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15.※それからの二人
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それから二人の生活はなんとか落ち着きを取り戻した。
昼間の兄は正気を取り戻した優秀な兄。
夜は娼婦のように俺に抱かれる淫乱な兄。
そのギャップに困惑することも多いけど、最近は少し慣れてきたせいかそのギャップに燃えるようになってしまった。
ちなみに萌えるのではない。燃えるのだ。
ドSに磨きがかかってきたと兄は言うけど、それを誰よりも嬉しく思っているのはちゃんと知っている。
因みに視姦の件は実は一度させてくれたけど、二度と御免だと言われてしまった。
俺に視姦されるのはいいけど、正気の状態で複数の男達に抱かれるのが嫌だったらしい。
俺としては適度な嫉妬に煽られながら兄が白濁まみれにされる姿を見て興奮できたから嬉しかったのだが…。
兄はずっと俺を見ながら俺の名を呼んでたから仕方なく混ざって「目隠ししてどれが俺のかを当てられたらやめてあげますよ」って言って試させたら物凄くノリノリで犯されて悦んでたのに…。どの口が言うのだろう?
俺に抱かれるのを待ってたって感じだったから、混ざれば複数でもありなんじゃないだろうか?
でもあの時は本当に俺のをすぐに当ててきて驚いた。
「あ…これっ!これぇえっ!」
挿れた途端至福と言う顔で蕩ける笑みを浮かべたので、そこではいつも程酷くは抱かず、次に別の男に代わって激しく犯させながら耳元で俺が抱いてるように偽装してみたのに「違うぅ!これは嫌だ!さっきの、さっきのがいいのぉっ!ロキじゃないと満足できないッ!嫌だぁっ!」と泣かれた時は不覚にもきゅんとしてしまった。
どうやら兄は本気で俺を想ってくれているらしい。
俺じゃないと満足できないなんて…もし本当だったらすごく嬉しい。
そんなことがあったので一応今はやっても3Pまでと決めていて、それをする時はミュゼに紹介してもらった例の男、リヒターと抱くようにしてるのだが…。
「はぁ…ッ!カリン王子ッ…!」
「んぅうっ…!」
顔射されてトロリとした表情を見せながら俺を後ろに受け入れている兄は最高に可愛い。
「んぁあっ!ロキ、そこばっかり突かないでッ!」
「ダメですよ?しっかりほぐして今日は生で二人分受け入れてもらうんですから」
切れたら可哀想だからしっかり慣らしておいてあげないとと、いつも以上に念入りに中をかき混ぜる。
ぐちゅんぐちゅんと中出しした白濁が泡立って征服欲が刺激されてたまらない。
「うぅっ…!溶けちゃうぅ!そんなにしたら溶けちゃうからぁ!」
「大丈夫。溶けた方がしっかり入りますよ。ほら、そろそろ挿れてもらいましょうね」
バックで突きまくっていたけれど、腰をグイッと自分の方へと持ち上げて背面座位の体勢で兄を支え、リヒターが入れやすいように足を抱え上げてやる。
「リヒター。挿れろ」
「仰せのままに」
「んひぃいぃいっ!」
リヒターは全く躊躇うことなく兄にゆっくりと挿入し、兄を間に挟み俺に抱き着くように腰へと手を回す。
「ああ…これはいいな。兄上。中で擦れて、玩具よりも断然気持ちいいですね」
