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94.ブルーグレイ再訪⑤
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「それで今日は剣の稽古にお付き合いしてもらいました」
「…………あの冷酷王子が?放置せず毎日毎日お前の相手を?」
「ああ、多分俺はついでだと思いますよ?毎日アルフレッド妃殿下と楽しそうに過ごしていますし」
「それはわかる」
「ですよね?それより兄上…今日はツンナガール越しに抱いてもいいですか?」
「うっ…。いや、我慢がきかなくなるから今日もやめておく」
「そうですか…。ちょっと残念です」
「そう言うな。明日…いや、明後日なら…」
「約束ですよ?」
「ああ」
「沢山可愛い声を聞かせてくださいね?」
「もちろん」
兄の穏やかな声にちょっと寂しい気持ちになってしまう。
つい三日ほど前までは寂しいって言ってくれていたのにと。
(兄上は俺ほど想ってはくれていないのかな…)
そう考えると少し気持ちが落ち込んでしまう。
しかも宥めるような声を掛けた後、兄はすんなりと通話を切ってしまった。
「冷たい……」
なんだかモヤモヤしたのでリヒターでも誘ってお酒を飲もうかなと思い立ち、そのまま部屋へと声を掛けに行く。
ついでに扉前にいたディグとブランドンも誘ってみたけど、そっちはきっちり護衛してるからと笑って断られた。
そしてリヒターと飲んだのは良かったけど、色々愚痴を溢していたらそのまま寝てしまったようで、気づけばベッドの上でリヒターに抱き着いていた。
「…………呑み過ぎた」
「陛下。俺やカリン陛下以外の前でここまで飲まないでくださいね?」
「ん~…わかった。兄上とリヒターの前でだけにする」
「そうしてください。放してもらえなくて大変でしたから」
「でもそのお陰で寂しかった気持ちも落ち着いたし…」
「あまり無防備なのも心配です」
「すまなかったな。じゃあこれはお詫びだ」
チュッと軽くキスをしてやったらだからそう言うのがダメなんだと困った顔で叱られた。
別にこれくらいなら兄も怒らないと思うんだけど。
「さてと…今日で三日目だな」
予定通りなら明日朝一番でワイバーンに乗ってガヴァムへと向かえるはず。
なので今日はお土産でも探しに行ってみようかとリヒターと話し、朝食の席へと向かった。
「ロキ陛下!」
そこへ声を掛けてきてくれたのはアルメリア姫だ。
彼女はレオの妹姫だからか、俺にも気さくに話しかけてくれる。
「今晩は兄がこちらに到着するそうです。なので色々事業のお話なども聞かせてくださいね」
「レオが?」
「ええ。天気にも恵まれて順調にこちらに向かっているそうですわ」
流石フットワークが軽いなと感心しながら話していると、そこへセドリック王子達も合流してきたので皆で食堂へと入った。
「ロキ、今日は何かしたいことはないか?」
「今日は兄上にお土産を買いに行きたいなと思っていまして」
「あら、それなら明日にでも一緒に行けば…」
「姫?」
「ひっ?!いえ、なんでもありませんわ!」
何故かセドリック王子から圧をかけられて姫が口を噤んでしまい、俺は首を傾げてしまう。
「どうかされましたか?」
「いや。そうだな。今日中に買っておいた方が無難だろう。明日はそんな暇はないだろうしな」
「ですよね」
朝一番でワイバーンに乗るつもりだし、セドリック王子が言うように流石に土産を買う時間など取れないだろう。
「何かお勧めの土産物はありますか?」
「そ、そうですわね。腕時計などは如何でしょう?」
「時計は…実はお揃いの懐中時計を持ち歩いているので、できればそれ以外のものの方が有難いです」
「そうですか。では…」
姫が他の物を提案しようとしたそのタイミングで、セドリック王子が何故か突飛な提案をしてきた。
「ロキ。手錠でも買っておいたらどうだ?きっとすぐに使えると思うぞ?」
「手錠…ですか?」
「ああ。後で商人でも呼んでおいてやろう」
「それは有難いですが、それならついでに色々見てみても?」
「構わない。拷問官御用達の最高の責め具の数々を用意させておこう」
「ありがとうございます」
一般的なお土産ではないかもしれないけど、多分セドリック王子は俺がそういう類が好きなのを知っているからわざわざ提案してくれたのだろう。
有難いことだ。
しかもブルーグレイの拷問官御用達の道具類だなんてすごく楽しみで仕方がない。
どんな変わったものがあるんだろう?
