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140.他国からの客人⑥
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仕事の休憩時間にでもお茶に呼んでほしいと言われ、レオとユーフェミア王女とお茶をすることになった。
本当は兄も呼びたかったのだが、そちらは仕事の手が離せないようで『楽しんでくれ』とだけ言われてしまう。
寂しい。
仕方がないから女性繋がりでキャサリン嬢に声を掛けた。
これでユーフェミア王女も退屈しないだろう。
そう思ったのに、シャイナーまで嬉々としてやってきたから『シャイナーは呼んでませんけど』と言ってやったら、国と国の友好の為だからと言い張り、居座られてしまった。
まあ確かにミラルカと友好を深めたいならどうぞという感じだし、居てくれても構わないのだけど、あからさまにそっちはついでとばかりに俺の隣を陣取ろうとするのはやめてほしい。
キャサリン嬢が気を利かせて『ロキ陛下、良ければ私の隣に来られませんか?色々ご相談したいこともありますし』と言ってくれたから移動できたものの、本当に勘弁してほしい。
ちなみに三人三人の席になっていて、俺が右端に座り、キャサリン嬢が真ん中、その隣がユーフェミア王女だ。
ユーフェミア王女の正面がレオで、最初その隣が俺だった。
つまり現在正面にシャイナーがいる位置づけとなる。
俺が端でいいのかと思われるかもしれないが、シャイナーの隣に座るよりは正面の方がマシだし、これでいい。
「シャイナー。ほら、席を詰めて婚約者の正面に移動してください。レオともその方が話しやすいですよ?」
「いや。俺はここで」
実に爽やかに笑顔で言い放ってくるシャイナー。
本当に面倒臭い。
兄が来てくれたらシャイナーを追いやって正面に座ってもらうのに。
ついそんなことを考えてしまった。
そんな俺達を見てレオが席を詰めてこちらへと話しかけてきた。
どうやら俺が困っているのを見て、シャイナーから会話を奪ってしまえと思ったらしい。
有難くはあるのだけど…。
「ロキ!仕事の方は今日は後どれくらい?」
「まあ特には溜まってないので、夕方には終わりますね」
「それじゃあ夕食後にまたゆっくり話そう!ほら、結局忙しくてあんまり話せてないし!」
「話すなら今で十分でしょう?夕食後は兄上と過ごすので邪魔しないでください」
「そんなつもりはないし、邪魔したことなんてほとんどないのに」
「はぁ…忘れたんですか?前に鉱山ホテルの件でセドリック王子とのいざこざに巻き込んで邪魔してきたくせに」
「うっ…。あ、あれは確かに悪かったと思ったけど…」
わざとじゃないんだとレオは言ってくる。
今回ここにセドリック王子を呼んでいないのも顔を合わせ辛かったとかそんなところではないのかとツッコミを入れたくなるけど、それは穿ち過ぎだろうか?
とは言えもう二度とあんなことは避けたいところ。
ここでしっかり反省させておきたい。
「あの時あまりにも腹が立ったんで、ついセドリック王子にレオを踏んでおいてくれって頼んだんですけど、踏まれました?」
ニコリと笑顔で言ってやったらサッと顔色が変わる。
「えっ?!あれってロキのお願いだったとか?!滅茶苦茶怖かったし、酷い目にあったんだけど?!」
どうやらセドリック王子はちゃんとレオを踏んでおいてくれたらしい。
有難いことだ。
「ああ、良かった。ちゃんと踏んでくれたんですね。セドリック王子は優しいのでやってくれると思ったんです」
「全然優しくなかったけど?!ロキ、酷い!大親友なのに!」
「いや、レオは自業自得なだけでしょう?」
本当に何を言っているのだか。
しっかり反省してもう二度と迷惑をかけてこないでほしい。
そんな事を考えながら紅茶を飲んだ。
そうして激凹みしたレオを横目にシャイナーが嬉々として話しかけてくる。
「ロキ!知っているかもしれないが、セドリック王子は俺の従兄弟なんだ」
「そうでしたか。それならやはり頻繁に連絡を取っていたりするんですか?」
「いや。でもその関係で俺とキャシーの結婚式には呼ぶつもりだから、その時ロキも会えると思ってな」
「なるほど。それは楽しみですね」
遠方だからなかなか会えないが、会えるのなら顔を見てレオの件で礼を言うのはありだろう。
そんな事を考えながら俺はフッと表情を緩めた。
けれどそんな俺を見て、何を思ったのかレオがポツリと恨みがましい声で言葉を投げかけてくる。
「うぅ…やっぱりロキは俺よりセドリック王子の方が好きなんだ……」
「え?普通に好きですけど、何か?」
はっきり答えるとあからさまにショックという顔をされたけど、普通に考えてわからないだろうか?