「はぅ、んっ…苦ひぃ…いっぱいいっぱいなのぉ…っ!も、抜いてぇ…っ!」
「ダメですよ、兄上。まだ挿入したばかりでしょう?」
「うぅ…でも、くるひぃのぉ…」
「兄上。こうしているとまるで兄上の中で浮気してるみたいですね。ふふっ…リヒターとこうして寄り添って扱きあって、気持ちよくなりながら一緒に兄上を虐めてるんですよ?どんな気分です?」
「嫌っ…嫌だぁっ…!」
腰を緩々と動かしながら虐め始めると、兄は自ら腰を振って快感を追い求め始める。
「くっ…!ロキ王子…気持ちいいです…。カリン王子のキツキツの中で擦れて…たまらないッ!」
「ああ、っ俺もだッ…」
「アッ酷いィ…!ロキは俺のなのに、俺のなのにぃ…!目の前で浮気しないでっ…!」
「こんなに気持ち良さそうに感じているのに焼きもちですか?浮気ではなく俺は命令に従っているだけですよ?文句があるならロキ王子のおかしな性癖に言ってください」
「ロキ…っ、あぁっ!ロキがいいっ!ロキが動いてぇっ!もっと突いていっぱい虐めてぇっ…!」
「ふふっ…リヒター。遠慮なく虐めていいから思い切り突いてやれ」
「いいんですか?」
「ああ。俺はそんな兄上をこうして抱きしめながらすぐ傍で見てるのも大好きなんだ」
「ロキ…っ!あぁんっ!」
「はぁ……最高。兄上の泣き顔は何度見てもそそられます。このまま乳首は俺が、前はリヒターに可愛がってもらいましょうね?」
「ひぃあぁああっ!!そんなに全部いっぺんに虐めないでぇえっ!!」
そう言って二人がかりで滅茶苦茶に抱いて、交互に突いてもっと奥まで注いでかき混ぜてとねだりだすまで虐めてやった。
「あ…っ、あはぁ……っ」
「お疲れ様です。兄上。今日も沢山気持ちよくなって、満足そうにイけましたね。後はゆっくり休んで下さい」
ビクビクと痙攣しながら白濁にまみれて気絶する兄を、俺は満足げに見遣る。
この姿は何度見てもいいものだ。
「ロキ王子……今日も安定の鬼畜でしたね。なかなかいないですよ?ここまで酷い方は…」
「そんなことはない。ちゃんと兄上に優しく声をかけてるだろう?」
俺はそこまで鬼畜じゃないと言って否定してやるけど、その笑顔が病んでて怖いんですよと言われてしまった。
何故だ?
そう首を傾げたら、白目剥いて意識をなくすほど感じさせてるところが既にアウトらしい。
そんなことを言っても兄もそれを望んでいるのに。
寧ろ「してくれないのは嫌だ」と言って普段からおねだりしてくるから、兄を満足させるなら必須と言える。
俺は結局こんな兄が可愛くて仕方がないのだ。
「相変わらずロキ王子はカリン王子が大好きですね」
「安心したか?」
「ええ。とても」
リヒターは元々俺を心配して参加してきたらしい変わった奴だ。
命令すれば何でもしてくれるし、極たまに意見はしてきても納得さえすれば引き下がってくれる信頼できる相手でもある。
こんな俺達二人を前にしても平気な顔でいてくれて、何故か俺の歪んだ愛情もちゃんと理解してくれている。
前に兄を犯させた他の男達はあの時の俺の所業に恐れ戦いていたから、リヒターは特別心が広いのだろうと思う。
「兄上。沢山愛情注いで、これからも沢山可愛がってあげますからね」
壊れかけた心は兄の愛情でちゃんと修復できつつある。
だから感謝を込めてもっともっと愛を注いであげよう。
