【完結】王子の本命~ガヴァム王国の王子達~

オレンジペコ

文字の大きさ
上 下
123 / 234

閑話15.※罪と与えられた罰 Side.フランシス公爵

しおりを挟む
※媚薬を使っている関係上、ご令嬢の喘ぎがあるのでよろしくお願いしますm(_ _)m

****************

バカな娘がやらかした。
ロキ陛下が国を離れた隙にカリン陛下に言い寄ったのだ。
しかもそれだけならまだしも肌を晒して誘惑し、騎士に捕らえられて牢に入れられたらしい。
本当に救いようがない。
それ故に今の私は針の筵状態だった。

「フランシス公爵!ロキ陛下がお帰りになるまで貴殿を拘束させて頂きます」

そう言って屋敷まで来たのは騎士団長。

「ロキ陛下の最愛、カリン陛下に言い寄るなど言語道断!爵位剥奪は免れませんぞ!」

そう言って厳しく言い放ったのは宰相。

「いや、一族郎党死罪すら有り得るのでは?」

そう言ったのは内務大臣だった。
いずれにせよ厳しい沙汰が降りるのはまず間違いないと項垂れてしまう。
それだけロキ陛下にとってのカリン陛下の存在は大きなものだったから…。

そうして自分の命も後僅かかと鬱々とした気持ちで過ごしながら一度だけ娘に会いに行った。

「お父様!お助け下さい!」
「……諦めろ」
「いやっ!嫌です!牢番が毎日のように言ってくるのですわ!お前は死罪だと!嘘ですわよね?!あのクズなんてお父様のお力で何とでもなりますわよね?!」
「……それは口八丁手八丁で丸め込めと言うことか?」
「その通りですわ!無能と呼ばれるあんな男、お父様ならすぐでしょう?!」

娘のこの発言に付き添いで来ていた者達が気色ばむ。
彼らは『ロキ様の犬』と呼ばれるロキ陛下の信者だ。
そんな彼らの前でこんなことを叫ぶだなんて、バカとしか言いようがない。

「スカーレット…。お前には失望した」
「え?」
「お前は王の補佐官であり婚約者であるミュゼ=バーネット殿すら裏切ったことになるのだぞ?カリン陛下に手を出したことと併せて考えると兄であるライオネルも、私も、恐らくお前と共に殺されるだろう。それをわかっているのか?」
「そんな!私はお寂しいカリン陛下をお慰めしようとしただけですわ!何も悪いことなどしておりません!」
「はあ…。ロキ陛下がお帰りになるまでに少しは反省して、沙汰が降りた際は潔くその命を差し出すように」
「なっ?!お父様?!お父様!!」

全く反省をしていない娘に悲しくなったが、こんな娘に育ててしまった自分にも責任はある。
けれど…せめてライオネルの命だけでも助けてもらえないか嘆願してみようと思った。
それまで勝手に命を絶つことはやめよう。
そう思いながら王の帰還を待った。




そしてやっと王が国へと帰ってきた。
その腕にカリン陛下をしっかりと抱えて。

「ロキ陛下!カリン陛下!無事のお帰りをお待ちしておりました!」

国の中枢を任された重鎮達が恭しくロキ陛下達を迎え、その脇で罪人の家族である私と妻、ライオネルが控える。

「まずはお疲れでしょうし、こちらでお寛ぎを」
「ああ。レオ、ここまで送ってくれてありがとうございます」
「うん。また連絡するから」

ミラルカの皇太子と笑顔で挨拶を交わすロキ陛下の表情は穏やかだが、その表情がこの後変わるのかと思うとそれだけで心臓が痛い。
そうして皇太子を見送った後、宰相達の目がついて来いとばかりにこちらへと向けられ、逃げられぬよう騎士団長達に見張られながら彼らの後をついていった。

「陛下。長旅お疲れさまでした。ブルーグレイは如何でしたか?」
「皆親切で心地よく過ごしましたよ?」
「それは良かった。カリン陛下が国を飛び出された時はどうしようかと思いましたが、無事にお戻りになられて本当に安堵いたしました」
「ああ、そうそう。スカーレット嬢がやらかしたと聞きましたが?」

