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42.※国際会議㉗

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※今日から四話続けてアップ後、本編とまた時系列が重なる予定です。
そこの結婚式編が終わったら長かったこの国際会議のお話も終われるはず…です。
よろしくお願いしますm(_ _)m

****************

兄をベッドに運んだ後、そっと横に滑り込んで兄の寝顔をジッと見る。
さっきまでとは違って気持ちよさそうにスヤスヤ寝入っている兄の顔を見るのも悪くはない。
本来なら女性が放っておかない魅力的な兄がついさっき自分の伴侶になったのだということが俄かに信じ難かった。

「兄上…」

そう言いながらそっとその唇を塞ぎ、甘い甘露を味わうように口内へと舌を侵入させてしまう。

「んっんんっ…」
「寝ていても受け入れてくれるんですね」

ふふっと笑って今度は髪に手を挿し入れて優しく梳いてやる。

「優しくしたいのに俺に溺れるほど夢中にさせたいって…矛盾してて困りますよね」

きっと明日からはまた忙しくなるだろうけれど、沢山愛し合えたらいいなとは思う。
でもとりあえず今日はこのまま幸せな気持ちで兄を抱き締めながら眠ろう。
そう思った。




翌朝、隣でもぞっと動く気配がして、意識がゆっくりと浮上していく。
どうやら兄が目を覚ましたらしい。
でも声を掛ける前に兄の声が耳に飛び込んでくる。

「…そうか。昨日ロキと結婚したんだった」

そんな言葉に思いがけずドキッと胸を弾ませてしまう。

「もう…俺だけのロキ、なんだよな?」

ポツリと呟かれる言葉。

「ふふっ…」

どこか嬉しそうな笑い声。
そんな兄の様子がなんだか微笑ましい。

「ロキ…好き」

チュッ…。
ゆったりと重ねられた唇が愛おしすぎて、俺はすかさず兄の体を抱き寄せて、くるりと回って押し倒した。

「兄上…朝から可愛いイタズラですね?」
「ロ、ロキ?!」
「新婚の朝ですし、ちょっとくらいゆっくりしたっていいですよね?」
「え…あ…う…」

頬を染めて戸惑う兄ににっこりと笑ってそのままその可愛い口を何度も塞ぐ。

「兄上、今から抱いてもいいですか?」

そんな問いに兄は真っ赤になりながらもコクリと頷いてくれて、今日は午後から見送りもあるから手加減してくれと言われたのでそれならと羞恥を煽る方の抱き方で抱いてあげた。




キスをしながらしっかり後孔をほぐした後、自分で足を開いて抱えながら両手の指を使って穴を広げるよう指示を出す。

「兄上、そのいやらしい格好のままおねだりしてください」
「はぁ…はぁ…。あ…ご主人様、俺の恥ずかしい穴の奥まで視姦して、思う存分嬲ってください」

兄が羞恥に頬を染め上げながら、恥ずかし気に卑猥な言葉を紡ぐ姿にゴクリと喉が鳴る。

「いいですよ?ああ…使い込んだ淫乱な穴が奥まで開いて丸見えですね。とっても物欲しげですし…」
「うっうぅっ……」
「ほら、兄上。どう言うんでしたっけ?」

更に恥ずかしそうに涙目で俺を見つめてくる兄に笑顔で先の言葉を促してやる。

「あ…俺の淫乱な穴を舌で蹂躙して、沢山舐めたり吸ったりしてください」
「よくできました」
「ひっ…!」

俺は広げられたそこに全く躊躇うことなく舌を差し入れ、しっかりと奥まで舐めてやる。
時折啜るように吸ったり、擽ぐるように舐めてやると悲鳴を上げて腰を逃がそうとずり上がられたけど、逃す気は無いのでしっかりと押さえつけて遠慮なく蹂躙してやった。

「ひぁぁああっ!それ、やらぁあああっ!」
「足りないんですか?なら指も挿れてあげますね」

そして二本の指を差し入れて揉むように前立腺を虐めてやる。
そうしてやると兄はあっという間に上り詰めてしまう。

「イクッ、イっちゃうぅッ!」

身を震わせプシュッと吐精し脱力した兄の後ろにピタリと自身を添えて、間髪入れずにそのままゆっくりと挿入していく。

「ひぃあっ!んひぃぃいっ!」

イッてる最中に挿れられるのが兄はかなり好きだ。
だから今日も挿れると同時に中イキし、兄の顔はすでに恍惚としたもので彩られていた。

「あ…やらぁ…。すごい…きもひぃい……」
「可愛い兄上。でも激しくしない約束ですからね。言葉で辱めながら揺さぶるだけにしてあげますね?」

そう言って兄の身を起こして対面座位の体勢に持ち込んでゆさゆさと揺さぶりながら奥を小刻みに責め立ててやる。

「ほら、兄上のいやらしい穴が俺に絡みついてもっとっておねだりしてるのがわかりますか?」
「あ…嘘…っ!そこはやらぁ…!」

気持ちいい気持ちいいと言いながら兄が自ら腰を振り始める。

「あんっ、ロキッ!もっと、もっと激しく動いてぇっ!」
「ダメですよ?この後お見送りがあるでしょう?」
「やらぁ!激しくされたいぃ…!」
「ふふっ…さっきイッたばっかりでしょうに。ちゃんと我慢してくださいね?」