「兄上…。愛してます」
そう言って俺はチュッと軽く幸せなキスを落とした。
***
【Side.カリン王子】
「カリン王子。これからは貴方と一緒にロキ王子の補佐をしていくということでいいんでしょうか?」
「ああ。父上に話を通して了承は得た」
「そうですか」
狙い通りになったとでも思ってほくそ笑んでいるな。
そう思って胡乱な目線を向けたところで、徐にロキが言葉を溢す。
「兄上が補佐官になってくれるのならミュゼはいらないのでは?」
「なっ?!いります!いりますよ?!」
ハハハッ!自分の立場は揺るがないと思いこんでいたようだが流石に慌てているな。
ロキの天然ドSはやはりいい。もっと虐めてやれ。
「ロキ。ミュゼは使える奴だ。精々利用してやれ」
「そうですか?兄上がそう言うなら……」
ロキは父に対してある程度困らせることができたということで、一先ずこれ以上復讐は考えないと誓ってくれた。
どうしても憎いならその分を俺が肩代わりすると言ってやったら、それってただのご褒美ですよね?となって、興が削がれてしまったらしい。
あの闇医者が言っていたように、俺が愛情を持って傍に居ることでロキが落ち着いてくれるのならそれでいいし、王太子として不足しているところはフォローしてやればいい。
俺たち二人で力を合わせて跡を継ぐと言えば、父も二つ返事で納得してくれた。
ただ、ブルーグレイ王国を刺激したらマズいのでロキが王太子であることは変わらない。
けれど俺が正気に戻り補佐についたことは父にとっては何よりも安心できることだったようで、一気にホッとしたように老け込んだ気がする。
それだけ心労を掛けたということだろう。
だがブルーグレイで壊された俺を早々に切り捨てたことに関しては個人的に許す気はないので、ロキを焚きつけて両親お気に入りの庭園で抱かれてアンアン言ってやった。
あそこは静かな奥庭だから声も響いてちょうどいい。
夫婦の寝室に声が響いてさぞ不眠に悩まされたことだろう。
ざまぁみろ。
これからも機会を作って定期的にあそこで抱かれてチクチクと罪悪感を刺激してやるとしよう。
さっさと退位したら許してやるつもりだが、俺からのささやかな復讐だ。
何はともあれこれからしなければならない事は山積みだ。
古狸達に侮られないよう、これまで以上に政敵の弱味を握って上手く立ち回って行く必要がある。
そのあたりはロキには無理だろうからミュゼと共に狡猾に動くしかない。
父の仕事も少しずつ貰っていくつもりだし、上手く動かなければ……。
表向きは可愛いロキの雌犬。
裏では全ての裏を握り敵を潰す、鋭い爪と牙を隠し持った狼。
(いいな。実にやり甲斐がある)
それとは別に注意すべきはブルーグレイのスパイの動向だが、ロキとあっちこっちでまぐわえばきっとある程度は騙せるだろう。
精々王子は揃って色狂いになったとでも思ってもらえればいい。
それであの極悪王子の目を上手くそらし、国を存続させられるなら構わない。
そんな事を考えていたら、ロキが不意に思いついたと言わんばかりに今度はミュゼも混ぜてリヒターと四人でしないかと言ってきた。
どうやら三人に抱かれて滅茶苦茶にされる俺が見たいようだが、そんなもの断るに決まっている。
本当に困った性癖持ちだな。どれだけ俺を白濁塗れにしたいんだ?