そう思ったところで、そう言えばともう一つ兄が喜びそうな物を思い出した。
「そうだ、セドリック王子。他にも茶葉などもお勧めがあれば教えて頂きたいんですが」
「茶葉?」
「ええ。この間兄上が気に入ったものはアンシャンテのものでして…。似たものが手に入るならできれば他でと」
「ああ、シャイナーのせいで手に入れにくくなったのか。構わない。姫、茶葉なら姫が詳しいだろう。ロキに教えてやってくれ」
「は、はい!」
「ありがとうございます。兄が気に入っていたのは────」
そうして特徴などを口にしてみると、いくつか気に入りそうなものを用意できると思うので昼にでも試飲できるよう手配をしておきますねと言ってもらえた。
本当に至れり尽くせりで有難い限りだ。
「ロキ陛下!」
「ヴィンセント陛下」
「不自由はないか?」
「はい。セドリック王子はじめ、皆様に良くして頂いております」
「そうかそうか。セドリックも楽しそうで私も喜んでいるのだ。これからも親しくしてやって欲しい」
「有難いお言葉、恐れ入ります」
「今日は商人を呼んで茶葉を選ぶとか」
「はい。アルメリア姫が色々教えてくださいまして」
「そうか。私もちょうど珍しい茶葉がないか聞いてみたいと思っていたところだ。同席させてもらっても構わないだろうか?」
「はい。陛下はどういった茶がお好みで?」
「私は普段は頭がすっきりする茶を飲むことが多いな。後は姫との茶会で甘い茶菓子に合う少し渋めの物を飲むことが多い。ロキ陛下は?」
「あまり考えたことはないのですが…そうですね、俺はあまり菓子を食べないので、口当たりの良い茶さえあれば…」
「口当たりの良い茶か…。ふむ。ではそれも聞いてみるとしようか」
そんなことを話し、昼食後やってきた商人の元、色々な茶葉を三人で試飲した。
「ああ、これは兄が好きそうな茶ですね」
「燻したような香りが癖になるな。私もこれは好きだな」
「あと、こちらは口当たりの良い茶葉ですわ。こちらはスッキリ甘めな種類で、こちらはまろやかな口当たりで後を引く仄かな甘みが特徴的です」
「へぇ…」
あまり甘みのある茶は飲んだことがなかったのだが────。
「美味しい…」
「お口に合ってよかったですわ」
「砂糖の甘味とは全く違うのに実に舌を楽しませてくれますね」
「はい。茶葉独特の甘みで、特に何かを加えたりはしておりません」
商人もにこやかにそう説明をしてくれる。
「ではこちらとこちら、あとこっちの二種類も頂きたいと思います」
「はい。ありがとうございます」
満足のいく茶葉が手に入って本当に良かった。
定期的にガヴァムの城に届けてもらえたら嬉しいとも伝えておいたので、商人は満面の笑みで礼を言って帰っていった。
「ロキ陛下。ついでにこの後三人で茶会でもしないか?」
「ありがとうございます。ただ…セドリック王子に他の商人も呼んで頂いているので、短時間でも構わないでしょうか?」
「もちろんだ。セドリックの話も色々聞かせてくれ」
そうしてヴィンセント陛下と姫の茶会に混ぜてもらい、色々話した後で商人が来たと連絡があったので席を外させてもらい、セドリック王子と合流する。
「ロキ、どうだ?」
「これはなかなか素晴らしいですね。へぇ…これは手が痛まないように毛皮で包んであるんですか…」
「そうだな。あと、焦らしに使うこういった道具もあるようだぞ?」
「ふふっ、これは良さそうですね。一見ただの筆のように見えますけど…使いようによっては凄く楽しめそうです」
ふわふわの毛先から本物の筆のような物までまさに千差万別。
兄に使ったら楽しそうだ。
「あ、こっちはなんですか?」
「これは魔石がついた玩具だな。こっちが胸に取り付けるタイプで、こっちは中に入れる玩具のようだ」
「ああ、このシリーズは色々集めてみたかったんです。いくつか買っていこうかな」
きっと兄が悦ぶと思い、兄が好みそうな物を幾つか買うことにした。
「ありがとうございます。なかなかこういった物をわかってくれる相手もいないので、これまで裏ルートで手に入れてたんですよね」
「そうか。拷問官が使う道具の類はそれなりにどこの国にも商人の取り扱いがあるはずだ。一度問い合わせてみるといい」
「ありがとうございます。勉強になりました」
ご機嫌でお礼を言うと、セドリック王子もどこか満足げにしながら喜んでもらえてよかったと言ってくれる。
「ああそうだ。…もう暫くで到着するらしいぞ?」
「ああ、レオナルド皇子が来るんでしたよね?俺も出迎えた方がよさそうですか?」