そうして不意打ちのようにそう言われ、来たと思いながらそっと前へと進み出る。

「陛下!この度は娘が大変なことをしてしまい申し訳ございませんでした!この咎は我々夫婦の命で償わせて頂きたく!ただ、息子だけは!息子の命だけはどうぞお許しを!!」

その場で土下座しながら必死にライオネルの命乞いをする。
勿論妻も一緒だ。
けれどそんな我々に降ってきた声は酷く面倒臭そうな声だった。

「命なんていりませんよ」
「では爵位返上で?」
「別にその必要もありませんけど?」

その言葉に驚いたのは自分だけではない。
死罪も爵位返上も命じる気はないとロキ陛下が言ったことでその場の者達が納得いかないと騒然となる。

「ロキ陛下?!カリン陛下に手を出されたにもかかわらずお咎めなしと仰るのですか?!」

ロキ陛下らしくないと宰相が声を上げるが、ロキ陛下は淡々とミュゼ=バーネットを呼ぶようにと命じた。

「陛下!ミュゼ=バーネット、お召しと伺い参上致しました!」

嬉々としてやってきたミュゼの姿に苦々しい気持ちになる。
娘の婚約者ではあるが娘が牢に入って早々向こうから婚約破棄を申し入れられたため現在彼は自由の身だ。
正確には王の決済待ちだが、それも時間の問題だろう。

「ミュゼ?」

そう言ってロキ陛下は立ち上がり、ミュゼのその身に手にした鞭を思い切り振るった。

クルクルクル、ビシィッ!

「ひぃあっ?!」

鞭に縛り上げられミュゼが恍惚とした声を上げながら床へと引き倒される。

「何を悦んでいる?」
「ロ、ロキ様?」
「お前の婚約者がやらかしたと言うのに、全く反省の色がないな?」
「…え?」
「そこにいるフランシス公爵もライオネルも、反省しているだろう?お前は反省しないのかと言っている」

その場にロキ陛下の冷たい声が落とされ、ミュゼの顔が驚愕に彩られる。

「で、ですが彼女とは婚約破棄を…ひぅっ?!」

カツカツと歩いてきたロキ陛下がそのままミュゼを踏みつけ、ゆっくりと体重をかけていく。

「ミュゼ?彼女が罪を犯した時、お前は婚約者だった。咎がないとでも思ったか?反省しないお前に俺が婚約破棄など認めるはずがないだろう?」
「あ…ロキ様……」

完全にその場の空気はロキ陛下の色へと染められていく。
先程まで騒いでいた者達も今は誰一人口を開くことなく成り行きを見守っている。
いや。誰も声を上げることさえできないと言った方が正しいだろうか?

「スカーレット嬢の罪状は明らかだ。王配である兄上に手を出そうとしたのだからな」
「…………」
「スカーレット嬢は縛り上げ身動きを取れない状態にした上で媚薬を与え、一週間放置の刑とする」
「……え?」
「フランシス公爵」
「え?は、はっ!」
「お前達夫婦は自らの手で指定の媚薬をスカーレット嬢に飲ませ、一週間の間黙って彼女を監視することを命じる」
「……え?」
「ライオネル」
「はっ!」
「同じくお前はその手でスカーレット嬢を縛り上げ、一週間の間黙って彼女を監視することを命じる。決して手心など加えぬように」
「はっ!かしこまりました!」
「ミュゼ」
「はっはいっ!」
「お前は一週間後、スカーレット嬢を抱いてそのまま結婚するように。以上だ」
「ええ?!そんな!ご無体な!」
「…………反省しないお前にはうってつけの罰だろう?そのまま二度と俺の前に姿を見せるなと言ってやってもいいんだが?」
「えぇっ?!そ、それだけはっ!」
「なら黙って罰を受け入れろ」

ミュゼは鞭から解放されたが、呆然としながらロキ陛下の沙汰を受け入れていた。
こちらとしたら少しは胸がすく思いがしたが、本当にこれでいいのだろうか?
スカーレットのやらかした内容を思うに、随分軽い罰のように感じられるのだが……。




そう思った自分達は甘かった。
ロキ陛下が本当にドSだったと知るのはすぐの事。
ロキ陛下立ち合いの元スカーレットはライオネルに縛り上げられ、ロキ陛下が持ってきた媚薬を我々の手で無理矢理飲ませた。
効果はすぐに出始める。

「え?あ…熱い……」

真っ赤な顔でスカーレットがそんな事を言う。
そんなスカーレットを見ながらロキ陛下は綺麗な笑顔で言い放った。

「食事とトイレくらいは介助してもらえますが、自慰も挿入も一週間は禁止ですからね?」
「このクズ!よくも!」
「否定はしませんが、一週間、自分がやらかしたことをしっかり反省してくださいね?」

そう言ってロキ陛下は牢から離れていく。
我々には毎日彼女を監視し、どんなに苦しんでいようと助けないようにと釘を刺していった。
それこそが我々に与えられた罰だからと────。

