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176.※マンネリ解消 Side.カリン
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※すみません。ピュアを書き終わったら反動で急にeroが書きたくなっただけなので、苦手な方はパスしてください。
表現控えめですが、多人数プレイ、二輪挿し、サンドイッチ(ロキが真ん中)有りです。
地雷があれば回避してください。
よろしくお願いしますm(_ _)m
****************
「ロキ…きょ、今日は俺が上に乗る!」
そう口にしたらロキはちょっと驚いた顔をした後笑顔で了承してくれた。
実は最近ちょっとだけ物足りないんだ。
何というかマンネリ?になってきた気がしている。
外での公開羞恥プレイも、風呂場プレイも、姿見の前で犯されるのも、バルコニーで声を殺しながら抱かれるのも、全部気持ちいい。
もちろんベッドで縛られながらするのも、虜囚プレイも最高だった。
玩具だって色んな種類で虐めてもらえるし、言葉責めされながら恥ずかしい格好でねだるのも心が震えるほど興奮させられる。
何よりロキを独り占めしているのが良かった。
それなのに、どうして物足りない気持ちが芽生えたんだろう?
(受け身すぎたか?)
全部ロキ任せなのがダメだったのかと考え、たまにはと自分から上に乗る発言をしたのだが…。
結論から言えばいつも通りに終わった。
あんあん啼かされて最高に気持ちよくされ、身を震わせながらロキに縋る。
普通に考えるとそれで満足なはずなのに、どうして俺は満足出来ていないんだろう?
そんな事を考えていたら、ロキが笑顔でこんな事を言い出した。
「ふふっ。やっと…ですね」
「……え?」
何がやっとなんだか、俺にはさっぱりわからない。
「兄上。最近物足りないって思っていませんか?」
「え?!」
どうしてわかったんだろう?
「いいんですよ?俺もそう思ってたので」
(それはそれで大問題だぞ?!)
ロキに飽きられたら困る。
そう思ってバッと顔を上げてロキを見たら、凄く楽しそうな顔で俺を見つめていた。
「え……?」
そこからロキが言うには、ここ最近マンネリだとリヒターに愚痴を零したのが発端だったのだとか。
「多人数で兄上を犯して、乱れまくる姿を見ながら興奮して、それでも俺がいいって選んでもらえたら最高なのにって溢したら、リヒターが『今の状況では難しいですね』って返してきたから、色々考えて、兄上がその気になってくれるようにちょっとだけ焦らしてみました」
「……え?」
「これでも結構努力したんですよ?十分満足させつつほんの僅かに物足りなさを残すようにするのは難しいので」
「…?!」
俺はロキのその言葉に驚愕してしまう。
全然気づいてもいなかったのだから、当然だ。
それくらいいつもと変わらない閨に見えていた。
そもそもそんな微妙な加減、可能なのか?!
(いや。こいつなら出来てもおかしくはないな)
天性のドSなんじゃないかと思うほど絶妙な加減でいつも虐めてくるロキのことだ。
ちょっと手を抜くくらいお手の物だろう。
俺には絶対に真似できないそんなこともやってのけるかもしれない。
「兄上。明日は多人数で楽しみましょうね?」
ふふふと笑うこの確信犯に本当は怒るべきなのかもしれないが、このうっとりするほどドSな表情に魅了されて胸が鷲掴みにされてしまう。
平たく言うと、今すぐ虐めて欲しくて仕方がなくなってしまったのだ。
「あぁ…そんなに期待に染まった顔をして、本当に兄上はドMで仕方のない雌犬ですね。お楽しみは明日なのに…」
そう言いながら俺の足を開いてきて、一気に奥まで嵌め込んできたお前はドSなケダモノだと言ってやりたい。
「ンァあッ!」
「こんなに酷くされても従順に奥まで咥えこんで離さないなんて…相変わらず淫乱なんですから」
「ひゃんっ!」
「ほら、わかります?ここ、期待し過ぎていっぱい虐めて欲しいっておねだりしてますよ?」
「いやあぁんっ!そこ、イイッ!気持ひいぃ!しゅきっ!しゅきなのぉっ!」