「そうだな。きっとその方があっちも喜ぶだろう」
「わかりました。ではまた後程」
「ああ。では後で」
そんな言葉で一度部屋へと帰ったのだけど、まさかその後驚きと同時に物凄く機嫌が急降下することになるとはこの時の俺は全く考えていなかった。
「…………あの冷酷王子が?放置せず毎日毎日お前の相手を?」
「ああ、多分俺はついでだと思いますよ?毎日アルフレッド妃殿下と楽しそうに過ごしていますし」
「それはわかる」
「ですよね?それより兄上…今日はツンナガール越しに抱いてもいいですか?」
「うっ…。いや、我慢がきかなくなるから今日もやめておく」
「そうですか…。ちょっと残念です」
「そう言うな。明日…いや、明後日なら…」
「約束ですよ?」
「ああ」
「沢山可愛い声を聞かせてくださいね?」
「もちろん」
兄の穏やかな声にちょっと寂しい気持ちになってしまう。
つい三日ほど前までは寂しいって言ってくれていたのにと。
(兄上は俺ほど想ってはくれていないのかな…)
そう考えると少し気持ちが落ち込んでしまう。
しかも宥めるような声を掛けた後、兄はすんなりと通話を切ってしまった。
「冷たい……」
なんだかモヤモヤしたのでリヒターでも誘ってお酒を飲もうかなと思い立ち、そのまま部屋へと声を掛けに行く。
ついでに扉前にいたディグとブランドンも誘ってみたけど、そっちはきっちり護衛してるからと笑って断られた。
そしてリヒターと飲んだのは良かったけど、色々愚痴を溢していたらそのまま寝てしまったようで、気づけばベッドの上でリヒターに抱き着いていた。
「…………呑み過ぎた」
「陛下。俺やカリン陛下以外の前でここまで飲まないでくださいね?」
「ん~…わかった。兄上とリヒターの前でだけにする」
「そうしてください。放してもらえなくて大変でしたから」
「でもそのお陰で寂しかった気持ちも落ち着いたし…」
「あまり無防備なのも心配です」
「すまなかったな。じゃあこれはお詫びだ」
チュッと軽くキスをしてやったらだからそう言うのがダメなんだと困った顔で叱られた。
別にこれくらいなら兄も怒らないと思うんだけど。
「さてと…今日で三日目だな」
予定通りなら明日朝一番でワイバーンに乗ってガヴァムへと向かえるはず。
なので今日はお土産でも探しに行ってみようかとリヒターと話し、朝食の席へと向かった。
「ロキ陛下!」
そこへ声を掛けてきてくれたのはアルメリア姫だ。
彼女はレオの妹姫だからか、俺にも気さくに話しかけてくれる。
「今晩は兄がこちらに到着するそうです。なので色々事業のお話なども聞かせてくださいね」
「レオが?」
「ええ。天気にも恵まれて順調にこちらに向かっているそうですわ」
流石フットワークが軽いなと感心しながら話していると、そこへセドリック王子達も合流してきたので皆で食堂へと入った。
「ロキ、今日は何かしたいことはないか?」
「今日は兄上にお土産を買いに行きたいなと思っていまして」
「あら、それなら明日にでも一緒に行けば…」
「姫?」
「ひっ?!いえ、なんでもありませんわ!」
何故かセドリック王子から圧をかけられて姫が口を噤んでしまい、俺は首を傾げてしまう。
「どうかされましたか?」
「いや。そうだな。今日中に買っておいた方が無難だろう。明日はそんな暇はないだろうしな」
「ですよね」
朝一番でワイバーンに乗るつもりだし、セドリック王子が言うように流石に土産を買う時間など取れないだろう。
「何かお勧めの土産物はありますか?」
「そ、そうですわね。腕時計などは如何でしょう?」
「時計は…実はお揃いの懐中時計を持ち歩いているので、できればそれ以外のものの方が有難いです」
「そうですか。では…」
姫が他の物を提案しようとしたそのタイミングで、セドリック王子が何故か突飛な提案をしてきた。
「ロキ。手錠でも買っておいたらどうだ?きっとすぐに使えると思うぞ?」
「手錠…ですか?」
「ああ。後で商人でも呼んでおいてやろう」
「それは有難いですが、それならついでに色々見てみても?」
「構わない。拷問官御用達の最高の責め具の数々を用意させておこう」
「ありがとうございます」
一般的なお土産ではないかもしれないけど、多分セドリック王子は俺がそういう類が好きなのを知っているからわざわざ提案してくれたのだろう。
有難いことだ。
しかもブルーグレイの拷問官御用達の道具類だなんてすごく楽しみで仕方がない。
どんな変わったものがあるんだろう?
