結婚式の前日に城に移動する予定だから、それまでゆっくり過ごそう」
「その方が助かります。変に早く行ってレオやシャイナーに捕まるのも面倒ですし」
そうなるくらいならのんびりいつものメンバーで過ごす方がずっと有意義だと思う。
今日は移動で疲れたから式は明日の予定。
すごく楽しみだと思いながらチェックインを済ませた。
その日の夜は煌めくシャンデリアの部屋をとっていたこともあり、シャンデリアの下でダンスをしながら服を脱がしていって、恥ずかしがる兄を沢山言葉で嬲りながら犯してあげた。
兄的に俺が正装なのに自分が全裸というシチュエーションは物凄く興奮したらしく、羞恥に悶えて必死に声を殺しながら抱かれていた。
うん。こういうのもアリだな。
やっぱりこのホテルは最高だ。
そして翌日。夕方まではゆっくりと兄と過ごし、ディナーを食べてからリヒターとカーライルの結婚式を行った。
実は城ではまだ一度も寝たことがなかったらしく、本番で失敗したくなかったから昨日の夜初めてリヒターと寝たんですよと言ってきたカークはちょっと可愛かった。
リヒターならぶっつけ本番でも優しくしてくれたと思うけどと言ったら、そこは主人の前で失敗したくなかった自分の気持ちを汲んでくれたのだとカークに告げられ、そういうものかと素直に頷いた。
「神の元で今一組の忠義溢れる者達が婚姻を望み誓いを立てます。どうか彼らの真摯な愛を見届け、彼らに永遠の祝福をお与えください」
その言葉が終わると共に揃って一礼し、ゆっくりと衣服を脱ぎ捨てていく二人。
カークがリヒターの前に跪き奉仕をし始めるのを見ながら先日二人からもらった忠義の言葉を思い出すと、本当に感無量の気持ちが込み上げてきてしまう。
大事な二人の結婚式に立ち会えて、俺らしくなく感激の涙が。
『大丈夫か?ロキ』と優しく俺に寄り添いながら聞いてくれた兄に、思わず『泣きそうです』と正直に答えてしまったくらいだから相当だ。
二人のまぐわいはそれはそれは優しいもので、リヒターらしい思いやりに溢れたものだった。
ちゃんとカークも気持ちよさそうだし、見ていて安心感もある。
幸せな二人が見れて俺は凄く嬉しかった。
そして無事に二人の婚礼は終わったのだけど…。
「ちょっと待て!!」
問題はその夜に起こった。
「お前達は初夜だろう?!」
「もう婚儀の場で済ませましたし」
「そうですよ。問題ありません」
兄に対し二人が笑顔でこう言ったのだ。
「ロキ陛下。今日は俺達の間で寝ていただけませんか?陛下からの結婚祝いは添い寝がいいです」
まあお祝いだし、別に構わないけどと答えたら兄が当然のようにダメだと言い、どうしてもと言うなら自分も混ぜろと猛反発してきた。
でも二人は躊躇うことなく笑顔で断りを入れてくる。
なんでも兄が二人の結婚を俺に告げた際のドッキリに対する二人なりの仕返しなんだとか。
「あれは酷すぎましたので」
「そうですよ!ロキ様を大事に思っている俺達のことをなんだと思ってるんですかね?それでロキ様を傷つけるなんて許せません!」
そう言われてしまうと俺も何も言えないので、ここは兄に我慢してもらうことに。
確かにあれは結構ショックだったから。
でも酷い酷いと泣くので可哀想に思って、たっぷり焦らしに焦らしてからセドリック王子からもらった貞操帯を取り付けて『明日の朝ちゃんと続きはしてあげますからね?』と言ってから部屋を出た。
いわゆる放置プレイだ。
カークからは『流石ロキ様。ドSの鑑』と言われたけど、兄が悦んでくれれば俺はそれでいい。
翌朝『もう二度としないからぁ…!』と泣いて詫びる兄を可愛がって、沢山イチャついてからミラルカの城へと移動した。
最近側妃の前では恥ずかしいと言って俺とあまりイチャイチャしてくれなかった兄だけど、またいっぱい甘えてくれるようになったし、俺としては嬉しい限りだ。
この旅行中にいっぱいイチャつきたいと思う。
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※ロキはアンヌと仲が良いカリンにちょっと不満もあるんですが、カリンの気持ち(交流もなしに交われない)もちゃんとわかっているので、そこについてとやかく言う気はないといった感じです。
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