「や…あぁ…嘘…ひぃ…」

媚薬の効果でスカーレットの口から甘い声が出始める。
彼女をこうしたのは我々で、彼女が動けないよう縛り上げたのはライオネルだ。
服を着たままだから卑猥さはマシかもしれないが、それでも淫靡な空気が牢へと満ち始める。
スカーレットが助けて助けてと泣き始めるのにそう時間はかからなかった。
そんなスカーレットを監視と言う名で見守るが、一時間で我々にも限界が来る。

「いやぁああっ!助けて!助けてぇ!」

最初はそうして叫びまくり、声がかすれてくると同時にジタジタと暴れ始めた。

(これで一週間……)

命を奪われることも爵位を奪われることもなかったが、この罰が軽いなんて最早誰一人言いはしなかった。
命あっての物種と言いはするが、これならあっさり殺されていた方が楽だったかもしれない。
まさかこんな恐怖の刑罰が存在するなんて思いもよらなかった。
これだけでロキ陛下の怒り具合がよくわかるというものだ。
絶対に怒らせてはいけない人なのだと実感してしまった。

その後明日以降は一時間だけ見ればいいからと言われたが、泣きながらちゃんと監視はしますと答えを返しておいた。
これをきちんと見守ることこそが我々に科せられた罰なのだから────。




そして一週間後。
特殊な媚薬は一週間経っても抜けることはなく、気が狂わないのがおかしなほどにスカーレットは乱れまくっていた。

「やらぁ…抱いて、抱いてぇ……」

ライオネルや私にまで懇願していたがそれはできないと言ってやることしかできない。
髪は振り乱され大変なことになっているし、衣服も愛液でしとどに濡れているが自慰さえ許されないため食事やトイレ時に触れられた時に勝手にイクようになっていた。
そこに公爵令嬢らしさなど一切ない。
娘の哀れな姿に妻は耐えきれず泣き続けていたが、スカーレットの罪深さゆえの罰なのだからと励まし続けた。
ちなみに自慰を助けたら同じ目に合わせるとロキ陛下から通達が来ているので、娘に甘い妻も流石にスカーレットに情けをかけることはなかった。
それだけはせめてもの救いか。

「さて、それじゃあミュゼ?お前の罰の時間だ」

そう言いながらロキ陛下が蒼白になったミュゼを連れてやってくる。

「陛下…どうかご慈悲を」

諦め悪くそう言ってくるミュゼにロキ陛下が笑顔で何を今更と口にする。

「フランシス夫妻もライオネルも目の下に隈を作るほど頑張って罪を償っているのに、お前だけ許すはずがないだろう?」
「そんな…っ!」
「ほら、お前の妻だ。さっさと抱いて満足させてやれ。ライオネル。縄を解いてやれ」
「……はっ」
「やぁんっ!んぁっ!イクッイクぅっ!」

縄を解くため触れただけでスカーレットは一人で身悶え恍惚とした表情でイキ続けた。
そうして一週間ぶりに拘束から免れたスカーレットを見遣り、ロキ陛下が満足げにミュゼに連れていくよう命じる。

「ミュゼ。連れていけ」

そう言われてミュゼは渋々スカーレットを抱き上げるが、それだけでスカーレットは身を震わせまたイッてしまった。

「ひぁあああっ!」

そしてミュゼの部屋で全員の立ち合いの元避妊すら許されずミュゼはスカーレットを抱く羽目になり、全てが終わったところでロキ陛下が満足げに言い放つ。

「これで今回の件についての償いは完了しました。一週間で済んでよかったですね?」

確かに期間は短かったがこれ以上ないほどの罰を与えたロキ陛下に改めて家族一同頭を下げ、早急にミュゼと婚儀を整えるようにと言うロキ陛下に『仰せのままに』と答えを返した。

結果としては我々は死罪を免れ、爵位の返上もなく、且つ事情を知る周囲からの同情も得られた。
そしてスカーレットは元々の婚約者であるミュゼと結婚。
何も知らない者達から見たら『軽く済んで良かったな』と思われる結果かもしれないが、自分達夫婦は揃ってこれ以上ないほど老け込んでしまった気がする。

「はぁ…ライオネル。我々はこれを機に引退する。結婚式が終わったらフランシス公爵家の当主は譲るから、お前の手でしっかりと家を守ってほしい」
「父上…」
「お前には酷かもしれないが、スカーレットのことは頼んだぞ」

申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら息子にそう言うと、ライオネルは任せて欲しいと快く請け負ってくれたのだった。