しょっちゅう迷惑を掛けてくるレオといつも的確なアドバイスをくれるセドリック王子なら比べるまでもないと思うのだけど。
「ついでに言うと無条件で大好きなのは兄上で、尊敬しているのはブルーグレイのヴィンセント陛下です。信頼枠はリヒターとカークで埋まってるのでレオの枠はないですよ?」
「え?!そ、そうだ!じゃあ大親友枠は?!」
「……一応、レオ?」
渋々ながらもそう答えたらパァッとレオの顔が輝いた。
単純だけど、これで機嫌が直るのなら良しとしよう。
いつまでも凹まれて茶会が伸びたら困る。
「だよね!心配して損した。ちなみにシャイナー陛下は?」
「底辺枠ですけど何か?」
その言葉に今度はシャイナーが凹んだ。
頼むからもうこのまま部屋に戻ってほしい。
そう思いながら冷たく無視していたら、キャサリン嬢に楽しそうに笑われてしまった。
「ロキ陛下は本当に素敵ですわ。私ももっと見習いたいです」
「キャサリン嬢もなかなかですよ」
そうしてレオとシャイナーを無視して今度はキャサリン嬢に間に入ってもらい、ユーフェミア王女と話をさせてもらった。
最初は緊張していたようだけど、キャサリン嬢が間に入って『いつも男性方はこうやってじゃれ合うんですよ。仲が良いでしょう?』と笑顔で和ませてくれて普通に話してくれるようになった。
(キャサリン嬢を呼んでおいて本当に良かった)
そう思いながらその後は笑顔で会話を楽しみ、薔薇の話や魔道具の話などで盛り上がった。
***
なんだかんだとそうやって国賓が次々訪れ、パーティの三日前には全員集合という事態になり、是非ロキ陛下と話したいと各自からせっつかれた外務大臣が『パーティー当日まで毎夜交流を兼ねた夕食会を開きたい』と言ってきた。
兄の顔を立てることにも繋がるし、他国への友好アピールにも繋がるので喜ばれますよとも言われ、考えさせられてしまう。
(まあ…兄上の為になるならいいか)
そう思って結局OKを出し、急遽食事会の席が設けられることに。
ちなみに当然と言えば当然だったが、皆かなり積極的に俺に話し掛けてきた。
フォルティエンヌのオスカー王子やロロイアのキュリアス王子、レトロンのカール王子も次代を担う王太子として積極的に話しかけてくるから全部に愛想を振りまき会話を繋ぐ。
わからないところは兄のフォローも入るから気持ち的には楽だけど、気疲れはする。
こういう場は本当に苦手だから、質問が降ってきた時以外はできるだけ聞き役に徹したいなと強く思った。
「はぁ…」
そうして長い苦行の時間(夕食)がやっと終わったと思ったら今度は『お茶でもご一緒しませんか?』と王女から言われ、兄にそっと目を向けたら行って来いと頷かれてしまった。
兄的にシャイナー達含め男性陣は引き受けてやるからということらしいが、大好きな兄と引き離される俺の気持ちもわかってほしい。辛い。
(兄上との時間が削られていく…)
悲しい。
「ロキ陛下。小一時間で切り上げられるよう私がお手伝いいたしますので」
そんな俺を見兼ねてこっそりキャサリン嬢がそう言ってくれたのだけが救いだろうか。
メンバーとしてはユーフェミア王女とエリザ王女、キャサリン嬢だからまあ何とかなるだろう。
因みにお茶でもと言い出したのはエリザ王女だ。
彼女は兄に見惚れていた印象が強いのだけど、どうして俺に声を掛けてきたんだろう?