大好きなところをロキがカリで引っ掻くように擦り上げられて、あられもない嬌声が口から飛び出し、喘ぎ過ぎて口の端からだらしなく涎がこぼれ落ちていく。
「明日の前座に丁度いいので、今日はきっちり満足させてあげますね」
胸も可愛がられながら、焦らして焦らして奥まで突かれて、その緩急に溺れさせられ与えられる気持ち良さに夢中になる。
「はぁんっ!イイッ!もっとぉっ!」
雌犬上等と言わんばかりに陶酔しきった顔で俺は自ら腰を振りまくった。
こんなに俺を気持ちよくして満足させてくれるロキを受け入れない方がおかしい。
「明日は二輪挿しもして可愛がってあげますから、期待しててくださいね?」
兄上の中をリヒターと一緒に擦ってあげますって言われただけで俺はそれを想像して、身を震わせながら果てた。
荒く息を吐き、ピクンピクンと身を弾ませる俺だったが、ロキはそんな俺を一瞥し、少し様子を見てから容赦なく追撃をかけてくる。
「ひぃあぁあっ!」
「くっ…兄上、感じ過ぎですよ?そんなに嬉しかったんですか?俺も白濁に塗れる兄上を見るのが今からとても楽しみです」
その後もロキは色々言ってたけど、与えられる快感が凄すぎて俺は何も答えられなかった。
だってロキが俺から理性を根こそぎ奪い去り、俺はただただ嬌声を上げながら快楽へと堕ちるしかなかったんだから。
こうして俺は久方ぶりに、物足りなさとは無縁の閨に心満たされた。
そして迎えた翌日。
『夜に備えて』と言ってキツくも緩くもない絶妙な縛り加減で仕事に支障が出ない範囲で縄化粧を施され、普通に服を着せられた。
動くと縄が擦れて凄く気持ちいい。
(もうこれで良くないか?!)
このまま夜まで焦らされ、いつものようにロキに抱かれたら…そう考えるだけで興奮してしまう。
でもロキは絶対首を縦には振らないだろう。
多人数でやる気満々なんだから。
元々俺が多人数プレイを嫌がって『俺がロキを怒らせたらやってもいい』と条件を出してたからできなかっただけで、きっとロキ的にはお仕置きではない楽しみ方もしたかったんだと思う。
リヒターに愚痴ってる時点でかなり溜め込んでるはずだから、ここは付き合う一択だ。
でも…今夜はどんな風に犯されるんだろう?
前みたいに目隠しで自分のものを当てろと言われるんだろうか?
それとも口枷を嵌められて、ロキのを喉奥まで突っ込まれながら他の者達に輪姦されるんだろうか?
でも二輪挿しもしたいって言ってたし、乱交パーティーのようにあちこちで皆がまぐわうのかもしれない。
(どうしよう…)
別にそんな事をしたいとも、好んでされたいとも望んでいるわけではないのに…。
想像するだけで身体が勝手に熱くなり、ドキドキが止まらなくなる。
その度に顔が熱くなって仕事の手が止まり、物憂げな吐息が口からこぼれ落ち、ロキの目を楽しませてしまう。
(あぁ…視姦されている…)
それが更に羞恥を増大させて、より興奮させられてしまった。
その状態で一日だ。
時折ロキからさりげなく愛撫され、それが叫び出したいほどの焦らしプレイに思えてしょうがなかった。
「はぁ…。今日は一日中、兄上の物欲しげな顔に唆られて仕事が捗りました」
ロキはそう言うけど、逆に俺は思考が乱れて殆ど仕事にならなかった。
仕事が終わる時間まで必死に我慢して、時間になってすぐトイレにロキを連れ込み、はしたなくロキに抱きつきながら何度も唇を重ねて早く欲しいとねだりにかかる。
「ロキ、もう無理…。早く抱いてっ!」
「まだダメですよ?仕事の片付けが全部終わるまで待ってください」
ここから更に焦らすなんて鬼過ぎる。
「うぅ…これ以上焦らさないでっ」
涙目で懇願するけど、ロキは軽く笑って口づけ、「可愛いおねだりは聞いてあげたいんですけど…」と言いつつ、さらりと躱してきた。
なんてドSな奴なんだ!
いや、そこが大好きなんだが…。
そもそも簡単にこっちの要望を聞き入れてくれるならご主人様らしくなくて、また物足りなさを感じたかもしれない。
それならやっぱりロキの対応は正しいと言う事になる。
辛い。でも嬉しい。
兎に角早くロキが欲しくて欲しくてたまらなくて、縋るように抱きついた。
「ご主人様…」
「ふふっ。今日は補佐官達に兄上を抱いてもらおうと思ってるので、もう暫く待ってくださいね」
(それでか!)