ロキの『可愛い基準』がさっぱりわからない。
「言っておくがミュゼは仕事の時は腹黒でドSっぽく見えるかもしれないが、本当は俺に踏まれて喜ぶドMだぞ?お前に惚れられたくないから絶対に嫌だ」
何としてでも回避するために嫉妬してる風を装って抱きつくとロキはどこか嬉しそうに笑った。
愛情に飢えているからこうした積極的な愛情表現はとことん嬉しいらしい。
最近また俺に愛してると瞳でも言葉でも語ってくれるようになってきたから、俺はそれが無性に嬉しくて仕方がない。
これを取り戻すのにどれだけ大変な目にあったことか。
日によって『信じたいけど無理だ』と揺れる瞳。
それをなんとかしないとロキの愛情を完全に取り戻すのは無理なのだと悟り、時間をかけるよりはと少々無茶な要求も我慢して飲んだ。
ロキのしたいことを全部してやって満足させてやろうと思った。
だが、五人だ。屈強な男五人に輪姦されて、ロキに嬉々として視姦されて本当に最悪だった。
ロキが舐めまわすように見てたから興奮して耐えられたが、それがなかったらきっとまたあの闇医者の世話になっていたと思う。
ちなみにロキはわかっていないようだが、ロキのはカリが大きいから奥に嵌ると滅茶苦茶気持ちいい。
形も長さも太さも全部俺好みで、最高の逸物と言っても過言ではないだろう。
中を擦られるだけでも凄くよくて、もっと嬲ってと涎を垂らして叫びたくなるくらいイイから挿れてもらえたらすぐわかる。
いくら偽装しようと他の男のものなど比べるべくもない。
ロキが混じってきた時点で、今か今かとそのご褒美を待ち侘びてしまっていたから何か誤解されてしまったようだが、俺はロキが好きなのであって、複数に犯されるのが好きなわけではないのだと声を大にして言いたい。
何はともあれあれから俺の気持ちをちゃんと信じてくれるようになったし、また以前のように俺を愛してくれるようになったから、このまま上手く俺に夢中にさせてしまおうと思っている。
もう二度と気持ちを手離す気はない。
あんな経験はもう懲り懲りだ。
「カリン王子。私がロキ王子に惚れるなんて万が一にもあり得ないですよ」
そんな俺の気持ちも知らずため息混じりにミュゼはそう言うが、こいつは絶対に嵌るはずだ。
(普段劣ってる奴が閨でも劣っていると思い込むのは危険だぞ?)
俺はもうロキなしにはいられないくらいドップリ嵌ってしまっているのだから。
ロキと一緒にたまに俺を抱いているリヒターはロキの抱き方は酷すぎるように見えて時折心配になると言うが、病んでるからこそ予想外に酷くしてくれるのがいいのだ。
言葉責めと身体の両方を駆使して満足させてくるロキ。
そんなロキに白目を剥くまで感じさせられ堕とされる快感は一度知ったらやみつきで、もう後戻りなんてできないほどの最高のご褒美としか思えなくなってしまっている。
そこに愛が加わるなら尚更だ。
それこそ多少のマイナス要素などチャラになるほどのご褒美とさえ言えるだろう。
『今の貴方にとってはヤンデレくらいの相手の方が都合がいいでしょう』
そう言っていたあの闇医者の言葉はここでも正しかったと証明されてしまった。
業腹だがあの男が優秀なのは認めざるを得ない。
それからうっかり俺達の外プレイを目撃してしまったミュゼが途中で我慢できなくなって乱入してきて、ロキにお仕置きされてドMになったのはまた別の話。
ドSでノリにノッてる時のロキの目の前に飛び込んだのだからそうなるのも仕方がない。
どこからか取り出した玩具を入れられて、気づけばアンアン啼かされて外で潮吹き体験させられていた。
ヤり始めのタイミングならまだしも、あんな完全にイッた目をするロキに『ちょっとお試しプレイ』なんていうものはないのだ。諦めろ。俺達の愛の営みを邪魔する方が悪い。
優しい声に騙されて、気づいたらドMに染められてたなんて可哀想にな。ハハハッ!
取り敢えず、その後ロキは俺のだとミュゼに上下関係を叩き込んだのだけは確かだと言っておこう。
fin.