兄に行かれるよりはマシかもしれないが、正直言って不可解でならなかった。
話す内容も至って普通の女性が好む世間話。
特段兄について教えて欲しいとも言ってこなかったし、そこだけはホッと胸を撫で下ろす。
そうして静かにお茶を飲んでいたところで、急にバタバタと誰かが走ってくる音が聞こえてきた。
「ロキ陛下!」
「…何か?」
「きゃ、客人がっ!客人が急に苦しみだし、倒れたと連絡が!」
やってきたのは客室近辺で警備を担当していた護衛騎士のようだ。
「医師は?!」
まさか毒じゃないだろうなという思いで急いで立ち上がり詳細を聞くと、倒れたのはカール王子の従者としてきた三人組のうちの一人らしいことが分かった。
兄の指示で医師も既に手配済みで、カール王子も現場に駆け付けたらしい。
食事は普通に摂っていたらしいが、カール王子はそこに遅効性の毒でも盛られたのかと蒼白になっていたとか。
これにはユーフェミア王女もすぐさま動きにかかる。
「ロキ陛下。取り敢えずそこに向かいましょう」
「ええ」
向かうには向かうが、その前にカークに指示を出して闇医者を呼んできてもらうことに。
正直闇医者の方が王宮医師よりもずっと頼りになる。
原因を特定することにも繋がるかもしれない。
そう思いながら俺は倒れたという者の元へと急いだ。
本当は兄も呼びたかったのだが、そちらは仕事の手が離せないようで『楽しんでくれ』とだけ言われてしまう。
寂しい。
仕方がないから女性繋がりでキャサリン嬢に声を掛けた。
これでユーフェミア王女も退屈しないだろう。
そう思ったのに、シャイナーまで嬉々としてやってきたから『シャイナーは呼んでませんけど』と言ってやったら、国と国の友好の為だからと言い張り、居座られてしまった。
まあ確かにミラルカと友好を深めたいならどうぞという感じだし、居てくれても構わないのだけど、あからさまにそっちはついでとばかりに俺の隣を陣取ろうとするのはやめてほしい。
キャサリン嬢が気を利かせて『ロキ陛下、良ければ私の隣に来られませんか?色々ご相談したいこともありますし』と言ってくれたから移動できたものの、本当に勘弁してほしい。
ちなみに三人三人の席になっていて、俺が右端に座り、キャサリン嬢が真ん中、その隣がユーフェミア王女だ。
ユーフェミア王女の正面がレオで、最初その隣が俺だった。
つまり現在正面にシャイナーがいる位置づけとなる。
俺が端でいいのかと思われるかもしれないが、シャイナーの隣に座るよりは正面の方がマシだし、これでいい。
「シャイナー。ほら、席を詰めて婚約者の正面に移動してください。レオともその方が話しやすいですよ?」
「いや。俺はここで」
実に爽やかに笑顔で言い放ってくるシャイナー。
本当に面倒臭い。
兄が来てくれたらシャイナーを追いやって正面に座ってもらうのに。
ついそんなことを考えてしまった。
そんな俺達を見てレオが席を詰めてこちらへと話しかけてきた。
どうやら俺が困っているのを見て、シャイナーから会話を奪ってしまえと思ったらしい。
有難くはあるのだけど…。
「ロキ!仕事の方は今日は後どれくらい?」
「まあ特には溜まってないので、夕方には終わりますね」
「それじゃあ夕食後にまたゆっくり話そう!ほら、結局忙しくてあんまり話せてないし!」
「話すなら今で十分でしょう?夕食後は兄上と過ごすので邪魔しないでください」
「そんなつもりはないし、邪魔したことなんてほとんどないのに」
「はぁ…忘れたんですか?前に鉱山ホテルの件でセドリック王子とのいざこざに巻き込んで邪魔してきたくせに」
「うっ…。あ、あれは確かに悪かったと思ったけど…」
わざとじゃないんだとレオは言ってくる。
今回ここにセドリック王子を呼んでいないのも顔を合わせ辛かったとかそんなところではないのかとツッコミを入れたくなるけど、それは穿ち過ぎだろうか?
とは言えもう二度とあんなことは避けたいところ。
ここでしっかり反省させておきたい。
「あの時あまりにも腹が立ったんで、ついセドリック王子にレオを踏んでおいてくれって頼んだんですけど、踏まれました?」
ニコリと笑顔で言ってやったらサッと顔色が変わる。
「えっ?!あれってロキのお願いだったとか?!滅茶苦茶怖かったし、酷い目にあったんだけど?!」
どうやらセドリック王子はちゃんとレオを踏んでおいてくれたらしい。
有難いことだ。
「ああ、良かった。ちゃんと踏んでくれたんですね。セドリック王子は優しいのでやってくれると思ったんです」
「全然優しくなかったけど?!ロキ、酷い!大親友なのに!」
「いや、レオは自業自得なだけでしょう?」
本当に何を言っているのだか。
しっかり反省してもう二度と迷惑をかけてこないでほしい。
そんな事を考えながら紅茶を飲んだ。
そうして激凹みしたレオを横目にシャイナーが嬉々として話しかけてくる。
「ロキ!知っているかもしれないが、セドリック王子は俺の従兄弟なんだ」
「そうでしたか。それならやはり頻繁に連絡を取っていたりするんですか?」
「いや。でもその関係で俺とキャシーの結婚式には呼ぶつもりだから、その時ロキも会えると思ってな」
「なるほど。それは楽しみですね」
遠方だからなかなか会えないが、会えるのなら顔を見てレオの件で礼を言うのはありだろう。
そんな事を考えながら俺はフッと表情を緩めた。
けれどそんな俺を見て、何を思ったのかレオがポツリと恨みがましい声で言葉を投げかけてくる。
「うぅ…やっぱりロキは俺よりセドリック王子の方が好きなんだ……」
「え?普通に好きですけど、何か?」
はっきり答えるとあからさまにショックという顔をされたけど、普通に考えてわからないだろうか?