片付けなんて補佐官達が勝手にやっておくだろうし、さっさと寝室に行けばいいのにと思っていたら、今日の趣向が補佐官を交えての閨だったから焦らされたのだと気づいた。
嬉しそうに俺を見つめながら頬に手を添えてくるロキ。
きっと俺をどう味わおうかじっくり考えているんだろう。
(うぅ…何でもいいから早く抱かれたい)
この際多人数プレイだって我慢する。
ロキがいるなら適度な指導が入って絶対気持ちよくさせられるんだ。
最終的にロキがメチャクチャ気持ちよくしてくれるんだし、補佐官達の前座なんてさっさと終わらせたい。
時間を置けばおくほどどんどん思考がM的方向へと傾いていく気がする。
早く早くと胸が高まり、期待に脳が侵されていく。
その後、俺は寝室に連れ込まれ、補佐官達にこぞって抱かれて乱されて、白濁に塗れたところでロキとリヒターに二輪挿しで犯された。
その気持ち良さと言ったらなかった。
まさに至福。
呂律が回らないほど溺れて、後孔からはずっと卑猥な音が響き、白濁が滴り落ちていた。
「可愛いカリン…」
甘い声で俺の名を呼ぶロキも俺同様にずっと興奮しっぱなしだった。
愛おしげに俺にキスをして、満足げに笑う。
どうやらロキ的にもちゃんとマンネリ解消ができた様子。
そのままリヒターと二人で俺の中に注いできたし、今日はこれで終わりだろう。
(凄く良かった…)
大満足で身も心も満たされ、ぼんやりと余韻に浸りながらそう思ったのも束の間。
ロキは口移しで俺に何度も水を飲ませながら落ち着かせ、あり得ないことを言ってきた。
「兄上。既に満足げですけど、まだ少し余裕はありますよね?」
「え…?」
(体力的には限界と言ってもいいんだが?)
そう思いながらロキを見ると、ニコッと笑って『最後はサンドイッチで可愛がってあげます』なんて言ってきた。
「いやいやいや?!」
それはつまり、俺が真ん中という事だろう。
でも正直そこまでの体力は残っていない。
「も…もう出ないから、真ん中は無理ぃ…」
今日は散々出したし、現時点でロキに挿れられるほど勃つ気はしなかった。
だからそう言ったのに、ロキが物凄く残念そうに『そうですか…』なんて言うから『そこまでしたいならお前が真ん中になれ』と言ってやった。
それなら俺はロキに挿れられるだけだし、寝そべって感じているだけでいいから。
だってこのパターンは別日に回したらダメなパターンだと思ったんだ。
物足りないとか思われてまた変な暴走をされた方が厄介だから、妥協点はちゃんと示さないと。
でも言われた方のロキはキョトンとしていて、何を言われてるのかわかりませんと言った様子。
なんでだ?!
「俺だけ他の男に犯されて散々疲れさせられたんだから、やりたいならロキが真ん中になるべきだ!」
ロキだって受け側はできるんだし、構わないだろう?
そう言ってやったら渋々『わかりました』と言ってリヒターへと振り返り『趣向はどうしようか?』と聞き始めた。
多分リヒターとは初めてのサンドイッチだし、予想外の展開になったから聞いたんだろう。
それに対してリヒターは暫し考え、ロキ好みの返答を返した。
「そうですね。カリン陛下もかなりお疲れですし…今日は適度に焦らしながら嫉妬を煽る感じでどうでしょう?」
「俺が兄上で感じたりお前で感じたりしながら嫉妬を煽る感じか…悪くはないな」
『寧ろ楽しそうだ』とたちまちロキの顔が嬉しそうに輝いた。
で…だ。
俺はやっぱりなんとしてでも真ん中になったら良かったと物凄く後悔する羽目に。
(あんな事、言うんじゃなかった!)
俺を虐めながらリヒターに抱かれるロキは、凶悪な色気を振りまきながら散々俺の嫉妬を煽ってきたのだ。
リヒターの攻め方がまた、タイミングの見極めが絶妙だった。
あいつはどれだけロキのことを理解してるんだ?!