************
※これにて無事完結です。
終わってみるとブルーグレイで変態にされた王子が自国で変態を量産しちゃったお話になってしまいましたね。
優秀な王子も変態さんになったら大変って思いました。
ブルーグレイの拷問官もきっと自分の仕事に満足していることでしょう(笑)
こんなおかしな話を読んでくださった奇特な皆様、本当にありがとうございました♪
※予想外にお気に入り登録して下さった方が沢山いらっしゃったので、あと一話だけ、御礼の閑話を上げさせて頂きます。
テーマは『ロキの妃を娶る条件とは?』です。
ハードル高すぎて無理だろ的R-18のお話となっております。
何気に『操り人形にし難くなってしまった!あれは無理だ!』と周囲がガクブルで驚愕しただろう、天然ドSヤンデレ王子様を見たい方は後一話お付き合いください。
宜しくお願いしますm(_ _)m
昼間の兄は正気を取り戻した優秀な兄。
夜は娼婦のように俺に抱かれる淫乱な兄。
そのギャップに困惑することも多いけど、最近は少し慣れてきたせいかそのギャップに燃えるようになってしまった。
ちなみに萌えるのではない。燃えるのだ。
ドSに磨きがかかってきたと兄は言うけど、それを誰よりも嬉しく思っているのはちゃんと知っている。
因みに視姦の件は実は一度させてくれたけど、二度と御免だと言われてしまった。
俺に視姦されるのはいいけど、正気の状態で複数の男達に抱かれるのが嫌だったらしい。
俺としては適度な嫉妬に煽られながら兄が白濁まみれにされる姿を見て興奮できたから嬉しかったのだが…。
兄はずっと俺を見ながら俺の名を呼んでたから仕方なく混ざって「目隠ししてどれが俺のかを当てられたらやめてあげますよ」って言って試させたら物凄くノリノリで犯されて悦んでたのに…。どの口が言うのだろう?
俺に抱かれるのを待ってたって感じだったから、混ざれば複数でもありなんじゃないだろうか?
でもあの時は本当に俺のをすぐに当ててきて驚いた。
「あ…これっ!これぇえっ!」
挿れた途端至福と言う顔で蕩ける笑みを浮かべたので、そこではいつも程酷くは抱かず、次に別の男に代わって激しく犯させながら耳元で俺が抱いてるように偽装してみたのに「違うぅ!これは嫌だ!さっきの、さっきのがいいのぉっ!ロキじゃないと満足できないッ!嫌だぁっ!」と泣かれた時は不覚にもきゅんとしてしまった。
どうやら兄は本気で俺を想ってくれているらしい。
俺じゃないと満足できないなんて…もし本当だったらすごく嬉しい。
そんなことがあったので一応今はやっても3Pまでと決めていて、それをする時はミュゼに紹介してもらった例の男、リヒターと抱くようにしてるのだが…。
「はぁ…ッ!カリン王子ッ…!」
「んぅうっ…!」
顔射されてトロリとした表情を見せながら俺を後ろに受け入れている兄は最高に可愛い。
「んぁあっ!ロキ、そこばっかり突かないでッ!」
「ダメですよ?しっかりほぐして今日は生で二人分受け入れてもらうんですから」
切れたら可哀想だからしっかり慣らしておいてあげないとと、いつも以上に念入りに中をかき混ぜる。
ぐちゅんぐちゅんと中出しした白濁が泡立って征服欲が刺激されてたまらない。
「うぅっ…!溶けちゃうぅ!そんなにしたら溶けちゃうからぁ!」
「大丈夫。溶けた方がしっかり入りますよ。ほら、そろそろ挿れてもらいましょうね」
バックで突きまくっていたけれど、腰をグイッと自分の方へと持ち上げて背面座位の体勢で兄を支え、リヒターが入れやすいように足を抱え上げてやる。