***


【Side.ライオネル】

妹がやらかした。
巻き込まれたこちらとしては非常に迷惑だったので、ロキ陛下が戻ったら相談しようと思っていた。
周囲は死罪だなんだと言っていたが、ロキ陛下がそんな『普通』の罰を与えるはずがないではないか。
あの人は柔和な雰囲気だがその本性はドSだ。
それは俺が誰よりも知っていて尊敬しているほど。
案の定、帰って早々妹や家族に与えられた罰は酷かった。
でもそのドSな仕打ちに「これがあったか!」と嬉々としてつい悦んでしまった。
妹が快楽で悶える姿に両親は心痛めていたが、俺は逆に心満たされていた。
ロキ陛下からは笑って「ライオネルにはご褒美だろう?」と言われたけど、その通りだとつい頷いてしまう。
縛らせてくれたことといい、ロキ陛下は分かっている。

「やらかした本人とそれを放置した公爵は罰するべきだけど、ライオネルは無関係だしそれっぽく反省するふりして楽しめばいい」
「ありがとうございます」

そうして配慮してくれたロキ陛下に改めて忠誠を誓ったのは言うまでもない。

ちなみに立場的に俺と近しいミュゼに結婚を強要したのは、自分の婚約者がやらかしたにも拘らず一言の謝罪もなく、申し訳なさそうな姿も見せず、呼ばれて全く悪びれる様子さえ見せなかったので腹が立ったからだとか。
せめて俺くらいしおらしくしていたら婚約解消を考えても良かったのにとのこと。

ミュゼも馬鹿な男だ。
まあ馬鹿だからこそ馬鹿な女を押し付けられたのだろう。
ロキ陛下はカリン陛下が大好きだから、邪魔者はいらないと言ったところか。
そう言った意味では俺はリヒターをかなり評価している。
邪魔をすることなく上手くロキ陛下の側にいるのだから。

(落としてみたい)

そう思ったことはあるけれど、あれはあれで地雷のようなので諦めた。

「ライオネル?リヒターを弄んだら許さないからな?」

笑顔でそう言ったロキ陛下の目はかなり怖かった。
きっとリヒター自身が好きな相手を作る以外、ロキ陛下は認めることはないのだろう。
お気に入りというやつだ。

何はともあれ父は妹の結婚式が終わったら公爵位を俺に譲ってくれるらしい。
物分かりのいい息子を演じる必要がなくなるのは素直に嬉しいので、最後の親孝行とばかりに精一杯爽やかに請け負っておいた。

妹もミュゼに押しつけてやれることだし、今回の件は自分にとってプラスでしかない。

「ロキ陛下のためにこれで動きやすくなる」

『ロキ様の犬』はドMの天下ではないのだとこれからは俺がしっかりとわからせてやろう。

「ライオネル。期待している」

駄犬の調教はお前に任せる────。

そう言ってくれたロキ陛下のためにこれからは存分にこの腕を振るおう。

「全てはロキ様のために」

そうして俺はこれでもかとやる気を漲らせた。


****************

※ロキ的には今回の件でライオネルに恩を売って、面倒臭い『ロキ様の犬』達の監視役を丸投げした、という話。
ロキは基本的にカリンとの時間を他に取られたくないので押し付けました。←酷い

因みにミュゼとスカーレットの結婚式はスカーレットがガヴァム式でできるかはその後の様子次第なので、ケースバイケースで略式になる可能性大となっております。

しおりを挟む
感想 234

あなたにおすすめの小説

さよならの合図は、

15
BL
君の声。

泣くなといい聞かせて

mahiro
BL
付き合っている人と今日別れようと思っている。 それがきっとお前のためだと信じて。 ※完結いたしました。 閲覧、ブックマークを本当にありがとうございました。

王道学園のモブ

四季織
BL
王道学園に転生した俺が出会ったのは、寡黙書記の先輩だった。 私立白鳳学園。山の上のこの学園は、政財界、文化界を担う子息達が通う超名門校で、特に、有名なのは生徒会だった。 そう、俺、小坂威(おさかたける)は王道学園BLゲームの世界に転生してしまったんだ。もちろんゲームに登場しない、名前も見た目も平凡なモブとして。

見ぃつけた。

茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは… 他サイトにも公開しています

陛下の前で婚約破棄!………でも実は……(笑)

ミクリ21
BL
陛下を祝う誕生パーティーにて。 僕の婚約者のセレンが、僕に婚約破棄だと言い出した。 隣には、婚約者の僕ではなく元平民少女のアイルがいる。 僕を断罪するセレンに、僕は涙を流す。 でも、実はこれには訳がある。 知らないのは、アイルだけ………。 さぁ、楽しい楽しい劇の始まりさ〜♪

侯爵令息セドリックの憂鬱な日

めちゅう
BL
 第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける——— ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

【完結】選ばれない僕の生きる道

谷絵 ちぐり
BL
三度、婚約解消された僕。 選ばれない僕が幸せを選ぶ話。 ※地名などは架空(と作者が思ってる)のものです ※設定は独自のものです

処理中です...