夫婦かと言いたくなるほど息がぴったりで、そっちにも嫉妬心が煽られてしまった。
(ふざけるな!ロキの伴侶は俺なんだぞっ!)
ロキが嗜虐に染まった顔で俺を責める時は控えめにロキを揺らし、適度な刺激でロキの興奮を煽り。俺が身悶え、中イキしたら攻め始め、ロキを乱し始める。
アンアン啼かされ身悶えるロキに俺が激しく嫉妬してたら、またロキが興奮して俺を虐め出す。
まるで示し合わせたかのように二人揃って自分達はイかないよう調整してるから、俺ばっかりイキっぱなし状態で翻弄させられた気がする。
「ヤダッ!ロキッ!好きに犯していいから、リヒターなんかに感じないでぇっ!」
最後には嫉妬全開でそう言って懇願したら、満足そうに笑って『兄上、最高です。一緒にイキましょうね?』と言いながら激しく責め立てられた。
リヒターも途中でロキに口づけ、一緒にイッてもいいか確認してから少し激しめに動き始める。
それがなんだか悔しくて、俺もただ翻弄されるばかりじゃなく、ロキを締め付けながら腰を振ってやった。
ロキからすればそれは完全に不意打ちだったのか、珍しく恍惚とした顔で「あっ、気持ちいっ!はぁ…んっ!」と喘いでいたから、この顔は俺が独り占めだと思ってどさくさ紛れに抱きつき口づけて、そのまま最後までリヒターには見せてやらなかった。
「は、あっ…」
凄く良かったと余韻に浸りながら震える身体を落ち着かせ、崩れ落ちるように俺に被さってきたロキを受け止め息を整える。
「んぅ…」
「ロキ。凄く良かった」
「んっ。俺もです。リヒターは?」
「俺もロキ陛下が抱けて幸せでした」
本当に幸せそうだな。
くそッ。リヒターの奴、最近全く気持ちを隠さなくなってきた。
視線で愛情たっぷりにロキを見つめるだけだから、文句も言うに言えない。
腹立たしくてつい睨んでしまう。
でもロキが凄く満足そうにしてるのは素直に嬉しかった。
無意識なのか、俺に甘えるようにうっとり抱きついてくるのがまたたまらなく可愛い。
ちなみに今ベッドの上には三人しかいない。
補佐官達は俺を抱いた後はそれぞれシャワーを浴びて自室に戻るよう言われていたからだ。
見たい奴だけ壁際で見てるが、無視だ無視!
リヒターもさっさと追い出してやる!
「リヒター。先にシャワーに行ってこい」
俺がそう促すとすんなりロキから離れて一礼し、シャワーへと向かってくれたから、ここぞとばかりに俺はロキに甘えることに。
「ロキ…俺とリヒター、どっちが良かった?」
「もちろん兄上ですよ?」
「本当に?」
「ええ。兄上こそ、どれが一番良かったです?」
どれが一番…。
補佐官達に犯されるのは別に好きじゃないし、最後のサンドイッチは嫉妬を煽られまくった。
だから敢えて一番と言うなら────。
「二輪挿し…か?」
だからそう言ったのに、何故か欲張りな淫乱だって言われながらクスリと笑われた。
「ふふっ。そんな兄上はやっぱりたまにはこうして皆で可愛がってあげないとダメですね」
「え?!」
「そんな兄上も大好物なので、これからも遠慮なくなんでもおねだりしてくださいね?」
そんな言葉に俺は恥じらいながらも素直にコクリと頷いた。
多人数プレイはどうかと思うけど、俺の性癖を受け入れて満足させてくれるロキには感謝している。
だからたまにはロキの性癖に付き合って、こんなマンネリ解消に付き合うのもありかもしれない。
(まあ俺からは絶対に言ってやらないけどな)
そんな事を考えながら、俺は大好きな弟に笑顔で抱きついた。
****************
※最後は邪魔なリヒターを追いやって、ロキと二人でイチャイチャしたかっただけのカリンです。
ちなみにサンドイッチを拒否された際の『そうですか…』の時のロキの心境は『浮かれ過ぎて射精管理忘れてた。残念だけど今日は諦めるか…』でした。
珍しく『失敗しちゃったな』と思ってたらカリンが妥協案を出したので、『聞き間違い?』と内心びっくりしてました。
その後の心境は当然『嬉しい!リヒターと一緒に虐めちゃおう』です。
結果的に『兄上大好き!』で落ち着いたロキでした。
表現控えめですが、多人数プレイ、二輪挿し、サンドイッチ(ロキが真ん中)有りです。
地雷があれば回避してください。
よろしくお願いしますm(_ _)m
****************
「ロキ…きょ、今日は俺が上に乗る!」
そう口にしたらロキはちょっと驚いた顔をした後笑顔で了承してくれた。
実は最近ちょっとだけ物足りないんだ。
何というかマンネリ?になってきた気がしている。
外での公開羞恥プレイも、風呂場プレイも、姿見の前で犯されるのも、バルコニーで声を殺しながら抱かれるのも、全部気持ちいい。
もちろんベッドで縛られながらするのも、虜囚プレイも最高だった。
玩具だって色んな種類で虐めてもらえるし、言葉責めされながら恥ずかしい格好でねだるのも心が震えるほど興奮させられる。
何よりロキを独り占めしているのが良かった。
それなのに、どうして物足りない気持ちが芽生えたんだろう?