「リヒター。挿れろ」
「仰せのままに」
「んひぃいぃいっ!」
リヒターは全く躊躇うことなく兄にゆっくりと挿入し、兄を間に挟み俺に抱き着くように腰へと手を回す。
「ああ…これはいいな。兄上。中で擦れて、玩具よりも断然気持ちいいですね」
「はぅ、んっ…苦ひぃ…いっぱいいっぱいなのぉ…っ!も、抜いてぇ…っ!」
「ダメですよ、兄上。まだ挿入したばかりでしょう?」
「うぅ…でも、くるひぃのぉ…」
「兄上。こうしているとまるで兄上の中で浮気してるみたいですね。ふふっ…リヒターとこうして寄り添って扱きあって、気持ちよくなりながら一緒に兄上を虐めてるんですよ?どんな気分です?」
「嫌っ…嫌だぁっ…!」
腰を緩々と動かしながら虐め始めると、兄は自ら腰を振って快感を追い求め始める。
「くっ…!ロキ王子…気持ちいいです…。カリン王子のキツキツの中で擦れて…たまらないッ!」
「ああ、っ俺もだッ…」
「アッ酷いィ…!ロキは俺のなのに、俺のなのにぃ…!目の前で浮気しないでっ…!」
「こんなに気持ち良さそうに感じているのに焼きもちですか?浮気ではなく俺は命令に従っているだけですよ?文句があるならロキ王子のおかしな性癖に言ってください」
「ロキ…っ、あぁっ!ロキがいいっ!ロキが動いてぇっ!もっと突いていっぱい虐めてぇっ…!」
「ふふっ…リヒター。遠慮なく虐めていいから思い切り突いてやれ」
「いいんですか?」
「ああ。俺はそんな兄上をこうして抱きしめながらすぐ傍で見てるのも大好きなんだ」
「ロキ…っ!あぁんっ!」
「はぁ……最高。兄上の泣き顔は何度見てもそそられます。このまま乳首は俺が、前はリヒターに可愛がってもらいましょうね?」
「ひぃあぁああっ!!そんなに全部いっぺんに虐めないでぇえっ!!」
そう言って二人がかりで滅茶苦茶に抱いて、交互に突いてもっと奥まで注いでかき混ぜてとねだりだすまで虐めてやった。
「あ…っ、あはぁ……っ」
「お疲れ様です。兄上。今日も沢山気持ちよくなって、満足そうにイけましたね。後はゆっくり休んで下さい」
ビクビクと痙攣しながら白濁にまみれて気絶する兄を、俺は満足げに見遣る。
この姿は何度見てもいいものだ。
「ロキ王子……今日も安定の鬼畜でしたね。なかなかいないですよ?ここまで酷い方は…」
「そんなことはない。ちゃんと兄上に優しく声をかけてるだろう?」
俺はそこまで鬼畜じゃないと言って否定してやるけど、その笑顔が病んでて怖いんですよと言われてしまった。
何故だ?
そう首を傾げたら、白目剥いて意識をなくすほど感じさせてるところが既にアウトらしい。
そんなことを言っても兄もそれを望んでいるのに。
寧ろ「してくれないのは嫌だ」と言って普段からおねだりしてくるから、兄を満足させるなら必須と言える。
俺は結局こんな兄が可愛くて仕方がないのだ。
「相変わらずロキ王子はカリン王子が大好きですね」
「安心したか?」
「ええ。とても」
リヒターは元々俺を心配して参加してきたらしい変わった奴だ。
命令すれば何でもしてくれるし、極たまに意見はしてきても納得さえすれば引き下がってくれる信頼できる相手でもある。
こんな俺達二人を前にしても平気な顔でいてくれて、何故か俺の歪んだ愛情もちゃんと理解してくれている。
前に兄を犯させた他の男達はあの時の俺の所業に恐れ戦いていたから、リヒターは特別心が広いのだろうと思う。