そう言って焦らすように奥をかき混ぜるように苛んでいると、奥の蕾までクパクパと物欲しげにし始めた。

「兄上。淫乱な奥の穴もとっても物欲しげに疼いてますね?」
「あぁっ!いやぁあっ!そこ、挿れてほしいのぉ!ご主人様のでいっぱい突いて、種つけしてぇえっ!」
「いいですよ?でも…」

────優しくしか…してあげませんけどね?

そう囁きを落としながら奥まで突き入れた後は揺さ振るように犯して沢山奥に注ぎ込んだ。
でも兄が一番欲しかった突き上げはほとんどしてあげなかった。
まだ……それは夜までお預けだ。
そのせいで悶えるように半端な熱を与えられた兄が理性と本能の間でむせび泣く姿が可愛すぎる。

「あ…奥にあついの出てるぅ…」
「約束ですからね」
「あぁんっ!やだ!もっと動いてぇ!こんな半端は嫌ぁあっ!」

最近はずっと満足させてあげてばかりだったからきっと物足りなくて仕方がないのだろう。
夜まで焦らしに焦らして虐めてあげよう。
その方がきっと夜に燃え上がってくれるはずだから────。

「兄上。このままプラグで塞いであげるので、お腹が痛くなったら途中で抜け出して処理してくれていいですからね?」

どうせ燻る熱でずっと見送るのは辛いだろうとそう抜け出す口実を作ってあげたけど、兄は大丈夫だと言いながら涙目で俺に何度もキスをしてきた。

「ロキ…ちゃんと最後まで見送るから……終わったらすぐ可愛がって……」

夜までなんて絶対に待てないと甘えるように懇願される。
俺が早く欲しいだなんて可愛すぎる…。

「またそういうことを…。わかりました。でも、あまり可愛い顔で招待客達を見ないでくださいよ?勘違いする人が出ないとも限りませんから…」
「ん…大丈夫だ」

正直全く大丈夫ではない。
色気増し増しで物凄く色っぽいこんな兄を見てトチ狂う輩は絶対一人や二人出てくることだろう。

「じゃあ兄上。もしもの場合は兄上が俺の伴侶だってアピールすることだけ許してください」
「ん…もちろんだ」

もう結婚したんだからと夢見るようにうっとり俺を見つめてくれる兄を抱き寄せて、俺はどうしようもないほどの愛しさを覚えながらそっとその唇を塞いだ。


***


「どうぞお気をつけて」
「御来訪ありがとうございました」

そんな言葉を掛けながら笑顔で各国の要人を重鎮達と共に見送っていく。
みんな俺みたいな若輩者にもエールを送ってくれて、新事業も上手くいくよう祈っていると言ってくれた。
これにはありがたい限りだ。

「ロキ陛下。次の結婚式にはセドリックを行かせる予定なので宜しく」
「ありがとうございます。再会できる日を楽しみにしています」

気さくな笑みを向けてくれたブルーグレイ国王にもそんな風に返し、笑顔でその姿を見送った。

「陛下!また結婚式の準備でちょくちょく顔を出すから宜しく!」

レオナルド皇子も気さくな笑顔でそう言って楽しそうに挨拶をして両親と一緒にワイバーンに乗って帰っていったし、見送りは順調だ。
招待客は沢山いたけど、そんな中兄に色目を使っていたのは五人くらいだろうか?
好色そうなどこぞの大臣や蛇みたいな顔をしたどこぞの宰相。
まあそっちはいいんだ。
言ってみれば他国の人だし、帰ってしまえばどうということもない。
問題は自国の者だ。
兄の友人という男が二人とミュゼとは別の公爵家の男が一人、そんな三人の欲が滲んだ熱い視線が兄の方へと向かっていた。

(後で牽制しておかないとな…)

兄は気丈にも平静を装っているが、俺の注いだ子種が気になるせいでたまに俯いて物憂げに溜め息をつくから、何かされているのではとわかる人にはわかってしまう。
そんな兄が色っぽくて可愛いのは認めるが、俺に黙って手を出すのは絶対に許さない。
それこそレンバーが言っていたように、俺の中には兄に対する独占欲が溢れていたのだった。
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