(受け身すぎたか?)
全部ロキ任せなのがダメだったのかと考え、たまにはと自分から上に乗る発言をしたのだが…。
結論から言えばいつも通りに終わった。
あんあん啼かされて最高に気持ちよくされ、身を震わせながらロキに縋る。
普通に考えるとそれで満足なはずなのに、どうして俺は満足出来ていないんだろう?
そんな事を考えていたら、ロキが笑顔でこんな事を言い出した。
「ふふっ。やっと…ですね」
「……え?」
何がやっとなんだか、俺にはさっぱりわからない。
「兄上。最近物足りないって思っていませんか?」
「え?!」
どうしてわかったんだろう?
「いいんですよ?俺もそう思ってたので」
(それはそれで大問題だぞ?!)
ロキに飽きられたら困る。
そう思ってバッと顔を上げてロキを見たら、凄く楽しそうな顔で俺を見つめていた。
「え……?」
そこからロキが言うには、ここ最近マンネリだとリヒターに愚痴を零したのが発端だったのだとか。
「多人数で兄上を犯して、乱れまくる姿を見ながら興奮して、それでも俺がいいって選んでもらえたら最高なのにって溢したら、リヒターが『今の状況では難しいですね』って返してきたから、色々考えて、兄上がその気になってくれるようにちょっとだけ焦らしてみました」
「……え?」
「これでも結構努力したんですよ?十分満足させつつほんの僅かに物足りなさを残すようにするのは難しいので」
「…?!」
俺はロキのその言葉に驚愕してしまう。
全然気づいてもいなかったのだから、当然だ。
それくらいいつもと変わらない閨に見えていた。
そもそもそんな微妙な加減、可能なのか?!
(いや。こいつなら出来てもおかしくはないな)
天性のドSなんじゃないかと思うほど絶妙な加減でいつも虐めてくるロキのことだ。
ちょっと手を抜くくらいお手の物だろう。
俺には絶対に真似できないそんなこともやってのけるかもしれない。
「兄上。明日は多人数で楽しみましょうね?」
ふふふと笑うこの確信犯に本当は怒るべきなのかもしれないが、このうっとりするほどドSな表情に魅了されて胸が鷲掴みにされてしまう。
平たく言うと、今すぐ虐めて欲しくて仕方がなくなってしまったのだ。
「あぁ…そんなに期待に染まった顔をして、本当に兄上はドMで仕方のない雌犬ですね。お楽しみは明日なのに…」
そう言いながら俺の足を開いてきて、一気に奥まで嵌め込んできたお前はドSなケダモノだと言ってやりたい。
「ンァあッ!」
「こんなに酷くされても従順に奥まで咥えこんで離さないなんて…相変わらず淫乱なんですから」
「ひゃんっ!」
「ほら、わかります?ここ、期待し過ぎていっぱい虐めて欲しいっておねだりしてますよ?」
「いやあぁんっ!そこ、イイッ!気持ひいぃ!しゅきっ!しゅきなのぉっ!」
大好きなところをロキがカリで引っ掻くように擦り上げられて、あられもない嬌声が口から飛び出し、喘ぎ過ぎて口の端からだらしなく涎がこぼれ落ちていく。
「明日の前座に丁度いいので、今日はきっちり満足させてあげますね」
胸も可愛がられながら、焦らして焦らして奥まで突かれて、その緩急に溺れさせられ与えられる気持ち良さに夢中になる。
「はぁんっ!イイッ!もっとぉっ!」
雌犬上等と言わんばかりに陶酔しきった顔で俺は自ら腰を振りまくった。
こんなに俺を気持ちよくして満足させてくれるロキを受け入れない方がおかしい。
「明日は二輪挿しもして可愛がってあげますから、期待しててくださいね?」
兄上の中をリヒターと一緒に擦ってあげますって言われただけで俺はそれを想像して、身を震わせながら果てた。