「兄上。沢山愛情注いで、これからも沢山可愛がってあげますからね」
壊れかけた心は兄の愛情でちゃんと修復できつつある。
だから感謝を込めてもっともっと愛を注いであげよう。
「兄上…。愛してます」
そう言って俺はチュッと軽く幸せなキスを落とした。
***
【Side.カリン王子】
「カリン王子。これからは貴方と一緒にロキ王子の補佐をしていくということでいいんでしょうか?」
「ああ。父上に話を通して了承は得た」
「そうですか」
狙い通りになったとでも思ってほくそ笑んでいるな。
そう思って胡乱な目線を向けたところで、徐にロキが言葉を溢す。
「兄上が補佐官になってくれるのならミュゼはいらないのでは?」
「なっ?!いります!いりますよ?!」
ハハハッ!自分の立場は揺るがないと思いこんでいたようだが流石に慌てているな。
ロキの天然ドSはやはりいい。もっと虐めてやれ。
「ロキ。ミュゼは使える奴だ。精々利用してやれ」
「そうですか?兄上がそう言うなら……」
ロキは父に対してある程度困らせることができたということで、一先ずこれ以上復讐は考えないと誓ってくれた。
どうしても憎いならその分を俺が肩代わりすると言ってやったら、それってただのご褒美ですよね?となって、興が削がれてしまったらしい。
あの闇医者が言っていたように、俺が愛情を持って傍に居ることでロキが落ち着いてくれるのならそれでいいし、王太子として不足しているところはフォローしてやればいい。
俺たち二人で力を合わせて跡を継ぐと言えば、父も二つ返事で納得してくれた。
ただ、ブルーグレイ王国を刺激したらマズいのでロキが王太子であることは変わらない。
けれど俺が正気に戻り補佐についたことは父にとっては何よりも安心できることだったようで、一気にホッとしたように老け込んだ気がする。
それだけ心労を掛けたということだろう。
だがブルーグレイで壊された俺を早々に切り捨てたことに関しては個人的に許す気はないので、ロキを焚きつけて両親お気に入りの庭園で抱かれてアンアン言ってやった。
あそこは静かな奥庭だから声も響いてちょうどいい。
夫婦の寝室に声が響いてさぞ不眠に悩まされたことだろう。
ざまぁみろ。
これからも機会を作って定期的にあそこで抱かれてチクチクと罪悪感を刺激してやるとしよう。
さっさと退位したら許してやるつもりだが、俺からのささやかな復讐だ。
何はともあれこれからしなければならない事は山積みだ。
古狸達に侮られないよう、これまで以上に政敵の弱味を握って上手く立ち回って行く必要がある。
そのあたりはロキには無理だろうからミュゼと共に狡猾に動くしかない。
父の仕事も少しずつ貰っていくつもりだし、上手く動かなければ……。
表向きは可愛いロキの雌犬。
裏では全ての裏を握り敵を潰す、鋭い爪と牙を隠し持った狼。
(いいな。実にやり甲斐がある)
それとは別に注意すべきはブルーグレイのスパイの動向だが、ロキとあっちこっちでまぐわえばきっとある程度は騙せるだろう。
精々王子は揃って色狂いになったとでも思ってもらえればいい。
それであの極悪王子の目を上手くそらし、国を存続させられるなら構わない。
そんな事を考えていたら、ロキが不意に思いついたと言わんばかりに今度はミュゼも混ぜてリヒターと四人でしないかと言ってきた。
どうやら三人に抱かれて滅茶苦茶にされる俺が見たいようだが、そんなもの断るに決まっている。
本当に困った性癖持ちだな。どれだけ俺を白濁塗れにしたいんだ?