そう思ったところで、そう言えばともう一つ兄が喜びそうな物を思い出した。
「そうだ、セドリック王子。他にも茶葉などもお勧めがあれば教えて頂きたいんですが」
「茶葉?」
「ええ。この間兄上が気に入ったものはアンシャンテのものでして…。似たものが手に入るならできれば他でと」
「ああ、シャイナーのせいで手に入れにくくなったのか。構わない。姫、茶葉なら姫が詳しいだろう。ロキに教えてやってくれ」
「は、はい!」
「ありがとうございます。兄が気に入っていたのは────」
そうして特徴などを口にしてみると、いくつか気に入りそうなものを用意できると思うので昼にでも試飲できるよう手配をしておきますねと言ってもらえた。
本当に至れり尽くせりで有難い限りだ。
「ロキ陛下!」
「ヴィンセント陛下」
「不自由はないか?」
「はい。セドリック王子はじめ、皆様に良くして頂いております」
「そうかそうか。セドリックも楽しそうで私も喜んでいるのだ。これからも親しくしてやって欲しい」
「有難いお言葉、恐れ入ります」
「今日は商人を呼んで茶葉を選ぶとか」
「はい。アルメリア姫が色々教えてくださいまして」
「そうか。私もちょうど珍しい茶葉がないか聞いてみたいと思っていたところだ。同席させてもらっても構わないだろうか?」
「はい。陛下はどういった茶がお好みで?」
「私は普段は頭がすっきりする茶を飲むことが多いな。後は姫との茶会で甘い茶菓子に合う少し渋めの物を飲むことが多い。ロキ陛下は?」
「あまり考えたことはないのですが…そうですね、俺はあまり菓子を食べないので、口当たりの良い茶さえあれば…」
「口当たりの良い茶か…。ふむ。ではそれも聞いてみるとしようか」
そんなことを話し、昼食後やってきた商人の元、色々な茶葉を三人で試飲した。
「ああ、これは兄が好きそうな茶ですね」
「燻したような香りが癖になるな。私もこれは好きだな」
「あと、こちらは口当たりの良い茶葉ですわ。こちらはスッキリ甘めな種類で、こちらはまろやかな口当たりで後を引く仄かな甘みが特徴的です」
「へぇ…」
あまり甘みのある茶は飲んだことがなかったのだが────。
「美味しい…」
「お口に合ってよかったですわ」
「砂糖の甘味とは全く違うのに実に舌を楽しませてくれますね」
「はい。茶葉独特の甘みで、特に何かを加えたりはしておりません」
商人もにこやかにそう説明をしてくれる。
「ではこちらとこちら、あとこっちの二種類も頂きたいと思います」
「はい。ありがとうございます」
満足のいく茶葉が手に入って本当に良かった。
定期的にガヴァムの城に届けてもらえたら嬉しいとも伝えておいたので、商人は満面の笑みで礼を言って帰っていった。
「ロキ陛下。ついでにこの後三人で茶会でもしないか?」
「ありがとうございます。ただ…セドリック王子に他の商人も呼んで頂いているので、短時間でも構わないでしょうか?」
「もちろんだ。セドリックの話も色々聞かせてくれ」
そうしてヴィンセント陛下と姫の茶会に混ぜてもらい、色々話した後で商人が来たと連絡があったので席を外させてもらい、セドリック王子と合流する。
「ロキ、どうだ?」
「これはなかなか素晴らしいですね。へぇ…これは手が痛まないように毛皮で包んであるんですか…」
「そうだな。あと、焦らしに使うこういった道具もあるようだぞ?」
「ふふっ、これは良さそうですね。一見ただの筆のように見えますけど…使いようによっては凄く楽しめそうです」
ふわふわの毛先から本物の筆のような物までまさに千差万別。
兄に使ったら楽しそうだ。
「あ、こっちはなんですか?」
「これは魔石がついた玩具だな。こっちが胸に取り付けるタイプで、こっちは中に入れる玩具のようだ」
「ああ、このシリーズは色々集めてみたかったんです。いくつか買っていこうかな」
きっと兄が悦ぶと思い、兄が好みそうな物を幾つか買うことにした。
「ありがとうございます。なかなかこういった物をわかってくれる相手もいないので、これまで裏ルートで手に入れてたんですよね」
「そうか。拷問官が使う道具の類はそれなりにどこの国にも商人の取り扱いがあるはずだ。一度問い合わせてみるといい」
「ありがとうございます。勉強になりました」
ご機嫌でお礼を言うと、セドリック王子もどこか満足げにしながら喜んでもらえてよかったと言ってくれる。
「ああそうだ。…もう暫くで到着するらしいぞ?」
「ああ、レオナルド皇子が来るんでしたよね?俺も出迎えた方がよさそうですか?」
「そうだな。きっとその方があっちも喜ぶだろう」
「わかりました。ではまた後程」
「ああ。では後で」
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