荒く息を吐き、ピクンピクンと身を弾ませる俺だったが、ロキはそんな俺を一瞥し、少し様子を見てから容赦なく追撃をかけてくる。
「ひぃあぁあっ!」
「くっ…兄上、感じ過ぎですよ?そんなに嬉しかったんですか?俺も白濁に塗れる兄上を見るのが今からとても楽しみです」
その後もロキは色々言ってたけど、与えられる快感が凄すぎて俺は何も答えられなかった。
だってロキが俺から理性を根こそぎ奪い去り、俺はただただ嬌声を上げながら快楽へと堕ちるしかなかったんだから。
こうして俺は久方ぶりに、物足りなさとは無縁の閨に心満たされた。
そして迎えた翌日。
『夜に備えて』と言ってキツくも緩くもない絶妙な縛り加減で仕事に支障が出ない範囲で縄化粧を施され、普通に服を着せられた。
動くと縄が擦れて凄く気持ちいい。
(もうこれで良くないか?!)
このまま夜まで焦らされ、いつものようにロキに抱かれたら…そう考えるだけで興奮してしまう。
でもロキは絶対首を縦には振らないだろう。
多人数でやる気満々なんだから。
元々俺が多人数プレイを嫌がって『俺がロキを怒らせたらやってもいい』と条件を出してたからできなかっただけで、きっとロキ的にはお仕置きではない楽しみ方もしたかったんだと思う。
リヒターに愚痴ってる時点でかなり溜め込んでるはずだから、ここは付き合う一択だ。
でも…今夜はどんな風に犯されるんだろう?
前みたいに目隠しで自分のものを当てろと言われるんだろうか?
それとも口枷を嵌められて、ロキのを喉奥まで突っ込まれながら他の者達に輪姦されるんだろうか?
でも二輪挿しもしたいって言ってたし、乱交パーティーのようにあちこちで皆がまぐわうのかもしれない。
(どうしよう…)
別にそんな事をしたいとも、好んでされたいとも望んでいるわけではないのに…。
想像するだけで身体が勝手に熱くなり、ドキドキが止まらなくなる。
その度に顔が熱くなって仕事の手が止まり、物憂げな吐息が口からこぼれ落ち、ロキの目を楽しませてしまう。
(あぁ…視姦されている…)
それが更に羞恥を増大させて、より興奮させられてしまった。
その状態で一日だ。
時折ロキからさりげなく愛撫され、それが叫び出したいほどの焦らしプレイに思えてしょうがなかった。
「はぁ…。今日は一日中、兄上の物欲しげな顔に唆られて仕事が捗りました」
ロキはそう言うけど、逆に俺は思考が乱れて殆ど仕事にならなかった。
仕事が終わる時間まで必死に我慢して、時間になってすぐトイレにロキを連れ込み、はしたなくロキに抱きつきながら何度も唇を重ねて早く欲しいとねだりにかかる。
「ロキ、もう無理…。早く抱いてっ!」
「まだダメですよ?仕事の片付けが全部終わるまで待ってください」
ここから更に焦らすなんて鬼過ぎる。
「うぅ…これ以上焦らさないでっ」
涙目で懇願するけど、ロキは軽く笑って口づけ、「可愛いおねだりは聞いてあげたいんですけど…」と言いつつ、さらりと躱してきた。
なんてドSな奴なんだ!
いや、そこが大好きなんだが…。
そもそも簡単にこっちの要望を聞き入れてくれるならご主人様らしくなくて、また物足りなさを感じたかもしれない。
それならやっぱりロキの対応は正しいと言う事になる。
辛い。でも嬉しい。
兎に角早くロキが欲しくて欲しくてたまらなくて、縋るように抱きついた。
「ご主人様…」
「ふふっ。今日は補佐官達に兄上を抱いてもらおうと思ってるので、もう暫く待ってくださいね」
(それでか!)