しょっちゅう迷惑を掛けてくるレオといつも的確なアドバイスをくれるセドリック王子なら比べるまでもないと思うのだけど。
「ついでに言うと無条件で大好きなのは兄上で、尊敬しているのはブルーグレイのヴィンセント陛下です。信頼枠はリヒターとカークで埋まってるのでレオの枠はないですよ?」
「え?!そ、そうだ!じゃあ大親友枠は?!」
「……一応、レオ?」
渋々ながらもそう答えたらパァッとレオの顔が輝いた。
単純だけど、これで機嫌が直るのなら良しとしよう。
いつまでも凹まれて茶会が伸びたら困る。
「だよね!心配して損した。ちなみにシャイナー陛下は?」
「底辺枠ですけど何か?」
その言葉に今度はシャイナーが凹んだ。
頼むからもうこのまま部屋に戻ってほしい。
そう思いながら冷たく無視していたら、キャサリン嬢に楽しそうに笑われてしまった。
「ロキ陛下は本当に素敵ですわ。私ももっと見習いたいです」
「キャサリン嬢もなかなかですよ」
そうしてレオとシャイナーを無視して今度はキャサリン嬢に間に入ってもらい、ユーフェミア王女と話をさせてもらった。
最初は緊張していたようだけど、キャサリン嬢が間に入って『いつも男性方はこうやってじゃれ合うんですよ。仲が良いでしょう?』と笑顔で和ませてくれて普通に話してくれるようになった。
(キャサリン嬢を呼んでおいて本当に良かった)
そう思いながらその後は笑顔で会話を楽しみ、薔薇の話や魔道具の話などで盛り上がった。
***
なんだかんだとそうやって国賓が次々訪れ、パーティの三日前には全員集合という事態になり、是非ロキ陛下と話したいと各自からせっつかれた外務大臣が『パーティー当日まで毎夜交流を兼ねた夕食会を開きたい』と言ってきた。
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(まあ…兄上の為になるならいいか)
そう思って結局OKを出し、急遽食事会の席が設けられることに。
ちなみに当然と言えば当然だったが、皆かなり積極的に俺に話し掛けてきた。
フォルティエンヌのオスカー王子やロロイアのキュリアス王子、レトロンのカール王子も次代を担う王太子として積極的に話しかけてくるから全部に愛想を振りまき会話を繋ぐ。
わからないところは兄のフォローも入るから気持ち的には楽だけど、気疲れはする。
こういう場は本当に苦手だから、質問が降ってきた時以外はできるだけ聞き役に徹したいなと強く思った。
「はぁ…」
そうして長い苦行の時間(夕食)がやっと終わったと思ったら今度は『お茶でもご一緒しませんか?』と王女から言われ、兄にそっと目を向けたら行って来いと頷かれてしまった。
兄的にシャイナー達含め男性陣は引き受けてやるからということらしいが、大好きな兄と引き離される俺の気持ちもわかってほしい。辛い。
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悲しい。
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そんな俺を見兼ねてこっそりキャサリン嬢がそう言ってくれたのだけが救いだろうか。
メンバーとしてはユーフェミア王女とエリザ王女、キャサリン嬢だからまあ何とかなるだろう。
因みにお茶でもと言い出したのはエリザ王女だ。
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兄に行かれるよりはマシかもしれないが、正直言って不可解でならなかった。
話す内容も至って普通の女性が好む世間話。
特段兄について教えて欲しいとも言ってこなかったし、そこだけはホッと胸を撫で下ろす。
そうして静かにお茶を飲んでいたところで、急にバタバタと誰かが走ってくる音が聞こえてきた。
「ロキ陛下!」
「…何か?」
「きゃ、客人がっ!客人が急に苦しみだし、倒れたと連絡が!」
やってきたのは客室近辺で警備を担当していた護衛騎士のようだ。
「医師は?!」
まさか毒じゃないだろうなという思いで急いで立ち上がり詳細を聞くと、倒れたのはカール王子の従者としてきた三人組のうちの一人らしいことが分かった。
兄の指示で医師も既に手配済みで、カール王子も現場に駆け付けたらしい。
食事は普通に摂っていたらしいが、カール王子はそこに遅効性の毒でも盛られたのかと蒼白になっていたとか。
これにはユーフェミア王女もすぐさま動きにかかる。
「ロキ陛下。取り敢えずそこに向かいましょう」
「ええ」
向かうには向かうが、その前にカークに指示を出して闇医者を呼んできてもらうことに。
正直闇医者の方が王宮医師よりもずっと頼りになる。
原因を特定することにも繋がるかもしれない。
そう思いながら俺は倒れたという者の元へと急いだ。
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