【完結】王子の本命~ガヴァム王国の王子達~

オレンジペコ

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44.※国際会議㉙

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部屋に入ってまずは兄を可愛がってあげようと、連れてきた二人には好きに寛いでくれと声を掛け、兄をシャワーに誘った。

入れっぱなしにしていたプラグを引き抜き、そっと後ろから抱きしめながら腹を撫でてやるとその口から甘い吐息が零れ落ちる。

「あ…ん……」
「兄上。お腹は痛くないですか?」
「ん…大丈夫だ……」
「そうですか。でもこの後念のため薬を飲んでトイレも行っておいてくださいね?」

俺のせいで腹を壊したら可哀想だし、無理はさせたくない。

「それより早く…ロキが欲しい」

それなのに兄から劣情を滲ませた可愛い眼差しを向けられ抱きつかれて、そんな言葉に誘われそのまま熱く口づけを交わしてしまう。

「んっんっ…」
「兄上」

そしてうっとりとそんな兄を見つめながらピタリと後孔に自身を添え、グッと先を挿れ込んだ。

「あんっ!」

まだ先っぽしか挿れてないのにその先を予想して期待に身を震わせる兄にクスリと笑い、そっとどうして欲しいのかを聞いてやる。

「さあ兄上。この後どうされたいですか?」
「あ…あぁ…早、早くきて…」
「どこをどんな風にされたいか、ちゃんと可愛い言葉で言ってください」
「あ…はぁ…。な、か…。エッチな俺の中をいっぱい擦って滅茶苦茶に犯して、くださいっ。奥のエッチな穴もズボズボ突き上げて、いっぱいマーキングされたいですっ…」

恥じらいながら潤む目でおねだりされて俺はたまらず胸の突起を強く引っ張りながら一息に奥まで突き込んだ。

「んヒャァああっ!」

ゴチュゴチュと奥を突き上げると悲鳴のような嬌声を上げて兄が身をくねらせ必死に快楽を逃そうとしてくるが、甘く言い含めてそのまま虐めてやる。

「兄上?このまま快楽の海に沈めてあげるので、堪能してくださいね?」
「アッアッ…!しょれ、ダメッ!いっぺんにしないれっ……ロキぃッ!」

そして感じ過ぎて涙を流しながら何度も絶頂を駆け上がり、前を戒めながら中イキさせ続けたら感極まって気絶したので、そのまま拭き上げてベッドへと運んだ。

(さて、次は…)

できれば兄が目を覚ますタイミングで準備万端にしておいてあげたい。
折角楽しみにしてくれているのだ。
今のうちにやれることは全部やっておこう。

「取り敢えず、一人ずつ来てもらおうか?」

俺は寛ぎながら控えていた二人ににっこりと笑いながら、そう促した。


***


「あ…あぁあ…」

目の前には玩具で後ろをこれでもかと広げられ、涎を垂らして快感に震える二人の姿があった。
さっきまでこんなの知らない、許してくださいと悶え狂っていたけど、ここまで落としたらもう大丈夫だろう。
これで兄がどっちに挿れたがっても大丈夫なはず。
やっと一仕事終えた気がしてホッと息を吐いた。

(喜んでもらえるかな?)

兄が喜ぶ顔が見たいし、気持ちよくなって満足してもらえたらもっと嬉しい。

「兄上…ちゃんと準備は整えておきましたから、楽しんでくださいね?」

そう言いながら俺はまだ目を覚ましてくれない兄の元へと向かい、チュッと愛おしげにキスをした。


***


【Side.カリン王子】

シャワーを浴びながらロキにこれでもかと満足させてもらったところまでは覚えているものの、その後目を覚ましたらベッドの上だった。
どうやらまた気持ち良すぎて気絶してしまったらしい。
ロキが与えてくれる快楽の果てが最高過ぎてたまらない。

「兄上。大丈夫ですか?」

ロキからどこか心配するように聞かれたので、多分いつもより長く気を失っていたのだろうと察することができた。
それから水を飲ましてもらい優しく手を取られてトイレに連れていかれ、準備は万端にしておきましたのでと言われて別室のベッドに向かうとあの二人が白目を剥いた状態で涎を垂らし後ろに玩具を二本突っ込まれた状態で放置されていた。
この酷さはどこからどう見てもロキの仕業だ。
相変わらず容赦ない。
普通に考えると酷過ぎると思うのだが、二人の顔がどことなく幸せそうだから一概にそうとは言い切れないから凄いものだ。
ロキの責め立ては自我を崩壊させない絶妙な塩梅で、ブルーグレイの拷問官とは一線を画していて、どうしてそうなるのか不思議でならない。

「兄上が楽しめるように両方共しっかり広げておきました。気分が乗ってからでいいので、後でどちらに挿れたいか選んでくださいね?」

こうして優しい笑みでとんでもない事を平気で口にしてくるロキにも随分慣れた。
この弟はこれが平常運転なのだ。
最近普通っぽく見えてたが、あちらの方がきっとおかしかったのだろう。
いずれにせよロキは俺を中心に動くから注意が必要だ。
暴走させないように気をつけなければ…。