片付けなんて補佐官達が勝手にやっておくだろうし、さっさと寝室に行けばいいのにと思っていたら、今日の趣向が補佐官を交えての閨だったから焦らされたのだと気づいた。
嬉しそうに俺を見つめながら頬に手を添えてくるロキ。
きっと俺をどう味わおうかじっくり考えているんだろう。
(うぅ…何でもいいから早く抱かれたい)
この際多人数プレイだって我慢する。
ロキがいるなら適度な指導が入って絶対気持ちよくさせられるんだ。
最終的にロキがメチャクチャ気持ちよくしてくれるんだし、補佐官達の前座なんてさっさと終わらせたい。
時間を置けばおくほどどんどん思考がM的方向へと傾いていく気がする。
早く早くと胸が高まり、期待に脳が侵されていく。
その後、俺は寝室に連れ込まれ、補佐官達にこぞって抱かれて乱されて、白濁に塗れたところでロキとリヒターに二輪挿しで犯された。
その気持ち良さと言ったらなかった。
まさに至福。
呂律が回らないほど溺れて、後孔からはずっと卑猥な音が響き、白濁が滴り落ちていた。
「可愛いカリン…」
甘い声で俺の名を呼ぶロキも俺同様にずっと興奮しっぱなしだった。
愛おしげに俺にキスをして、満足げに笑う。
どうやらロキ的にもちゃんとマンネリ解消ができた様子。
そのままリヒターと二人で俺の中に注いできたし、今日はこれで終わりだろう。
(凄く良かった…)
大満足で身も心も満たされ、ぼんやりと余韻に浸りながらそう思ったのも束の間。
ロキは口移しで俺に何度も水を飲ませながら落ち着かせ、あり得ないことを言ってきた。
「兄上。既に満足げですけど、まだ少し余裕はありますよね?」
「え…?」
(体力的には限界と言ってもいいんだが?)
そう思いながらロキを見ると、ニコッと笑って『最後はサンドイッチで可愛がってあげます』なんて言ってきた。
「いやいやいや?!」
それはつまり、俺が真ん中という事だろう。
でも正直そこまでの体力は残っていない。
「も…もう出ないから、真ん中は無理ぃ…」
今日は散々出したし、現時点でロキに挿れられるほど勃つ気はしなかった。
だからそう言ったのに、ロキが物凄く残念そうに『そうですか…』なんて言うから『そこまでしたいならお前が真ん中になれ』と言ってやった。
それなら俺はロキに挿れられるだけだし、寝そべって感じているだけでいいから。
だってこのパターンは別日に回したらダメなパターンだと思ったんだ。
物足りないとか思われてまた変な暴走をされた方が厄介だから、妥協点はちゃんと示さないと。
でも言われた方のロキはキョトンとしていて、何を言われてるのかわかりませんと言った様子。
なんでだ?!
「俺だけ他の男に犯されて散々疲れさせられたんだから、やりたいならロキが真ん中になるべきだ!」
ロキだって受け側はできるんだし、構わないだろう?
そう言ってやったら渋々『わかりました』と言ってリヒターへと振り返り『趣向はどうしようか?』と聞き始めた。
多分リヒターとは初めてのサンドイッチだし、予想外の展開になったから聞いたんだろう。
それに対してリヒターは暫し考え、ロキ好みの返答を返した。
「そうですね。カリン陛下もかなりお疲れですし…今日は適度に焦らしながら嫉妬を煽る感じでどうでしょう?」
「俺が兄上で感じたりお前で感じたりしながら嫉妬を煽る感じか…悪くはないな」
『寧ろ楽しそうだ』とたちまちロキの顔が嬉しそうに輝いた。
で…だ。
俺はやっぱりなんとしてでも真ん中になったら良かったと物凄く後悔する羽目に。
(あんな事、言うんじゃなかった!)
俺を虐めながらリヒターに抱かれるロキは、凶悪な色気を振りまきながら散々俺の嫉妬を煽ってきたのだ。
リヒターの攻め方がまた、タイミングの見極めが絶妙だった。
あいつはどれだけロキのことを理解してるんだ?!
夫婦かと言いたくなるほど息がぴったりで、そっちにも嫉妬心が煽られてしまった。
(ふざけるな!ロキの伴侶は俺なんだぞっ!)