ロキの『可愛い基準』がさっぱりわからない。
「言っておくがミュゼは仕事の時は腹黒でドSっぽく見えるかもしれないが、本当は俺に踏まれて喜ぶドMだぞ?お前に惚れられたくないから絶対に嫌だ」
何としてでも回避するために嫉妬してる風を装って抱きつくとロキはどこか嬉しそうに笑った。
愛情に飢えているからこうした積極的な愛情表現はとことん嬉しいらしい。
最近また俺に愛してると瞳でも言葉でも語ってくれるようになってきたから、俺はそれが無性に嬉しくて仕方がない。
これを取り戻すのにどれだけ大変な目にあったことか。
日によって『信じたいけど無理だ』と揺れる瞳。
それをなんとかしないとロキの愛情を完全に取り戻すのは無理なのだと悟り、時間をかけるよりはと少々無茶な要求も我慢して飲んだ。
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だが、五人だ。屈強な男五人に輪姦されて、ロキに嬉々として視姦されて本当に最悪だった。
ロキが舐めまわすように見てたから興奮して耐えられたが、それがなかったらきっとまたあの闇医者の世話になっていたと思う。
ちなみにロキはわかっていないようだが、ロキのはカリが大きいから奥に嵌ると滅茶苦茶気持ちいい。
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いくら偽装しようと他の男のものなど比べるべくもない。
ロキが混じってきた時点で、今か今かとそのご褒美を待ち侘びてしまっていたから何か誤解されてしまったようだが、俺はロキが好きなのであって、複数に犯されるのが好きなわけではないのだと声を大にして言いたい。
何はともあれあれから俺の気持ちをちゃんと信じてくれるようになったし、また以前のように俺を愛してくれるようになったから、このまま上手く俺に夢中にさせてしまおうと思っている。
もう二度と気持ちを手離す気はない。
あんな経験はもう懲り懲りだ。
「カリン王子。私がロキ王子に惚れるなんて万が一にもあり得ないですよ」
そんな俺の気持ちも知らずため息混じりにミュゼはそう言うが、こいつは絶対に嵌るはずだ。
(普段劣ってる奴が閨でも劣っていると思い込むのは危険だぞ?)
俺はもうロキなしにはいられないくらいドップリ嵌ってしまっているのだから。
ロキと一緒にたまに俺を抱いているリヒターはロキの抱き方は酷すぎるように見えて時折心配になると言うが、病んでるからこそ予想外に酷くしてくれるのがいいのだ。
言葉責めと身体の両方を駆使して満足させてくるロキ。
そんなロキに白目を剥くまで感じさせられ堕とされる快感は一度知ったらやみつきで、もう後戻りなんてできないほどの最高のご褒美としか思えなくなってしまっている。
そこに愛が加わるなら尚更だ。
それこそ多少のマイナス要素などチャラになるほどのご褒美とさえ言えるだろう。
『今の貴方にとってはヤンデレくらいの相手の方が都合がいいでしょう』
そう言っていたあの闇医者の言葉はここでも正しかったと証明されてしまった。
業腹だがあの男が優秀なのは認めざるを得ない。
それからうっかり俺達の外プレイを目撃してしまったミュゼが途中で我慢できなくなって乱入してきて、ロキにお仕置きされてドMになったのはまた別の話。
ドSでノリにノッてる時のロキの目の前に飛び込んだのだからそうなるのも仕方がない。
どこからか取り出した玩具を入れられて、気づけばアンアン啼かされて外で潮吹き体験させられていた。
ヤり始めのタイミングならまだしも、あんな完全にイッた目をするロキに『ちょっとお試しプレイ』なんていうものはないのだ。諦めろ。俺達の愛の営みを邪魔する方が悪い。
優しい声に騙されて、気づいたらドMに染められてたなんて可哀想にな。ハハハッ!
取り敢えず、その後ロキは俺のだとミュゼに上下関係を叩き込んだのだけは確かだと言っておこう。
fin.
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※これにて無事完結です。
終わってみるとブルーグレイで変態にされた王子が自国で変態を量産しちゃったお話になってしまいましたね。
優秀な王子も変態さんになったら大変って思いました。
ブルーグレイの拷問官もきっと自分の仕事に満足していることでしょう(笑)
こんなおかしな話を読んでくださった奇特な皆様、本当にありがとうございました♪
※予想外にお気に入り登録して下さった方が沢山いらっしゃったので、あと一話だけ、御礼の閑話を上げさせて頂きます。
テーマは『ロキの妃を娶る条件とは?』です。
ハードル高すぎて無理だろ的R-18のお話となっております。
何気に『操り人形にし難くなってしまった!あれは無理だ!』と周囲がガクブルで驚愕しただろう、天然ドSヤンデレ王子様を見たい方は後一話お付き合いください。
宜しくお願いしますm(_ _)m
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侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
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第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
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初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
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怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
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幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
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