「ロキ…先に『普通』に可愛がってほしい」

だから気分を盛り上げてから二輪挿しを試そうとそう口にしてみる。
その言葉の意味をロキもちゃんと受け止めてくれてすぐに応えてくれたから、ホッと安堵の息を吐いた。




それから気分が盛り上がったところで二人のうちどちらがいいかと聞かれたので、取り敢えず手前にいたエディオンを選んだ。
ずるりと玩具を引き抜かれたところで意識が戻ってきたのか、エディオンが浅く息を吐きながら虚ろな目でこちらを見てくる。

「エディオン。やめたいなら今のうちに言え」

そう促すが、エディオンはふるふると首を横に振り、その口で俺に『挿れてください』と言ってきた。
最初は萎えるかと思ったが意外にも大丈夫そうだったのでちょっとドキドキしながらゆっくりと挿入を試みる。
これまで女に挿れたことはあるが男に挿れるのはこれが初めてだ。
以前アルフレッドを狙った時は経験者且つ媚薬効果でいけるだろうと思い実行に移そうとしただけだったので、実際にはやったことがなかった。
女と然程変わらないだろうと予想しているが、どんな感じなんだろう?
そう思いながら奥まで収めたら意外にも気持ちが良かった。
ただ女のように濡れているわけではなく、潤滑油を使っているのと、挿れてる場所が違うので感じは違った。
とは言え決して悪くはない。
そんな俺を見てどこか安心したような顔でロキが笑い、そのままエディオンを間に挟むような位置に陣取って『じゃあ俺も挿れますね』と言って中へと入ってきた。
しっかり広げられているはずの孔がそれにより一気に狭くなり、締めつけが急激に増していく。

「あ…あはぁ…っ!苦ひぃ…!こ、壊れるぅうっ!」

エディオンがたまらず声を上げるがロキは大丈夫だと言いながらエディオンを宥め、ゆっくりとそこに収めた。

「ひぅっ!あ…ダメ…!苦ひぃ!あ、そこ、当たってるぅう!イク…イクぅう…!」

ビクビクと身を震わせてエディオンはそのままあっさりと気を失ってしまう。
それはそうだろう。
二輪挿しは本気で苦しいし、慣れてないと辛いと思う。
いくら玩具で広げていようとロキのは大きいし立派だ。
その上イイところに当たったのならイかない方がどうかしている。
でもきっとロキはそんなことはどうでもいいのだ。
ロキにとったらこれからが本番だろう。

「兄上。都合よく気絶してくれたので、このまま中で動いちゃいましょうか?」

間にエディオンを挟みながらもロキは俺と恋人繋ぎをしてくれて、一緒に擦り合おうと笑顔で誘ってくれた。
それからエディオンの中でロキのものと俺のものをこれでもかと擦り合わせたのだが、それは想像以上に気持ちよくて、ついつい甘い声でもっととねだってしまう。

「あんっ、あんっ!ロ、ロキ…気持ちいっ…気持ちいいっ…!」
「俺も気持ちいいですよ、兄上。ほら、中で仲良く寄り添って抱き合ってるのがわかりますか?チュッチュッってキスしてますよ?」
「あんっ、わかるぅっ!嬉しくて震えてるぅ!」
「ふふっ…このまま二人でイキますか?それとも…あちらも試してみますか?」

そう言いながらマーシャルの方を見遣るロキ。
気持ちいいからこのまま中で果てたい気持ちは大きかったが、多分それをしたらそこで終わってしまうだろう。
でもこんなことをする機会はきっともうないだろうから、この気持ちのいい時間をもう少し満喫したい。そんな気持ちもあった。
だから息を整え少し気持ちを落ち着かせてからそっとマーシャルを指差し、あちらで果てたいと口にした。
ロキはそんな俺の願いをあっさりと聞き届け、一度身を離してエディオンをソファへと運んで代わりにマーシャルを連れてきた。
そして同じように俺が先に挿入し、ロキが後から入ってくる。
マーシャルの中はエディオンと同じくキツかったが、挿れた感じは少し違うように感じられた。
ロキ曰く結腸の入り口がエディオンより降りてきているせいではないかとのこと。
つまりはエディオンよりもマーシャルの方が抱かれる側に向いているということらしい。
まあ、あくまでもロキの見解に過ぎないが…。

因みにマーシャルも玩具を引き抜いたところで意識が戻ったが、二人で責め立てると見事に快楽落ちしてしまった。

「あぁんっ!王族おちんぽ素敵ぃいっ!も、しゅきにしてぇえっ!」

エディオンのように気絶はしなかったものの、そんな事を叫びながら俺が突いてもロキが突いても涎を垂らしてよがり狂っていた。
当然ながらイキッぱなしだ。
そんなマーシャルにちょっとだけ仲間意識が芽生えて、思わず少しは優しくしてやろうかなんて思ってしまったが、チラッと見た俺に向けられるロキの目が昏く病んだような光を湛えていて妙に怖かったので加減はやめておいた。

(なんで怒ってるんだ?)

ちょっとロキの心境がわからないが、取り敢えずやってみたかったこともできたし、気持ちいいからロキに強請ってそのままマーシャルの中で果てた。

うん。たまにはこんな3Pもいいかもしれない────そう思いながら。


****************

※いつの間にやらしっかりロキに染まってしまってるカリン王子ですが、案外自分では気づいていないです。
因みにロキの目が怖かったのは、兄が自分以外のことを考えてるのがすぐにわかったからです。
自分は兄しか見てないのに余所見されたっていうちょっとした嫉妬です。
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