ロキが嗜虐に染まった顔で俺を責める時は控えめにロキを揺らし、適度な刺激でロキの興奮を煽り。俺が身悶え、中イキしたら攻め始め、ロキを乱し始める。
アンアン啼かされ身悶えるロキに俺が激しく嫉妬してたら、またロキが興奮して俺を虐め出す。
まるで示し合わせたかのように二人揃って自分達はイかないよう調整してるから、俺ばっかりイキっぱなし状態で翻弄させられた気がする。
「ヤダッ!ロキッ!好きに犯していいから、リヒターなんかに感じないでぇっ!」
最後には嫉妬全開でそう言って懇願したら、満足そうに笑って『兄上、最高です。一緒にイキましょうね?』と言いながら激しく責め立てられた。
リヒターも途中でロキに口づけ、一緒にイッてもいいか確認してから少し激しめに動き始める。
それがなんだか悔しくて、俺もただ翻弄されるばかりじゃなく、ロキを締め付けながら腰を振ってやった。
ロキからすればそれは完全に不意打ちだったのか、珍しく恍惚とした顔で「あっ、気持ちいっ!はぁ…んっ!」と喘いでいたから、この顔は俺が独り占めだと思ってどさくさ紛れに抱きつき口づけて、そのまま最後までリヒターには見せてやらなかった。
「は、あっ…」
凄く良かったと余韻に浸りながら震える身体を落ち着かせ、崩れ落ちるように俺に被さってきたロキを受け止め息を整える。
「んぅ…」
「ロキ。凄く良かった」
「んっ。俺もです。リヒターは?」
「俺もロキ陛下が抱けて幸せでした」
本当に幸せそうだな。
くそッ。リヒターの奴、最近全く気持ちを隠さなくなってきた。
視線で愛情たっぷりにロキを見つめるだけだから、文句も言うに言えない。
腹立たしくてつい睨んでしまう。
でもロキが凄く満足そうにしてるのは素直に嬉しかった。
無意識なのか、俺に甘えるようにうっとり抱きついてくるのがまたたまらなく可愛い。
ちなみに今ベッドの上には三人しかいない。
補佐官達は俺を抱いた後はそれぞれシャワーを浴びて自室に戻るよう言われていたからだ。
見たい奴だけ壁際で見てるが、無視だ無視!
リヒターもさっさと追い出してやる!
「リヒター。先にシャワーに行ってこい」
俺がそう促すとすんなりロキから離れて一礼し、シャワーへと向かってくれたから、ここぞとばかりに俺はロキに甘えることに。
「ロキ…俺とリヒター、どっちが良かった?」
「もちろん兄上ですよ?」
「本当に?」
「ええ。兄上こそ、どれが一番良かったです?」
どれが一番…。
補佐官達に犯されるのは別に好きじゃないし、最後のサンドイッチは嫉妬を煽られまくった。
だから敢えて一番と言うなら────。
「二輪挿し…か?」
だからそう言ったのに、何故か欲張りな淫乱だって言われながらクスリと笑われた。
「ふふっ。そんな兄上はやっぱりたまにはこうして皆で可愛がってあげないとダメですね」
「え?!」
「そんな兄上も大好物なので、これからも遠慮なくなんでもおねだりしてくださいね?」
そんな言葉に俺は恥じらいながらも素直にコクリと頷いた。
多人数プレイはどうかと思うけど、俺の性癖を受け入れて満足させてくれるロキには感謝している。
だからたまにはロキの性癖に付き合って、こんなマンネリ解消に付き合うのもありかもしれない。
(まあ俺からは絶対に言ってやらないけどな)
そんな事を考えながら、俺は大好きな弟に笑顔で抱きついた。
****************
※最後は邪魔なリヒターを追いやって、ロキと二人でイチャイチャしたかっただけのカリンです。
ちなみにサンドイッチを拒否された際の『そうですか…』の時のロキの心境は『浮かれ過ぎて射精管理忘れてた。残念だけど今日は諦めるか…』でした。
珍しく『失敗しちゃったな』と思ってたらカリンが妥協案を出したので、『聞き間違い?』と内心びっくりしてました。
その後の心境は当然『嬉しい!リヒターと一緒に虐めちゃおう』です。
結果的に『兄上大好き!』で落ち着いたロキでした。
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